外国人上司と英語でコミュニケーションをとるためには?フレーズや考え方

ビジネス英語,上司,会社

いきなり上司が外国人になった 汗)

こんなことが起こらないとも言える時代です。いや、すでにこの状況に直面した人もいらっしゃるでしょう。こうなってはもう、英語が苦手などと言ってばかりはいられません。

そんなとき、お悩みランキングの上位に入るのが上司とのコミュニケーションではないでしょうか?

自己紹介ができることは当たり前の世界になり、上司と英語で意思疎通できなければ業務に差し支えてしまうことも。

友達との英会話であれば「フンフン」と分かったフリ(汗)で乗り切ることもあるかもしれませんが、ビジネスではそうはいきませんし、後々逆に大きなリスクとなってしまう可能性さえあります。

そこでこの記事では英語で上司と話すときの心がまえ、そして業務に必須のコミュニケーションのフレーズを場面別に紹介します。英語嫌いな社員にならないためにも、ぜひご活用くださいね。

上司が外国人に!英語でのコミュニケーションをとるには?

2021年6月21日付け日本経済新聞にこんなニュースがあります。

「政府は海外の企業経営者や経営幹部らの国内受け入れを増やし、2030年に約20万人にする目標を決めた。19年実績の9.5万人の約2倍に増やす。地方活性化も視野に外資系企業の誘致を促し、(続く)」

引用元:日本経済新聞「企業の外国人幹部、30年に2倍の20万人 政府が新目標」

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA179AB0X10C21A6000000/

ということは、「上司が外国人に!」がさらに現実味を帯びていくかもしれないわけです。

英語学習をしている人はビジネス英語を強化し、英語でやりとりできるように準備をするのに越したことがありません。

さて、外国人の上司だけでなく、プロジェクトのチームに入った外国人社員など、仕事で初めて一緒に働くことになる人たちがいます。

このようなビジネスシーンで多くの日本人は多少の緊張感を持つとともに、彼らのフレンドリーな態度に気づくことがあります。ここからコミュニケーションが始まっているんですね。

ビジネス英会話のレッスンというと、プレゼンや社内やクライアントとの商談などに使える英語フレーズを学びます。しかし、コミュニケーションを考える際はスモールトークなどで相手との関係を築くようなスキルも大切です。

外国人とのコミュニケーションに慣れていない人にとっては自分から声を発することが難しいのですが、ここはひとつ思い切ってやっていきましょう。一言発することができれば外国人は明るく反応してくれます。

以下、外国人上司と英語でコミュニケーションを図るときのコツです。

- 一言発するのでも、相手をしっかり見てコミュニケーションをとる。

- 天気ネタなど、スモールトークができるようにしておく。

- 上司の話や表現で分からない点はそのままにせずに質問をし、しっかりと理解できるようにする。

- 質問することを恐れない。

自分側の勉強ももちろん大切ですが、多くの外国人は質問されたからといって面倒なヤツだと思うことなく回答してくれるでしょう。

上司であってもファーストネームで呼びあうといった、日本の文化では考えられない習慣もあります。

コミュニケーションをとりながら、お互いが信頼関係を築いていくという感覚を持って接することが重要です。英語力+コミュニケーション力が鍵となります。

業務を行なう際のノウハウに「ホウレンソウ」があります。報告・連絡・相談によって円滑なコミュニケーションそして業務遂行につながるためです。さて、英語のホウレンソウとはどんなものでしょう。

外国人上司とのコミュニケーション1:予定を話す・連絡する

まず、ホウレンソウのなかの「連絡」です。

具体的な英語でのコミュニケーションをみていきましょう。

上司bossとは職場で口頭またはメールで予定を話したり連絡することが頻繁にあります。

予定を話す際には、時間や内容の確認をしたり、特別な事情で時間を変更しなければならないといった事があり得ます。

例えば、本日の予定ではミーティングが何時に入っているか、資料は用意されているかなど話すケースが多いですね。

You: Hi Sam, do you have time? I would like to talk about today’s meeting.

Boss Sam: Sure.

You: Thank you. The meeting with the marketing team starts at 11am.

Boss Sam: Yes, it’s a very important meeting for us, so let’s start at 11:00 sharp. Have you prepared all of the references?

You: Yes, I’ve sent the references to all the people by email.

Boss Sam: Great. See you then.

You: See you, Sam.

あなた:サム、今時間ありますか?今日の会議について話したいんです。

ボス:もちろん。

あなた:ありがとうございます。マーケティング部との会議は11時に始まります。

ボス:うん、この会議は我々にとってとても重要なものだから11時きっかりに始めよう。すべての資料は準備できたかな?

あなた:はい、資料は全員にメール送付してあります。

ボス:素晴らしい。では後で。

あなた:はい、後ほど。

この英会話例文をみてどうでしたか?いくつかポイントを抑えます。

※「~したい」の丁寧な英語表現 I would like to

部下としては特に、このフレーズがスラスラと出てくるようにしたいですね。

toの後にしたいと思っている動詞を持ってくるだけです。この会話では時間があるかどうかをまず聞き、短刀率直に用件を切りだしています。

※ at 11:00 sharp

会議や待ち合わせは時間に遅れずきっかり始めたいものです。

そんな時に使えるのがこの「at ○○ sharp」です。ネイティブキャンプブログではこの表現について解説した記事がありますのでぜひご参考にしてください。

打ち合わせの時間を変更したいときもありますね。

事情により予定していた日にちや時間を変更しなければならないときには迅速な連絡が必須となります。そうする事で、次の対応ができます。

Excuse me Sam, we have to change the meeting schedule to the day after instead of tomorrow due to Mr. Tanaka’s business trip which has suddenly been confirmed.

