NHKゴガクといえば、何十年も前から定番の英語学習方法です。
最近はwebサイトやアプリとも連携して、さらに便利に活用できるようになりました。
今回はそんなNHKゴガクを英語学習に活用する方法、おすすめの番組や自分にあったコンテンツの選び方をご紹介します。
- NHKゴガクとは?
- NHKゴガクを使ったおすすめの勉強方法とは?
- 具体的な勉強プランを紹介
- NHKゴガクの番組はどう選ぶ?難易度はどのくらい?
- NHKゴガクの番組にはどんなものがある?
- NHKゴガクのテキストはいくら?どこで買える?
- まとめ
NHKゴガクとは?
NHKゴガクとはNHKが提供する語学番組のこと。
英語以外にも、中国語やスペイン語など10の言語学習に対応しています。従来はテレビを見たりラジオを聴いたりして勉強するしかありませんでしたが、最近ではWebサイトや専用アプリを使った学習ができるようになりました。
特にラジオ番組はNHKの公式ネットラジオ「らじる・らじる」(https://www.nhk.or.jp/radio/)や専用アプリ(https://www2.nhk.or.jp/gogaku/app/)(一部ラジオ番組のみ対応)を使えば、放送から約1週間の間(放送翌週の月曜10:00まで)は何度でも番組コンテンツが視聴できます。
アプリやサイトで音声を聴くときは会員登録の手間や料金も不要。「お金をかけずにできる英語学習」として最近ふたたび注目されている勉強法です。
NHKゴガクを使ったおすすめの勉強方法とは?
NHKゴガクの番組で英語学習をする場合、おすすめの方法は「番組」「webサイト」「アプリ」「テキスト」を一緒に使うことです。
この方法のメリットは3つあり、特にコストパフォーマンス面ではかなり優れています。
・勉強に必要な費用は500円〜のテキスト代金と通信費だけ
(高額な教材は不要)
・番組の内容に関連したクイズや英作文で腕試しもできる
欠点はダウンロード再生ができないこと、アプリ上で倍速再生ができないことなどです。
また、アプリには今のところ一部のラジオ番組しか対応していませんが、アプリでの学習は英語だけでも12の番組に対応しています(2021年1月末時点)。
英語学習に役立てるには十分なバリエーションと言えるでしょう。
具体的な勉強プランを紹介
ここからはNHKゴガクのコンテンツをフル活用した勉強法の手順を紹介します。
この勉強法は4つの手順に分かれていますが、どうしても忙しい場合、手順3・4はスキップしてもOKです。
ただし、学習習慣を定着させ英語を聴くことに慣れるには、どうしても手順1・2は踏んでおいて欲しいところです。通勤中や待ち時間などのスキマ時間を活用しつつ、できる限り毎日続けてみてください。
手順1:「単語マスター」で語彙力強化
まず習慣にしてほしいのがアプリを使った語彙力強化です。
アプリの表示設定に「ボキャブライダー」を追加すると、4択式の英単語クイズに挑戦できるようになります。
クイズに出題される単語は毎日更新されるため、毎日少しずつ取り組んで語彙力強化につなげましょう。
クイズには基本問題と応用問題があり、基本問題では単語の意味を日本語にする、単語の正しいスペルを選ぶ出題方式です。
応用問題は「英語の類義語」「文脈に合う語を選ぶ(和訳なし)」など発展的な知識・理解が求められます。
単語テストには総まとめ的な位置づけの「マンスリーテスト」「ウィークリーテスト」もあり、制限時間中にできるだけ多くの問題に正解することが求められます。
手順2:ラジオストリーミングを聴く
「単語マスター」と並行して、ラジオ番組のストリーミング放送をアプリで聴いてみましょう。
