「覚悟する」って英語で?心を決めたときに使える英語表現について

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「覚悟する」の英語表現

日本語から英語にしようとする時、ぱっと当てはまる英単語がなかなか探せない場合がよくあります。英語と日本語は全然違う言葉ですから、日本語に対応する単語が英語でも必ず一対一で存在するとは限らないのです。

そんな時は、日本語の意味をあらためて分析して、その意味をどう英語で表現すると適切なのかを考える必要があります。翻訳においては、ある意味、「言い換え」の作業が求められるということです。

今回の記事で取り上げる「覚悟する」も、ぱっと当てはまる英単語が見つけにくい表現の一つです。

日本語では「覚悟しなさい」「覚悟している」「決死の覚悟」「危険は覚悟の上だ」「死を覚悟する」「覚悟はできている」「覚悟しなければならない」「強い覚悟を持つ」などと言ったりしますよね。日常英会話でも、ビジネス英語でも、けっこうよく出てくるフレーズだと思います。

国語辞典・辞書、類語辞典などであらためて調べると、「覚悟」の意味は「何らかの好ましくない状態などを予想し、それに対応できるように心構えをすること」「困難なことをやりとげる決意を持つこと」などとあります。

こうした定義を理解した上で、じゃあ、英語ではどう言えばいいのでしょう?

以下、「覚悟する」のさまざまな英語表現とその使い方を、多くの例文を交えながらご紹介していきたいと思います。英語学習に役立ててくださいね。

ready

前述のように、日本語の「覚悟する」をズバリと表現できる一語の英単語はありません。意味を考えて、適切な英語に言い換える必要があります。

「覚悟する」を英語で表現する場合によく使われるのが「ready」です。「ready」は「準備ができて」「用意ができて」といった意味の形容詞ですね。

「I’m ready.」ならば、一般的には「私は準備ができている。」という意味ですが、文脈上「何か大変さが予想されることに対して心の準備ができている」というように解釈できる場合は、「私は覚悟ができている」という日本語に対応した英語フレーズとして使うことができます。

A: We’ll be in danger. Are you ready?

B: Yes. I’m ready.

A: 危険が待っている。覚悟はいいか?

B: はい。覚悟できてます。

「〜を覚悟する」という場合、以下の例文のように、「be動詞+ready+to不定詞」、あるいは「be動詞+ready+for+名詞」といった形がよく使われます。

He said he was ready to die. He is always exaggerating.

彼は「死ぬ覚悟はできている」と言いました。いつも大袈裟なんです。

Congratulations! By the way, are you ready to be a father?

おめでとう! ところで、父親になる覚悟はできている?

We have to be ready for a bad situation.

我々は悪い状況を覚悟しなければならない。

I’m ready for anything.

どんなことにも覚悟ができています。

prepared

「準備する」という意味の動詞「prepare」が元になっている形容詞が「prepared」です。意味は「ready」と同じく「準備ができて」「用意ができて」で、やはり文脈によって「覚悟する」という意味で使える場合も多いです。

「ready」と同様に、「be動詞+prepared+to不定詞」、あるいは「be動詞+prepared+for+名詞」といった形がよく使われます。

Be prepared!

覚悟しなさい!

I’m not prepared to tell her how I feel.

彼女に自分の気持ちを告白する覚悟はできていません。

She says she is prepared to abandon everything.

彼女は、何でも捨てる覚悟ができている、と言っている。

Are you prepared for it?

覚悟はいいですか?

You have to be prepared for the worst.

最悪の事態を覚悟すべきですよ。

determined

「決意する」「決心する」「決定する」「特定する」といった意味を持つ動詞「determine」から派生した形容詞が「determined」です。「決意している」「決心している」「心に決めている」などと訳されることが多いですが、やはり文脈により、「覚悟している」と翻訳されることもよくあります。

「〜を覚悟している」と言いたい場合、「be動詞+determined+to不定詞」、あるいは「be動詞+determined+that節(文)」という形がよく使われます。

「ready」や「prepared」の場合は「大変なことや悪い事態への心構えをする」という意味合いで使われることも多いですが、「determined」は困難であったり努力を要することについて「より積極的に〜する覚悟だ」というニュアンスで使われる場合が多いです。

We are determined to continue our efforts.

我々は努力を続ける覚悟です。

They are determined to win at all costs.

彼らはどんな代償を払ってでも勝つという覚悟だ。

I'm determined to perform my duty thoroughly.

私はしっかりと職務を遂行する覚悟です。

I'm determined not to return home if I can't find the treasure.

宝が見つからなかったら帰らない覚悟です。

Is it true that you are determined to try the mountain again?

