「teacher」「instructor」の違いとは?先生の呼び方について

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数学の先生、音楽の先生、政治家の先生まで、世の中にはいろいろな先生たちがいますね。呼び方も先生の他に講師、教師、インストラクターにチューターと様々な日本語があります。

先生と言えば、皆さんもオンライン英会話のレッスンでいろいろな国出身の英会話講師と日々学んでいることでしょう。

さて、英語で先生を表すものの代表が「teacher」と「instructor」です。

この違いを知り、正しく使い分けをしている人はいますか?

この記事では”違いを知るシリーズ”として、普段使うことの多い単語teacherとinstructorの違いを解説します。合わせて、この機会に”先生を表現する”他の言い方も学びましょう!

teacherとinstructorの違い

どんな呼び方でも先生は教える人、指導する人を指します。それに対して教わる人、指導される人は生徒と呼ばれます。

まずはteacherとinstructorの違いを知るためにそれぞれの定義を英語で紹介します。Cambridge Dictionaryではどのような説明があるかみてみましょう。

teacherの定義

someone whose job is to teach in a school or college.

=学校または大学で教えることを仕事とする人

a person who instructs or trains others in a school. (American)

=学校において人を指導・育成する人

teacher(ティーチャー)はこのように、特に「学校」にいる先生・教師を指すというところがポイントです。学校とはもちろん、小学校、中学校、高校など教育活動が行なわれる場所です。

参考:Cambridge Dictionary teacher

https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/teacher

instructorの定義

a person whose job is to teach people a practical skill.

=実技を教えることを仕事とする人

a person whose job is to teach people a skill. (American)

=技能を教えることを仕事とする人

teacherと比べると、instructorには始動する明確な場所は述べられていません。教えるものはpractical skillで実用技術、skillで技能・スキルです。

Cambridge Dictionary instructor

https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/instructor

teacherとinstructorの違いを整理すると?

teacherとinstructorの違いとは学校で始動する人かどうかの違いなのでしょうか?実は一概にそうとは言えないのです。

例えば、piano teacher(ピアノの先生)、German teacher(ドイツ語教師)などによる指導は学校内に限ったことではありません。ちなみに、ピアノ教育学の先生は特にpiano pedagoguesと呼ばれます。

世界中どの国を見てもteacherやinstructorがいます。したがって、使い分けに関しては、その国でどのように習慣的に使われるかによって決まってくる部分があります。つまり、厳密な使い分けのルールがあるわけではないんだという点を抑えましょう。外国人の友達がいれば、その人がteacherとinstructorに関してどのように話すのか注目したり、もちろんオンライン英会話で様々な出身国の講師にそれらの違いを聞いてみるのも勉強になります。そのときは「What is the difference between teacher and instructor in your country?」と聞いてみましょう。

teacherとinstructorには厳密に使い分けのルールがない点を抑えた上で、次はそれぞれの使い方と特徴を例文とともに解説します。

teacherの使い方と特徴

まず、teacherの使い方と特徴をみていきましょう。改めてteacherという言葉を辞書で調べると、名詞「(特に学校の)先生・教師」や「担任(受け持ち)の先生・教師」の意味であることが分かります。

やはり、学校で指導するというポイントが頷けます。

teacherの使い方

teacherは数えられる名詞のため、1人の先生でa/the teacher、2人以上ならteachersと複数形に変化させます。

I like my mathematics teacher because he not only explains very well, but he is funny.

-数学の先生は説明が上手なだけでなく面白いので好きなんだ。

I hate the Chemistry teacher as the lesson is so boring.

- 授業とってもつまらないので、化学の先生嫌い。

先生がどのように授業を進めるかによって人気の高さも違ってきますし、勉強へのモチベーションも変わってきます。どの先生に当たるかは結構大切であり、これはオンライン英会話にも言えることではないでしょうか?

The headteacher sends “The end of week letter” every week. It’s helpful to understand what happened at school during the week.

- 毎週、校長先生から”週末のレター”が送られてきます。その週に学校で何があったかを知るのに役立ちます。

※先生は先生でも校長はイギリスでheadteacher、アメリカではprincipalです。教頭先生はそれぞれdeputy headteacher/vice principalになります。

My daughter has never been in trouble with her violin teacher.