アプリの「表示設定」から好きな番組を選んで「これを学習!」をタップすれば、好きな番組だけを表示させることができます(番組の選び方もこの記事で解説しています)。
通勤時や家事の合間、寝る前など、スキマ時間を活用して何度も聴いて英語のリズムをつかみます。
初心者は会話の大まかな内容やあらすじの理解を目標に、中〜上級者は細かい部分まで聞き取るつもりで聴いてください。余裕があればシャドーイングに挑戦してみても良いでしょう。
音声は毎週月曜に更新され、古いものが聴けなくなってしまいます。ぜひ時間いっぱい聴き込んでみてください。
手順3:アプリと「ゴガクル」で力試し
NHKゴガクのアプリでは、各番組のコンテンツに対応した確認問題が用意されているものがあります。
アプリに確認問題がない番組は、NHKのサイト「ゴガクル」(https://gogakuru.com/index.html)からテストに挑戦することができます。
「ゴガクル」にはアプリからアクセスすることができます。各番組情報の一番下にある「テストで腕試し!」からチャレンジしてみましょう。
アプリ内のテストは選択式、ゴガクルのテストは「和訳」「英作文」「リスニング」の3つの方式で出題されます。
「ゴガクル」に会員登録すると、「ゴガクル」で間違えた問題をお気に入りリストに登録して練習することも可能です(会員登録をしなくてもテストは受けられます)。
手順4:テキストで内容理解
テキストは有料ですが、学習に役立つ読み物が多いので入手をおすすめします。
音声を十分に聴き込んで内容がつかめた後、テキストで内容を詳しく確認しましょう。
放送で読まれた英文の解説以外にも、フレーズの応用例や文法解説などもチェックしておくのがおすすめ。勉強したことを実践で活用しやすくなります。
NHKゴガクの番組はどう選ぶ?難易度はどのくらい?
ここからはNHKゴガクの番組内容について詳しく解説していきましょう。
まずは各番組の難易度設定の見方について。
NHKの語学番組には「CEFR」(セファール)という国際的な指標に基づいたレベルが設定されています。
難易度はCEFRの基準であるA1〜C2に加えてNHKが独自に設定したA0を加えた7段階に分かれています。Aは初心者、Bは中級者、Cは上級者を表し、後ろの数字が大きいほど難易度は高くなります。
「自分がどのレベルがわからない」という人は、NHK出版の公式サイト(https://eigoryoku.nhk-book.co.jp/cefr)にアクセスすればレベルチェックができます(2021年度用の最新テストは2月13日公開予定です)。
A0:ごく簡単な表現が聞き取れて、日常的な決まり文句が使える
A1:日常生活の基本的な表現を理解でき、ごく簡単なやりとりができる。
A2:日常生活の身近な話題について理解し、簡単なやりとりができる
B1:社会生活上の身近な話題について話し、自分の意見や理由を簡単に説明できる
B2:社会生活に関する幅広い話題を理解でき、自分の意見を詳しく説明できる
C1:広範で複雑な話題を理解し、適切な言葉を選びながら論理的な主張や議論ができる
C2:ほぼ全ての話題を容易に理解し、内容を論理的に再構成して細かいニュアンスまで表現する
参考:
ブリティッシュカウンシル
https://www.britishcouncil.jp/programmes/english-education/updates/4skills/about/cefr
NHK出版
https://eigoryoku.nhk-book.co.jp/cefr
ここで少し余談!
下記記事では、リスニングおすすめのおすすめ教材をご紹介しています!ぜひ皆さんのリスニング力向上にお役立てください♪♪
NHKゴガクの番組にはどんなものがある?
