「Why not?」は、日本語だと「いいよ」といったニュアンスで、相手に同意を示すときに使う表現。
ネイティブスピーカーの会話ではよく使われる言い回しですが、状況によっては、相手に対して失礼に聞こえてしまう可能性があることを知っていましたか?
今回は、「Why not?」を慎重に使わないと危険な理由や、代わりに使える表現を紹介していきたいと思います。ぜひ最後まで読んで参考にしてください!
「Why not?」には賛成の意味がある
「Why not」にはいくつかの使い方がありますが、そのうちの1つが「賛成」を示す場合です。Longman辞書では、「Why not?」の意味を以下のように定義しています。
提案に対して賛成だと言うために使われる
(Longman辞書より英文引用)
例えば、「〜しない?」と友人に誘われた際に「いいよ」「もちろん」「ぜひ」と返事をしたいときや、相手が何か意見を言ったときに「そうですね」と賛同したいときに使います。
基本的にはポジティブな響きで、ただ単に「Yes」と答えるよりも前向きな印象を与えます。また、「Sure, why not?」のように、「Sure」ともよく一緒に使われるので覚えておきましょう。
返事としての「Why not?」の使い方がわかるよう、例文を以下に記載しておきます。
B: Sure, why not?
A: 今夜は飲みに行きましょう!近くに素敵なバーがありますよ。
B: もちろん、いいですよ!
B: Why not?
A:今日、私たちは新しいビジネス戦略について話し合ったほうが良いですよね?
B: そうですね。
B: Sure, why not?
A: デザートはいかがですか?
B: もちろん!(欲しいです)
「Why not?」を使うと危険な場合もある
ここまでは、「Why not?」が賛成や同意の意味での返事として使えることを解説しました。そんなポジティブな表現の「Why not?」ですが、シチュエーションや言い方によっては、相手に失礼に聞こえたり気分を害したりといった危険もあります。
というのも、「Why not?」は「特に断る理由がない」というニュアンスも含んでいるからです。さて、「特に断る理由がない」とはどんな感じでしょうか?
・断るほどでもない
・反対する理由まではない
・まぁいいかな / 別にいいけど
おおよそ上記のような感情や状況に該当すると考えられます。
このように見ると、いずれもそこまで「いいよ!!ぜひぜひ!!」というノリには聞こえませんよね。
例えば、友達に「今週末、一緒にキャンプに行かない?」と誘ってみたとします。その誘いに対して、「うーん、どうしようかなぁ。まぁ、別に行かない理由もないし、いいよ。」のような反応が返ってきたらどうですか?
あまり気分は良くないですよね(笑)
もちろん、人によって受け取り方は違いますし、返事をするときの声のトーンによっても響きは変わってきます。ただ、誘いに対して気だるそうに「Why not?」と返したら、明らかに乗り気ではないような雰囲気が出てしまいます。
もし、「喜んで!!」というような、よりポジティブな返事を返したい場合は、次で紹介する「Why not?」の代用表現を覚えておくと良いでしょう。
「Why not?」の代わりに使える表現
「Why not?」には、「特に断る理由がない」といったニュアンスが含まれていることをお伝えしました。では、もっと乗り気な返事で返したい場合は、どうしたら良いでしょうか。
ここでは「Why not」の代わりに使える表現をいくつか紹介します。
Sounds great.
「Sounds great.」は、相手が言ったことに対して、「いいですね!」と同意を示すときに使う表現です。提案から誘いまで、幅広い事柄に賛同するのに使えます。
B: Sounds great! Actually, I’ve wanted to go there since it was opened.
A: どこに行きましょうかねぇ...あ、新しいショッピングモールはどうですか?
B: いいですね!実は、オープンしてからずっと行きたかったんですよね。
B: Sounds great!! I bet they’ll be so surprised.
A: 私がスピーチをしている間に、あなたが突然入ってきて、歌い出す。どうですか?
B: いいですね!彼らは確実に驚きますね。
Definitely / Absolutely
「Definitely」や「Absolutely」は、それぞれ単体で「まさにその通り」という返事として使えます。相手の意見などに対して、心から賛同していることを示したいときに便利な表現です。
B: Yeah, definitely!
