韓国語の会話と聞き取りを伸ばす方法

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韓国語学習者が韓国語を勉強する目的はひとつではなく人により違います。韓国語能力試験やハングル検定など資格に合格することを目的に学習する人も多いです。

また韓国旅行に行って韓国語を話したいとか韓国ドラマやK-POPを字幕なしで理解できるようになりたいという人も多いのではないでしょうか。

このように韓国語を勉強してできるようになりたいことは大きく分けると試験合格、会話、そして韓国ドラマやK-POPの理解の3つに分かれますが、それらに共通して必要な能力がリスニング力です。

このリスニングですが、韓国語を勉強している人の中でなかなかできるようにならない、リスニング練習の方法が分からないというお悩みを持つ人がかなり多いように思います。

また、正しい学習法が分からないままとにかく聞き流すといった闇雲な方法でリスニングの練習をしている学習者も少なからずいるのではないでしょうか。

今回の記事ではまず、やりがちな間違ったリスニング練習法を挙げます。そして、韓国語のリスニング力をつけるための正しい練習方法について説明していきます。

やりがちな間違ったリスニング練習法

韓国語学習者に限らず英語でも他の言語でも、会話で相手の言っていることが理解できず会話ができない、ドラマを楽しみたいけど速くて聞き取れないなどリスニングができるようにならない悩みを持つ人は多いです。

それらの学習者は自分がリスニングをなかなかできないという問題点を理解しているため、リスニング力を上げるための勉強をしているはずです。ですが、それでもできるようになっていないということは、リスニング練習が間違っていることがその原因です。

ここではまず、やりがちな間違ったリスニング練習法について挙げます。

聞き流しをしている

英語でも「英語のシャワーを浴びる」といったことが巷では言われており、とにかく英語をたくさん聞けば聞き取れるようになるといった話がありますが、聞き流しをしてもリスニング力は上がりません。

まず、私たち日本人は日本語であれば注意を向けなくても自然に日本語を認識して、細かいことまでは理解できなくても大体の内容を掴む程度の理解はできます。

ですが、韓国語のような外国語は必ず注意を向けて集中して聞かなければ日本語のように自然に韓国語が耳に入って来て理解することはできません。

そのため、聞こえてくる韓国語に注意を向けない聞き流しをひたすらしても理解できるようにはなりません。

自分のレベルに合わない聞き取り教材で勉強している

第二言語習得理論にインプット仮説があります。

これは、学習者の現在の水準よりわずかに高い水準の言語のインプットをした時に進歩するという説です。

韓国語学習者の中に、韓国ドラマを理解できるようになりたいからとにかく韓国ドラマを見て聞き取り力をつけるという方法で勉強する学習者がいます。またK-POPが好きだからとK-POPを聞いて勉強するという人も多いと思います。

ですが、インプット仮説にある通り自分の聞き取り力がまだ初級なのであれば、韓国ドラマを見たりK-POPを聞いてもほぼ理解ができないはずです。

つまり、自分のレベルに合っていないリスニング教材で勉強しているということになるため学習効果が上がらないということです。

単語と文法の知識習得ができていない

リスニングをできるようになるには、自分が聞き取る内容を理解できなければなりません。

確かに、何度も同じものを聞いていれば音としては認識ができるようになることはあります。

例えば、韓国語を何も知らない人でも何度も「オルマエヨ?」と聞けば、その音を聞き取れるようになることは可能です。ですが、内容を理解するためには、単語力と文法力がなければ理解ができません。

「オルマエヨ?」にはどのような単語が含まれていて、どういう文法が使われているのかの知識がなければ意味を理解することはできません。

話す練習をしていない

リスニング力をつけるにはとにかく聞くことをすれば良いと思う学習者がほとんどかもしれません。

ですが、リスニング教材を使ってただ聞いているだけでリスニング力がつくわけではありません。

聞き取り力は会話力と密接に関係があります。音を聞いて聞き取ることができるようになるには、まずは自分の耳がその音を認識していなければ聞き取ることはできません。

また、韓国人が話すスピードの速い韓国語を聞き取れないのは、自分がスラスラと韓国語を話せるようになっていないためにスピードに慣れていないためです。そのため、自分で話す練習(音読練習)をすることが必要になります。

