熊だけじゃない!「bear」がもつ意外な意味を6つを紹介します!

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bearの意味とは?

「bear」というと、まず思い浮かぶのは、動物の「熊」という意味ではないでしょうか。「テディベア」などの「ベア」ですね。

これは「bear」が名詞として使われる場合です。ところが「bear」が動詞として使われる場合は、その意味は「熊」からはちょっと離れます。そしてまた、たくさんの意味を持ちます。

覚えると英語表現の幅が広がりますので、ぜひともマスターしたい単語の一つです。

「bear」の語源は「重みに耐えて運ぶ」です。そこから発展して、動詞の「bear」には、「耐える」「産む」「実をつける」「身につける」「感情を抱く」「ふるまう」など、さまざまな意味があります。

今回は動詞「bear」が持つ主要な意味を6つ、加えて、そのほかの覚えておきたい言い回しなどを、例文とともに詳しく解説していきましょう。

なお、動詞「bear」の動詞変化はちょっと特別です。「bear」の過去形は「bore」です。

過去分詞は2通りあります。「borne」と「born」です。

下の方でも解説しますが、「born」は「生まれる」という意味で、なおかつ「by」によって生む人が示されない時だけ使われます。それ以外の場合は「borne」を用います。

また、現在形の「bear」の発音は /beər/ です。「裸の」「むき出しの」という意味の「bare」と同じ発音ですね。

耐える/我慢する

動詞の「bear」

最初に取り上げるのは、「耐える」「我慢する」といった意味です。難しいことなどを果敢に受け入れて対処するニュアンスです。否定的な文脈や困難さを示す文脈で使われることが多いです。

They couldn't bear the thought of retiring.

彼らは退職なんて受け入れがたかった。

The sorrow was more than she could bear.

悲しみは彼女が耐えられる限度を超えていた。

Bear up!

頑張れ!/気を確かに持て!

Grin and bear it.

笑顔で耐えろ。

She has borne hardship since she was a kid.

彼女は子どもの頃から苦難に耐えてきた。

We can't bear such a dirty way of doing things.

我々はそのような汚いやり口には我慢ができない。

I can’t bear it.

耐えられない。

「我慢できない」「耐えられない」という慣用的な表現には、「I can't stand it.」もあります。

「bear to do」「bear doing」で「〜することに耐える」という意味になります。「do」には動詞の原形、「doing」には動詞の-ing形が入ります。

I can't bear to face the truth.

真実に直面することに耐えられない。

I couldn't bear to be pitied at that time.

あの時、私は人から哀れみを受けるのは我慢ならなかった。

My father is seriously sick. I can't bear seeing him so ill.

父は重い病気です。彼が病気に苦しむのを見るのは耐えられない。

「bear+A+to do」「bear+A+doing」はいずれも「Aが〜することに耐える」という意味になります。

His mother couldn’t bear her son listening to loud music every night.

彼のお母さんは息子が毎晩音楽を大きな音で聴くことに耐えられなかった。

I can't bear her leading an idle life.

私は彼女が怠惰な生活を送るのには我慢ができない。

産む/出産する

この意味での「bear」の過去分詞は「born」となり、普通は受動態の「be born」の形で「生まれる」という意味で使われることが多いです。

I was born in Tokyo.

私は東京で生まれました。

This is my first child. She was born 10 years ago.

この子は私の最初の子どもです。彼女は10年前に生まれました。

「by 〜」で生んだ人を示す場合は、過去分詞の「borne」を使います。

She was born a millionaire.

彼女は大富豪の娘だ。

「bear」は能動態で「産む」や「出産する」という意味で使えます。ただし、この使い方は、かたくやや古い印象があります。また、能動態の場合は、過去分詞は「borne」です。

She bore three children.

彼女は3人の子どもを産みました。

ちなみに「出産する」には、「give birth to」という言い方がよく使われます。シンプルに「have」を使っても表現できます。上の「She bore three children.」は以下のようにも言えます。

She gave birth to three kids.

She had three children.

「Aとの間にB(子ども)を産む」と言いたい場合は、「bear+A+B」で表します。

She bore him two boys and a girl.

