誰かに褒められたときに「そんなことないよ」と謙遜したり、あるいは慰める言葉として「そんなことないって。気にしないでいいよ」などと言うことがあります。
この「そんなことない」にはいくつかの英語表現が存在するのですが、どのようなフレーズがあるか知っていますか?
この記事では、ネイティブスピーカーが使う英語「そんなことない」の英語フレーズを例文とともに紹介しましょう。
- 「そんなことない」の英語表現6選
- That’s not true
- Not really
- Not at all
- I don’t think so
- Far from it
- Don’t be silly
- 海外で謙遜しすぎには注意
- まとめ
「そんなことない」の英語表現6選
自分のことを控えめに評価する人は日本人は特に多いかもしれません。自分だけでなく、家族が褒められたときでも一度は「そんなことないですよ」と否定しておくようなところがあります。「そんなことない」の類語には「とんでもない」があります。
日本語で「そんなことない」と言うことはよくあるものです。英語でどのような表現になるのか、興味が出てきたのではないでしょうか?この記事では、以下のフレーズ6つを紹介しましょう。
Not really
Not at all
I don’t think so
Far from it
Don’t be silly
That’s not true
英語「そんなことない」の一つ目はThat’s not trueを紹介します。お馴染みの単語で構成されたこのフレーズは、皆さんも意味がどんなものか分かりますね。
true(真実・正確)を否定する形で”それは真実ではありません”という訳になるでしょう。
”それは真実ではない”それには賛成しかねる”というと堅い印象の言い方ですが、英語では誰かに何かを褒められたことに対して、そうではない、それは違うと言いたいときに割と気軽に使えるフレーズです。
That’s not trueの使い方
日常会話のなかで、That’s not trueをどう使うのか、どんなニュアンスで使えるのか会話の例でみていきます。後半にはネイティブスピーカーによるあり得るレスポンスも載せますのでぜひ比べてみてください。
That’s not true, I sometimes forget things to do.
あなたって、物事をとても計画的にこなす人ですね。
そんなことないですよ、時々やるべきことを忘れますから。
an organised personは物事をきちんと進めたり、てきぱきと計画的にできる人を指します。
これは間違いなく褒め言葉です。褒めてくれる相手に対して、日本人だったら自分は完璧ではないことから”そんなことないですって”と謙遜するところでしょう。
ところが、海外ではびっくりするほど自信に満ち溢れた外国人たちがいます。日本人から見たらこれでは計画的にやってると言えないでしょう、と思うようなことでも自分はよくやってると思う人がいます。これも外国と日本の面白い違いの一つです。
外国人からはそんなことないわよ、という代わりに以下のような答えが返ってくる可能性が高いでしょう。
ありがとう。時々、忘れることもあるけどね。
謙遜せずに受け取った後で、軽くミスすることもあると付け足しています。こういった感じのレスのほうがポジティブな印象があります。
Not really
2つ目の英語「そんなことない」はNot reallyです。
Not reallyはキッパリと違うと否定するニュアンスを持つThat’s not trueと比べ、強すぎない言い方でそんなことはない、それほどでもないと伝えられる便利なフレーズです。
Not reallyの使い方
Not reallyは覚えて使えるようになると、口癖のようになるかもしれないほど便利な表現です。
Not really. I always cook the same dish.
お料理、上手だね!
そんなことないわ。いつも同じ料理を作ってるし。
Not really. I need to study English more.
君の英語は素晴らしいね。
それほどでもないよ。もっと英語を学習する必要があるんだ。
お世辞と思えることを言われるとむず痒い気分になります。そんなときには控えめな否定の答えとしてNot reallyを使ってみましょう。
Not at all
3つ目のフレーズはNot at allです。
Not at allは強く否定するときのフレーズです。単に「そんなことない」と言うのではなく「まったくそんなことはない」という意味合いになります。
加えて、目の前にいる相手を慰める言葉としても使える表現です。
Not at allの使い方
まずは、強い否定の使い方を例文でみてみましょう。
Not at all. I just arrived.
ごめん。長くお待たせしてしまった?
まったくそんなことはないよ。私もちょうど着いたところよ。
Not at all. I just like singing.
歌が上手いですね。
全然そんなことないです。ただ歌うのが好きなんです。
次の例文は、誰かを慰めているシーンの例文です。
Not at all. You only said what you had to.
彼女に何か間違ったこと言っちゃったかな?
