基礎英文問題精講の賢い使い方!使うべき人とは

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主に受験生用に向けて旺文社から販売されている「基礎英文問題精講」は、英文をキレイに和訳できるようになりたい人に向いています。英語を一つの言語として、英会話の時のようにスムーズに使いたい人よりは、とにかく大学受験に向けて日本の英語教育に合わせていきたい人に良いでしょう。しかし、買ったはいいけれどなんだか使い方がよくわからないという場合もあるでしょうから、ここではその使い方を詳しくご紹介します!

どんな構成になっているの?

基礎英文問題精講は、構文編、文脈編、応用問題編の3つのパートに分かれています。構文編では、その名の通り重要構文をいかにうまく訳せるかについて特化した問題が出ます。問題数は40と基礎英文問題精講の中でも最も多くなっていますが、一つ一つの文章は短いため基礎として覚えるのに向いています。

文脈編は20問の例題があり、構文編を少し難しくした感じです。文章が長くなっているのもその表れですね。しかし、長文読解ほどではないため数分で読むことができます。

応用問題編も文脈編と同じく例題数は20ですが、難易度は基礎英文問題精講の中でもマックスとなっているためここまでたどり着くまでにはかなり勉強してこなくてはいけません。

取り組む前に文法理解を!

「基礎英文問題精講の評判が良いから買ってみた!」、「今から頑張りたい」という場合、いざ向き合ってみると全然わからないなんてことも…。この参考書は、英語をある程度きちんと勉強した人向けになっていることは覚えておきましょう。ですから、文法を理解していないと当然例題もチンプンカンプンです。英文法に関しては別の参考書や問題集を使って、受験勉強ができるレベルにまで持って行く必要があります。

構文が出て来るので、ネクステージなどでがっつり文法理解をしておくことをおすすめします。そうしてからなら使いやすくも感じるでしょうし、わかる喜びから長く使うこともできます。英語の勉強を今から始める人用ではないことに注意ですね。


ここで少し余談!

下記記事では、大学受験の英文法対策でお馴染みの「Next Stage」の使い方についてご紹介しています!実は文法以外にも、語法やイディオム、会話表現など英語学習に必要な知識が多く盛り込まれています。一冊を極めればかなりの力がつく参考書の、効果的な使い方をご確認下さい♪

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基礎英文問題精講の使い方

では、ここからはその具体的な使い方についてご紹介していきましょう!ある程度慣れたら自分なりのやり方が確立されていくと思うので、最初の一歩に迷ったら参考にする程度でも良いですよ。 

構文編を繰り返す!

基礎英文問題精講を買って最初にやることは、一番易しいレベルの構文編をとにかく繰り返してやることです。ここがすべてわかったと感じられたら次の文脈編へ行っても良いのですが、基礎がわからなければ先へ進んでもわからないため、とにかく構文編をいかに理解できるかが勝負どころです。ゲームの最初に出て来るスライムすら倒せないのに、中ボスクラスのモンスターに挑んでも無理なことと一緒ですね。自分のレベルを構文編で上げ、脳に定着するまで何度も取り組みましょう。

特に本番まで時間が限られている受験生にありがちな失敗は、時間がないからと焦ってどんどん進んでいくことです。一概に悪い方法とは言えないのですが、40問もあるのでこれを短い時間で全部頭に入れようとしてもすぐに内容が抜けていきます。繰り返すことで定着はしていきますが、まずは5問、10問から取り組んで、それを確実に自分のものにしていく方が効率的です。焦りは禁物!早く定着させたいのはわかりますが、それで逆効果になってしまっては元も子もありませんよね。何時間も長い間取り組むことより、いかに脳に定着させられるかが重要です。

文脈編は例題とその解説をしっかり読む!

構文編の内容が頭に残り、かなり解けるようになってきたら文脈編へ行きましょう!文脈編でおすすめの勉強方法は、例題とその解説をしっかりと読むことです。つまり、アウトプットよりインプットに重きを置くということですね。もちろんこれができたらアウトプットもしていかなければいけませんが、構文編より内容が難しくなっているのでまずはしっかりとインプットする必要があるのです。そこで解き方や考え方を理解すれば、実際に問題を解く時に役に立ちます。

基礎英文問題精講の評判が良い理由の一つは、解説が丁寧なこと。ということは、ここをがっつりと読めば例題で出てきた問題の類題はスムーズに解けるようになるはずです。解き方がわかれば問題でもつまずかなくなったり、時間がかからなかったりと良いことづくめなので、例題に慣れることを大切にしてみましょう。

応用問題編では主要部分のみ訳してみよう!

