「下剋上」を英語ではどう表現するの!?下剋上に関するフレーズをご紹介します!

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今回は、「下剋上」を英語でどう言うのか解説していきます!日本語の中では教科書に出てくるちょっと難しい単語というイメージですが、英語では、下の立場のものが上の立場のものを追い抜くという表現はひとつの単語であるのでしょうか。

下剋上とは

英語で「下剋上」という意味を持つ単語は複数あります。そもそも下剋上とは、下の立場の者が、上の立場の者を打倒して立場の逆転が起こる現象です。主に、政治的、軍事的な身分での出来事を指しますね。

英語では、「下剋上」を説明するなら以下のような文になります。

an inverted social order when the lowly reigned over the elite

下位の立場であることをlowly、上位の立場にあることをeliteで表します。エリートは日本語にもなっている言葉ですね。

他にも、このような表現の仕方もあります。

the low overturning the high

こちらの例文の場合は、下位の者をlow、上位の者をhighと、単純に高さを表す形容詞で表現しています。

さらに、下剋上が政治的、軍事的な身分の立ち位置に関連していることを英語で説明する場合は、以下のようになります。こちらもネットから持ってきました。

describes situations in Japanese history that occur when a person of lower rank overthrows a superior either politically or militarily, and then supplants the superior's position in society.

「日本史において下位の者が上位の者を政治的、軍事的に打倒して身分秩序を侵す行為をさす」

下位の者はlower rankと表現されているのに対し、上位の者はa superiorと書かれています。politically or militarilyは、「政治的に、あるいは軍事的に」という意味です。「下剋上」を日本特有の言い回しであると考え、歴史の教科書に載っている言葉通りの意味で使うならこのような説明が必要です。

では、次に英単語で「下剋上」と言うにはどんな単語を使うべきかご紹介していきましょう!

下剋上 upset

upsetは「下剋上」と訳しても良いのですが、他には「番狂わせ」「大番狂わせ」「金星」「大金星」という意味があります。意外な勝利というものは、普通は負けるだろうと思っていた弱い者が強い者に勝った時ですよね。

皆さんが思い描いているupsetは、きっと「怒っている」や「動揺している」といった感情を表す形容詞でしょう。こちらの意味の方がよく知られています。

しかし、upsetは「番狂わせ」という名詞での意味も持っているのです。

イメージがしづらい場合は、形容詞のupsetが、心がひっくり返されて取り乱している状態であると認識してみましょう。するとどうでしょう。番狂わせも勝負がひっくり返されるものなので、意外と意味につながりがあることがわかると思います。

「番狂わせ」という意味でのupsetを英英辞典で調べてみると、以下のような文が見つかりました。

when a person or team defeats an opponent who is considered to be much better than them

訳せましたか?念のため日本語訳も載せておきます。

「人やチームが、自分たちより格上と思われていた敵を倒すこと」です。

せっかくここまで覚えたので、もうひとつためになることを解説しておきましょう!それは、upsetはなんと動詞にもなるということです!形容詞から名詞、動詞と、品詞のカバーが幅広いですよね。しかも形が変わらないので、文脈上で意味の違いを把握しなければなりません。しかし、やはりイメージは変わりません。

動詞としてのupsetは以下のような意味で使います。

to defeat an opponent who is considered to be much better than you
「自分より格上の相手を倒す」
先ほどのupsetの名詞の説明文とほぼ同じですよね。つまり、名詞と動詞には密接な関係があるということです。

では、「番狂わせ」という意味で使う名詞のupsetの例文を見てみましょう。

I wanna see Zebra’s upset someday.
「ゼブラの番狂わせをいつか見たいもんだ」

応援しているチームが弱かったり、まだまだ有名じゃない場合に使える表現ですね。

giant killing

「下剋上」は、英語でgiant killingという形容詞で表すこともできます。ジャイアントと言えば巨人で、その巨人をキルするのですからまさに下剋上ですよね。

ただ、注意しなければならないのはこれは形容詞で、名詞ではないということです。また、形容詞としてのgiant killingは英語圏のメディアではほとんど使われていないようです。名詞にはgiant killerという言葉があり、格上の相手を倒す人やチームに対して使います。

