qualityとquantity、全くもって意味が違う!

quality, quantity, ネイティブキャンプ

「Quality」と「quantity」。スペル(つづり)は少し似ていますが、意味が全く異なる言葉です。この2つは、反対語・反意語であり、また、英会話の中でもよく対にしてペアで使われることの多い言葉でもあります。

日本語にするならば、「質」と「量」ですね。

「質」という意味を表すのが「quality」。日本語でも「クオリティ」という言葉が定着しています。「ハイ・クオリティな〇〇」などと言ったりしますよね。「Quality」の発音をカタカナで書くのは難しいのですが、敢えて記すならば、アメリカ英語の場合「クワラティ」という感じです。「ワ」の部分を強く発音します。

一方、「量」という意味を表すのが「quantity」。こちらは「クォンティティー」などとそのまま日本語として使われることは、今のところあまり無いようです。「Quantity」の読み方を敢えてカタカナで書くなら、アメリカ英語の場合「クワンタティ」という感じ。やはり「ワ」のところを強く発音します。

今回は、これら「quality」と「quantity」について、さまざまな意味や使い方、また関連表現を多くの英語例文を交えながら解説・説明したいと思います。

名詞のQualityの意味と使い方

「Quality」は、主に名詞として使われる場合と形容詞として使われる場合とがあります。

名詞として使われる場合、「質」「性質」「品質」「特性」「性格」「資質」「特徴」「高品質」「社会的に高い地位」といった意味を表します。物に対しても、人に対しても使えるのがポイントです。人の資質や特徴を示す際には「qualities」と複数形になることが多いです。

まずは、「quality」を用いた短いフレーズをいくつかご紹介しましょう。

water quality 水質
air quality 空気(大気)の質
sound quality 音質
leadership qualities リーダーの資質
personal qualities 個性
a book of quality 良い書物、良書
a lady of quality 上流階級の女性、品格のある女性
quality assurance 品質保証
quality control 品質管理(QCなどと書かれることもある)
the quality of life 生活の質、生き方の質(QOLと書かれることも多い)
We are constantly monitoring the quality of our products.
私たちは製品の品質を常に監視しています。
They are monitoring air quality.
彼らは空気の品質を監視しています。
We have to improve the quality of water in our town.
私たちは町の水質を改善しなければなりません。
He and his brother have entirely different qualities.
彼と彼の弟は、全く性格が異なります。
They say he is a man of quality.
彼は上流階級の人だってよ。
Do you think he has leadership qualities?
彼にはリーダーとしての資質があると思いますか?
I am looking for high-quality furniture.
高品質の家具を探しています。
What is essential is the quality of life, not how much money you have.
重要なのは、どれだけお金を持っているかではなく、生活の質です。

形容詞のQualityの意味と使い方

「Quality」は形容詞としても使われます。普通は名詞の前に置かれ、「quality + 名詞」という形で、意味は「高品質の〜」「すばらしい〜」などです。

Our goal is to produce quality products.
私たちの目標は、高品質の製品を生産することです。
Are you having quality time?
上質な時間を過ごしていますか。
He says he only reads quality papers and hates tabloids.
彼は質の高い新聞しか読まず、タブロイド紙は嫌いだと言う。

Quantityの意味と使い方

「質」の「quality」に対して、「量」を表すのが「quantity」です。「quality」には名詞と形容詞としての使い方がありましたが、「quantity」は通常、名詞として使われます。

「quality」も「quantity」も可算名詞(数えられる名詞)になったり不可算名詞(数えられない名詞)になったりします。「quantity」の複数形は「quantities」です。

「quantity」は「量」を表します。まずは、「quantity」を使った「たくさんの量」「大量」、および「少しの量」「少量」の言い方を紹介しましょう。

たくさんの量の、大量の

large quantities of
great quantities of
huge quantities of
enormous quantities of
massive quantities of

*「Big quantities of」とは言いません。

少しの量の、少量の

small quantities of

Which do you think is more important in this case, quality or quantity?
この場合、質と量どちらがより重要だと思いますか?
I’ll take quality over quantity.
私は量より質を重視します。
He favors quantity over quality.
彼は質より量を好む。
We bought large quantities of food.
私たちは大量の食料を買い込んだ。
We have to satisfy everyone in both quantity and quality.
量と質の両方で皆さんを満足させなければなりません。
According to the recipe, this herb is used in small quantities.
レシピによれば、このハーブは少量使用されています。

