時間を忘れるほど何かに夢中になったり、ある人にのめりこんでいたり、このように何かにハマっている状態を表す英語表現は、スラングを含めていろいろあります。
今回の記事では数ある「夢中になる」という表現の中から厳選し、日常会話や海外テレビドラマ、映画などでよく使われている「absorbed」「into」「crazy about」の3つと、ネイティブスピーカーもよく使っているスラング表現の「addicted to」「hooked on」の2つ、合わせて5つをご紹介します。
いずれも、使い方を覚えるととても便利な単語・フレーズばかりです。それでは実際にどのような言い方があるのか、例文と一緒に以下に解説していきましょう。
absorbed
一つ目の「夢中になる」の英語表現です。使うのは動詞「absorb」で、本来の意味は「〜を吸収する」「〜を取り込む」です。
「absorb」の派生形の形容詞である「absorbed」は、「be absorbed in〜」の形で「〜に夢中になる」という意味で使われます。「没頭している」「熱中している」「ふけっている」などと翻訳されることもあります。
今回ご紹介している中では、比較的フォーマルに「夢中になっている」を表す英語であり、どちらかと言うと文語的な表現です。
ドアベルが鳴ったとき、私たちはゲームに夢中になっていた。
彼は彼女に夢中になりすぎて、クライアントと会うのを忘れた。
ティムはその本にすっかり夢中だった。
とてもいい旅でした。私はすっかり沖縄に夢中になりました。
また、前置詞「in」の代わりに「with」や「by」が用いられることもあります。
彼は自分の考えに夢中になっている。
into~
二つ目の「夢中」の英語を紹介しましょう。前置詞「into」の基本的な意味は「〜の中へ」ですが、「〜に夢中で」「〜にはまって」「〜にのめりこんで」という意味でも大変よく使われます。intoのコアイメージは、何かの領域に入る動きですので、夢中になっているものの領域に自分が置かれているような捉え方ができます。
「〜が大好きで」と訳されることもあります。「be into」あるいは「get into」の形で使われるのが普通です。
友だちがコンサートに連れて行ってくれました。それ以来、私はラップミュージックに夢中です。
私は泳ぐことに夢中です。私は来年その水泳大会に出場する予定です。
彼女は特にビデオゲームに夢中です。彼女はよく徹夜でゲームをプレーしています。
彼女の夢は英語の先生になることです。彼女は英語の勉強にのめり込んでいます。
crazy about~
日常会話などで、「夢中になる」という意味でよく使われているのがこの表現です。
「crazy」は元々「正気でない」「頭がおかしい」などの意味ですが、前置詞の「about」をつけて「be crazy about 〜」で、「〜に夢中になっている」「〜に熱中している」という意味になります。頭がおかしくなるくらいハマっているという英語スラングとして、ネイティブによって使われます。「あなたに夢中」だと相手に伝えたいときにはこの英語フレーズがバッチリです。
私はあなたに夢中です。付き合ってくれますか?
ジョージはナンシーに夢中だった。今は別れちゃったけどね。
彼は毎週日曜日にカフェ巡りをしているんだ。彼はコーヒーに目がないんだよ。
よく使われるのは「crazy about」ですが、「about」の代わりに「for」「over」が用いられることもあります。また、be動詞の代わりに「go」が使われることもよくあります。
私はソロキャンにはまっています。ついに新しいキャンピングカーを買いました。
彼女は彼に夢中だった。だからこそ彼の浮気を疑ったんだよ。
彼女は昨年からワークアウトに熱中しています。
彼はそのアイドルに夢中です。彼は彼女のおっかけです。
他の単語と「crazy」をハイフン(-)でつないで、「〜狂の」という意味の複合語を作ることもできます。
彼は野球狂だ。
「夢中である」ではなく、「夢中にさせる」と表現したい場合は「make」や「drive」を「crazy」と組み合わせて表すことができます。併せて覚えておくといいでしょう。
なんて優しい人なんでしょう。あなたは私を夢中にさせるわ。
あなたは私を夢中にさせる。
このチェスの試合は私を夢中にさせる。
addicted to~
次の「addict」は本来、名詞だと「(麻薬などの)中毒者」「常用者」、動詞だと「〜中毒で」「〜を常用して」などという意味です。
これがスラングとして使われると、「be addicted to〜」で、「(趣味や娯楽などに対して)夢中になる」という意味になります。「熱狂的で」「 病みつきで」などと訳される場合もあります。
スラング表現だからといってそんなに警戒する必要はありません。この「addicted to」と次に紹介する「hooked on」は、親しい仲間うちではよく使われるカジュアルなフレーズです。あえてスラング風に日本語に訳すなら、「ハマる」といった感じでしょうか。この表現も「あなたに夢中だよ」の英語スラングとして使えます。
彼は、彼女の虜になっている。
私はコンピュータは好きではありませんでしたが、今ではハマっています。
彼女はテレビショッピングに夢中です。
ごめんなさい、気づかなかったわ。スマホに夢中になっていたから。
大人になってから数学に夢中になった。
hooked on~
今回ご紹介するもう一つのスラング表現「be hooked on」も、「〜に夢中になる」という意味です。
これも日本語にすると「ハマる」という言い方がしっくりくる時もあります。
そもそも「hook」は、動詞だと「〜をひっかける」「〜をホックで留める」などの、名詞だと「かぎ」「フック」などの意味です。ここから連想して「ハマる」「夢中になる」というニュアンスになるのも納得できるかと思います。
あなたに夢中です。
ハマってしまった!
彼は変わってしまった。彼は大金や名声のとりこになってしまった。
私はすっかり釣りに夢中です。
ワオ! なんて素敵な曲なんでしょう! 私、このメロディにハマりそう
子どもの頃はピーマンが嫌いでした。でも今はすっかり病みつきです。
「夢中になる」の英語 まとめ
いかがでしたか?今回は、「夢中になる」という意味の英語フレーズの中から厳選した「absorbed」「into」「crazy about」「addicted to」「hooked on」5選の使い方を例文とともにご紹介しました。
皆さんも何か夢中になるものが一つはあるのではないでしょうか?「夢中になる」というフレーズは日常会話の中でもよく登場します。ワンパターンにならないよう、いろいろと使い分けてみるのも面白いのではないでしょうか。
そして自由に使えるようにするためには、まずは何度も例文を音読・暗唱して、自然に口から出るようになるまで練習を重ねてみてください。
そしてオンライン英会話を利用してどんどんアウトプットし、しっかり自分のものにしていきましょう。
◇経歴
児童英語講師
オンライン英会話講師
NC英語アドバイザー
英語学習ライター
元大学教員
◇資格
TESOL/TEC(CANADA)
中学校教諭二級免許状(英語)
◇海外渡航経験
25歳で初めて、短期間の語学留学をきっかけに本格的に英語の勉強を開始しました。
雑誌の編集・ライティング、テレビCMの企画・撮影等などの仕事が長く、英語を使っての海外取材や撮影経験も多く経験しています。また海外で日系新聞社の副編集長をしていたこともあります。
◇自己紹介
「英語学習に終わりはない」「継続は力なり」を実感し、50代半ばから毎日英語の勉強を続けて2000日近くが過ぎました。
「楽しく学ぶ!」をモットーに、僭越ながら私の異文化経験や英語の知識などをブログに織り交ぜながら、執筆することを心がけています!ネイティブキャンプのオンライン講師もしています。初心者・初級者限定ですが、ぜひ一緒に学びを続けましょう。
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.