韓国語の上達を妨げる意外な落とし穴 - ネイティブキャンプ英会話ブログ

韓国語、ネイティブキャンプ、オンライン英会話

韓国語学習は、初めから韓国語スクールに習いに行ったり、オンラインレッスンを受ける学習者もいると思いますが、自分でテキストを使い自分なりの勉強法で独学をしている人も多いと思います。

日本語と韓国語は似ている為、英語は独学では難しかった人でも韓国語であればできるという人もいると思います。

また、今では多くの学習法や勉強に関する情報がブログ記事やYouTube動画等で出ているため、昔に比べると独学の難易度が下がっています。独学で、韓国語以前に何らかの言語習得に成功した経験がある場合、韓国語であっても習得に成功する可能性が高いです。

その理由は、習得する言語が違っても本質的な勉強方法は同じだからです。その一方で、どのように勉強すれば良いのか分からず何となくしている、多くの情報から自分にあった情報を見つけられずにあれこれと試すような勉強をしてしまうと韓国語習得はうまくいきません。

そして、巷で当然のように言われていることや多くの学習者が当たり前のようにしている勉強法が実は正しいものではなく、韓国語習得や上達の落とし穴になっていることがあります。

今回の記事では、主に初級者向けに韓国語習得をする上で意外な落とし穴になっている考え方や勉強法、またそれらの解決策についてお伝えします。

時間がある時や気が向いた時だけ勉強する
完璧を目指して勉強する
目的別のテキストを複数使って勉強する
漢字語を覚えて単語数を増やす
会話集やフレーズ集を丸暗記する
細かいニュアンスまで気にする
まとめ

時間がある時や気が向いた時だけ勉強する

韓国語学習に対しどのような姿勢や真剣度で取り組むかは人それぞれです。

学校の授業のように強制的にさせられる勉強ではなく自分の選択でする勉強であるため、何をどの程度、どのくらいの時間や頻度で勉強するかは基本的には個人の自由です。ですが、ここでひとつ忘れてはいけないことがあります。それは、韓国語などの語学はスキルの習得であるということです。

スキルとはつまり技能であり、技能はちょっとやってすぐに身に付くものではありません。個人差があるので習得までにどの程度時間が掛かるのかは一概に言えません。

ですが、継続的にある程度の時間を掛けて知識を学び、それを基に練習を繰り返すことで技能の習得は少しずつされていきます。

そのため、「韓国語は趣味程度なので時間がある時だけ勉強します」とか「楽しみながらやりたいので気が向いた時だけ勉強します」という感覚だと韓国語習得は困難です。

韓国語の勉強をするという行為自体を楽しみたいのであれば気ままに勉強しても良いですが、試験に合格したい、会話ができるようになりたいなど成果を求めるのであればしっかりと習慣化して勉強をすることが必須です。

完璧を目指して勉強する

これは日本人の場合、無意識的にでもしてしまうことが多いです。

勉強している時や会話であれば話す時など、とにかく間違わずにすべてを完璧にこなそうとしてしまう傾向が強いです。これは日本社会の何でもきちんとしなければいけない、正確にしなければならないという考え方の影響が大きいです。

ゼロか100しかなく、その間の及第点の設定がないのが日本人の考え方には根強くあります。ですが、何事もすべてを完璧にこなそうとすると難易度がとても高くなり行動ができません。

特に、スキル習得の過程ではうまくできない、間違えるということはつきもので、それを過剰に気にしてしまうことが成長を妨げる要因になります。

特に会話においては発音を過剰に気にする日本人は本当に多いです。ですが、発音は厳密に言うと大人になってから外国語として習得する場合はどれだけやっても韓国人と同じ発音にはなりません。

そのため、韓国人のような発音になることを目指すのではなく、まずは通じる発音ができるようになることを目標として、その先は努力目標として少しずつできるようになっていくようにすることが現実的です。

目的別のテキストを複数使って勉強する

韓国語学習の教材やコンテンツはたくさんありますが、多くの場合はテキストなど教科書を使って勉強すると思います。

その教材ですが、一冊で一通り学ぶ内容が網羅されている総合書の他に、発音、単語、会話、読解など学習目的別の教材も出ています。

なかなか韓国語習得ができない学習者の共通点として、初めの段階から多くの教材に手を出してあれもこれもとやることを増やす勉強をしていることが挙げられます。

韓国語学習を始めてすぐはモチベーションが高く、多くのことをやろうと思ったりできると思うものです。ですが、今までしていなかったことを継続して習慣化してできるようになるまでにはそれなりの努力が必要になります。

この段階で、いろいろなことを同時進行で進めて負荷をかけ過ぎた勉強をすると挫折しやすくなります。また、初級で大事なことは幅広く多くのことを学ぶ、またそれらひとつひとつについてちゃんとできるようになることではなく、必要最低限のことだけで良いのでしっかりと身に付けて無意識レベルでできるようになることです。

