仕事として誰かを「介護している」、在宅で祖父母や父母の「介護をする」など、少子高齢化により、日本では「介護」が大きな話題となっているのではないでしょうか。人は誰しもが老いていくものであり、誰の手も借りずに健康に長生きする、というのが難しい場合も多いでしょう。
そこで、今回の記事では「介護をする」を英語でどのように言うのかご紹介します。
また、「介護」にまつわる他のさまざまな表現も合わせて解説していきたいと思います。それぞれ例文とともに丁寧に解説していきます。ぜひ例文を何度も口に出して練習してみてくださいね。
「介護する」の英語表現
まずは、基本となる「介護する」の英語表現から見ていきましょう。主に使われるのは「nursing」と「care」です。
nursing
「nursing」は「介護」および「看護」という意味で使われます。スペルは変わらずに形容詞として使われることもあります。その場合は「介護の・看護の・養育する」といった意味になります。
日本語でも「ナース」という言葉が日常的に使われていますので、イメージしやすいのではないでしょうか。なお、次にご紹介する「care」と比べて、「nursing」はより専門性が高かったり、医療的な処置を伴う仕事を指すこともあります。
彼らは彼女に6カ月間、介護の訓練を積ませました。
介護は精神的にも肉体的にも大変な仕事です。政府は賃金を上げるべきです。
介護は今でも日本で最も重要な仕事のひとつです。
ジェニーとベンジャミンは昨年、彼女を介護しました。
ジョンはお年寄りのお世話をすることが好きだったので、介護の道に進もうと決めました。
care
「介護をする」という意味を持ち、日常的によく使われる表現が「care」です。
「ケアすること/お世話をすること」というニュアンスが含まれます。基本的には「care for+介護をする対象」という形で使われます。
私の両親は、私の祖母を介護するためにプロの人材を雇いました。
人々を介護することは、絶対に簡単な仕事ではありません。
兄と私は年をとった両親の面倒を見なければなりません。幸いなことに、自治体から特別手当が出ています。
私は母を介護するために休みを取らなければなりません。
私の父は家で彼の母の介護をしています。
介護の関連表現
ここまで、「介護をする」ということを意味する英語表現をご紹介してきました。ここからは、介護に関連するさまざまな単語をご紹介していきたいと思います。
介護士
まず、介護を専門の仕事とする「介護士」は「caregiver」や「carer」などと呼ばれます。主に「caregiver」はアメリカで使われ、「carer」はイギリスで使われることが多いです。
なお、私はイギリスに住んでおり、義理の母が介護士さんの介護を受けているのですが、周囲の人は彼らのことを「carer」と言います。なお、「carer」の複数形は「carers」となります。
私の祖父には今、新しい介護士がいます。彼はその新しい人は良さそうだと言っていました。
彼は介護士として15年働いています。
私は父のために介護士を見つけなければなりません。
英国での介護士はどのくらい給料をもらっているのですか?あなたは私の娘にとってそれが良い仕事だと思いますか?
より多くの介護士が海外から日本にやってくるでしょう。
老人介護
「介護」はお年寄りだけでなく、障害を持った方のお世話なども含まれますので、「老人介護」と限定して言いたい場合には「care for the elderly」などと表現するとわかりやすいでしょう。「the elderly」で「高齢の人々・高齢者」といった意味になります。
日本語で「年配」と訳されることもあります。「old」よりも丁寧な印象があります。ただし、「elderly」には「身体が弱い」というニュアンスも含まれます。「the elderly」は「elderly people」と言い換えることもできます。
私は介護士です。老人介護をしています。
老人介護は大変な仕事です。
日本では今後、老人介護の需要がより増えるでしょう。
老人介護に役立ちそうな本を何冊かあげます。
認知症
祖父母や両親の「介護」を考えるきっかけとなったのが「認知症」という方も多いのではないでしょうか。そんな「認知症」は英語で「dementia」のように表現します。
関連して、「認知症の人」は「demented person」または「a person with dementia」、「認知症だと診断される」は「get demented」または「be diagnosed with dementia」と言います。「dementia」は名詞で、「demented」は形容詞です。
なお、日本語の「痴呆症」に近い表現は英語にも「senile」という単語があるのですが、こちらは侮辱的なニュアンスがあります。あまり良い印象のない言葉で、今ではほぼ使われません。使わないように気をつけてくださいね。
私の祖母は認知症です。
私の祖父は70歳のときに認知症だと診断されました。
まとめ
いかがでしたか?今回の記事では、「介護をする」を意味する英語表現を例文とともにご紹介しました。また、「介護をする」にまつわるさまざまな英語の関連表現を解説しました。
日本では少子高齢化が進み、「介護をする」ことは多くの人にとって関わりがあるようになってきているのではないでしょうか。自分が介護士として誰かを「介護する」場合、家で家族を「介護する」場合もあるでしょう。さらには、日本では外国人の介護士さんも増えていますので、介護に関する英語表現を知っておくことは、彼らとより良いコミュニケーションを取ることにもつながるでしょう。だからこそ、いざというときにパッと適切な表現が口から出たら嬉しいですよね。
今回ご紹介した単語やフレーズを自然に使えるようになれば、より英語でのコミュニケーションがスムーズに進むはずです。ぜひ、この記事でご紹介した例文を何度も口に出して練習し、覚えて使ってみてくださいね。
今回ご紹介したフレーズをそれぞれ適切なシーンで使うことができれば、より自分の英語での表現の幅が広がりますし、ネイティブからも「お!この人はいろんな単語やフレーズを知っているんだな」と思ってもらえるのではないでしょうか。
また、今回学んだ「介護をする」にまつわる英語表現について、「もっと詳しく学習したい」「ネイティブはどのように使っているのか聞いてみたい」という方は、ぜひネイティブキャンプのオンライン英会話レッスンを試してみてください!
レッスンでは、ネイティブ講師とマンツーマンで話すことができます。今回ご紹介した「介護をする」にまつわる英語表現をさらに練習しても良いですし、日本と海外で「介護をする」ことに対する文化・意識の違いがあるかどうかなどについてディスカッションをするのも良いのではないでしょうか。ぜひ、みなさんの英語学習にレッスンをフル活用してくださいね。

◇経歴
新卒入社した会社ではオーストラリア人上司のもと働いた経験があります。
海外クライアントとのメールや電話でのやりとりは日常茶飯事でした。
現在はWebライターのほか、英日翻訳者としても仕事をしています。
◇資格
TOEIC、TOEFL、IELTSなどの受験経験あり
◇海外渡航経験
学生時代にイギリス留学を経験したほか、アジアを中心にさまざまな国に旅行に行ったり、フィールドワークをしたりしました。
フィールドワークでは英語を使ってインタビューをした経験もあります。
2019年よりイギリス在住で、現在は毎日英語を使っています。
◇自己紹介
子どものころはアメリカ人の先生の英会話教室に通い、大学ではイギリス留学を経験、新卒入社した会社ではオーストラリア人上司を持つなど、英語とは色々な接点を持ってきました。英語はもっぱらリーディングが得意で、毎日洋書を読んでいます。よろしくお願いします!

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.