海外のドラマや映画のなかで、もしくは実際のネイティブスピーカーと会話のなかで、「そんな表現あるの⁉」と驚いたことはありませんか?
英語には、教科書やテキストには載っていないイディオム、フレーズがたくさんあります。今回の記事では、そんなおもしろい英語表現を10個厳選して解説します。
文字からは想像できない意外な意味があるものばかりで、楽しみながら覚えられるものばかりです。ぜひ覚えて、ネイティブスピーカーとの会話に使ってみてくださいね。
動物が出てくる表現
英語には、動物を使った表現がいくつもあります。
ここからは、そんな動物が登場するおもしろいイディオムやフレーズをご紹介します。
まったく直訳では意味がわからないものや、ちょっと考えると「なるほど!」と納得できるものなど、さまざまですよ。
Cats and dogs
直訳すると「猫と犬」ですが、実際の意味は「土砂降り」です。
猫や犬が降ってきているかのように大粒の雨を表しています。直訳するとまったく意味が変わってしまいますので、映画やドラマなどで出てきたときは注意してくださいね。
ちなみに、“(raining) cats and dogs”に似たフレーズが初めて使われたのは、1651年の詩集『Olor Iscanus』であったと記録されています。それほど古くからある言い方なのですね。
B: “It's raining cats and dogs.”
A:「イギリスの昨日の天気はどうでしたか?」
B:「土砂降りでした。」
When pigs fly
直訳すると「豚が空を飛ぶとき」ですが、実際の意味は「ありえない!」です。
豚が空を飛ぶことはありえないことから、このような意味になっています。何か驚くことや、信じられないことが起きたときに使ってみてはいかがでしょうか。
同じような意味で、「pigs might fly」や「when pigs have wings」と表現することもありますよ。なお、2つのうち、前者はイギリス英語です。
私は上司に2か月間の休暇をもらえないかと尋ねましたが、彼は「ありえない!」と言いました。
Butterflies in my stomach
直訳すると「私のお腹のなかのちょうちょ」ですが、実際の意味は「ドキドキする、ソワソワする」です。
お腹のなかにちょうちょがいる=ムズムズする、変な感じ=緊張する、と連想すると少しは覚えやすいでしょうか。
気になる人とデートをする約束がある、テストの前で緊張する、などの場面で使ってみてはいかがでしょうか。ロマンチックなニュアンスだけでなく、一般的に「緊張する」という意味で使うこともできます。
また、同じ意味で単に「have butterflies」と言うこともあります。ちなみに、「butterflies in my stomach」というフレーズが初めて登場したのは比較的新しく、1908年のことだったようです。
私はよく学校のテストの前に緊張していました。
新婦は、バージンロードを歩く準備ができたとき、ドキドキしていました。
Eat like a bird / eat like a horse
直訳すると「鳥のように食べる/馬のように食べる」ですが、実際の意味は「小食・大食」です。
こちらは、鳥と馬の食事をイメージすると、小食・大食というのも理解しやすいかもしれません。
「eat like a horse」という表現の起源は、1700年代にまでさかのぼるそうで、馬がコンスタントに、食べられるものは何でも食べていた様子からこのような表現になったと言います。
ビルは少なく食べることで体重を減らそうとしています。
バクバク食べてすみません、でも今日お昼ごはんを食べる時間がなかったんです。
身体の一部が出てくる表現
ここからは、身体の一部が出てくるイディオムやフレーズをご紹介します。
日本語に直訳すると意味が違ってしまうものや、クスッと笑えるものまでいろいろとありますよ。
My feet are asleep
直訳すると「私の足は眠っている」ですが、実際の意味は「足がしびれた」です。
眠っているかのようにしびれて動かせない、と考えると覚えやすいでしょうか。こちらも、意味を知っていなければまったく理解できないですよね。
両方の足がしびれているので、今立ち上がるのはちょっと難しいです
I’m all ears
直訳すると「私はすべて耳」ですが、実際の意味は「早く聞きたい・興味津々だ」です。
耳=聞くこと、とイメージできるので、覚えやすい表現かもしれません。
B:"Yes, dear. I'm all ears."
