今回は、英語の思考回路を持つために必要なことを凝縮した、「ハーバード式英語学習法」という書籍をご紹介します。
皆さんは、英語を話す時や書く時など、アウトプットする時にまず日本語で伝えたいことを思い描いてはいませんか?
それでは出だしが遅くなりますし、スラスラと英語が出てきませんよね。だからこそ、大切なのは英語を英語で考える英語脳なのです。
これは幼児期なら簡単に習得できるのですが、大人になるとできなくなります。ただ、それも努力次第であることは間違いない!ということで、「ハーバード式英語学習法」に従い、5行エッセイに挑戦する方法をご説明していきますね。
5行エッセイとは
「ハーバード式英語学習法」では、5行エッセイを書くことを推奨しています。
そもそもこの5行エッセイとは何なのか、まずはここから説明していきましょう。
5行エッセイとは、その名の通り5行でエッセイを書くもので、内容は難しくなく、むしろ子どもっぽいのでは、簡単すぎるのではと思うような内容でOKです。中学生だってできるレベルなので、ハーバード式という言葉から難しさをイメージしていた方にとっては拍子抜けするくらいでしょう。しかし、その簡単さが良いのです。よりシンプルゆえに続けやすく、初心者であっても英語脳を鍛えることができるからです。
エッセイは日本語訳をするなら随筆かもしれませんが、5行エッセイはちょっと違います。また、自分が思いついたことを連ねるのとも違います。ポイントは、相手に伝えたいことを整理して書くこと。だからまとまりのある文章になり、短いながらも結論がはっきりしていることが特徴です。
5行エッセイの書き方
5行エッセイにはきちんとした書き方があります。
「ハーバード式英語学習法」によれば、3つのルールを守ればできるとのこと。それは以下の通りです。
・最初に結論を述べる
・理由を3つ挙げる
・最後に結論を繰り返す
これならちゃんと5行になりますよね。また、短い文章ながらも最初から結論を述べ、最後にも結論をもう一度述べていることからきちんとした文章の形をとっていることがわかります。この3つのルールを守りながらエッセイを書いていくことが、英語脳を作るきっかけになるのです。
音読して英語耳を作る
エッセイはライティングですから、英語といっても英会話をしたいという方にとってはちょっととっつくにくいものかもしれません。
けれど、「ハーバード式英語学習法」では、できた5行エッセイを音読することを推奨しています。大きな声で読むことで、自分の中から発話していることが実感でき、自分のものとすることができるからです。
エッセイを書き、それを読み、音読して話し、それを耳で聞くので、英語の4技能であるリスニング、リーディング、ライティング、スピーキングが身につくという仕組みができあがります。
たった5行だけなら暗唱できるようになるまで時間もかからないので、暗記するほど読んで耳馴染みを良くしてみてくださいね。これが後々自分の英語力に大きな影響を及ぼします。
その影響とは、自分が作った5行エッセイが「持ちネタ」として定着することです。英会話をする時は、日本語と同じで何か自分から発するネタがなければ話せませんよね。そんな時に、この5行エッセイで作った自分の考えを披露することができれば、会話にも困らないわけです。
英語だからサッと出てこないという問題も、暗唱できるほど覚えたのなら解決されます。英会話が苦手というよりは、コミュニケーションが苦手なのかもしれないと思うのなら、こ5行エッセイは大いに役立ってくれるでしょう。
5行エッセイを進化させてみよう!
中学英語でできる5行エッセイに慣れてきて、自分の中にも英語のネタがいくつかできあがってきたら早速次のステップへいきましょう。次のステップとは、エッセイ内容を充実させることです。
5行エッセイの中に数字を入れてみよう
少し子どもっぽいなと思った5行エッセイを進化させるなら、まずは数字を入れてみることをおすすめします。
根拠となるものとして強いのはいつだって数字で、データがあれば自分の言いたいことを強力にバックアップしてくれます。
英語で論文を書く場合などは、自論を裏付けてくれるようなデータを持ってきて引用することは珍しくありません。これは日本語でもそうですかね。そうすることでよりネタが強力になりますし、具体的で洗練されたエッセイになります。
結論が強化されれば、聞く相手にとっても聞きごたえがあるものとなり、この人はきちんとした考えを持っていると思ってもらえます。
覚えておきたい役に立つキーワード
5行エッセイであっても、覚えておくと分全体がスッキリするキーワードがあります。
よく使うようになるので、時々使うようにしてみましょう。例えば以下のようなキーワードはエッセイに必須と言っても良いかもしれません。
・First(第一に)
・Second(第二に)
・Third(第三に)
・Overall(要するに)
理由を述べる時、その理由に順番を付けることで文章が引き締まります。
そして、まとめる時にも「要するに」や「つまり」といった締めの言葉を使うことで子どもっぽいエッセイが急に大人っぽくなります。そう思えるのは、文章が切れ切れだったところに関連性が生まれるためですね。