- 娘はバイオリンの先生とトラブルがあったことは一度もないわ。

teacherの特徴

上の例文のようにteacherを使うときは学校の先生で言えば各科目の先生、担任の先生になります。また、バイオリンの先生、剣道の先生といった先生もその専門で生徒を指導します。

ここで、teacherという単語を使うときの特徴をまとめてみましょう。

まずは学校で指導する人という大きな捉え方がありました。これらは公的な資格を持って行われます。

・学校の先生・教師(校長・教頭・担任など)

・学校の科目の先生・教師(数学・科学・英語・歴史・体育など)

※ちなみに、科目の先生を総まとめにするとsubject teacherになります。

加えて、学校以外が指導の場所であっても、以下のような先生にもteacherを使うことができます。

・語学関係の先生(英語の先生・フランス語の先生・日本語の先生など)

・音楽関係の先生(ピアノの先生・バイオリンの先生・ギターの先生など)

・日本文化の先生(お茶の先生・お花の先生など)

・武道関係の先生(剣道の先生・柔道の先生・テコンドーの先生)

ここで、ちょっと一息タイムです。お題は「教師もストに参加するイギリス」。

筆者の住むイギリスでは学校の先生も勤務条件の向上を目的にストライキを行ないます。息子が小学校のときに初めて体験したのですが、担任の先生がストに参加するため休校になるというお知らせが届きました。同じ学年でもストに参加しない先生がいて、そのクラスは普段通り登校ということでそんなことあるんだと驚いたものです。先生だろうとしっかり権利を行使し、また周りもそれを認める文化があります。2023年2月からも数日、教師たちのストが予定されています。

instructorの使い方と特徴

instructorには「(スポーツや技能の)講師・指導者」、またカタカナのインストラクターという意味もあります。

instructorの使い方

instructorもteacherと同様、an instructor/the instructor、2人以上ならinstructorsと変化させましょう。

My uncle is a driving instructor.

- 叔父は自動車学校の教官です。

He has been hired as a fencing instructor.

- 彼はフェンシングのインストラクターとして採用されました。

The Zumba instructor runs 5km every day.

- ズンバのインストラクターは毎日5キロ走っているんだ。

instructorの特徴

instructorはダンスインストラクター、スポーツインストラクター、そしてドライビングインストラクターのように使いますが、どれも技術を学ぶある短期間が対象になります。スキー旅行へ行ってスキーインストラクターに指導を受けるコースを選ぶとき、最短1日ということもありますね。

・エクササイズ関連の講師(ダンス・フィットネスなど)

・スポーツ関連の講師(サッカー・スキー・スクーバダイビングなど)

・各教室の講師(言語・料理など)

その他の関連表現

先生を表すのはteacherとinstructorだけではありません。家庭教師や教授など、この機会に他の表現も学びましょう。

tutor

tutor(チューター)は英語圏で一般的には個別指導塾などで授業を担当する人を指します。イギリスには16歳のすべての人が受ける全国統一試験で義務教育終了時に行なわれるGCSEという国家試験、そして大学受験のA Levelという一般教育修了上級レベルの試験があります。これらに向けて自分の選択する科目対策のために塾を利用することがあります。塾のことをtuition(チュイション)と呼び、学校外の講師をtutorとするのです。個別指導という意味で家庭教師としても使われます。トップ大学の現役学生になると1時間2万円ほどで指導しているケースもあります。

I have to find a physics tutor for my A level exam.

- Aレベル試験のために物理の家庭教師を探さないといけない。

lecturer

大学またはカレッジで科目を教える専門家がlecturer(レクチャラー)です。「講義・講演」の意味を持つlecture(レクチャー)からきていますね。

イギリスでは大学の上級講師の次の地位である専任講師、しかしアメリカでは非常勤講師として使われます。

大学と言えばprofessor(プロフェッサー)ですね。lecturerとprofessorの違いはその責任の種類です。lecturerはprofessorより勤務時間が短かったりコースを終えると退学することがある点、professorは学術部門において高度な意思決定を含む責任を負っています。

She is a lecturer in American literature at the University of Cambridge.

- 彼女はケンブリッジ大学でアメリカ文学の講師を務めている。

educator

先生が教師という職位を持って学校で教える立場に対し、educator(エデュケーター)は教育者として生徒を教育する人を指すときに使われます。優れた先生は教育者と呼ぶことができるでしょう。

He is working as an educator at school.

- 彼は教育者として学校で働いています。

teacherとinstructorの違い まとめ

イギリスでいえば、小学校や中高一貫校セカンダリースクールでは、生徒たちは担任や科目担当の先生をミス○○、サー○○と呼びますし、校長先生のことはミスター/ミス/ミセス○○と呼んでいます。

日本では○○先生と呼ぶ以外、他の言い方はないと思いますので、このように国による違いが分かると英語の楽しさにつながっていきます。

どんどんアプトプット・インプットすることで言葉のニュアンスを掴んでいきましょう。

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