いよいよ応用問題編に突入するという時、今まで習ったことを活かして文章全体を訳してみたいと思うかもしれませんね。しかし、そうするのは練習の時だけにしましょう。なぜなら、受験本番はそこまでしている時間はなく、訳して理解するなら文章のメイン部分のみで十分だからです。細かなところは英語で理解し、重要な部分は訳して母語である日本語で理解すれば正答率が上がります。時短になるので焦りも減るでしょう。

もしここであまりうまい訳ができないなと感じたら、構文編や文脈編に戻りましょう。応用問題編は、受験する学校のレベルによっては解かなくても良い場合もあります。受験する学校に合わせて解くかどうかを決めましょう。応用問題に時間をかけるより、基礎に時間をかけた方がより良い結果が残せると判断した場合は、ここに重きを置く必要はありません。

文章がわからなければ語彙と熟語を強化!

構文編や文脈編の例題で言っている意味は解説でわかっても、問題を解く時になるとわからなくなるのは、もしかしたら語彙力や知らないイディオムが多いからかもしれません。語学は何はともあれ単語がわからなければ身動きが取れませんから、英文に取り組みながらも語彙力をスピーディーに強化する必要があります。

文中で多少わからない単語があってもそれは文脈を読めばわかる場合も多いです。しかし、推測すらできない状況なら早急に語彙力強化が必要です。単語だけを知っていても、それが熟語となると別の意味を持つこともあるので、よく出る単語と熟語は単語集などで学習しておきましょう。

基礎英文問題精講に出てきた自分が知らない単語をメモして暗記するのも良いですが、受験本番ではどんな単語が出て来るかわかりません。その量は莫大ですから、あらゆる単語を覚えておかなければいけません。できれば隙間時間を使い、単語帳の自分のレベルに合ったところから暗記をしましょう。受験向けのものから出題傾向に合わせてあるので、効率も良いはずです。

リスニングなどから英語脳を作る

英文を和訳する練習をする基礎英文問題精講ですが、直訳しても意味がまるでわからないという問題があった時には困りますよね。その時に使うのが意訳です。意訳が苦手な場合、英語脳ではなく完全に英語と日本語とを分けて考えてしまっている可能性が高いです。もっと柔軟に考えることができれば、文脈からこういう意味になるのだとわかるはずです。あまりに日本語にとらわれすぎるとわかるものもわからなくなるので、個人的には英語の意味をそのまま受け取るのは少し危険かなと思います。

直訳してみておかしくなったら、論理的に考えるのではなく、クイズを解く時のようにもっと頭を柔らかくして考えたいところです。これは問題集で訓練するとなるとかなりの時間がかかるため、日頃から色んな英語の言い回しに触れることが大切です。それに最適なのはリスニングです。リスニングは会話で成り立っているものも多いため、相手の言葉のニュアンスなどから真意を読み取る練習ができます。これは私たちも母語で毎日やっていることですよね。英語脳は日本語を介さないところで速く成長するので、ぜひリスニングで鍛えてみてください。会話であればわからない意味もなんとなくわかることも多いです。これは理屈で考えるものではありません。

英文を和訳するには多少のコツをつかめば太刀打ちできるものもありますが、英語脳がないと意訳ができず撃沈してしまう問題もあります。それに対抗するならリスニングなどで英語に慣れておく必要があります。こう考えると、英語はリスニングもリーディングもあらゆる面で繋がっていることがわかりますね。一つの言語なのですから当然のことではありますが。

採点は学校の先生に頼もう!

基礎英文問題精講で和訳をした場合、模範解答は見ることができますが、自分が解いた問題は丸なのかバツなのか判断が付かないこともあるでしょう。そんな時に頼るべきは学校の先生です。受験生の指導をすることも仕事のうちですから、快く見てくれる人を探しましょう。自分で採点すると甘めになってしまうこともありますし、模範解答を丸暗記するという方法になってしまうこともあるかもしれません。暗記は慣れるためには良い場合もありますが、できれば自分の言葉で日本語訳をしていきたいので採点はしてもらった方が良いと思いますよ?高校受験ならそれで対応できるところもありますが、大学受験だとそうはいきません。もちろん、バツだったらどこがどうダメだったのか、丸をもらうためにはどう改善すれば良いのかをしっかりと後で学び直す時間はとても大切です。


ここでまた少し余談!

下記記事では、大学受験の英語学習を乗り越えるためのコツを記載しています!大学受験用に効率良く英語学習を行うにはどうすべきか?また解く際のコツなどもご紹介していますので、受験にお役立てください♪

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まとめ

基礎英文問題精講の使い方に迷ったら、上記のような方法を試してみてください。そう早く進みはしないことからじれったさを感じることもあるかもしれませんが、焦ってはいけませんよ!じっくりと問題と向き合って、数が打てなくても理解していくことが大切なのですから。問題集を一冊やりきれば達成感も味わえますが、それよりは一問一問を丁寧に解くことが大切です。定着しなかったらその問題をやった意味がなくなってしまうので、繰り返して脳にこびりつくくらいやってやりましょう!