5行エッセイを続けるコツ
英語は得意になりたいけど、どうしても三日坊主で終わってしまう…。
そんな方に朗報です!もし、机に座り、腰を据えてがっつり勉強しなければいけないことに抵抗があるのなら、スマホに頼ってみませんか?スマホならいつでも手元にありますし、ノートを広げる必要もなく場所を選ばないのですきま時間で5行エッセイを書くことができます。
例えば、Twitterの鍵アカウントを使って5行エッセイを書いてみましょう。文章がそこまで長くないので、Twitterでも十分使えます。過去に書いたものもさかのぼって見ることができるので便利ですよね。それで自分の成長を感じるのも良いのではないでしょうか。
スマホをいじっているならこの方法で継続して5行エッセイができていきます。ほんの少しの動作なのに、机に座ってノートを開くということが億劫になってしまうのですよね。そのほんの少しの面倒をなくすだけで継続は意外と簡単にできます。だから最近は語学系のアプリ、英語学習アプリも増えてきたと言えるでしょう。
Twitterでなくても、日記アプリを5行エッセイ用に使うのもおすすめです。これなら毎日最低1つはエッセイを書けますね。書いていない日が丸わかりになってしまうので、反省することもできます。そして時折「ハーバード式英語学習法」をもう一度読み返してコツを再確認していけば、英語力がメキメキと上がっていくでしょう。
5行エッセイのネタ
5行エッセイを書こうと思っても、ネタが出尽くしてしまってもうあまり書けないとなった場合には、自分が今後理想とするシチュエーションからネタ探しを始めましょう。
例えば、将来ホームステイをしたいなと思っているのなら、以下のようなネタがおすすめです。
・料理のレシピ
・日本の住宅事情
・食事の感想
・旅路の説明
そして、ネタで使いたい単語を知らないなら、それは自分の苦手分野となり、強化すべきテーマだとわかります。これを克服して暗唱できるようになれば、苦手分野であったところがネタとなり、また1つ自分の中に蓄積されます。いざという時に使える知識となるわけですね。
では、いつかはビジネス英語をマスターしたいと考えている場合はどうでしょうか。この場合、行ってみてからでないとわからない仕事も多いので、今までの仕事を振りかえってあった出来事から話を作ってみることをおすすめします。
・上司へ意見を言う
・どちらの方法が良いか相談する
・体調不良で休む旨を伝える
・自分がしたい仕事を伝える
ネタが尽きたと感じるということは、あらかた自分の得意なことや、興味がある話題は書いたと思われます。そして実はそこからが英語学習における苦手分野への突入で、自分にとって強化しなければいけないところになります。
できることを繰り返しているよりは、できなかったことをできるようにして繰り返した方がよっぽど英語力に向上になります。ここをいかに繰り返せるかが英語が得意になるか不得意になるかの大きな分かれ道でしょう。
「番外編」10行エッセイにも挑戦してみよう!
「ハーバード式英語学習法」は5行エッセイについてのすすめですが、慣れてきたらもう少し長い文章も書けるように10行エッセイに挑戦してみるのもおすすめですよ!
もともと留学するために必要な試験では、何百語と指定されたエッセイを2つほど書くものが昔からあります。つまり、自分の考えをそこで瞬時にアウトプットする能力が問われるわけです。5行ではまだまだ短いですから、そのような長い文章に対応するために少しずつ文章を長くしていきましょう。
基本はやはり上記で紹介した3つのルールですし、使えば便利なキーワードを覚えたならそこまで大変に感じないはずです。基本ができれば多少文章が長くなっても気にならないのです。
10行以上長くなるともう少しコツを覚えなければいけないので、また別の参考書が必要になるかもしれません。その時まで、自分で書いて音読する練習を重ねましょう。
まとめ
「ハーバード式英語学習法」で練習する5行エッセイでしたが、一見ライティングを練習しているようでいてきちんとリスニングやリーディング、スピーキングまでカバーしてくれていることがわかりましたね。
恥ずかしがらずに音読することが重要です。毎日続けられるよう自分なりに工夫してみてくださいね。
◇経歴
英語科高校卒
外国語学部英米学科卒
学習塾で英語を教えている
◇資格
・IELTS6.5
◇海外渡航経験
高校時代にオックスフォードの語学学校へ留学
大学時代にエディンバラ大学へ1年交換留学
◇自己紹介
ハリー・ポッターがきっかけで英語に目覚め、高校・大学とイギリスに留学したイギリスマニア。学校はアメリカ英語なので自己流でイギリス英語を習得。発音、スペル、すべてにおいてクイーンズ・イングリッシュを使い英語の先生にバツをくらうもめげず。生まれも育ちも日本で、海外に繋がりがなかったため留学が夢となった。アルバイトで全資金を稼ぎ渡英すると、勝手な高い理想を上回るほどの素晴らしさを目の当たりにし更に虜に。
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.