NHKゴガクの番組は学校で習ったことの復習から社会人のやり直し英語まで、幅広い年代とレベルに対応しています。
テレビ・ラジオ講座とも各年の4月からスタートし、翌年の3月で1シーズンが終了します。
ジャンルは日常会話を題材にした番組が多いですが、学校英語からビジネス英語までいろいろな目的に応用が可能です。
目的・レベル別おすすめの番組
内容をもっと詳しく知りたい場合は、アプリで番組のストリーミング放送を聴くか、NHK出版のサイト(https://www.nhk-book.co.jp/pr/text/eigo.html)でテキストの試し読みがおすすめ。
ラジオでの放送時刻はNHKゴガクの公式サイト(https://www2.nhk.or.jp/gogaku/)で確認できます。
■学校英語の学び直しをしたい→「基礎英語」シリーズ(レベル:A0〜A2)
小学校〜中学校レベルの語彙・英文法を習得できる講座です。
「基礎英語0」はA0レベルでアルファベットの書き方、発音から練習することができます。
それ以降のシリーズは数字が上がるごとに難易度が上がります。
「基礎英語1」:A1(中学1年生程度)
「基礎英語2」:A1~A2(中学2・3年生程度)
「基礎英語3」:A2(中学3年生程度)
■スピーキングを鍛えたい→「英会話タイムトライアル」(レベル:A2~B1)
言いたいことを即座に簡単な英語で表現するトレーニングができます。
フレーズ・例文はシンプルでわかりやすく工夫してあり、中学校卒業程度の英語力があれば理解・応用ができます。スピーキングが苦手な人でも気軽にチャレンジできる番組です。
■英会話をもっと楽しみたい→「ラジオ英会話」「遠山顕の英会話楽習」レベル:B1~B2)
日常会話でよく使うフレーズを覚えたいなら「ラジオ英会話」「遠山顕の英会話楽習」がおすすめです。
テキストには英作文や音読などのコンテンツもあるので、さまざまな方面に応用できる英語力が身につきます。
■多聴・多読にチャレンジ→「エンジョイ・シンプル・イングリッシュ」(レベル:A1~B1)
ある程度英語に自信がついてきた人におすすめしたい番組です。
和訳や解説は一切なしに、中学〜高校レベルのわかりやすい英語を大量に聴く練習ができます。会話形式で進む番組が多い中、物語形式の音読が聴ける珍しい番組でもあ
ります。
■ビジネスで使える英語フレーズを知りたい→「入門ビジネス英語」(レベル:B1)
プレゼンや交渉などのシチュエーションごとに、すぐに仕事で使えるフレーズが学べる番組です。
語彙やフレーズは複雑な表現を避け、わかりやすく工夫されています。
■英語のニュースや新聞に興味がある
→「高校生からはじめる「現代英語」」(レベル:B1~B2)
「実践ビジネス英語」(レベル:C1)
どちらもニュースや新聞を題材にした番組。
どちらも実際に使われている英語が題材なので、社会人や上級者にも歯応えのある内容です。自分のレベルや好みにあったものを選んで聴くと良いでしょう。
NHKゴガクのテキストはいくら?どこで買える?
NHKゴガクの番組には放送内容に対応したテキストがあります。詳細は番組によって違いますが、主に以下のような内容で構成されています。
・放送された英文の和訳
・単語・フレーズ解説
・英文に使われている文法の解説
・英作文
・番組に登場した話題に関係するコラム連載
・NHKゴガクを活用した勉強方法のアドバイス
番組とテキストを合わせて使うと、知識を広げたり、深めたりするのにとても役立ちます。
NHKゴガクでの勉強を考えている人は、テキストの購入も合わせて検討してみましょう。ただし、番組によってはテキストが販売されていないものもあるので要注意。
(CD付きテキストは1冊1752円(税込))
入手方法:全国の書店で購入可能
電子書籍版の取扱店はこちら。
(https://www.nhk-book.co.jp/pr/text/d_text.html?utm_source=nhk&utm_medium=mygogaku&utm_campaign=text2019)
発売日:毎月14日(地域によって発売が遅れることがあります)
試し読み:NHK出版のサイト(https://www.nhk-book.co.jp/pr/text/eigo.html)から可能
ここでまた少し余談!
下記記事では、人気アプリ「究極英単語」の使い方をご紹介しています!ぜひ参考にしてみて下さい♪♪
まとめ
この記事ではNHKゴガクを活用した勉強方法についてご紹介しました。
NHKの番組は時代やニーズの変化とともに進化していて、質の高いおすすめの教材です。アプリをうまく学習に取り入れつつ、英語力アップを目指していきましょう。