「台風ですべて歯車が狂った」、「予想しなかったことが起きて歯車が狂った」など、生きていれば誰しもが「歯車が狂う」経験をしたことがあるのではないでしょうか。
日常生活の些細な出来事から、人生を大きく左右するような大きな出来事まで、「歯車が狂って」しまうことはありますよね。また、計画や段取りが重要なビジネスシーンでも、さまざまな理由により「歯車が狂う」ことはあるでしょう。
そこで、今回の記事では、何かがうまくいかず「歯車が狂う」と言いたいときに使える英語表現をいくつかご紹介していきます。関連表現とあわせて、それぞれ例文とともに詳しく解説していきますので、ぜひその例文を何度も口に出して練習してみてくださいね。
「歯車が狂う」の英語表現
まずは、「歯車が狂う」の英語表現をチェックしていきましょう。
主に、「to go off track」「to go wrong」「fall apart」「out of joint」の4つの表現があります。
いずれも、まったく異なる単語が使われていますよね。それぞれご紹介していきます。
to go off track
「track」は「線路」や「通り道」という意味があります。そこから離れる(off)イメージで考えるとわかりやすいかもしれません。
ただし、この表現は「列車が脱線する」「話が逸れる・ずれる・脱線する」「間違った方向に進む・迷う」など幅広い意味で使われます。
そのため、「歯車が狂う」と言いたいときにはこのフレーズだけでなく、前後にその意味が伝わるような補足を加えるとより良くなるでしょう。
William felt that his life was going off track because he failed the exam.
ウイリアムは試験に合格しなかったので、彼の人生の歯車が狂ったと感じました。
One big mistake made me think my life was going off track.
大きな間違いが、私の人生の歯車が狂ったと感じさせました。
My daughter’s life began to go off track when she met Tim. I didn’t like him from the first time I met him.
私の娘の人生は、彼女がティムに会ったときから歯車が狂い始めました。私は初めて会ったときから彼のことが嫌いでした。
Be careful when deciding who to marry. Your life can go off track.
結婚相手を決めるときは慎重にしてください。あなたの人生の歯車が狂う可能性があります。
to go wrong
「wrong(発音はロォーン(グ)に近いです)」は「間違った」という意味があり、「to go wrong」で「間違った方向に進む・堕落する・上手くいかない・狂う・道を踏み外す・問題が発生する」といった意味になります。
My mother’s life began to go wrong when my younger brother was killed in a car accident.
私の母の人生は、私の弟が車の事故で亡くなってから狂い始めました。
Everything is going wrong today. I need to change my plan.
今日は歯車が狂っています(=何も上手くいかない)。計画を変える必要があります。
I have to check what went wrong with the project.
私はそのプロジェクトでどの歯車が狂ったのかチェックしなければなりません。
If something goes wrong, please tell me immediately.
もし何かの歯車が狂ったら、すぐに私に教えてください。
Where did I go wrong in my plan?
私は計画のどこで歯車を狂わせてしまったのでしょうか?
fall apart
「fall apart」は「バラバラになる・崩れる・崩壊する・だめになる・壊れる」という意味があります。
建物や物といった物理的なものが壊れてしまう様子を表すこともできますし、悲しい出来事があり、精神的に落ち込むことを表すこともできます。
なお、動詞「fall」を使った句動詞は他にもいくつかあります。たとえば「fall down(転ぶ・ひっくり返る)」「fall under(~の影響下にある)」「fall into(悪い状態・状況に陥る)」などです。意味がそれぞれ異なりますので、間違えないように覚えてくださいね。
I was planning to marry her. However, the plan fell apart when I noticed that she was seeing someone else.
私は彼女と結婚するつもりでした。しかし、彼女が他の誰かと会っていることに気づいたとき、その計画の歯車が狂いました。
Their relationship was falling apart.
彼らの関係の歯車は狂っていました。
The project fell apart when there was a big change.
大きな変化が起きたとき、そのプロジェクトの歯車は狂っていました。
When my parents noticed that they were running out of money, our family started to fall apart.
私の両親がお金が足りなくなっていることに気付いたとき、私たちの家族は歯車が狂い始めました。
Do you remember the day when everything started to fall apart?
