「暗黙」って英語でどう表現する?「暗黙の了解」や「空気を読む」という英語表現も含めてご紹介します!

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みなさんは、「暗黙」という言葉の意味や、英語でどのように表現するか知っていますか?なんとなく聞いたことはあっても、英語にするのは難しいと感じる方も多いかもしれません。

そこで、今回の記事では、「暗黙」を意味する英語表現や、関連して「暗黙の了解」や「空気を読む」の英語表現についてもご紹介します。

それぞれの表現について、意味や使い方、ニュアンスの違いなどを詳しく解説します。それぞれ、例文とともに詳しく解説していきますので、ぜひその例文を何度も口に出して練習してみてくださいね。

暗黙 とは

そもそも「暗黙」とはどのような意味の言葉でしょうか?「暗黙」は、口に出さない/言葉に出さないで黙っていることを指します。類義語には「沈黙」「だんまり」などがあります。対義語は「明言」です。

暗黙 英語表現

ここからは、「暗黙」の英語表現として、代表的なものを5つ(「implicit」「tacit」「silent」「unspoken」「unstated」)ご紹介します。

implicit

「Implicit」は形容詞で「暗に示された、暗示的な、暗黙の」という意味があります。表現・規則・同意などが暗黙のものであることを示す際に使われます。

例文

Nobody spoke out in the meeting because of the implicit agreement.

(暗黙の同意があったため、会議では誰も発言しなかった。)

My boss's words contained an implicit threat.

(上司の言葉には暗黙の脅しが含まれていた。)

They have to give implicit obedience to their boss.

(彼らは上司に暗黙の服従をしなければならない。)

tacit

「Tacit」は形容詞で「言葉にせずとも伝わる、暗黙の、言葉に表さない、無言の」という意味があります。

例文

I felt that I had my boss's tacit approval to lead the project.

(私は、プロジェクトを率いることを上司に黙認されていると感じていました。)

This is a tacit understanding between staff members.

(これはスタッフの間での暗黙の了承です。)

silent

「Silent」は形容詞で「黙っている、無言の、沈黙の」という意味があります。命令や両会などが暗黙のものである、という場合によく使われます。

例文

It is a silent assumption.

(それは暗黙の仮説(前提)です。)

There was a silent assent in the team meeting.

(チームミーティングでは、暗黙の同意がありました。)

She gave me a silent admonition.

(彼女は私に、無言の忠告を与えました。)

unspoken

「Unspoken」は形容詞で「言葉にしない、暗黙の、話さない、沈黙した」という意味があります。接頭辞un-は否定・反対・逆を意味します。「Unspoken」は主に合意・承認・規則などが暗黙のものであると言いたい場合に使われます。

例文

My son’s face was expressionless, but I felt the unspoken disagreement.

(息子の顔は無表情だったが、私は言葉にならない反対意見を感じました。)

She has an unspoken belief.

(彼女は暗黙の信念を持っています。)

I felt the unspoken warning about the company.

(私はこの会社に対する暗黙の警告を感じました。)

unstated

「Unstated」は形容詞で「述べられていない、暗黙の」という意味があります。こちらも接頭辞un-が付いた単語です。

例文

She didn’t say anything, but I felt an unstated message.

(彼女は何も言いませんでしたが、私は暗黙の メッセージを感じました。)

It is possible that there are some unstated aims.

(明言されていないいくつかの狙いがある可能性もあります。)

It must be an unstated reason for her resignation.

(それが彼女の辞任の明言されていない理由に違いないでしょう。)

暗黙の了解

「暗黙」という言葉がよく使われるのは「暗黙の了解」という表現のなかではないでしょうか。ここからは、「暗黙の了解」を英語でどのように表現するのかご紹介していきます。

tacit agreement

先ほどご紹介した「tacit」と、「agreement(合意・了解)」を組み合わせて「tacit agreement」とすることで「暗黙の了解」という意味になります。なお、どのような暗黙の了解なのか、その内容はthat節で表現することが多いです。

例文

There was a tacit agreement that we shouldn’t talk about the parent company.

(親会社のことは話すべきではないという暗黙の了解がありました。)

We have a tacit agreement that we should keep the secret.

