【2024年最新】マニラの治安は大丈夫?他都市との比較も

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近年、語学留学先としても人気のあるフィリピン。一部では治安があまりよくないというイメージのあるマニラですが、最近はかなり改善傾向にあると言われています。

しかし、今でも治安が悪い地域やトラブル、気をつけるべきことがあります。この記事では、マニラをはじめとしたフィリピンの治安情報や、注意事項などを解説します。

【2024年版】マニラやその他の都市の治安

2016年にドゥテルテ大統領に変わって以降、フィリピンの治安は良くなっていましたが、現在は再び悪化傾向にあるのではないかという話を聞きます。実際に、ここ数年のコロナパンデミックによって失業者が増え、路上生活者も増えて治安が悪くなっているようです。

フィリピンは他の国に比べると治安状況があまり良くないので、海外経験がない方は特に注意が必要です。トラブルに遭う方は危機意識が低いことが多いので、しっかりとした危機管理をしてください。

マニラの治安

フィリピンの首都マニラは、観光客にも人気の都市ですが、日本と比べると犯罪の発生件数はかなり多く、あまり治安が良くないイメージがあります。

観光客を狙った盗難なども多く、留学生のトラブルも実際に起きています。フィリピン国家警察が発表した全国犯罪統計によると、2019年のフィリピン全土の犯罪発生件数総計は約48.2万件で、このうち殺人事件は約7千件、強盗事件は約9千件と、日本の約7.5倍となっています。

また、フィリピンでは拳銃の所持が合法のため、銃を使った犯罪なども発生しています。マニラを訪問する際は、普段日本で過ごしているとき以上に犯罪への注意が必要です。

マニラと他都市の治安比較

しっかりと危機管理が必要なマニラですが、他の都市ではどうなのでしょうか。まず留学先として人気のセブ島は、安全というイメージを持ってる方も多いですが、実は思っているほど治安が良くありません。

語学学校があるのは主にセブシティですが、汚いエリアもありますし、ストリートチルドレンが多くて治安が悪い地域もあります。危機意識が低い旅行者が増えているため、セブ島でのトラブルは増えています。クラークはマニラやセブに比べるとかなり安全ですが、当然夜間に出歩くときなどは注意してください。

また、アンヘレスの歓楽街で夜遊びする男性も多いのですが、あまり夜1人でふらふらと出歩かないほうがいいでしょう。マニラ国際空港があるパサイ地区は避けるべきエリアです。

実際、これらの地域では強盗や暴行などの暴力犯罪の事例が報告されていて、特に空港周辺では、スリや詐欺がよく発生します。荷物は必ず安全に保管し、正規のタクシーを利用してください。イロイロ、バコロド、ドゥマゲテ、ターラックなどの地方都市はのんびりしていて治安はよいですが、娯楽はなくインフラも整っていません。

マニラで発生する犯罪とトラブル

マニラの犯罪発生件数は減少傾向にはありますが、日本国内と比較すると銃を使用した殺人や薬物売買等事件、強盗や性犯罪などの発生件数は高いです。

残念ながら、毎年犯罪被害に遭う日本人も少なくありません。ここでは犯罪被害に遭った邦人からの報告を基に、日本人がよく被害にあう犯罪やトラブルを見ていきましょう。

マニラでよくある犯罪事例

・スリ

1番多い事件がスリです。マニラ首都圏では特に、スーパーマーケットやショッピングモール、公共交通機関を利用した際のスリ被害が目立ちます。エスカレータやエレベーターの中、混雑した施設といった狭い場所での集団の犯行による被害が多いのも特徴です。後ろのポケットに財布やスマートフォンを入れるのは絶対にやめましょう。また、路上ではストリートチルドレンに囲まれ、ポケットに手を突っ込まれて盗まれるケースも多発しています。