この無意識レベルでできるようになるためには、繰り返しの練習をする必要があるため、多くのことをする余裕がそもそもありません。

多くのことを一度にやろうとするとすべてが半端になり、気が付くとどれもまともに身に付いていないということがあります。単語であれば、単語集を使わなくても総合書に覚えるべき単語は出ているので、それだけをひとまずしっかり覚えて使えるようになるだけで十分です。

漢字語を覚えて単語数を増やす

韓国語に限らず外国語を理解し使えるようになるためにある程度の単語力が必要なのは事実です。

韓国語でよく言われるのが、「韓国語の単語は漢字語が多いから、漢字が分かるアドバンテージを活かして漢字語を覚えれば単語数が増やせる」というものです。

確かに日本人は漢字を理解できることで漢字語を覚えやすいということはあります。ですが、漢字語が覚えやすいということイコールよく使う単語では必ずしもありません。

私達が優先的に覚えるべき単語は漢字語で覚えやすいかどうかではなく、自分がより使うとか使用頻度の高い単語です。

漢字語は初級段階からでも使いますが、漢字語の多くは書き言葉や改まった場面で使われるような単語が多いため、覚えても日常的にあまり使わない単語であることも多々あります。

これは日本語でも、「話す」「言う」という言葉は日常的に良く使いますが、これらの言葉と同じ意味合いを持つ言葉として「語る」「述べる」「言及する」などがあります。<これらの言葉は日常的にあまり使うことがないのと同じく、韓国語でも日常会話ではあまり使いません。

このように、漢字語で覚えやすいからと覚えてもそれが日常会話であまり使わないものであれば使用頻度は高くないため、場合によっては覚える必要がない単語であることもあります。

会話集やフレーズ集を丸暗記する

韓国語の勉強をこれから始めるという学習者の中でいきなり会話から始めようとしてしまう人が一定数います。

会話をいきなりしようとしても当然できないため何をするかと言うと、会話集やフレーズ集を丸暗記するというものです。ですが、この会話集やフレーズ集の丸暗記は、韓国語の知識がほとんどない状態でやっても意味がありません。

確かに、決まった挨拶や決まり文句は丸暗記でも良いですが、それ以外は丸暗記をして話せても相手が返してきた答えを理解することはまずできないため会話が成立しません。

会話集やフレーズ集を学習に取り入れる場合、まずは必要最低限の文法知識や単語力を身に付け、それらに出ている例文を自分で応用できるようになった段階で使うと学習効果が高いです。

細かいニュアンスまで気にする

日本語は同じ意味合いの内容を伝える場合でも細かなニュアンスを使い分けて表現することが多いです。

ですが、それは日本人が日本語を母語として学ばなくても自然と身に付けているからこそ感覚的に使い分けられるのであって、同じレベルのことを外国語である韓国語でしようとすると非常に難易度が高いです。

また、これは韓国語に限ったことではないですが、外国語では必ずしも日本語の表現と完璧に対応する表現があるわけではありません。

そのため、外国語である韓国語を話したり書いたりする場合、元になる日本語を忠実に韓国語にしようとすることが無理であることもあります。

もちろん学習を進める中で韓国語の文法知識や単語力がついてくることによって段々とニュアンスの使い分け等もできるようにはなってきますが、初めの段階からあまりにも細かいところまでこだわってしまうことはあまり良くありません。

初級段階で最も重要なことは、会話であれば相手に対し何を伝えたいのかの核心部分をしっかりと伝え相手に誤解されずにコミュニケーションを取れるようになることです。

日本人は遠回しな表現をうまく使いますが、そういった表現をすると逆に伝わりにくかったりします。

初めから私たちが何気なく日本語で話しているこなれた表現をしようとするのではなく、大人でも子供でもだれでも理解ができるシンプルかつ簡単な韓国語を使えるようになることが最も重要です。

私たち日本人にとって日本語はネイティブレベルですが、韓国語は外国語であり、まだ自分が初級レベルなのであれば、当然のことながらネイティブレベルの日本語と同じレベルの韓国語は使えるわけがありません。

初めから自分が求めるレベルの韓国語を使おうとするのではなく、今の自分のレベルでできることをしっかりとすることから始めましょう。

まとめ

韓国語習得をする上で意外な落とし穴になっている考え方や勉強法、またそれらの解決策について書いてきました。

韓国語習得はスキルの習得であり、ちょっとやってすぐにペラペラ話せるようになるとか理解ができるようになるわけではありません。

そのため、数年に渡る学習の時間と手間を無駄にしないためにも初めの段階から正しい考え方や勉強法で取り組むことが韓国語習得の成功のためにはとても重要です。

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