(私たちは秘密を守ろうという暗黙の了解があります。)

There was a tacit agreement that he would pay for dinner.

(夕食代は彼が払うという暗黙の了解がありました。)

silent understanding

こちらも先ほどご紹介した「silent」と、「understanding(理解・了解)」を組み合わせた表現です。

例文

There is a silent understanding that if you are invited to someone's house, you should bring snacks or drinks.

(誰かの家に呼ばれたら、お菓子や飲み物を持っていくという暗黙の了解があります。)

My wife and I have a silent understanding that we take turns walking the dog every day.

(私たち夫婦のあいだでは、犬の散歩は毎日交代で行くという暗黙の了解があります。)

There is a silent understanding between them.

(彼らのあいだでは、暗黙の了解があります。)

unspoken agreement

こちらも先ほどご紹介した「unspoken」を使った表現です。「Unspoken agreement」も同じく「暗黙の了解」を意味します。

例文

By unspoken agreement, we left the party early.

(暗黙の了解で、私たちはパーティーを早々に切り上げました。)

There is an unspoken agreement that we shouldn’t talk about it in front of her.

(彼女の前でそれについて話すべきではないという暗黙の了解があります。)

We have an unspoken agreement that the one who finishes work earlier picks up our child from nursery school.

(早く仕事が終わった方が子どもを保育園に迎えに行く、という暗黙の了解があります。)

おまけ 空気を読む 英語表現

最後におまけとして、日本文化の特徴の一つでもある「空気を読む」の英語表現をご紹介します。

take a hint

「Take a hint」は「ヒントを得る」という意味ですが、ここでのヒントは「ほのめかし」といったニュアンスがあります。

例文

He didn’t take a hint.

(彼は空気を読みませんでした。)

go with the flow

「Go with the flow」「流れに従う」という意味があり、その場の空気や状況の流れに従うというニュアンスがあります。

例文

If you are not sure how to act, just go with the flow.

(もしどのように振る舞うべきかわからなければ、周りに従ってみて。)

understand the situation

「Understand the situation」「状況を理解する」という意味があります。

例文

You need to understand the situation.

(空気を読む必要があります。)

read between the lines

「Read between the lines」「空気を読む」を意味する英語の有名な定番フレーズですので、聞いたことのある方も多いかもしれません。直訳は「行間を読む」という意味があります。文章に書かれていない意図を推測する、という意味もありますが、会話に対しても使われます。

例文

Oh no, he keeps talking again. He should read between the lines.

(ああ、彼はまた話し続けている。空気を読まないとね。)

まとめ

いかがでしたか?

今回の記事では、「暗黙」を意味するいくつかの英語表現や、関連表現として「暗黙の了解」「空気を読む」を意味する表現を例文とともにご紹介しました。「暗黙」、特に「暗黙の了解」という表現は日本文化の特徴でもあり、日常生活でもビジネスシーンでも意外とよく使うのではないでしょうか?だからこそ、いざというときにパッと適切な表現が口から出たら助かりますよね。

今回ご紹介した単語やフレーズを自然に使えるようになれば、より英語でのコミュニケーションがスムーズに進むはずです。ぜひ、この記事でご紹介した例文を何度も口に出して練習し、覚えて使ってみてくださいね。

今回ご紹介したフレーズをそれぞれ適切なシーンで使うことができれば、より自分の英語での表現の幅が広がりますし、ネイティブスピーカーからも「お!この人はいろんな単語やフレーズを知っているんだな」と思ってもらえるのではないでしょうか。

また、今回学んだ「暗黙」の英語表現について、「もっと詳しく学習したい」「ネイティブスピーカーはどのように使い分けているのか聞いてみたい」という方は、ぜひネイティブキャンプのオンライン英会話レッスンを試してみてください!レッスンでは、ネイティブスピーカーの講師とマンツーマンで話すことができます。今回ご紹介した「暗黙」に関する英語表現をさらに練習しても良いですし、日本と講師の母国の「暗黙の了解」や「空気を読む」文化などの違いをディスカッションするのも良いのではないでしょうか。ぜひ、みなさんの英語学習にレッスンをフル活用してくださいね。

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