決してそんなことはないよ。言うべきことを言っただけだよ。
まずいことを言っちゃったかなと凹んでいる友達に、そんなことないよ、気にしないでいいからと慰めているんですね。こんなときのNot at all、使えるようにすることをおすすめします。
I don’t think so
I don’t think so(そうは思わない)を「そんなことない」「そんな風には考えない」のニュアンスで使うことができます。
主語が”I”のため、これまで紹介したフレーズよりも主観に基づく意見・感じ方を伝えることになります。また、Not at allのように誰かを慰めるときにも使えるのがI don’t think soです。
I don’t think soの使い方
それでは、実際にどのように主観を伝える「そんなことはない」なのか確認してみましょう。
I don’t think so. I need to improve more.
あなたが審査を受ける準備ができたと考えているんだ。どう思う?
そんなことないです。もっと上達する必要があります。
I don’t think so. Your daughter is growing up nicely.
娘を助けすぎてきました。だから彼女は物事を自分で決めることができないんです。
そんなことないですよ。娘さん、順調に成長しています。
Far from it
Far from itという英語表現を聞いたことがありますか?意味合いをイメージしづらいフレーズですが、直訳すれば”それから遠い”ですね。
このフレーズのitは相手の言ったことを指します。このことから、相手が言った何かに対して「とんでもない」「そんなことは決してない」というようなニュアンスで使えるのです。
Far from itの使い方
Far from it! Why did you think so?
サリーって彼女なの?
とんでもない!なんでそう思ったの?
まったくの誤解であって、Far from itを使えばそんなこと決してないんだとうまく伝えられるんですね。
Don’t be silly
最後の「そんなことない」はネイティブスピーカーが会話でよく使うDon’t be sillyです。
sillyには「愚かな・分別のない」のように、ばかげた、浅はかなといった意味があります。stupid(頭の悪い・バカな・頭の鈍い)と比べてsillyには可愛げがある感じで、ネイティブスピーカーが子どもにおバカなことしてと言うときに使う単語でもあります。
Don’t be sillyの使い方
Don’t be sillyは落ち込んでいる相手、心配しすぎている相手を慰めるときにピッタリのフレーズです。
深刻になっている友達に、バカ言うなよ(そんなことないから)、水くさいこと言わないでよと元気づけるイメージです。
Don’t be silly. The bad person was him, not you. Let’s go for a drink.
あなたを困らせちゃったね。彼を紹介したことを後悔するよ、だって彼、あなたを傷つけてさ。
バカ言わないの。悪いのは彼で、あなたじゃないじゃない。飲みに行こ!
海外で謙遜しすぎには注意
慎ましく控えめな態度の日本人は外国人にとって良い印象を持たれることがあります。
しかし一方で、自信がないのでは?本音トークができないなどと思われることもあり得ます。特に、仕事の面接では気をつけましょう。
本記事で紹介した謙遜のフレーズを使う際には、なぜそんなことはないと思うのか、理由を合わせて言うようにすることをおすすめします。ここまでの各例文もそんなことないフレーズだけでなく、それに付け加える形で英文を載せています。
ただただ「そんなことないんです」と言うのは止め、そこまで英語で伝えられると良いでしょう。まず、ありがとうと一言言ってから「そんなことない」と言うのも会話をポジティブな印象に変えられます。
まとめ
Not really
Not at all
I don’t think so
Far from it
Don’t be silly
謙遜するとき、相手を慰めるとき、それぞれの場面で自然に使い分けできるようになるにはアウトプットですね!
◇経歴
日本では外資系製薬会社などで勤務。
2006年夏に渡英し、現在イングランド在住。
2012年以来、南ロンドンで剣道道場を運営。地元の行政と関わり、日本文化を紹介するイベントを担当したり、剣道や居合道のデモンストレーションのオーガナイスを行なう。
また、日本の2大学と英国剣道協会とのパートナーシップ締結のためのリエゾンおよび翻訳・通訳を担当。
◇資格
・Food Safety Level 2
・Principles of Internet Safety Prepare to Deliver Excellent Customer Service
◇海外渡航経験
スキューバダイビングで訪れた国々を始め、3ケ月間のヨーロッパ各国バックパッカーの旅を経験。
◇自己紹介
こんにちは!椿サリーです。夫がイギリス人、日英ミックスの息子(UK大学生)という家族構成の国際結婚組です。ライターとして、多国籍メンバーが所属する剣道道場の女将として、日本文化紹介を紹介する地元グループ代表として行政とのやりとりなど、イギリスで幅広く活動しています。英会話ができると世界が広がりますし、外国人とのコミュニケーションは楽しい!を日々実感しています。
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.