サム、田中氏の出張が突然決まったので、会議を明日でなく明後日に変更しなければなりません。

理由や原因を表わすイディオム「due to」(~のために)はぜひ覚えたいフレーズです。

今回の急な出張など、予期せぬ出来ごとなどの理由があったときに使い、フォーマルな表現なのでビジネスにぴったりです。

仕事の上では様々な連絡することがあり、基本のフレーズを抑え、応用させていくことでコミュニケーションの幅を広げたいところです。

連絡をする際、押さえておきたい基本フレーズは以下になります。

- I’m contacting you because….

- I’ll email you later.

- I’ll get in touch with you soon about ○○.

もうひとつビジネス上では秘書などが代理で連絡を取ることもあります。その際は、「I’m contacting/emailing/calling you on behalf of ○○.」としましょう。

外国人上司とのコミュニケーション2:仕事の状況を報告する

ホウレンソウのひとつ「報告」についてもみていきましょう。

上司からは進捗について、以下のように聞かれることがあります。

How’s the project going?

プロジェクトのほうはどう?

Can you update on how far along the project is?

プロジェクトがどのくらい進んでいるのか教えて(更新して)くれる?

Keep me informed.

引き続き、報告して。

しかし、上司に聞かれる前にこちらから報告をすることでコミュニケーションが円滑になったり、方向修正に対して動くことができます。

on track スケジュール通り・順調である

ahead of schedule 予定より進んでいる

behind schedule 予定より遅れている

catch up with the schedule 遅れを取り戻した

主語にはIまたはWeと報告をする人を持ってきて以下のように使います。

It’s just a quick update regarding the project which has been going well and we’re ahead of schedule.

プロジェクトについて、順調で予定より進んでいることを進捗報告します。

regardingまたはregard withで「~の件・~について」です。ビジネスでは必須のフレーズ、ぜひ覚えて使いましょう。

I would like to let you know we’re on track.

スケジュール通り順調に進んでいることを報告します。

I need to tell you we’re behind schedule. But I’ll catch up with the schedule by the end of next week.

予定より遅れていることを報告しなければいけません。しかし、来週末までには遅れを取り戻します。

※遅れている場合こそ、迅速な報告が重要です。報告の際はどのように遅れを取り戻すのか案を一緒に提案すべきでしょう。

外国人上司とのコミュニケーション3:相談する・意見を言う

ホウレンソウの「相談」、そして自分の意見を述べる際に使いたいフレーズを紹介します。

日本語でも「ご意見いただけると嬉しいです」「ご意見をいただければ幸いです」「アドバイスをお願いします」という文章がありますが英語ではどのようになるのでしょう。

こちらから相談や意見を言うアプローチをする場合、まずは上司に時間があるかどうか聞くのがマナーです。相談というとconsultと考えることもあるかと思いますが、上司と部下の関係を考えるときそれはtalkやchatで良いでしょう。

Do you have time/a minute?

Can I ask to talk?

Can I ask to talk with you at a convenient time?

相手の都合を聞いた後に、「I would like to talk regarding ○○.」などと要件を伝えます。

相談ごとを伝えた後にアドバイスをもらいたい場合は「It would be great if you give me your advice.」または「It would be grateful if you don’t mind giving me some advice.」と言いましょう。この表現が日本語で言う「アドバイスをお願いします」になります。

会話が終わった際は「Thank you for your time and the advice.」「I totally appreciated it.」など感謝の気持ちを上司に伝えましょう。

さて、自分の意見を言えるようになれば、上司とのコミュニケーションもずいぶん進んだことになります。

賛成する↓

I agree with you./I couldn’t agree any more./Absolutely/Completely agree with you.

反対する↓

I don’t agree./I have to disagree with that/I have a different point of view.

自分の意見を言う↓

In my opinion/As far as I’m concerned/From my point of view.

謙虚かつ端的な依頼また意見を述べることで上司とのコミュニケーションがとれるようになります。

その他知っておくと使えるビジネス英語

最後に、上司と良好にコミュニケーションをとるために知っておくと便利なビジネス英語を紹介しましょう。

Could you say that again?

もう一度言っていただけますか?

Sorry, I couldn’t catch it.

すみません。ちょっと聞き取れませんでした。

Sorry to bother you again.

度々すみません。

Sorry to bother you, but do you mind if I make a comment?

すみません。しかし、コメントさせていただいても宜しいですか?

This is urgent.

緊急です。

Good luck in your meeting.

会議、頑張ってください。

I’ve learnt from your ○○.

○○から学びました。

If I may, I’d like to add how well the team have worked together.

もし良ければ、チームがどれだけ良く仕事できたかを付け加えたいと思います。

Thank you in advance.

あらかじめ感謝します。

ビジネス英語を覚えて、外国人上司とコミュニケーションをとろう!

記事が長くなってしまいましたが、外国人上司とのコミュニケーションに使える基本のフレーズを一部紹介しました。

外国人として日本に住む上司という点についても目を向けながら、より良い関係を築く気持ちで接することが大切です。

上司もきっとあなたに対していろいろな言葉で感謝やコミュニケーションをとってくれるでしょう。それらを真似することも生きた英語を学ぶひとつの手になります。

ぜひ、英語でコミュニケーションをとる楽しさを感じてください。