A: 今日、彼女は良い仕事をしたと思います。
B: ええ、その通りですね!
B: Absolutely.
A: 我々は計画を変更したほうが良いと思います。あなたはどう思いますか?
B: まさにその通りですね。
I’d love to.
「I’d love to.」は、「ぜひしたいです」という意味のフレーズです。
「love」という言葉が使われていることからも、とてもポジティブで、強い同意を示せる表現として使えます。
B: I’d love to! Can I bring my kids too?
A: 今週末、私たちとキャンプに行きませんか?
B: ぜひ行きたいです!子どもたちも連れていっていいですか?
B: I’d love to.
A: 今夜、私たちのパーティーに来ませんか?
B: ぜひ、喜んで!
Sure.
「Sure.」は、「もちろんです」という意味の単語で単体で返事として使います。頼み事や誘いなど、様々な事柄へのリアクションとして使えて便利です。
B: Sure.
A: ちょっと手伝ってもらえませんか?
B: もちろんです。
B: Sure.
A: 今週末、私たちと一緒にスノーボードに行きませんか?
B: もちろんです。
「Why not」のその他の使い方も覚えておこう
最後に、賛同の返事以外の、「Why not」のその他の表現パターンも紹介したいと思います。なぜ〜しないのですか? / なぜ〜ではないのですか?
「Why not?」は、相手が否定文で何かを言ったことに対して、その理由を聞きたいときに使えます。一般動詞を使った文章に対してであれば「なぜ〜しないのですか?」、「be動詞+形容詞」のように状態を表した文章に対してであれば「なぜ〜ではないのですか?」というニュアンスになります。
B: Why not? I’ve already made a reservation though.
A: 今夜は飲みたい気分ではありません。
B: どうして(飲みたい気分では)ないのですか?もうすでに予約してしまったのですが。
B: Why not? They looked so excited during your speech.
A: 彼らにそれを言うべきではありませんでした。
B: どうして(言うべきでは)なかったのですか?あなたがスピーチをしている間、彼らはとてもワクワクしていたように見えましたよ。
〜してみたらどうですか?
「Why not 動詞?」という形にすることで、「〜してみたらどうですか?」というニュアンスで、相手に提案する表現ができます。この場合、提案する相手「you」が主語にはなりますが、基本的に文章には入れません。そのため、疑問文ですが、一般的な疑問文の語順にはならないので注意しましょう。
B: Why not take online lessons? There are a lot of good online English conversation schools.
A: 英語を学び始めたいのですが、どこから始めれば良いかわかりません。
B: オンラインレッスンを受けてみたらどうですか?たくさんの良いオンライン英会話スクールがありますよ。
B: Why not use Uber Eats? It’s really convenient.
A: 今日は夕食を作る時間がありません。
B: ウーバーイーツを使ってみたらどうですか?本当に便利ですよ。
まとめ
今回は「Why not?」がどのようなニュアンスを持っているかや、「Why not?」の代わりに使える表現を紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか?決して「Why not?」を使ってはいけないというわけではないので、本来のニュアンスを理解した上でぜひ使ってみてくださいね。
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◇経歴
・コールセンターでの日英バイリンガルオペレーター(3年)
・外資系企業(製薬業界)でのテクニカルサポート(2年)
・副業でオンライン英会話の講師(2年)
・東京にて通学型の英会話スクール経営(4年)
・英会話スクールをオンラインに切り替えて運営(現在で約4年)
・英会話講師歴は合計で10年
◇資格
・英検1級
・TOEIC990点
◇海外渡航経験
・イギリス(3ヶ月、短期留学)
・タイ(6ヶ月)、マレーシア(3ヶ月)、台湾(3ヶ月)の滞在歴あり(海外ノマド)
・海外旅行:韓国、マルタ、ベトナム、インドネシア、アメリカ
◇自己紹介
バイリンガル英会話コーチのBobです!ほぼ日本国内で英語を習得してバイリンガルになりました。たまたま始めたオンライン英会話講師の仕事が天職だと悟り、自らの英会話スクールを開校。これまでに200人以上の英語学習者に教えてきました。多くの人たちに英語を好きになってもらい、思いっきり英会話を楽しんでもらえるよう日々活動しています!
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.