「間違えちゃった!」という時に、英語で何と言えばいいのか分からないという人は、実は英語上級者でも多いです。
「間違える」の言い方にはいくつか種類があり、状況に合わせた言い方をとっさに使うのが難しいのです。
今回は、「間違えた」の基本表現から、シチュエーションごとに適した英語フレーズまで紹介・解説していきます。
間違えたときの英語表現
まずは、様々なシチュエーションで使える「間違えた」の表現を、例文と共に見ていきましょう。
by mistake
by mistakeは「誤りによって」という意味のフレーズです。
文末に付けるだけで「間違えた」という意味にできるので、融通が利きます。使い方を見てみましょう。
間違えてあなたの上着を取ってしまいました。
彼女は間違って違うバスに乗ってしまった。
この写真間違って私に送ったの?
誤って、警報が鳴った。
例文でもわかるように、普通の文章にby mistakeと付け足すだけなので分かりやすいですね。文末に付けることがほとんどですが、書き言葉では文頭でも使われることがあります。
make a mistake
make a mistakeも間違いを表す、代表的なフレーズです。by mistakeよりも、間違いそのものにフォーカスしたニュアンスになります。
間違えました。
誰もが失敗はするよ。心配しないで。
計算を間違えました。
「~を間違える」と言うには、made mistake in~で表現することができます。
それを間違えないように。
文脈によっては、make a mistake on~も「~を間違える、~で間違える」という意味になります。
私たちは致命的な間違いを犯した。
mistakeに形容詞を与えることもできます。Bad mistake(ひどい間違い)、minor mistake(小さな間違い)、huge mistake(大きな間違い)といったようにアレンジできるので、覚えておきましょう。
mistake
日常会話ではあまり頻繁に使いませんが、mistakeは動詞としても使えます。他動詞なので、後に続く目的語が必要です。使い方に気をつけましょう。
駅を間違えた。
mistake Aで「Aを間違えた」という意味になります。過去形がmistookになることにも注意しましょう。
彼女はコーラと醤油を間違えた。
mistake A for Bで、「AとBを間違えた」という言い方もできます。
動詞としてのmistakeは「間違い」の中でも「混同した、勘違いした」といったニュアンスが強くなります。
wrong
Wrongも間違いを表す単語です。形容詞なので、be wrongの形で「~は間違っている」という言い方ができます。
私が間違っていました。
それは間違いです。
人と物、両方に使うことができます。
彼女は私に、間違ったリンクを送りました。
wrongは形容詞なので、他の形容詞と同様に名詞の前に置くことも可能です。
電話番号を間違えたみたいです。ごめんなさい。
間違い電話もwrongを使って表現することができます。反対に間違い電話がかかってきた場合はYou’ve got the wrong numberという言い方が一般的です。
do it wrong
do it wrongもしくは「動詞+目的語+wrong」の形でも、「間違えた」を表現できます。この場合のwrongは副詞として使われます。
やり方を間違えているよ。
包丁の使い方を間違えているよ。
「~の仕方を間違えている」と言いたい時には、普通の文章の最後にwrongをつけるだけで完成です。Wrongの代わりにin a wrong wayと言っても、同じ意味になります。
あなたは聞き間違えたのでしょう。
言い間違えた。
彼女はただ読み間違えただけでしょう。
「~し間違えた」も、wrongを文末に置くことで表現できます。
Accidentally
Accidentallyは「偶然にも」という意味の副詞ですが、「誤って、意図せず」という意味でも使うことができます。会話では「意図せず」の意味で使うことが多いでしょう。
Accidentallyを使うと、wrongやmistakeよりも「防ぎようのない、無意識の間違い」というニュアンスが出ます。
誤って携帯電話を落としてしまった。
間違ってチケットを2枚買ってしまった。
動詞の前にaccidentallyを置くだけで、「間違って」という文章を作ることができます。
B:Well, accidentally
A:本当に彼を招待したの?
B:いや、間違ってね。
口語表現では、この様にaccidentally単体でも使うことができます。
Not what I meant
Not what I meantは「私が意図したことではない」という意味です。間接的に「間違えた」という意味を伝えることができます。
ただ、会話の文脈次第では「あなたは間違った認識をしています。私が言いたかったのは…」と、相手の受け取り方が間違っていることを主張するフレーズになるので注意が必要です。
B: We don’t have Max in our class, Mrs. Harrison
A: Oh, that’s not what I meant. I meant Matthew
A:次の問題、マックス
B:私たちのクラスにマックスはいません、ハリソン先生
A:あ、違った。マシューね。
「マックスと言うつもりは無かった」という意味になります。前言撤回するような雰囲気が出ます。
B: With hot sauce?