・置き引き

ホテルやレストラン、空港での置き引きの被害が依然として発生しています。安全なエリアや富裕層向けのカフェであっても被害に遭う可能性があります。席を確保するためにテーブルにバックを置いていたらなくなっていたり、何かに夢中になっていて気がついたら荷物がなくなっていたりということが多いので、自分の荷物から目を離さず、しっかりと身につけておきましょう。

・睡眠薬強盗

新型コロナウイルスの影響で被害件数が減少したと言われていますが、注意が必要なのが、睡眠薬強盗です。巧妙な言葉で睡眠薬入りの飲食物を摂取させられ、眠っている間に貴重品を盗み取られる被害です。例えば、日本語で親切そうに近付き、言葉巧みに観光案内を持ちかけ、親しくなったふりをして睡眠薬を混入させた食べ物や飲み物を勧めてくるといった例です。昏睡させた後、所持金品を盗み取ったり、盗んだキャッシュカードやクレジットカードを使って現金を引き出す場合もあります。

・路上強盗

歓楽街等を歩行中、男性数人組に拳銃で脅されたり、複数の少年に取り囲まれて慌てるうちに財布やバッグを奪われる事件が発生しています。外国人の例では強盗に遭い、抵抗したり、突然逃げ出したりして射殺されるケースも起きています。夜間に拳銃で脅されたり、実際に発砲を受けて負傷した日本人の例も報告されています。

・タクシー強盗

白タクに乗った場合、ほとんどの確率でぼったくられますので、メーター回していることを必ず確認してください。悪質なタクシードライバーだと、道の途中で車を停止し、荷物はそのままでいいから一度降りてくれと言われ、そのまま発進し戻ってこなかったということもあったようです。

トラブルを避けるための予防策

マニラの治安は悪いので、日本と同じような意識でいると危険です。ここではトラブルを避けるための予防策について見ていきましょう。

・強盗には抵抗しない

夜間に繁華街周辺の路地裏などで、拳銃などの凶器で脅されて貴重品を奪われる事件が発生しています。相手が凶器を所持している可能性があるため、身の安全を最優先して抵抗はせずに生命の安全を第一に優先してください。大きく抵抗すれば、相手も攻撃に転じてきます。

・ひったくりに注意する

マニラでは、バイクを使ったひったくりの被害も報告されています。道路を歩く際は、荷物は歩道側に持ち、なるべく車道から離れて歩くようにしましょう。ひったくられそうになったハンドバッグにしがみ付いて、そのまま道路を引きずられ大けがになったケースもあります。貴重品はホテルのセーフティーボックスに預けるなどして、必要最低限にするようにしましょう。

・貴重品は持ち歩かない

外出時には、多額の現金やパスポート等の貴重品を持ち歩かないのが鉄則です。人前で財布やタブレット端末などを見せないようにして、会計するときは札束が見えないように注意します。ネックレスなどの貴金属をしている女性は外すことをおすすめします。また、スマートフォンを見ながら、電話をしながらなど、周囲への注意力が低下するようなことは禁物です。犯人は狙いを定めて近づいてきます。まわりに十分注意しながら、スキのある行動を取らないことが鉄則です。

・流しのタクシーに乗らない

マニラで流しのタクシーに乗ってしまったことによるトラブルが頻繁に発生しています。悪質なドライバーは、相場を知らない外国人からぼったくろうと、高額な料金を吹っかけたり、わざと遠回りをしたり、場合によっては乗客を先に降ろして、荷物を乗せたまま走り去ったりする危険性もあります。タクシーに乗る時は、配車アプリGrabがおすすめです。道案内する必要もなく、料金はアプリ内で支払うのでぼったくりにもあいにくいです。

トラブルに巻き込まれた時の対処法

残念ながら、どんなに注意していてもトラブルに遭ってしまう時はあります。以下では、様々なトラブルが起きた場合の対処法について紹介したいと思います。

万が一トラブルに巻き込まれてしまった際の連絡先と対応方法

・盗難や紛失にあったとき

盗難や貴重品を紛失してしまった場合は、最寄りの警察へ遅滞なく被害届けを出しましょう。クレジットカードを盗まれた場合は、至急クレジット会社に連絡をとりカードの無効手続きを行います。さらに日本大使館へ被害の事実と今後の対応について速やかに相談を行います。