リスニング力をつけるための正しい練習方法

ここからは、リスニング力をつけるための正しい練習方法について説明します。

リスニングは音をひたすら聞く受け身な学習をすればできるようになるわけではありません。

以下に説明する通り、聞き取りができるようになるためのベース作りとしての学習や練習など能動的な学習が必ず必要になります。

単語と文法をしっかりと学ぶ

リスニングは音の認識と内容理解のふたつの要素があります。

そのうち内容理解に関係する部分が、単語と文法の知識です。既に書いた通り、音だけ認識できたとしてもそれらがどういう意味なのかが理解できなければリスニングができたことにはなりません。

リスニングの目的は、会話であれば相手の言っていることを聞き取って理解し相手に適切な言葉を返すことです。

また、韓国ドラマやK-POPであれば、セリフや歌詞の内容を聞き取れなければそれらを楽しむことができません。

そのため、音を認識した上で内容理解がきちんとできなければなりません。韓国語に限らずですが、日本語でも自分が知らない言葉や言い回しなどは認識ができません。

そのため、リスニングができるようになるためには、自分が聞き取れる教材のレベルの単語と文法の知識がまずなければなりません。

リスニングをする前に、まずは通常の知識習得をしっかりとして聞き取りができるようになるための土台を整える必要があります。

自分のレベルに合った聞き取り教材で練習する

既に触れた通りリスニング練習のレベル設定は、自分の現在のレベルよりわずかに高いレベルが適正なレベルです。

自分のレベルに合った教材は基本的には、使っているテキストについている音声教材です。自分が今学んでいる内容に合わせた音声教材であるため、難しすぎることも簡単すぎることもなく適正なレベルの教材です。

韓国ドラマやK-POPを使ってリスニング練習をする場合は、それらを聞いて少なくとも6割程度が理解できるレベルになっているのであれば副教材として取り入れることは良いと思います。

ですが、それらはそもそもリスニングができるようになることを意図して作られたものではないため、メインのリスニング教材としては学習教材の音声を使うことをおすすめしません。

自分のレベルに合わない教材を使ってどれだけ聞く量を増やしてもリスニング力の向上には繋がりません。

これは、韓国語ドラマが好きで一日に何時間も毎日見ている人でもドラマがいつまでも理解できるようになっていないことからも分かります。

話す練習をする

リスニング力と会話力は相互に関連している能力で切っても切れない関係です。

リスニングができるようになるためには、まずは自分で発音や音読練習、そして話す練習をすることで、韓国語の音を認識できるようになる必要があります。

話す練習は、自分の現状のレベルに合わせ最初は単語の発音練習、教材の例文などをそのまま読む音読練習、最終的には自分で作った文を話す練習のように段階を踏んでします。

その時に、発音があまりにも違い過ぎると自分が認識している音と聞こえてくる音に差があるため、聞き取りが難しくなります。そのため、韓国人と全く同じ発音になることは現実的には不可能ですが、ある程度の発音ができるようになっていることが聞き取りができるようになるためには必要です。

単語や文法の知識習得をすることが内容理解に繋がるのに対し、話す練習をすることは音の認識に繋がります。

韓国ドラマ、K-POP、会話のスピードが速くて聞き取れないことも、自分がある程度のスピードで韓国語を話すことができるようになっていないことが原因です。つまり、自分の耳がスピードの速い韓国語の音に慣れていないということです。

そのため、話す練習も初めはゆっくりからで良いので、段々とスピードを上げてスラスラと読める状態になるまで練習を繰り返します。

会話ができるようになりたい韓国語学習者が多いと思いますが、会話の練習をすることが会話をする上でも必須となるリスニング力の向上にも繋がるため必ずするようにしましょう。

聞き流しではなく注意を向けて聞く

韓国語の音声教材を使ったリスニング練習はただ音を流すだけの聞き流しではなく、しっかりと音に注意を向けて聞くようにします。

これは、試験などのリスニング問題を考えれば分かりますが、流れて来る音声に注意を向けないで聞き取りができることはまずないはずです。

聞き流しは音声を流しておけばできるようになる「ながら学習」のような楽な印象があるため安易にしがちではないでしょうか。

ですが、きちんとリスニングができるようになりたいのであれば、しっかりと学ぶ姿勢を持って練習しましょう。

まとめ

ここまでやりがちな間違ったリスニング練習法、そして、韓国語のリスニング力をつけるための正しい練習方法について説明してきました。

リスニングと言うとたくさん聞くとか聞き流しのようにとにかく聞けばできるようになると誤解をしている学習者が多いのではないかと思います。

ですが、リスニングができるようになるためには土台となる単語と文法の知識習得、リスニングする音をまずは自分で声に出して読み認識するための会話練習など能動的な学習が必要です。

リスニングの前に土台作りをしましょう。

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