もう一度あの山に挑戦する覚悟だというのは本当ですか。

brace oneself

「brace」は「突っ張る」「こわばらせる」「力を込める」「支える」といった意味の動詞ですが、「brace oneself」「覚悟する」「備える」などという意味で使えます。

「oneself」のところには文の意味に合わせて「myself」「yourself」「himself」「herself」などが入ります。

「ready」「prepared」と同様に、「brace oneself+to不定詞」、あるいは「brace oneself+for+名詞」という形がよく使われます。

「ready」や「prepared」の方がカジュアルですが、「brace oneself」も「覚悟する」「覚悟ができている」という意味で日常会話にけっこう登場する言葉です。

Brace yourself.

覚悟してください。/気を引き締めてください。

I’ve braced myself to enter the next competition.

次の競技会に挑戦する覚悟を決めました。

He braced himself to sacrifice his life for his son, didn’t he?

彼は息子のために自分の命を犠牲にする覚悟を決めたんですね。

Nancy had to brace herself for the unexpected.

ナンシーは不測の事態を覚悟しなければならなかった。

I had braced myself for being ignored by the entire audience there.

私は会場の聴衆全員に無視される覚悟ができていました。

make up ~’s mind

「決心する」という意味でよく使われるのが「make up ~’s mind」というフレーズです。「~’s」のところには、「my」「your」「his」「her」「its」「our」「their」といった代名詞の所有格などが入ります。

そして、やはり「決心する」という意味の、前述の「be determined」と同じく、文脈によって「覚悟する」という意味合いでも使われます。

「〜を覚悟する」という場合、「make up ~’s mind+about+名詞」「make up ~’s mind+to不定詞」「make up ~’s mind+that節(文)」などの形になります。

George made up his mind about changing his job.

ジョージは仕事を変える覚悟を決めた。

Has Vincent made up his mind to resign from the big company?

ヴィンセントはその大企業を辞める覚悟なんですか。

I have made up my mind that I won’t eat anything until my proposal gets accepted.

私は自分の提案が受け入れられるまで何も食べない覚悟だ。

resolution

名詞の「resolution」にはさまざまな意味があります。「解決策」「解答」「決意」「決心」「決断」「抱負」などなど。例えば「新年の抱負」はよく「New Year’s resolution」というフレーズで表されます。

「決意」「決心」「決断」といった意味がありますから、やはり文脈によって、「覚悟」と訳されることも少なくありません。

「〜の覚悟」という場合、「resolution+to不定詞」や「resolution+that節(文)」といった形がよく使われます。

I have made a resolution to stop smoking from now on.

私はこれから禁煙する覚悟です。

It takes a great deal of resolution to start a new business.

新しい事業を始めるには、大変な覚悟が必要です。

I doubt your resolution that you will never eat meat after this.

私は、今後肉を食べないというあなたの覚悟を疑ってます。

その他の「覚悟」を表す名詞

「resolution」以外にも、「覚悟」という意味で使える名詞は複数あります。いずれも普通は「準備」「心構え」「用意」、あるいは「決心」「決意」といった意味でよく使われ、文脈により「覚悟」と訳されるものです。

readiness(準備、心構え、用意) readyの名詞形

preparedness(準備、心構え、用意) prepareの名詞形

determination(決心、決意) determineの名詞形

もっとも、これらの名詞を無理に使うよりは、これまでに解説した単語やフレーズを使う方が一般的ですので、あくまでご参考ということで。

「覚悟しろ!」の面白い表現

スラングというわけではありませんが、人に対して「覚悟しろ!」とすごむ際のユニークな口語表現を2つほどご紹介しましょう。

Say your prayers!

直訳すると「お祈りを唱えなさい」ですが、「今からひどい目にあわせるから覚悟しろ」といった意味合いで使われます。

This ends now.

直訳すると「これは今終わります」「これで終わりです」といった感じになりますが、「もうこれでお前も終わりだ、覚悟しろ」というような意味でも使われます。

まとめ

いかがでしたか?

今回は「覚悟する」のさまざまな英語表現を例文紹介とともに解説しました。

「ready」「prepared」「determined」「brace oneself」「make up ~’s mind」の5つは、文の内容によって、どれを使っても大丈夫な場合もあります。

ただ、使われる傾向として、「ready」と「prepared」は「〜に対して心構えができている」というニュアンスの「覚悟」、「determined」と「make up ~’s mind」は「〜する決心をしている」というニュアンスの「覚悟」、そして「brace oneself」はその中間といった感じでとらえるのがいいのではないかと思います。

例文をよく読んで、どんな時にどんな表現がぴったりくるか、感じ取ってみてください。

また、自分で例文を考え、例文帳を作ったりするのも、英語力アップにとても有効ですよ。

ではまた。

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