・パスポートを紛失してしまったとき

パスポートの盗難に遭ってしまったり、紛失してしまった場合、パスポートの再発行には時間がかかります。

まずは日本大使館へ連絡し、帰国のための渡航書の申請が必要である旨を伝え、その後最寄りの警察署でポリス・レポートと呼ばれる紛失・盗難届を発行してもらうことになります。大使館に、帰国のための渡航書申請書やポリス・レポートなどの必要書類を提出すれば、外務省で再発行の手続きに入る形になります。

・交通事故を起こしてしまったとき

怪我人の救護などを行なった後は、警察に連絡をします。自動車保険を利用する場合の報告書の作成のためにも、警察が来るまでは車を動かさないでください。

日本の実況見分調書とは異なり、フィリピンにおいては事故の態様だけでなく、いずれかの当事者に100%責任があるという記載をしますので、自分に不利な記載がなされないよう内容を確認することが重要です。万一、事件や事故に巻き込まれてしまったときに備え、あらかじめ海外旅行保険などに加入しておくと、入院・治療費を抑えることができるため安心です。

マニラで安全なエリアと注意が必要なエリア

どの国でもそうですが、比較的安全なエリアと、外国人観光客が立ち入らない方が良い危険なエリアがあります。ここではそれぞれ安全なエリアと危ないエリアをご紹介します。

比較的安全なエリア

マニラには観光客にとって安全な宿泊エリアもたくさんあります。中心であるマカティ地区は、マニラのビジネス街であり、高級ホテルやショッピングモールが集まっています。治安が比較的安定しており、商業エリアや観光名所もあるため便利です。

ボニファシオ・グローバルシティは、軍用地を再開発した新しい都市エリアです。近代的な建物や公園、高級ホテルやデパートなどが並んでおり、道路なども整備されていて清潔です。おしゃれなレストランやショップ巡りなどを楽しめるので、散策におすすめです。

また、イントラムロスは16世紀にスペイン人によって建設され、フィリピンの政治、宗教、文化の中心地として機能していたスポットです。数多くの歴史的建造物や見どころが残されており、観光客に人気です。

リサール・パークは、フィリピン独立運動の英雄、ホセ・リサールが処刑された場所に作られた公園です。美しい庭園や噴水などが広がり、ゆったりとした散策を楽しむのに適した場所です。こうしたエリアは観光客も多く、比較的安全なエリアです。

注意が必要なエリア

一方で、危ない地域の代表としてトンドがあります。アジア最大のスラム街とも言われています。興味本位で行くと、おそらく高い確率で危険な目に遭うと思われます。

マラテ地区はマニラの北西にあり、歓楽街やカジノなどがあるスポットです。夜遊びが充実しており、観光客も多く集まりますが、強盗や詐欺などの観光客を狙った犯罪が発生しているため注意が必要です。露天商の客引きがしつこく、それに気を取られている間に置き引きやスリ被害に遭ったり、少年のギャンググループも多数存在しています。

また、エルミタ地区はマニラの中心部に位置していて、マラテ地区と同じく歓楽街と言われるスポットです。特に夜間は警戒が必要で、人混みでのスリや置き引き、しつこい客引きなどに注意しましょう。ショップやレストランが並ぶ賑やかな場所もありますが、安全に気を配るようにしてください。

まとめ

マニラは魅力的な観光地ですが、一部地域では治安上の懸念がある場所も多くあります。夜間の外出や貴重品の管理には注意が必要です。気が緩まないよう、常に海外にいることを忘れないようにしましょう。普段からの心掛けが被害に遭わないためには1番重要なのです。

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