「さらに」を英語で言うと? 使い方の違いを例文で徹底解説!

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カジュアルな場でもフォーマルな場でも、日本語の「さらに」という言葉を使う機会は多いですよね。

日本語にはあまりバリエーションがありませんが、実は英語には「さらに」を表すたくさんの表現方法があります。また、それぞれの使い方に特徴があります。

今回は、前の文の内容を受けて何かを追加で表現する際の「さらに」を取り上げます。ある文で一つの事柄が述べられ、それに続いて、「それに加えて」「その上」といった意味で使われる場合です。

英語には多くの言い方がありますが、ここでは、フレーズが置かれる場所に着目して、「主として文頭に置くもの」、「主として文中に置くもの」、「主として文末に置くもの」の3つに分けて説明したいと思います。

主として文頭に置くもの

まずは主として文頭に置かれる「さらに」です。

前の文の内容を受けて何かを追加で表現する際の言い方です。接続詞のような役割をするとも言えます。

文頭に置くのが基本ではありますが、一つの文が長めの場合などは文の途中に置かれて文の前半部分を受けてそれに対する追加事項を述べるという形でも使われます。

besides

「さらに」「その上」「ほかにも」といった意味でとてもよく使われるのが副詞の「besides」です。

文の最初に置くことが多いですが、「And besides,」のように、「and」を伴う場合もあります。なお、前置詞の「besides」については後で述べます。

Recently my life has been a bowl of cherries. I won the lottery. Besides, I got a raise.
最近、私はいいことばかりある。宝くじに当たった。さらに昇給した。

moreover

同じく「さらに」「その上」「ほかにも」といった意味の「moreover」は、書き言葉では前述の「bdesides」より好まれる傾向があります。

This computer is difficult to use. Moreover, the manual is ambiguous.
このコンピュータは使いにくい。さらに解説書がわかりにくい。

furthermore

「furthermore」も「moreover」と同じく、文章や比較的フォーマルなスピーチなどで使われる言葉です。

The restaurant does not have delicious dishes. Furthermore, the prices are very expensive.
そのレストランはおいしくない。さらに、値段がとても高い。

likewise

「likewise」もやや固めの言葉です。

「同様に」という意味で使われることが多いですが、文脈によって「さらに」「その上」といった意味で使われます。

Japan is filled with attractions. Likewise, it offers a wide selection of foods.
日本は魅力がいっぱいです。さらに食べ物の選択肢も豊富です。

what’s more

「what’s more(what is more)」は、会話においてよく使われる「さらに」「その上」「ほかにも」といった意味のフレーズです。

This bike is cheap. What's more, it rides very well.
この自転車は安い。さらに、乗り心地もいい。

「what’s more」の「’s」は「is」ですが、決まり文句なので、たとえ主節の時制が過去形などであってもこのまま「what’s more」で使うのが普通です。

in addition

「in addition」は、この2語で「さらに」といった意味の熟語です。

やはり文の冒頭に置かれることが多いです。「in addition to」と「to」がつく場合については後ほど述べます。

I was accepted into medical school. In addition, I passed the bar exam.
私は医大に合格した。さらに、弁護士試験にも合格した。

in the bargain

「in the bargain」はイギリス英語圏では「into the bargain」とも言われます。「さらに」などの意味を表すカジュアルな表現です。

I worked for ten years in Malaysia. In the bargain, I got married there.
私は10年間マレーシアで働きました。さらに、そこで結婚もしました。

additionally

動詞「add」(加える)から派生した副詞「additionally」も、よく文頭に置かれて「さらに」という意味を表します。

Delivery is free if you order. Additionally, you can get a 30% discount.
ご注文いただければ送料は無料です。さらに、30% の割引を受けることができます。

on top of that

「on top of that」は、カジュアルな場面でもフォーマルな場面でもよく使われるフレーズです。直訳すると「それの上に」といった感じですね。

「on top of that」の「that」は文脈により「this」になって「on top of this」という形でも使われます。

You lied to me. On top of that, you stole my money.
あなたは私にウソをついた。さらに私のお金を盗んだ。

plus

日本語でも「プラス」という言葉がありますね。

「plus」は前置詞、名詞、形容詞などいろいろな品詞になりますが、接続詞として使うと「さらに」「その上」といった意味を表すことができます。カジュアルな使い方です。

