【韓国語学習】韓国人講師と日本人講師のメリットとデメリット

韓国人講師、日本人講師、ネイティブキャンプ

韓国語学習者の中には独学でしている人もいれば、韓国語教室やオンラインで韓国語レッスンを受けている人もいると思います。韓国語に限らず英語など外国語は、必ずしも教室などでレッスンを受けなくても習得することは可能です。

ですが、独学の場合で特に韓国語学習を始めたばかりの段階では、まだ勉強に慣れていないことや分からないことがあっても、聞く人がいないことで挫折しやすいです。そのため、教室などでレッスンを受けることは有効な方法です。

一方で、韓国語を話せるようになりたいと韓国語レッスンで先生から習ってもう2~3年、人によっては5年や10年になるのにほとんど話せるようになっていないという悩みを持つ学習者から私のところに相談が来ることがあります。

これらの学習者は当然のことながら、習うことで会話のみならず韓国語ができるようになることを期待して習うわけですが、期待通りに習得できていないことが事実です。

その原因として挙げられるのが、授業に対する考え方の問題、そして講師の選び方の問題が挙げられます。

今回の記事では、韓国人講師と日本人講師それぞれのメリットとデメリット、講師の選び方について説明していきます。

韓国語レッスンのよくある誤解

今では日本全国に多くの韓国語教室や、オンライン韓国語講座など韓国語を学べるサービスがあります。

それにより一人で学ぶことが難しい学習者にとってそれらの方法は便利かつ有難いものですが、それらの方法の利用に対しての考え方を間違うと効果的な学びになりません。

ここでは、まず対面やオンライン問わず習う場合によくある誤解について挙げます。

習えば韓国語ができるようになる

既に触れた通り、韓国語を習う場合、習う生徒側としては習うことで韓国語ができるようになることを期待するはずです。

ですが、実際には習えば韓国語ができるようになるわけではありません。言い方を換えると、習いに行きさえすれば韓国語ができるようになるということではないということです。

韓国語レッスンは受けるコースやレベル、目的により多少の差はあるとは思いますが、多くの場合週に1回1時間から1時間半程度で週4回のことが多いです。

また、オンラインで韓国語会話を習うようなレッスンであれば、1回あたりのレッスン時間が25分などといった短い時間の場合もあります。

いずれにせよ、これらのレッスンを受けるだけで韓国語を習得することはほぼ無理だと言えます。

なぜかと言うと、韓国語など外国語習得はスキルの習得だからです。スキルの習得は、会話であれば話すことを何度も繰り返し練習し、それをある程度の期間継続しなければスキルとして身に付けることができないからです。

仮に5年や10年等どれだけ長い期間レッスンを受けていたとしても、レッスン以外で日頃の学習や練習をほとんどしていないのであれば習得はできません。

韓国語レッスンはあくまでも習得するための手段のひとつであって、それだけでできるようになるというものではない、ということをまず知った上で習う必要があります。

韓国人講師に習うのが良い

韓国語レッスンでは、日本語を話せる韓国人である韓国語ネイティブスピーカーの講師と日本人講師がいます。

英語も同じく、英語のネイティブスピーカーであるアメリカ人やイギリス人などが英会話を教えるスクールが多くあります。

韓国語を習う場合、無意識的にでも韓国人講師に習う方が良い、韓国人講師から習うのが当たり前だという考えをしている学習者が一定数いるように思います。

ですが、実際には必ずしもそうではありません。詳しくは後ほど触れますが、韓国語のネイティブスピーカーで韓国語をうまく話せることと、韓国語をうまく教えられることは全く別のことだからです。

それは、私達日本人が日本語のネイティブスピーカーとして日本語はうまく話せても、日本語が全くわからない外国人に対し日本語をうまく教えられるかと言えばそうではないことと同じことです。

どんな言語でもきちんと習う側が理解できるように教えるためには、その言語を教えるための知識が必要です。

そのため、安易に韓国語だから韓国人から習えば良い、韓国人の方が日本人より良いという考えで韓国人講師を選ぶと期待外れになることがあるため注意が必要です。

韓国人講師と日本人講師のメリットとデメリット

韓国語を教える講師には、韓国人講師と日本人講師がいます。

どちらが良いとか、正しいということではなく、双方にメリットデメリットがあります。そのため、その両方を理解した上で自分に合った講師を選ぶことが大事です。

ここからは、韓国人講師と日本人講師のメリットとデメリットを挙げます。

韓国人講師のメリットとデメリット

メリット

韓国人講師のメリットは、韓国語のネイティブスピーカーとして韓国語の運用能力が日本人講師よりも高いことがまず挙げられます。

日本人講師の場合、教えるために必要な韓国語能力は当然あり、レベルとしては多くの場合上級レベルに相当しますが、やはり韓国語のネイティブスピーカーと比べると劣ります。