Zebra is a very giant killing team!
「ゼブラはまさに下剋上チームだ!」

この例文を見て頭をひねった方のために少し追加の解説を。a very~は「まさに~」という表現です。後に名詞を続ければその名詞が強調されるので、ぜひ使ってみてください。

番狂わせ スラング

では、次は番狂わせという意味のスラングをご紹介しましょう。

boilover

boiloverは、「意外な結末」という意味の単語です。ただし、スポーツで使う表現に限られるので注意しましょう。オーストラリアのスラングです。

He really loves to see the boilover in cricket.
「彼はクリケットで番狂わせを見るのが本当に好きなんだ」

オーストラリアにはイギリスの息がかかっているので、クリケットが盛んです。野球は世界で人気だと思っている日本人も多いですが、それは日本人の多くがアメリカナイズドされているからです。アメリカと日本で人気のものがすべて世界中で人気というわけではありません。イギリスではテレビでクリケットの試合が当たり前に流れます。

野球の有名選手をイギリス圏が知らないように、私たちだってクリケットの超有名選手を知りませんよね。ルールさえしらない人も多いでしょう。

成り上がり

では、次に「成り上がり」という意味を見ていきましょう。「下剋上」と似た意味の言葉ですが、日本語でもニュアンスが違いますよね。「成り上がり」の方がお金関連のイメージがありませんか?貧乏だったけれど富を得た成功者の意味です。

upstart

an upstartは、日本語の「成り上がり」に近い意味です。形容詞だと、「成金の」「最近になって出現[発生]した」「新しく起こった」「成り上がりの」という意味があります。

しかし、他に明らかにネガティブな意味を込めた訳もあり、「横柄な」「鼻持ちならない」などと訳します。日本語でも、成金と言うとあまり良い意味合いに感じませんね。ポジティブな意味で言いたい時には使えないので、誤解を招かないようにしてくださいね。

また、upstartは動詞としての意味もあります。その場合は、自動詞なら「急に立ち上がる」、他動詞なら「急に立ち上がらせる」となります。成り上がりも急速にお金持ちになっていくという意味なので、形容詞と動詞の意味合いは同じです。

這い上がる

では、今度は動詞の「這い上がる」という英語表現を見ていきましょう!動詞として使うなら、以下の2つが一般的です。下剋上のように上に向かっていくのでupがくっついています。

crawl up

「這い上がる」はcrawl upと表現します。crawlが「這う」という意味なので、その状態から進むというニュアンスです。不運な状態から努力し、そこから出てくるようなイメージで覚えましょう。

また、関連表現のひとつとして、bring myself upも使えることを押さえておくことをおすすめします。自分を引き上げる、持ち上げるようなイメージです。もちろん、自分ではない時は単語を変化させ、herselfやhimself、themselvesなどにしてくださいね。

She finally crawled up from the pits.
「彼女はようやく地獄から這い上がった」

ここで使われているpitは「穴」という意味ですが、「地獄」という意味合いもあります。

climb up

「這い上がる」は、他にもclimb upという表現が使われます。climbは「登る」という動詞で、こちらの方が親しみやすいかもしれませんね。

ちなみに、fight throughという表現も使えます。こちらは「乗り越える」という意味です。

I climbed up from my bad childhood, and now I’ve got happiness.
「ひどい子供時代を這い上がって、今は幸せを手に入れたよ」

まとめ

英語の勉強をするなら、「下剋上」のような英語で何と言うのかサッと出てこない単語こそ学ぶべきですよね。今回は名詞だけではなく形容詞や動詞も多々ありました。オンライン英会話などで練習の成果を発揮できれば、海外の方と話せるだけの英語力が徐々に培われます。関連用語もセットで覚えれば効率が良いので、短時間で質の高い学びを継続していくことをおすすめします!

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