I need to keep on returning my student loan even after I graduate. Plus, I have a loan for my car.
卒業後も学生ローンを返済し続けなければなりません。さらに、車のローンの支払いもあります。

ここまで紹介した「besides」「moreover」「furthermore」「likewise」「what’s more」「in addition」「in the bargain」「addirionally」「on top of that」「plus」は、例文を見るとわかるように文頭に置かれた場合、これらの語の後に「カンマ(,)」が打たれるのが普通です。

また、「plus」以外は「And besides,」というように、「And」を伴うこともあります。

また、前置詞の場合の「besides〜」や「in addition」に前置詞「to」がついた「in addition to〜」は「〜に加えて」という意味を持ち、文頭・文中・文末に置かれます。前置詞を用いた似た意味のフレーズとしては、「along with〜」などがあります。

I watch BBC besides CNN.
CNNに加えてBBCも見ます。
She is an actor in addition to being a doctor.
彼女は医者であることに加えて、役者です。
I sent a letter along with the gift.
私は贈り物に手紙を添えて送りました。

主として文中に置くもの

次に主として文中に置く、「さらに」の意味を持つ「also」「not to mention」を紹介しましょう。

also

「〜も」「さらに」といった意味の副詞としてよく使われるのが「also」です。

「also」は文中での置く位置に注意が必要です。普通、「一般動詞の直前」「be動詞または助動詞の直後」「助動詞とbe動詞が両方ある場合はその間」に置かれます。

しかし、それ以外の場所に置かれる場合も少なくありません。

She is an English teacher. She also works at a supermarket in the evening.
彼女は英語の先生です。さらに夜はスーパーマーケットでも働いています。
I am a yoga instructor. I am also a novelist.
私はヨガのインストラクターです。さらに小説も書いています。
This is a popular spreadsheet app. It can also be used to draw pictures.
これは人気の表計算アプリです。それはさらに絵も描けます。
I need some sugar, and some soy sauce also.
砂糖が必要です。さらにしょう油もです。

また、ここまでは副詞としての「also」でしたが、非常にカジュアルな会話では「also」が接続詞として使われる場合もあります。

この場合は、前項「主として文頭に置くもの」と同様に文頭に置きます。

What are your favorite fruits? Also, what kind of drink would you like?
フルーツは何がお好きですか。それから、お飲み物は何になさいますか。

not to mention

「not to mention A」は、「Aは言うまでもない」あるいは「それに加えてさらにA」といった意味になります。

前者の意味の場合には文頭に来ることもありますが、後者の意味の場合は基本的には下の例文のように文中に来るのが普通です。

I was tired, not to mention famished.
私は疲れていたし、その上お腹も空いていた。

主として文末に置くもの

最後に、主として文末に置く「さらに」です。「too」「as well」「to boot」「at that」の4つを紹介します。

too

「〜も」「さらに」という意味でよく使われるのが「too」です。

「too」の前には「カンマ(,)」を打つのが普通ですが、最近の文章ではカンマが無いものも多く見かけます。

The cat was hungry, and thirsty too.
そのネコは空腹で、さらにのどもかわいていた。

as well

「同様に」という意味でよく使われる「as well」ですが、文脈により「さらに」「その上」といった意味でも用いられます。

My sister is very smart. She is an amazing athlete as well.
私の姉は頭がいいんです。しかもその上、素晴らしいアスリートなんです。

to boot

「to boot」は会話で使われることが多いフレーズです。やはり文末につけます。

It was an artistic movie and a profitable one to boot.
それは芸術的な映画で、さらに収益もあげました

at that

「at that」も主に会話で使われるフレーズです。

He's a rich and good-looking guy at that.
彼は金持ちで、さらにハンサムです。

まとめ

いかがでしたか?今回は、前の文あるいは文の前半の内容を受けて何かを追加で表現する際の「さらに」を取り上げました。

英語にはさまざまな表現方法があることがおわかりいただけたかと思います。

たくさんあるだけでなく、今回解説したように、「主として文頭に置くもの」「主として文中に置くもの」「主として文末に置くもの」など使い方にも違いがありますので、状況に応じてうまく使い分けてください。

覚えておくと便利なフレーズばかりです。ぜひ活用してくださいね。

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