「Kudos」の意味・使い方!スラングでも使われる場面や注意点は

Kudos、ネイティブキャンプ、オンライン英会話

スラングでも聞く、kudosという言葉の意味を知っていますか?

読み方をカタカナで表記すると、「クードス または キュードス」です。日本人でも発音しやすい単語です。が、もちろん「Kudo(工藤さんの)」という意味でもありませんし、もとはギリシャ語なんですよ!

使い方のコツや使える場面などを学習してみましょう。

kudosの主な意味

まず、「kudos」は1つの不可算名詞の単語です。なので、Kudoの複数形というわけではありません。

次の文章は、文法的には誤りです。
(誤)He received many kudos for his work.

正解は、不可算名詞にも使える「much」を用いること。 
(正)He received much kudos for his work.

その語源は「praise(称賛、誉め言葉)」 や「renown(名声、名誉)」を意味するギリシャ語です。英語でもこれらとほぼ同じ意味で用いられ、なにか「苦労をして成し遂げたこと」や「思い切ったこと」に対して、Kudosを使います。

この「称賛」の意味合いから、会話の中で用いられると、聞く人によっては「少し格好をつけた印象」を持つこともあります。そのためか、この言葉がよく利用されているのはSNSやメールなど、文章の中です。

また、「格好つけた印象」と言われると、気になりますよね・・・?さっそく適切な使い方や使いたい場面を見ていきましょう。

kudosの使い方

「Kudos」とどんな言葉を合わせたらいいか、考えてみましょう。

Kudos to 人物(グループ、団体などを含む)

基本的には、「その人物に称賛を与える」と考えればいいでしょう。

Kudos to you!
君に称賛を!→やったね!

個人的には、「Aさん、ブラボー!」や「Aさんに拍手!」といった感覚に近いかなって思います。アメリカ口語では、カジュアルな場面で「おめでとう!」に近い感覚で使うことがあります。

ある英語学習者のためのYouTubeの中では、発音を向上させる練習として、自分の発音を何度も録音して確認することを推奨しています。

You can repeat the word while recording me and yourself. And then, see if the pronunciation is the same. If it is, kudos to you! You are doing great.
私とあなた(の声)を録音しながら、その言葉を繰り返します。そして、発音が同じか確認します。もしそうなら、やったね! ちゃんと出来ています。

新型コロナウイルスのパンデミック以降、次の一文をTwitterやFacebookで見かけた方も多いのではないでしょうか。

Kudos to all our frontline healthcare workers!
私たちの医療従事者に称賛を!

「Thanks to ~:~のおかげで、~に感謝して」と少し異なるのは、そこに賛辞の気持ちを含めることができる点です。

具体的な行動や功績を示す場合は、「Kudos to 人物 for 行動」で表せます。

Kudos to everyone for working together. It's pretty awesome.
いっしょに取り組んだ皆に称賛を。本当に素晴らしいことだ。

Kudos for 行為・物事

ネットを見ると「Kudos for人物」も見かけますので、それも間違いとは言い切れません。ただ、一般的には行為や物事に焦点を当てています。

Kudos for your hard work!
君のハードワークに称賛を!

「すごく頑張ってたね」という気持ちが表せますが、どちらかというと、友人が友人を、または上司が部下を労う表現だと言えるでしょう。

Kudos for a research-based lecture!
リサーチに基づいた講演に称賛を!

たとえば、講義や講演を受けた後で感想を投稿する、またはメールで感想を述べたい、といった場合に使える表現です。

人物 deserve kudos.

名詞としてKudosを使うときの表現です。まずは動詞「Deserve」をおさらいしましょう。

She deserves this prize.
彼女はこの賞に相応しい。

主語+deserve+名詞
「主語は~に相応しい、~に値する」と訳します。

Bridget deserves huge kudos because she worked so hard during the days.
ブリジットは大いなる称賛に値します。この期間、懸命に働いていたのですから。

ある日の新聞の見出しにも、この表現が使われていました。

Everyone deserves kudos after a difficult school year.
大変な1学年を終えた皆さんは称賛に値します。

新型コロナウイルスの影響で、いきなり学校が休みになったり、オンラインで授業を受けたり。イベントが中止になった生徒さんも大勢いることでしょう。そんな1年間を乗り越えて、「頑張りましたね」という気持ちを表しています。

人物 get kudos.

「Deserve」の代わりに「Get」を使うと、「名声を得る」と表現できます。

She should get great kudos for being a perfect expert.
彼女が完ぺきなエキスパートであることを、もっと知られるべきです。

直訳すれば、「完ぺきなエキスパートであることに対する名声を得るべきである」となります。

人物 receive kudos.

こちらもkudosを受けるときの表現ですね。

She received kudos as well as a Golden Globe nomination.
彼女はゴールデングローブ賞にノミネートされるとともに、称賛を受けた。

たとえば無名だった女優が、その演技によって有名になった、といった背景がある場合は、「名声を得た」と考える方が適切かもしれません。

He received kudos from everyone on his performance.
彼はパフォーマンスにおいて、全員から称賛を受けた。

人物 earned kudos.