A: Oh no, that’s not what I meant to say. I meant chocolate sauce
A:ホットソースをかけたバニラサンデーをください
B:ホットソースですか?
A:あ、違った。チョコレートソースです。
That’s not what I meant to+動詞で、「~するつもりは無かった」という言い方もできます。同じ種類の例文をもう1つ見てみましょう。
B: Huh? Oh! That’s not what I meant to do!
A:ねぇ、何でシャツをゴミ箱に捨てたの?
B:え?あ!間違った!
That’s not what I meant to doで「そうするつもりではなかった」という意味になります。
チャットの送信を間違えたとき
間違いは携帯でのチャットでも起こります。メッセージを間違った相手に送ってしまった際に使えるフレーズを学んでおきましょう。
送り間違いの場合は、by mistakeを使って間違いを認めるのが自然です。
さっき送ったメッセージは無視して。間違えて君に送ってしまったんだ。
by mistakeの代わりに、by accidentを使ってもいいでしょう。他にはI accidentally sent it to youという言い方もできます。
「~するつもりだった」という意味のI meantを使って間違いを説明する人もいます。
さっき送ったメッセージは無視して。お母さんに送るつもりだったんだ
「間違った」ということは直接的に言っていませんが、もともとどうするつもりだったかを説明することで間違いを説明している例です。
スペルを間違えたとき
打ち間違いで、意味不明な文章を送ってしまった経験は誰にでもあるでしょう。その際にも、間違いがあったことを説明する必要があります。
スペルを間違うことは、misspellという単語で表すことができます。Misspellは「~のスペルを間違える」という意味の他動詞です。
スペル間違えた。「jazz music」って打ったつもりだったんだ。
同じような単語に、typoがあります。Typoはtypographic errorの略で「打ち間違い」を意味する名詞です。
名詞なので、it’s typoとか、I made a typoというような言い方ができます。
B:It’s a typo. I wanted to type coffee.
A:coggeeって何?
B:打ち間違いだよ。Coffeeって打ちたかったんだ。
ビジネス相手にメールを間違えたとき
仕事の場面で間違った相手にメールを送ってしまった場合、適切な英語で謝罪・訂正を行わなければトラブルに発展しかねません。
ビジネスメールでの「間違えた」の言い方を学んでおきましょう。
ビジネスシーンではaccidentallyやby mistakeなどのフォーマルな言い回しが好ましいです。
間違ったアドレスにメールを送ってしまいました。
間違ってメールを送ってしまいました。
これらのようなメッセージで、こちらのミスで関係の無いメールを送ってしまったことを明確にしましょう。その後に、必ず謝罪の文章と、メールの削除のお願いを添えます。
面倒をおかけして申し訳ないのですが、削除指定いただけますでしょうか。
これは一例ですが、このような丁寧な文章を送るのが一般的です。
スラング表現
「間違った」を表すスラング表現も複数あります。決まり文句のようなものが多いので、フレーズごと覚えてしまいましょう。
I did wrong!
I did wrongは「間違いを犯す」という意味ですが、道徳的に間違った時などに使います。
Do wrongは「悪事を働く、曲がったことをする」という意味です。I did wrongと言うと、自分が正義とは反する行動をしたことを認めるフレーズになります。
B:Yes, I know I did wrong.
A:あなたが私と息子にしたことわかってるよね?
B:あぁ、間違った行いをしたことは分かってるよ。
I blew it
I blew itは直訳すると「それを吹き飛ばした」ですが、「台無しにした、やらかした」という意味になります。ちなみにblewはblow(吹き飛ばす)の過去形です。
物を吹き飛ばすようすが、間違ってそれまでの成果やチャンスを台無しにすることを比喩しています。「せっかくのチャンスだったのに」とか「今まで頑張ったのに」といったシチュエーションに適した表現です。
B:I blew it. It was my chance to get promotion
A:プレゼンはどうだった?
B:やらかしたよ。昇進のチャンスだったのに。
I messed up
mess upも「間違った、失敗した」という意味のスラングです。Messは「混乱、めちゃくちゃ」という意味です。日常会話でも頻出なので、覚えておきましょう。
B:I completely messed up. I started over.
A:シチューはどんな感じ?
B:完全に失敗だよ。最初からやり直した。
まとめ
「間違えた」という一言ですが、英語になると、シチュエーションに合わせて様々な言い方をしなければいけません。
その場に合わせた適切な「間違えた」を、とっさに使えるようになるには、練習が欠かせないでしょう。例文を何度も口に出したり、自分で例文を作ったりして1つずつ身に付けていきましょう。
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I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.