あなたはすべての歯車が狂い始めた日のことを覚えていますか?
out of joint
「joint」は「関節・結合部・接合部」といった意味があり、「out of joint」で「上手く進まなくなって・たかが外れて・乱れて・調子が悪くなって」といった意味になります。
もちろん、直訳の「脱臼して・関節が外れて」という意味にもなります。ちなみに、「out of」を使った表現は他にもあります。
たとえば「out of control(コントロールできなくなって・制御不能で)」「out of sight(人目につかない・見えない)」「out of context(文脈から外れて)」「out of order(故障した)」などです。
There is something out of joint in the big project.
その大きなプロジェクトでは、何かの歯車が狂っています。
The conference’s timetable seems to be out of joint.
その会議のタイムテーブルは上手く進まなくなっているようです。
My whole schedule was put out of joint because of the typhoon.
台風のせいで、私の全体の計画は歯車が狂っていました。
Do you think the plan is out of joint?
その計画は歯車が狂っていると思いますか?
Oh no. Our team is out of joint.
あぁ。私たちのチームは歯車が狂っています。
その他の関連表現
ここまで、「歯車が狂う」を意味するさまざまな英語表現をご紹介してきました。一つの日本語の表現に対し、英語では多様な言い方ができるのが面白いですよね。
最後に、関連表現として「波長が合う」を英語でどのように言うのかご紹介します。
波長が合う
仲が良い友人やペースの合う恋人など、人と人が「波長が合う」と言いたいこともありますよね。そのようなときは、英語で「be on the same wavelength」や「get along well」という表現が使えます。
「be on the same wavelength」の直訳は「同じ波長にいる」となり、日本語の「波長が合う」にぴったりの表現です。
また、「get along well」も「仲が良い、性格が合う、気が合う」という意味があります。日常会話でとてもよく使われる表現です。
まとめ
いかがでしたか?今回の記事では、「歯車が狂う」を意味するさまざまな英語表現を、例文とともにご紹介しました。また、その他の関連表現・フレーズ についても、さまざまな英語表現を解説しました。
日常生活においても、ビジネスシーンにおいても、その大小はあれど誰しもが「歯車が狂う」経験をしたことがあるのではないでしょうか。また、家族や友人など、知っている人が「歯車が狂って」しまう様子を見たという方もいるかもしれません。普段それほどよく使う表現ではないかもしれませんが、だからこそ、いざというときにパッと適切な表現が口から出たら嬉しいですよね。
今回ご紹介した単語やフレーズを自然に使えるようになれば、より英語でのコミュニケーションがスムーズに進むはずです。ぜひ、この記事でご紹介した例文を何度も口に出して練習し、覚えて使ってみてくださいね。
今回ご紹介したフレーズをそれぞれ適切なシーンで使うことができれば、より自分の英語での表現の幅が広がりますし、ネイティブからも「お!この人はいろんな単語やフレーズを知っているんだな」と思ってもらえるのではないでしょうか。
また、今回学んだ「歯車が狂う」の英語表現について、「もっと詳しく学習したい」「ネイティブはどのように使い分けているのか聞いてみたい」という方は、ぜひネイティブキャンプのオンライン英会話レッスンを試してみてください!
レッスンでは、ネイティブ講師とマンツーマンで話すことができます。今回ご紹介した「歯車が狂う」にまつわる英語表現をさらに練習しても良いですし、自分や講師の「歯車が狂った」出来事や経験などについてディスカッションをするのも良いのではないでしょうか。ぜひ、みなさんの英語学習にレッスンをフル活用してくださいね。
◇経歴
新卒入社した会社ではオーストラリア人上司のもと働いた経験があります。
海外クライアントとのメールや電話でのやりとりは日常茶飯事でした。
現在はWebライターのほか、英日翻訳者としても仕事をしています。
◇資格
TOEIC、TOEFL、IELTSなどの受験経験あり
◇海外渡航経験
学生時代にイギリス留学を経験したほか、アジアを中心にさまざまな国に旅行に行ったり、フィールドワークをしたりしました。
フィールドワークでは英語を使ってインタビューをした経験もあります。
2019年よりイギリス在住で、現在は毎日英語を使っています。
◇自己紹介
子どものころはアメリカ人の先生の英会話教室に通い、大学ではイギリス留学を経験、新卒入社した会社ではオーストラリア人上司を持つなど、英語とは色々な接点を持ってきました。英語はもっぱらリーディングが得意で、毎日洋書を読んでいます。よろしくお願いします!
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.