英語をビジネスシーンで使う場合に覚えておきたいのが「今回は」というフレーズです。
「誠に申し訳ありませんが、今回はお断りいたします」だったり、「現時点では承諾が出ています」など、会議やメール文書でよく使うフレーズです。
英語では、どういった単語を使うのか以下でご紹介していきます!
- 「今回は」の英語表現
- this time
- this once
- At this moment
- at this point
- at this juncture
- ビジネスシーンで断る際に使える英語表現
- まとめ
「今回は」の英語表現
「今回は」という意味になる英語表現はいくつかあります。
お馴染みのフレーズもありますが、複数知っておいた方が使い分けがしやすいため類義語として覚えてしまいましょう。
単語のニュアンスを理解すれば、相手に細かなニュアンスまで伝えることができます。
this time
使いやすく、馴染みがあるのがthis timeです。ある限定した時点を指す時に使います。timeには、時間や回数といった意味があります。
簡単なフレーズですが、ひとつ覚えておきたい注意点があります。それは、this timeは現在形、過去形、未来形と、どの時制でも使えることです。
一見、今のことについて話すのだから現在形にのみ使えると勘違いしてしまいそうですが、以下のように例文が作れます。
今回はそれについて説明します
今回はそれについて説明しました
今回はそれについて説明するつもりです
どの時制でも使える汎用性の高さがあるので、細かいことは気にせずどんどん使っていけるのがメリットですね。
文末に置くこともできますが、「今回は」という意味を強調したいのであれば文頭に持ってくることもできます。
「今回は」という意味を持つ英語表現のうち、もっとも使い勝手が良く覚えやすいものと言えるでしょう。this timeをベースに、以下のフレーズも追加して暗記することをおすすめします。
this once
this onceも、this timeと同じ意味です。
ただ、onceには「一度」や「一回」といった意味があるので、this onceは「今回だけは」という意味合いがthis timeよりも強くなります。
「一回限りの今回」という意味であると覚えておきましょう。
今回だけはあなたの文書を作ります
this timeと同じような意味で「今回は」と認識していると少し誤解を招くこともあるかもしれません。
言いようによっては相手は怒っているかもしれない言い回しですからね。相手の表情も合わせて確認するのがベターです。
At this moment
at this momentは、「ちょうど今」といった意味になります。
momentが「瞬間」という意味であるため、まさにその瞬間の出来事というニュアンスが強いです。
Wait a moment.「ちょっと待って」という表現がありますが、これは「ほんの一瞬待って」という意味なのです。
今のところ問題はありません
この例文だと、今は問題がなくても、今後出てくる可能性があることが予見できますね。ころころ変わるかもしれない状況のうち、現時点ではどうなのか伝えるために使います。
at this point
at this pointは「現時点で」「この時点では」という意味です。
at this momentと似ていて、この時点での状況を示すため今後はその状況が変わるかもしれないというニュアンスを持ちます。
仕事上では、状況が変わることも珍しくないため便利な表現ですね。
現時点では、明日のミーティングに参加できます
at this pointは文末にも文頭にも、どちらに置いても構いません。
at this juncture
at this junctureは、「現時点で」「この時期に」「この分岐点で」と訳します。
上級者向けの単語となるjunctureは「時点」という意味ですが、特に重要な時点や深刻な時期を示します。
仕事においては、大事なことを伝える際に使いたいフレーズです。
現時点では、どの製品をサポートすべきか決められません
at this junctureは言い換えとして、以下の英語表現も使えます。
considerは「考慮する」という動詞で、currentは「最近の」という意味です。
under the circumstancesはイディオムのようにしてセットで覚えておくべきフレーズです。circumstanceは「状況」という意味です。
ビジネスシーンで断る際に使える英語表現
ビジネスシーンでは、「今回はお断りいたします」など、「今回は」を使った表現がよく出てきます。
では、お誘いを断る時には他にどんなフレーズが使えるのでしょう。相手を傷つけないよう、失礼なく伝えられる表現を以下でご紹介します。
I’ll pass this time.
