今回は、時事問題にもなった「国葬」を英語で何と言うのか見ていきます。海外でも国内でも時折国葬が行われ、ニュースになりますよね。
つまり、国葬を英語でどう言うのか、表現やフレーズを知っていれば海外のニュースにも対応できるということです。関連英語を以下でしっかり確かめていきましょう!
国葬は英語で?
「国葬」は、英語での言い方が2つあります。
national funeral
それぞれの単語を知っていれば、見ただけで国葬にたどり着けるでしょう。
しかし、自分から国葬という言葉を発したい、書きたいという場合には、意外とこの表現にはたどり着けません。これらの単語は、セットで正しく使うことで正しく伝わるものなので、知っているかいないかで大きな差が出ることでしょう。
日本でも安倍元首相の国葬がありましたが、その前にはイギリスの歴代君主、エリザベス女王の国葬がありましたね。彼女は、歴代最長の70年間女王であり続けました。在位70年はプラチナジュビリーと言われます。
このエリザベス女王の国葬は、英語圏のニュースではどのように伝えられたのでしょうか。CNNで実際に報道された「Who’s on the guest list for Queen Elizabeth II’s state funeral?」から引用してみます。
どうでしょうか。ノーヒントでどのくらい理解できましたか?まだリーディングなら何度もじっくり読み返せて理解しやすいと思いますが、これがリスニングになったら文字に頼ることはできなくなり、難易度がグッと増します。仮に、海外のテレビからこのような英文がスラスラと流れてきたら、それを理解できるようにはなっておきたいですね。
では、こちらの英文の訳をお見せしましょう。
「月曜日にロンドンのウェストミンスター寺院で行われるエリザベス2世の国葬は、今世紀最大の外交の場のひとつとなるだろう。」
ウェストミンスター寺院など、世界のことに詳しくない方からすればこういった固有名詞はよくわからないかもしれませんね。しかし、英文の性質がわかれば、少なくとも場所であることはわかりますし、「寺院」という単語を知っていればそれだけで十分理解できます。
state funeralとnational funeral、どちらも国葬として使われる英単語なので、今ここで覚えておきましょう。
国葬に関連する英語表現
では、国葬に関連する英語表現も一緒にご紹介しておきましょう!
国葬は英語でstate funeralやnational funeralであることがわかりましたよね。これらは名詞なので、文を作るなら動詞が必要です。具体的にどのように使うのか、以下のフレーズで確認していきましょう。
国葬が執り行われる be given a state funeral
こちらの表現で主語となるのは亡くなった国民的英雄などになります。
なかなか英語で「執り行われる」というお堅い言葉を言う機会がないので、少なくとも国葬に関してはこのような言い回しになると覚えておくべきですね。
先週、国王の国葬が執り行われた
誰の国葬なのか、一番最初の単語でわかりますね。そもそも国葬は国を挙げての葬儀ですから、英雄の名前が上がればその人のための国葬だとすぐにわかります。
国葬に出席する attend a state funeral
エリザベス女王の国葬には世界各国からたくさんの大統領や首相など、国を代表する方々が集まりました。世界のVIPが一堂に会するなんてそうそうないことです。
こういったときの「出席する」には、attendという単語を使います。こちらは私たちが日常生活を送る上でも使える単語で、会議や講義など、様々なことに使えて汎用性が高いです。
たくさんの人々が国葬に参加したかった
attend自体は中学英語の範囲内ですので、社会人になって再度英語学習をしているのなら今すぐにでも覚え直しておきたいところです。
国葬の関連英単語
では、国葬の関連英単語も確認していきましょう。
まずは、「崩御」についてです。英語では以下のような単語が当てはまります。
demise
おさらいしておきますと、崩御とは、天皇や国王などの君主が死亡した際に使う言葉です。
英語では、直接death「死」と表現すると敬意がないので、和訳に合わせるならdemiseが適当になります。しかし、死去したことを伝えるThe passing of~を使うことも多いです。
