エレベーターのドアの前や順番待ちの列などで日常的によく使う「お先にどうぞ」。英語でどう言うのか知っていますか?
笑顔とジェスチャーでも十分に伝わりますが、しっかりと言葉で伝えることで、より嬉しい気持ちになりますよね!
この記事では「お先にどうぞ」を表現するさまざまな英語を紹介します。関連フレーズの「お先に失礼します」や「先に食べててください」、「お先にお風呂いただきました」などの気遣い英語もまとめました。
「お先にどうぞ」の英語フレーズ
「お先にどうぞ」の英語フレーズはおもに3つあります。
Go ahead
Ladies first
それぞれのニュアンスや使い方の違いを紹介します。
After you.
“After you”は「お先にどうぞ」の最も一般的なフレーズです。直訳すると「あなたの後です」となり「お先にどうぞ」を意味しています。
短いフレーズですが、とても丁寧で上品なイメージを与える表現です。目上の人やビジネス相手にも使えます。
お先にどうぞ。
◆【場面】一人ずつしかできないことについて、相手に先にやってもらう。例えば一人しか通れない場所で道を譲って先に行かせる。
引用:https://eow.alc.co.jp/search?q=After+you
“After you”は、順番を譲る時に使う表現です。
たとえば、同じタイミングで列に並んでしまい前を譲る時や、エレベーターのドアを押さえながら、先に出てもらうように伝える場面などに適しています。
その他にも、ものを使う順番や発言の順番を譲るなど、さまざまなシチュエーションに活用できます。
初心者の方は、”After you”に”Please”をつけて”Please, after you.”と言ってしまうことがありますが、”Please”は命令文を丁寧にする単語です。”After you.”は”I’ll go after you.”を省略したフレーズのため、命令文ではありません。”Please”はつけることはできないため、注意しましょう。
“After you”と言われた場合の返答は、シンプルに”Thank you.”(ありがとう)と伝えましょう。もしくは”No, after you.”(いいえ。あなたから、お先にどうぞ)と譲り返すこともできますよ。
B: Oh, no, after you.
お先にどうぞ
えっ!(大丈夫ですよ)。お先にどうぞ。
B: Oh! Thanks.
お先にどうぞ。
えっ!ありがとうございます。
B: No problem. After you.
ドアを押さえてくれてありがとう。
気にしないでください。お先にどうぞ。
Go ahead
“Go ahead”は、”After you”よりもカジュアルな印象を与える表現です。
友達や同僚、家族などには”Go ahead”が適しています。もちろん、見知らぬ相手に使っても大丈夫です。
“Go ahead”は「先に何かを始める」の意味です。相手に動作を促すようなイメージです。
たとえば、電車内で座席が一つ空いている際に、座席を指して”Go ahead.”というと「座ってください」を意味します。順番待ちの際に”Go ahead.”と言えば「お先にどうぞ」となります。
ただし、”Go ahead”は命令形です。無表情で言うと「先にやりなさい」とネガティブなニュアンスになるため、注意しましょう。柔らかい表情や声音で言うことがポイントですね。
より丁寧な印象を与えたい場合は、”Please go ahead.”と言うこともできますよ。
お先にどうぞ。わたしは後に続きます。
いいえ大丈夫ですよ。お先にどうぞ。
先に行ってて!後で追いつくから!
Ladies first
“Ladies first”は、男性が女性に対して「お先にどうぞ」と伝える表現です。
欧米ではレディーファーストの文化があるため、男性は女性に順番を譲るシーンが多くあります。
レディースファースト
◆ドアをとおり抜ける際などに、男性よりも女性を優先させるマナーのこと。
引用:https://eow.alc.co.jp/search?q=ladies+first
“Ladies”は”Lady”(女性)の複数形です。女性全体のことを言っているため、たとえ相手が一人でも”Ladies”と複数形にすることがポイントです。
最近は性自認の多様化から、男女を分けない傾向が強くなっています。この英語表現を好まない人がいる可能性もあるため、気になる場合は”Go ahead”や”After you”を使うとよいでしょう。
ただし、女性をエスコートするような場面では、レディーファーストは当然のマナーとして残っています。TPO(時と所と場合)に応じて正しく使うとスマートな印象を与えられるでしょう。
「お先にどうぞ」の関連フレーズ
ここからは「お先にどうぞ」の関連フレーズである、「お先に失礼します」「先に食べててください」「お先にお風呂いただきました」などの英語表現を紹介します。
お先に失礼します
職場で帰宅する際に、残っている同僚や上司に向かって言う「お先に失礼します。」
日本では定番の表現ですが、実は「お先に失礼します」を意味する英語はありません。海外では先に帰ることを失礼だと考えないことが理由です。
仕事終わりの挨拶は、
See you tomorrow.(また明日)
I’m done for the day. See you tomorrow.(今日の仕事は終わりにします。また明日。)
などが一般的です。どのような相手にも使える通常の表現です。
仲のよい同僚や部下であれば、”Don’t work too hard.”(頑張りすぎないでね。)と言っても大丈夫です。
それでも先に帰ることを申し訳なく思う場合は、”I'd hate to leave you here, but I'm going now.”(先に去るのは申し訳ないですが、帰ります)と言えばしっかりと伝わるでしょう。
ただし、海外では、先に帰ることに対して過度に気を使う必要はありません。”I’m going now. See you tomorrow. " と、さらっと帰ることが通常ですよ。
先に食べててください
レストランで自分のメニューが遅いときや、食事会に遅刻しそうな時などに使える「先に食べててください」は英語でどう言えばよいでしょうか。
前述した”Go ahead”を使って表現できますよ。”go ahead and 動詞”で「遠慮なく〜をする」の意味になります。
「遠慮なく先に食べててください」と言いたい時は、”Please go ahead and eat.”と表現します。
友達や家族など親しい人には”You don’t have to wait.”(待たなくてもいいよ)や、 “Start without me.”(わたしなしで始めてて!)と伝えてもよいでしょう。
到着が遅れそうです。わたしなしで食事を始めてください。
わたしを待たないで、先に食べててください。
お先にお風呂いただきました
日本では「お先にお風呂いただきました」もよく使うフレーズですね。英語では次のように伝えられますよ。
お風呂に先に入らせてくれてありがとうございます。
あなたの前にお風呂に入らせてくれてありがとうございます。
日本では客人に一番風呂を用意し、客人はそのもてなしの心に感謝することが通常です。しかし、日本独特の風習のため、海外の人には日本の風呂文化について説明してあげるとよいでしょう。
まとめ
この記事では、英語で「お先にどうぞ」と言いたいときに使える英語表現を3つ紹介しました。丁寧さや使う相手がそれぞれ異なるため、状況に応じて使い分けることがポイントですね。
「お先に失礼します」や「先に食べててください」「お先にお風呂いただきました」などの関連表現も紹介しました。
「お先に失礼します」や「お先にお風呂いただきます」は日本独特の表現のため、英語では直訳しないことがポイントです。
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◇経歴
・アメリカLAにてアパレル勤務
・英会話スクールに10年ほど勤務
◇海外渡航経験
留学:アメリカのLAに4年間留学
海外旅行:ドイツ・フランス・スイス・メキシコ・イタリア・グアムなど
◇自己紹介
英語関連の記事を中心に執筆するWebライター。中学生で日本を出ることを決意し、高校卒業後に渡米。アメリカではさまざまな国の学生と、濃い海外生活を送る。現在は関東の田舎でのんびり生活。今後の目標は、娘との親子留学と夫婦でのクルーズ旅行。

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.