彼女は彼との間に2人の男の子と1人の女の子をもうけた。

つける/実がなる

「産む」「出産する」から発展して、「花や実などをつける」などの意味にもなります。

The Apple tree bears a lot of fruit.

そのりんごの木はたくさん果実をつける。

The palm tree she planted hasn't borne fruit yet.

彼女が植えたヤシの木はまだ実をつけていない。

「利子などを生む」といった意味で使われることもあります。

The savings bear 10% interest.

その貯金は10%の利子を生む。

「努力などが実を結ぶ」など、抽象的なものに対する使い方もあります。

His effort didn't bear fruit.

彼の努力は実を結ばなかった。

身につける

武器などを「身につける」「携帯する」という意味でも「bear」は使われます。

We have the right to bear arms.

私たちは武器を携帯する権利を持っています。

Soldiers bear arms.

兵士は武器を持つ。(=武装する)

ちなみに、「身につける」「携帯する」などの意味から派生して、重々しく貴重なものを「運ぶ」という意味もあります。

We bore the coffin to the airport.

空港へ棺を運びました。

The current bore the wrecked ship here.

潮流が難破船をここまで運んできた。

感情を抱く

悪感情や恨み、敵意などを「心に抱く」という意味です。

「敵意」「反感」「憎悪」「嫌悪(感)」「恨み」といった意味の「ill will」を使って、「bear ill will toward〜」や「bear 〜 ill will」で、「〜に悪意を抱く」という意味になります。

この場合の「will」は名詞です。また、前置詞の「toward」はイギリス英語では「towards」となることが多いです。

I bear ill will toward him.

私は彼に悪意を抱いています。

They bear her ill will.

彼らは彼女に悪意を抱いています。

She bears no ill will towards them.

彼女は彼らに悪意を抱いていない。

また「ill will」ではなく、「hard feelings」「grudge」などを使っても表現できます。

She bears no hard feelings towards him.

彼女は彼に何の悪感情も持っていません。

I have borne her a grudge for years.

私は長年彼女を恨み続けている。

ふるまう

「bear+oneself+副詞(句)」で、「ふるまう」「行動をとる」という意味になります。主に書き言葉で用いられる、かたい言い方です。

She bore herself honorably.

彼女は名誉ある行動をとりました。

They bear themselves with great dignity.

彼らはとても威厳があるふるまいをしている。

She became president of the company. She bore herself well at the 10th-anniversary party.

彼女は社長になった。会社の創立10周年パーティで堂々と立派に振る舞った。

その他にもある、動詞「bear」の意味

ここまで、動詞「bear」の、よく使われる6つの意味を解説しました。

でも「bear」にはまだまだほかの意味もあります。覚えておくと役立つものを、最後に3つほど挙げましょう。

負担する

費用や経費「を負担する」、責任など「を負う」、重責など「を担う」という意味です。

I bear the cost of the Internet charges.

私はインターネットの使用料を負担しています。

Our former president bore the responsibility for the company's poor performance.

弊社の前社長は、会社の業績不振の責任を取った。

Please forgive me. I bear all the blame.

どうか許してくれ。すべての責任を負うから。

重さを支える

「重さを支える」という意味も「bear」にはあります。最初に紹介した「耐える/我慢する」という意味にちょっと近いかもしれません。

The bridge was strong enough to bear the weight of large trucks.

橋は大型トラックの重量を支えるほど十分、頑丈だった。

曲がる/位置する

ユニークな意味も「bear」にはあります。

「曲がる」「位置する」などがそれです。道などを案内する時に便利な言い回しです。

When you get puzzled about which way to go, bear to the left.

どっちへ行くか迷ったら、左へ曲がれ.

Just bear right, and you will see a green building.

右の方へ行くと緑色のビルが見えるよ。

まとめ

いかがでしたか?今回は、「クマ」だけではない「bear」の多彩な意味とその使い方について解説しました。

動詞になると「bear」にはたくさんの意味があることがおわかり頂けたかと思います。

ぜひ、覚えて使ってみてくださいね。

覚えるには音読・暗唱が効果的です。紹介した例文を何度も口に出して練習しましょう。

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