韓国語のネイティブスピーカーであるため、似ている表現の使い分けや微妙なニュアンスなど文法知識など、理論的なことで説明が難しい感覚的なことが分かることもネイティブスピーカーならではのメリットです。

また、ネイティブスピーカーなのでソウルやその周辺の出身者であれば、標準的なイントネーションや発音ができます。

デメリット

韓国人講師のデメリットは、韓国語のネイティブスピーカーであるため自身が韓国語を外国語として学んだ経験がないということです。

これは私達日本人が、日本語を話す環境にいれば勉強せずとも自然と日本語を身に付けられることと同じです。

これが韓国語を教える上でデメリットになる理由は、自分が学んだ経験がないため経験を元にした習得の方法を指導できないということです。

但し、韓国語教育の専門教育を受けている場合に関しては、その学びによって韓国語の教え方や学習者のつまずき、指導方法が分かるため教えることはできます。

ですが、韓国語のネイティブスピーカーで単に日本語が話せるから教えているという講師は、韓国語はうまく話せても教えることに関しては素人であるため、適切な指導ができていない可能性が高く注意が必要です。

日本人講師のメリットとデメリット

メリット

日本人講師のメリットは、自分自身が韓国語を全く分からない状態から韓国語を学び習得した経験があることです。

つまり、これから韓国語を習おうとしている学習者と同じ状態から習得しているので、学習者の気持ちや学習のつまずきの把握が経験からできるということです。

韓国人講師は学習者が学ぶ内容について難易度の把握は感覚的に難しいですが、日本人講師はどんな内容がどの程度の難易度で、どの段階で学ぶ内容なのかを自身の習得経験から大体把握しています。

ただし、日本人講師の場合、必ずしも韓国語教育について専門的に学んだことがあるわけではないこともあります。

ですが、講師自身が韓国語を外国語として全く分からない状態から学び習得に成功した経験があるため、その経験から勉強法を学習者に指導することは可能です。

デメリット

日本人講師のデメリットは、韓国語のネイティブスピーカーではないため韓国語運用能力や発音、イントネーションが韓国人よりも劣る点です。

単語や文法などの知識提供については、規則に則って教えられるものであれば講師自身が理解をできていればきちんと指導はできます。

ですが、作文など学習者のオリジナルの要素が入るものの添削や、正しい発音やイントネーションの見本を学習者に示すといったことは講師ごとに差が出ます。

また、微妙なニュアンスの違いや感覚的なものについても日本人講師は指導が難しいです。

講師選びのポイント

ここまで見てきたとおり、韓国人講師と日本人講師にはそれぞれメリットとデメリットがあり一概にどちらが良い、正しいということはできません。

講師選びをする場合に指標になるのは基本的には現在の自分の韓国語レベルです。
ここからは初級、中級、上級の3つのレベルを基準として韓国人講師と日本人講師のどちらを選ぶと良いかについて説明します。

初級

韓国語をこれから始める状態から初級レベルでは、日本人講師を選ぶことをおすすめします。

その理由は、初級の段階では学習内容以外にどのように韓国語を学べば良いのかという勉強法の部分も含め教わる方が良いからです。

勉強法について韓国人講師が必ずしもできないわけではありませんが、やはり外国語として韓国語を学んだ経験のある日本人講師の方が学習者と同じ立場であるため個人的には良いと思います。

中級

中級は韓国人講師でも日本人講師のどちらでも良いと思いますが、学習目的によって選ぶと良いです。

発音やイントネーション、作文など韓国人講師のメリットを活かせる部分を強化するのであれば韓国人講師が適しています。

一方で、初級と同じく勉強法と知識習得の部分をしっかりと学びたい場合は日本人講師が適しています。

上級

上級になると韓国語自体を学ぶより身に付けた韓国語を活かし別のことをできるようになる、すでにある程度身に付いた韓国語能力を更に伸ばす段階です。

どのようなことに韓国語を活かすかは目的により変わりますが、ビジネス韓国語、論文やエッセイなどを書く、通訳や翻訳ができるようになるためにより高い韓国語の表現力をつけるなどです。

上級レベルでは表現力や実践力をつけることが主な目的になるため韓国人講師が適していると言えます。

まとめ

韓国人講師と日本人講師それぞれのメリットとデメリット、講師の選び方について説明してきました。

韓国人講師と日本人講師はそれぞれにメリットとデメリットがあります。そのため、どちらの方が優れているということではなく、自分自身の今の韓国語レベルや学ぶ目的によって変わってきます。

韓国語レッスンを検討する場合には、今回の記事で説明した内容を参考に自分にあった講師を選んで下さい。

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