「Receive」とほぼ同じ使い方で問題ありません。

The company has earned kudos for responding so quickly to customers' concerns.
その企業は、顧客の懸念に素早く対応することで、称賛を受けている。

会社が「ある社員にこういうことがあった」という報告をするときに、ぴったりな表現かもしれません。」

Clifford recently earned kudos from one of our clients.
クリフォードは最近、我が社の顧客のひとりから称賛を受けた。
The Airlines earned kudos as the most-loved traditional airline for the ninth straight year.
その航空会社は、7年連続でもっとも愛されている伝統的なエアラインとして称賛を得た。

よく顧客満足度の高さで企業を評価しますが、その発表に使われた一例です。

主語 give kudos to 人物.

話し手が誰かに称賛を送る、という場合に使います。無事に会社のプロジェクトが終了し、そのセレモニーが行われる会場で一言。

I will give kudos to our office.
社員の皆に称賛を送りたいと思います。

最近は、社員同士でお互いに頑張りを認め合う、という動きがありますね。または上司が部下に対して手軽に賛辞を送りたい、と思っていたり。ちょうど「いいね!」を社員間で送り合う感覚です。

世界最大級のビジネスSNS、「LinkedIn」には、メンバー同士で「Give Kudos」することができます。先ほどのようなプロジェクトの成功でもOKですが、もっと些細なことでも構いません。たとえば、オフィスの移転が無事に終わったときや、研修が終わったときなど、そのリーダーやメンバーに対してKudosを送ったりします。

kudosが使われる場面とは

ここではKudosが使われる場面、また使いたい場面を考えていきましょう。

◆カジュアルなシーン

先ほどでてきた、「Kudos to you!」

この表現は、YouTubeの一場面で確認したように、少し目上の人、たとえば先生が生徒を、または上司が部下を称えるときに用いるのが安全です。

親しい間柄であれば、まさに「○○さんに拍手~」のようなノリで、「Kudos to ~!」と使ってもいいでしょう。ただ、会話で使うよりも、SNSやブログ、メールなどの媒体を使う方が一般的です。「XX賞を受賞した」など、おめでたい話なら、躊躇せずに使えますね。

◆ビジネスシーン

外資の場合、目標を達成したり、無事に商品をリリースしたり、良いことがあると、それを一斉メールで送ることがあります。

そんなときは、「Congrats!」と同様に、「Kudos」を送ります。とくに頑張った人が分かるときは、人名やチーム名、部署名を入れるだけでいいでしょう。

Kudos to the Marketing team!
マーケティングチームに称賛を!
Kudos to Duke!
デュークに称賛を!

次にプレスリリースでの表現を見てみましょう。ある自動車会社がその1か月の販売数において、過去14年での最高売上を記録したときの、社長兼CEOのコメントです。

Once more I have to give kudos to the various XX teams that have worked relentlessly during these challenging times, especially those in our retailer network who are working every day to ensure our stores are clean and safe for our customers.
またしても、この厳しい時期に懸命に働いてきた各XXチーム、とりわけ各店舗がお客様にとって快適かつ安全であるために、日々取り組んでいる販売店ネットワークの従業員に対し、称賛を送りたい。

「送らなければならない」と考えてもかまいません。どちらにしても、従業員に対し、労いであり賛辞の言葉を送っています。

次は、あるインテリアデザインの会社に寄せられた顧客からのコメントです。

YY Design Company created a beautiful bathroom cabinet which is exactly what I wanted. I love it! Please accept well deserved kudos and a hat tip for your hard work and sense of elegance and style!
「YYデザイン社は私が欲しいと思っていたとおりの、素敵なバスルームのキャビネットをデザインしてくれました。気に入ってます! あなたのハードワークとエレガンスのセンス、スタイルに対し、あなたにふさわしい称賛と、脱帽の気持ちを受け取ってください!」

前半でDeserve が出ていましたが、この「well deserved(well-deservedとも)」は形容詞で、「(名誉や賞、罰などを)受けるに値する」という意味です。「well-deserved kudos」といえば、相手が受けるのに値する称賛や賛辞、ということになります。

「Please accept well deserved kudos for ~」の表現は、少し難しく感じるかもしれませんが、「あなたにふさわしい称賛を受けとって!」と最大級の賛辞を相手に送ることができます。

kudosを使う際の注意点

前半で、なにか「苦労をして成し遂げたこと」や「思い切ったこと」に対して、Kudosを使う、と書きました。また、会話の中で用いられると、聞く人によっては「少し格好をつけた印象」を持つことも。そのためか、この言葉がよく利用されているのは、日常会話よりも、SNSやメールなど、文章の中が大半です。

SNSなどであれば、気軽に「いいね!」をするように、kudosを送る。または、相手によっては、ちゃんとした功績や実績に対して、kudosを送る。

Kudos to all our volunteers in this town!
この町のボランティアの方々に称賛を!

こうした表現は、受け取った側も嫌な気持ちになることはないでしょう。

アメリカ英語では、単純に「おめでとう」を意味する「Kudos」もあります。しかし、本当にシンプルに「おめでとうございます」と言いたいときには、「Congrats」を使う方がいいでしょう。

kudosの意味・使い方まとめ

1)「Kudos」は、「苦労をして成し遂げたこと」や「思い切ったこと」に対して用いる。
2)「Kudos to 人物」で、対象の人を称賛することができる。
3)口語よりも、SNSやメールなど文面のみで使うことが多い。

これらのことを理解して、コミュニケーションに役立てましょう。

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