突然ビリッと来る痛い静電気。日常の中でよく発生する現象なのに、英語で何と言うか知っている人は少ないです。
アカデミックな場で使うことが少ないため英検では重要単語とされていませんし、かといってビジネスシーンでの活用も少ないためTOEICでもあまり出てきません。
しかし、日常会話では特に冬によく使うので、今回は英会話で使えるよう覚えていきましょう!
「静電気は英語で?
静電気は、英語でいくつかの呼び方があります。ちょっとフォーマルな呼び方もありますが、家族や仲間内で話す時に使える言い方もあるので、それぞれのニュアンスの違いを覚えていきましょう。
static shock
静電気は、基本的にstatic shockと言います。staticやshockだけでも静電気という意味になり、こちらの方がよりカジュアルです。
英語辞典などで調べるとstatic electricityという英語表現が出てきますが、こちらは固い表現です。
静電気についての会話はカジュアルな雑談の中が多いため、使うのであればstaticやshockだけで良いでしょう。
わざわざ長い単語で説明しなくても、文脈から伝わります。
では、例文を作ってみましょう。
「静電気嫌い。何か静電気を防ぐもの知らない?例えば…リストバンドとか」
static shockは名詞なので、例文の中に組み込むのは簡単です。普段自分がどのようなシチュエーションで静電気について相手に話しているか思い出してみましょう。
冬に同じような場面が来た時、とっさに英語で言えるくらい練習しておきたいところですね。
「君はいつもこのドアを開ける時に静電気くらうよね。笑わせないで」
こちらの例文では、静電気という意味のshockを動詞のように使い、さらに受け身にしています。
例文のみを事前知識なしに見た場合には静電気によるショックだとわかりませんが、静電気が起こるとお互いわかっている時には説明がなくてもわかります。
electric shock
electric shockも静電気という意味です。こちらの方が、「電気の」という意味のelectricが入っているので理解しやすいかもしれませんね。
「静電気が起こった」と動詞を加えて言いたい時には、getを使ってget an electric shockと言います。フレーズのようになっているので、丸っとセットで暗記しましょう。
注意点は、静電気を数えて冠詞のanがつくところです。静電気をひとつふたつと数える感覚はないかもしれませんが、可算名詞として扱うことを覚えておきましょう。
「おお!静電気だ!冬が来たってことか」
ちなみに、「静電気が起こる」は受け身の形でget shockedと言い換えることもできます。自分が静電気によってビリッとさせられたという認識です。
「なんで彼はいつも静電気をくらってるんだろう。アクリル繊維のセーターでも着てる?」
静電気の関連表現
静電気は、英語でstatic shockやelectric shockと言うのでしたね。これで英語上級者でもなかなか知らない単語をマスターできました!
ここからは、静電気にまつわる英語表現を追加で学んでいきます。表現の幅がグッと広がるので、まとめて効率よく覚えていきましょう。
zap
zapは、「静電気が起こる」という動詞です。先ほど静電気が起こる時に使う動詞にはgetをご紹介しましたが、この時は後に「静電気」という名詞を追加しないと、何が起こったのかわかりませんでした。
しかし、zapは、これだけで「起こった」も「静電気」も表現できます。
使い方を例文で確認してみましょう。
「ドアで静電気をくらったよ」
zapを使う場合、主語には静電気を起こした人やモノが入ります。ドアを触って静電気が起こったのなら、主語はドアです。
人と触れて静電気が起こった場合は、正確には静電気を起こしたのが自分なのか相手なのかわかりませんが、自分が起こしたとして軽く謝ることもあります。
「静電気起こっちゃった。ごめんね」
このようなセリフがとっさに言えるようになるとかっこいいですね!