A:「ママ、私のこと聞いてるの?」
B:「ええ。早く聞かせて(/聞いてるよ)」
Apple of one’s eye
直訳すると「~の目のリンゴ」ですが、実際の意味は「(目の中に入れても痛くないほど)大事な存在、大好きな人」です。
リンゴは目の中の瞳を表しています。つまり、瞳のようにかけがえのないもの、大事なもの、といった意味になります。人にも物にも使うことができます。
日本語でも可愛くてしかたがない様子や、溺愛する様子を表す「目に入れても痛くない」ということわざがあるので、英語でも覚えやすいフレーズではないでしょうか。
なお、このフレーズは歴史が非常に古く、最初に古英語で登場したのはなんと885年の「Gregory’s Pastoral Care」という本だったそうです。
「メアリーが大好きなんです。彼女はかけがえのない存在です(目に入れても痛くありません)。」
Long face
直訳すると「長い顔」ですが、実際の意味は「悲しい・がっかりした表情」です。
単語自体は二つとも簡単なものですが、直訳からは本当の意味をなかなかイメージしにくい表現ではないでしょうか。こちらの表現も歴史は古く、1700年代には広く使われていたようです。
B: "He failed his exam."
A:「どうしてサイモンはあんなに悲しい顔をしているの?」
B:「彼は試験に落ちてしまったんです」
食べ物が出てくる表現
最後に、食べ物が出てくる表現をご紹介します。
これらも意味を知っていないとわからないものですので、ぜひしっかり覚えて使ってみてくださいね。
Adam's apple
直訳すると「アダムのリンゴ」ですが、実際の意味は「喉仏」です。
日本語の「喉仏」というのも興味深い表現ですよね。英語では、「Adam's apple」と言います。
これは、アダムとイブが禁断の果実「知恵の実」を食べた話に由来します。アダムの喉に「知恵の実」が引っかかって「Adam's apple」つまり喉仏になったとされています。
B: “Perhaps you have an infection.”
A: “No, it feels more on the outside, around my Adam’s apple.”
A:「喉がとても痛いんです」
B:「何かの感染症かもしれませんね」
A:「いえ、もっと外側、私の喉仏あたりなんです」
That’s nuts!
直訳すると「それはナッツだ!」ですが、実際の意味は「狂っている!」です。
驚いているほか、怒っていて強い語調で使われることもあります。他にも、「ばかげている」「くだらない」といったニュアンスで使われることもあります。
ちなみに、「You're driving me nuts.(気がおかしくなりそう!)」と言われてしまった場合、相手はかなり腹が立っていますので気を付けてくださいね。
B:“Whoa, that's nuts! Really?”
A:「45マイルを2日間でハイキングしたよ」
B:「わっ、狂ってるよ!本当に?」
まとめ
いかがでしたか?今回ご紹介したおもしろい英語のイディオムやフレーズを知っていると、ネイティブスピーカーの言っていることがより理解できるはずです。
もちろん、これらを自分でも使うことができれば、ネイティブスピーカーとの会話が盛り上がること間違いなしです。この記事が、みなさんの語彙力アップにつながれば嬉しいです。
ご紹介した表現は、ぜひ例文とともに覚えて、たくさん練習してみてください。
また、身に付けた英語をネイティブスピーカーとの会話で実践したい、この記事で学んだおもしろい英語のイディオムやフレーズについて質問してみたい、レベルアップのため、もっと多くの表現を詳しく知りたいと思った方は、ぜひネイティブキャンプのオンライン英会話レッスンを試してみてください!
レッスンでは、講師とマンツーマンで英語を話す練習ができるので、じっくり質問したり、きちんと自分が理解できているかのチェックなどに、どんどん活用してくださいね。
◇経歴
新卒入社した会社ではオーストラリア人上司のもと働いた経験があります。
海外クライアントとのメールや電話でのやりとりは日常茶飯事でした。
現在はWebライターのほか、英日翻訳者としても仕事をしています。
◇資格
TOEIC、TOEFL、IELTSなどの受験経験あり
◇留学経験
学生時代、イギリスのハル大学に1か月半語学留学をしました。
◇海外渡航経験
学生時代にイギリス留学を経験したほか、アジアを中心にさまざまな国に旅行に行ったり、フィールドワークをしたりしました。
フィールドワークでは英語を使ってインタビューをした経験もあります。
2019年よりイギリス在住で、現在は毎日英語を使っています。
◇自己紹介
子どものころはアメリカ人の先生の英会話教室に通い、大学ではイギリス留学を経験、新卒入社した会社ではオーストラリア人上司を持つなど、英語とは色々な接点を持ってきました。
英語はもっぱらリーディングが得意で、毎日洋書を読んでいます。大学で経験したイギリス留学では、語学クラスでさまざまな国の留学生と交流しました。また、英語で大学の歴史の講義を受けたり、現地の小学校でのボランティア活動も行いました。
よろしくお願いします!
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.