ちなみに、天皇、皇帝、国王等の君主や、太皇太后、皇太后、皇后などの死亡を表す敬語に「崩御」という言葉がありますが、エリザベス女王の死去に関する報道でも、日本ではこの言葉が使われていました。
実際、日本の首相官邸のホームページでは、岸田総理がエリザベス女王について発言した内容のうち、「崩御」をThe passing of~と訳していました。
「Statement by Prime Minister Kishida on the Passing of Her Majesty Queen Elizabeth II Prime Minister of Japan and His Cabinet」から原文を引用してみたので確認してみましょう。
少し長いので、先に訳を載せておきますね。
激動の世界情勢において英国を導いたエリザベス二世女王陛下の崩御は、英国民のみならず国際社会にとって大きな損失です。
最初に、The passing of Her Majesty Queen Elizabeth IIと、誰の崩御のことを言っているのか主語で表していることが確認できます。
墓地を表す単語
では、墓地は英語で何と表現したらいいのでしょうか。これには主に2つの言い方があります。
graveyard
こちらは小さな教会に関連する埋蔵地のことを指します。
海外には教会が多いので、そこにあればgraveyardと呼んで差し支えないでしょう。
私の家の近くに広い墓地があるんだ
cemetery
こちらは、graveyardと違って教会に属さない共同墓地のことを指します。日本語で言うならば霊園でしょう。
昨日霊園に行ってきたよ
墓地を表す単語には、他にも「grave」や「tomb」があります。辞書を引くと、これらの単語が現れます。しかし、問題なのは英語圏にいないとこれらの違いがわからないこと。以下で、違いを見ていきましょう。
まずgraveですが、これは日本でいうお墓に当たります。ですから、日本のことを紹介するならこちらの単語を使いましょう。
一方tombは、日本語訳をすると墓石や墓標になります。つまり、埋葬された穴の上に立つ石などを指す言葉です。
お墓参りに行くは英語でなんて言うか
「お墓参りに行く」は、英語で「go to visit」や「visit」を使えばOKです。
あれこれ考えていると難しそうと思うかもしれませんが、こんなに簡単な単語を使うだけで良いのですね!そうとわかれば文章を作るのも一気に簡単になりませんか?
私は、8月の中旬に家族と一緒におばあちゃんのお墓参りに行ってきた
先月、彼女がご両親のお墓参りをしているのを見かけたよ
昨日、祖父のお墓参りをしにいって花を置いてきた
「お墓」にはgraveを使い、動詞にはgo to visitかvisitを使えば、上記のような例文が簡単に出来上がります。あとは、お墓参りでよく行うお花を交換することなどを追記すれば、詳細がわかる文になるでしょう。
注意点としては、海外と日本では花の置き方が少々違う点ですかね。これは文化の違いですが、説明しなくても伝わる範囲ではあると思います。
まとめ
国葬は、英語でstate funeralということもできますし、national funeralと表現することもできます。
国葬を執り行うくらいの方が亡くなられた場合、世界的ニュースになることもあるので海外のニュースで聞き取れるように練習しましょう。ライティングよりも、リスニングで聞くことが多そうな単語ですからね。
そして、私たちの日常に近いお墓参りについての単語も追加で覚えておきましょう。
◇経歴
英語科高校卒
外国語学部英米学科卒
学習塾で英語を教えている
◇資格
・IELTS6.5
◇海外渡航経験
高校時代にオックスフォードの語学学校へ留学
大学時代にエディンバラ大学へ1年交換留学
◇自己紹介
ハリー・ポッターがきっかけで英語に目覚め、高校・大学とイギリスに留学したイギリスマニア。学校はアメリカ英語なので自己流でイギリス英語を習得。発音、スペル、すべてにおいてクイーンズ・イングリッシュを使い英語の先生にバツをくらうもめげず。生まれも育ちも日本で、海外に繋がりがなかったため留学が夢となった。アルバイトで全資金を稼ぎ渡英すると、勝手な高い理想を上回るほどの素晴らしさを目の当たりにし更に虜に。
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.