zapは動詞として使うと、「してやられた」とも訳せます。静電気をくらうと、不意打ちをくらってやられた感じはありませんか?このニュアンスがあるので、静電気に限らずしてやられた時に使える面白いフレーズです。
他にも、zapは受け身のようにして以下のように使えます。
「静電気をくらった」
この場合のgetは、受動態で使うbe動詞の役割をします。I was zapped.と言い換えるとわかりやすいでしょうか。動きがある動詞の場合、その躍動感を伝えるためにbe動詞の変わりにgetを使うことも多いです。
よく使う表現であるわりに、中学校では習わない表現なのでなんだかもったいないですね。
また、zapは静電気が起こった様を表すこともできるので、例えば漫画的表現では以下のように書きます。
*ZAP*
アスタリスクがつくと、効果音やオノマトペが表現できます。ここにzapを入れることによって、静電気が起こった時の「バチッ」のような意味合いになります。
「(バチッ)痛っ!」
anti-static
anti-staticは、「静電気防止の」「静電気を防ぐ」という意味になります。静電気を防いでくれるグッズが多く展開されていますが、そういったグッズ説明の中によく見かけます。
antiは、日本語にもなっていて「アンチ」と表記されます。イギリス英語では「アンタイ」と発音します。その後に続く単語を否定するような意味合いなので、嫌いなものの前につけて支持をしていないことを表せます。
「Amazonで静電気防止リストバンドが買えるよ」
「この静電気防止パッドに触るんだよ。見たことない?」
ガソリンスタンドを利用する方は、静電気防止パッドに触ってからガソリンを入れることをご存じですよね。静電気が原因で引火事故を起こしてしまったら大変です。
しかし、意外にもこの静電気防止パッド、アメリカにはないそうですよ。対策パッドがなくても発火の可能性はそんなにないということでしょうか。こんなところにも文化の違いがあって面白いですね。
このような小さな違いは実際に現地で生活をしてみないとなかなかわからないことです。
build up static
build up staticは、「静電気をためる」という意味です。「ためる」というと、saveの方を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。しかし、静電気の場合はbuild upという動詞を使います。
buildの代表的な意味は「建てる」ですね。建物などを建築する時に使います。そして、upは上方を表しています。静電気をどんどんと蓄積していく様が、建物を建築していく様に似ていると意識してみましょう。関連付けることで覚えやすくなります。
「気を付けて。このセーター、静電気めっちゃためるんだ」
give off static electricity
give off static electricityは、「静電気を発生させる」という意味です。give offで「発生させる」という意味になります。こちらは英語学習者の中でも知っている方は少ないですね。
「うちの犬が時々静電気を発生させるんだよ。今朝もくらったわ」
make 〇〇 staticky
make 〇〇 statickyは、「〇〇に静電気を発生させる」という意味です。staticは静電気という意味ですが、statickyは「静電気っぽく」「静電気的な」「静電気が起こりやすい」という形容詞です。カジュアルな単語で、日常会話で使えます。
「このドアで静電気をくらうんだ」
直訳すれば、「このドアが私に静電気を発生させる」ですね。日本語になると、受動態で訳す場合に少し違和感が残るので、適度に意訳することをおすすめします。
普通の形容詞として使えるので、makeを使わずに以下のように言うことも可能です。
「このドアは静電気が起こりやすいんだ」
まとめ
今回は、静電気という英単語や、それにまつわる英語表現をご紹介しました。英語力、特にスピーキング能力やリスニング能力を上げたい場合は、日常生活の身近なものから覚えていくことが効果的です。自分ならどう言うかシミュレーションをし、使う機会を増やしていってくださいね。

◇経歴
英語科高校卒
外国語学部英米学科卒
学習塾で英語を教えている
◇資格
・IELTS6.5
◇海外渡航経験
高校時代にオックスフォードの語学学校へ留学
大学時代にエディンバラ大学へ1年交換留学
◇自己紹介
ハリー・ポッターがきっかけで英語に目覚め、高校・大学とイギリスに留学したイギリスマニア。学校はアメリカ英語なので自己流でイギリス英語を習得。発音、スペル、すべてにおいてクイーンズ・イングリッシュを使い英語の先生にバツをくらうもめげず。生まれも育ちも日本で、海外に繋がりがなかったため留学が夢となった。アルバイトで全資金を稼ぎ渡英すると、勝手な高い理想を上回るほどの素晴らしさを目の当たりにし更に虜に。

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.