こちらは「今回は見送ります」という意味です。
「見送る」は英語に変換しようとすると難しいのですが、簡単な単語passでOKです。日本語でも「パスする」というようにして使いますよね。
ビジネスメールでも、英語では日本語のようにまどろっこしい言い方をせず、要件を一番に伝える傾向があります。
最初にお誘いをいただいたことについてThank you.と伝えてから、しかしながら今回はお断りしますと言えば大丈夫です。
We’re good for now, thank you.
こちらは、「今は結構ですので」という意味です。案外簡単なフレーズで伝えられ、ビジネスシーンでも使えて便利ですね。
be good for nowで、今は間に合っていること、大丈夫なことを伝えます。同じような意味で、be OK for nowも使えます。
I’Il be declining this time.
こちらは「今回は遠慮しておきます」と訳します。declineは「断る」という動詞です。
相手の誘いをズバッと拒否するというよりは、丁寧にお断りするという意味を持っているため、失礼なく断るのに適した動詞です。
I’m afraid I must decline this time.
「残念ですが、今回はお断りしなければなりません」という意味のこちらでは、I'm afraidは「残念ながら」という意味が使われています。
この後に接続詞thatをつなげれば何について残念に思っているのか伝えられます。
I'm afraidは、It’s a shameで言い換えができます。afraidは形容詞なので主語はIにしますが、shameは名詞なので主語はitにします。I'm shameと言うと、自分という人間が残念だというような意味となり、意味が伝わりません。
That’s too much weight on my shoulders.
日本語では、「私には荷が重い」という表現がありますよね。そのような責任は自分には重いという意味ですが、実はこれ、英語でも同じ表現になります。
weightは「重さ」という意味です。ですから、That’s too much weight on my shoulders.を直訳すると、「私の肩には重すぎる」になります。
直接的なNoなどを使ってのお断りではありませんが、この文章だけで、断る理由まで相手に伝えることができます。
be not interested in~, thank you.
こちらは「~は間に合っていますので、失礼します」と訳します。
中学時代に飽きるほど習ったイディオム、be interested in~が出てきます。こちらは「~に興味がある」というフレーズですが、否定形にしているため「~には興味がない」という意味になります。
その後、thank youを入れて申し出に感謝すると丁寧です。
そのまま訳しても良いのですが、少々辛辣に聞こえてしまうこともありますね。ですから、今は必要ないなど、もう少しやんわりとした日本語に変換しても良いでしょう。
We’re very grateful for this proposal, but~
こちらは、「素晴らしいお申し出でございますが」という意味です。
相手の申し出に対し、自分たちが素晴らしいと思っていることを伝える表現です。proposalは「提案」です。
申し出に対して感謝を伝えた後に、butでお断りすれば丁寧です。
I’m sorry I could not give you a positive answer.
こちらは、「良いお返事ができず恐縮です」という意味です。最初にI’m sorryと言っていますが、これは謝罪というより残念であることを意味しています。
その後で何について残念に思っているのか明記します。「良いお返事」に当たる部分は、positive answerに変換しましょう。
まとめ
ビジネスシーンで使える「今回は」という意味を持つ英文はたくさんあります。
日本語訳から考えると難しいですが、英語フレーズをいくつか知っておくと英会話もスムーズになります。英語訳にもいろいろあるので、自分が普段からよく使っているフレーズから優先して覚えておくと良いでしょう。
慣れれば、丸暗記しなくても自分なりの文にアレンジができるようになります。場面に合った文を使えるよう頑張りましょう!

◇経歴
英語科高校卒
外国語学部英米学科卒
学習塾で英語を教えている
◇資格
・IELTS6.5
◇海外渡航経験
高校時代にオックスフォードの語学学校へ留学
大学時代にエディンバラ大学へ1年交換留学
◇自己紹介
ハリー・ポッターがきっかけで英語に目覚め、高校・大学とイギリスに留学したイギリスマニア。学校はアメリカ英語なので自己流でイギリス英語を習得。発音、スペル、すべてにおいてクイーンズ・イングリッシュを使い英語の先生にバツをくらうもめげず。生まれも育ちも日本で、海外に繋がりがなかったため留学が夢となった。アルバイトで全資金を稼ぎ渡英すると、勝手な高い理想を上回るほどの素晴らしさを目の当たりにし更に虜に。

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.