以下のように、「large」や「great」を付けなくても、「quantity」だけで文脈上「たくさんの量の」「大量の」という意味を表す場合もあります。「A quantity of 〜」「in quantity」といった形をとることが多いです。熟語と捉えることもできますね。

It seemed there was a quantity of blood around him.
彼の周りには大量の血が流れていたように見えた。
We bought in quantity.
私たちは大量に購入しました。

上の文は「large」を使うならば、We bought in large quantities.と書くこともできます。「quantity」と「quantities」の使い分けがちょっと難しいので注意しましょう。

QuantityとAmountの違いは?

「量」という意味を表す代表的な英単語には「quantity」だけでなく「amount」もあります。

例えば、「たくさんの量の〜」「大量の〜」を「amount」を使って表現したい場合、

a large amount of
a great amount of
a huge amount of
a considerable amount of
an enormous amount of

といったフレーズが使えます。「少しの量の〜」「少量の〜」であれば、a small amount ofです。

では、「quantity」と「amount」ではどのような違いがあるのでしょうか。

一つは後に続く名詞の種類。「a large amount of」など「amount」を使う場合は、数えられない名詞(不可算名詞)が続くのが一般的です。一方、「large quantities of」など「quantity」を使う場合は、数えられない名詞と数えられる名詞(可算名詞)の両方の可能性があります。

とはいえ、「amount」もカジュアルな会話においては数えられる名詞にも使われる場合もあります。なので、日常会話などでの実際の使われ方においては、両者の違いはあまり意識されないことの方が多いようです。

ただ、厳密に考えた場合の違いを参考までにご説明します。次の2つの文は、大まかにいえば同じ意味です。

We got large quantities of water.
我々は大量の水を入手した。
We got a large amount of water.
我々は大量の水を入手した。

上の2つを厳密に比べた場合、「a large amount of」の場合は、「水」の漠然とした全体的な量の多さに焦点が当たっています。一方「large quantities of」の方は、量の多さを示しているのは同じなのですが、より具体的に「◯リットルもある」、あるいは「ボトル◯本分もある」といった、「詳細な量」への意識が裏にあります。

つまり、「量」と言った時に、全体のボリュームだけを気にしているのか、あるいはその「数量」、つまり「単位などで数えられる量」を意識しているのか、といった違いがあるわけです。

とはいえ、上にも述べましたように、ほとんどの場合はあまり違いを意識する必要はありません。ただ、「a large amount of money(大金)」などのように、「moneyの場合はamountを使うことが多い」というような好まれる組み合わせはありますので、こうしたものは多くの英文に触れて感じ取っていく必要があります。

QualityとValueの違いは?

「Quality」の類語を英語類語辞典で調べると、その一つに「value」が出てきます。さらに英和辞書・辞典を引くと、「value」の意味は「価値」「価格」「値段」「重要性」「値打ち」「性質」など。

こうした日本語訳だけを見ると、「quality」と「value」は、確かに類似している面もあるように感じます。

ただ、例えば「彼は量の多さよりも質の高さに商品の価値を見出す」といった文からも分かるように、「質」と「価値」、すなわち「quality」と「value」とでは指し示すもの、意味するものが微妙に違い、単純に交換可能な類義語ではないことの方が多いです。

He sees the value of products in their high quality rather than in their quantity.
彼は量の多さよりも質の高さに商品の価値を見出す。
Expensive things don’t always have a high value. They don’t necessarily mean high quality, either.
高価なものが必ずしも価値が高いとは限りません。 必ずしも品質が高いわけではありません。

まとめ

いかがでしたか?今回は「quality」と「quantity」の違い、それぞれの使い方、関連表現などについて、多くの例文を交えながら解説しました。ご理解いただけましたでしょうか?

「quality」と「quantity」は「質」と「量」。さまざまな場面で、よく「質か量か」という質問されることが多いかと思いますが、英語の学習においては、皆さんは質と量のどちらが大切だと思いますか?

英語学習も量をこなしながらも、一つひとつ丁寧に学習していかなければなりません。なかなか難しいことですが、がんばって続けていきましょう。「継続は力なり」です!それではまた。

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