世界中の誰もが知っているであろう『ハリー・ポッター』。ですが、これを英語教材として使おうと思った人は一体どれくらいいるでしょうか。
実は、英会話の練習として映画『ハリー・ポッター』はとても優秀な教材になります。
他の映画とは違う良さがどこにあるのか、なぜおすすめできるのか、今回はそこに焦点を当てて紹介していきますね!
- ハリー・ポッターは英会話のレベル上げをしやすい映画
- 日本語字幕、英語字幕をつけながら映画を見てみよう
- 次の巻へ行くのに時間がかかっても大丈夫
- サッと見られる環境作りが大事!
- イギリス英語好きならたまらない!
- ハリー・ポッターの背景知識を知っておこう
- まとめ
ハリー・ポッターは英会話のレベル上げをしやすい映画
英会話の上達を目指すなら、リスニング力はどうしても必要になってきます。けれど、悲しいかな私たちが普段生活している中で英語を自然に聞ける環境というのは非常に限られています。
英語の番組がいつも流れる北欧などとは違い、自主的に英語を聞こうとしなければ聞けないのが多くの日本人です。
そんなどうしても上達させておきたいリスニング教材としてハリー・ポッターが特別なのは、1巻は11歳の子どもたちがメインで話す英語、そして最終巻は17歳以上の主人公たちが話す英語になっていることです。
つまり、1巻から順を追っていけば主人公たちの使う英語が難しくなっていき、聞いているこちらも自然とレベルアップしていくという仕組みが出来上がっているのです!
11歳というと日本では小学5年生くらいですよね。その子たちが話す日本語にさほど難しい言葉は入っていませんし、内容も難しくないはずです。
けれど、17歳ともなればもう高校生ですし、なかなかに大人の脳になってきているので話す内容も難しくなります。
これを英語でやってくれているのが映画ハリー・ポッター!最初は11歳が話す英語を何度も聞いてリスニング力の基礎を固め、慣れてきたなと思ったら次の巻を見ていくことを繰り返してみましょう。既に一定レベルまであるならば、3巻から見るという手もありますね。
このように、1巻からすすんでいくにつれてレベル上げができるのがハリー・ポッターで、他の映画ではできないことになっています。
1巻と言っても初心者からすればとてつもなく難しいと感じるでしょうけれど、そうならないように次からハリー・ポッターを見ていくコツを紹介します。
日本語字幕、英語字幕をつけながら映画を見てみよう
映画というと、英会話にある程度の自信がある人でもちょっと難しいと感じるもの。アメリカ英語しか教えてもらえない日本人にとっては、ハリー・ポッターのイギリス英語に慣れるのにも時間がかかるでしょう。
最初にハリー・ポッターを英語で見るなら、「全くわからなかった…」と自信を無くす前に字幕を付けて見ることをおすすめします。最初は日本語字幕をつけてみてもOKです。
できれば英語学習をする際には日本語は介入させてほしくはないのですが、映画の難易度を考えると一度映画の内容をわかってから英語で見た方が上達していることがわかりやすいというメリットはあります。
なんとなくでもハリー・ポッターの話の内容がわかったら、次は英語字幕を付けてみましょう。ハリーやロン、ハーマイオニーが話す英語の速度が速いので字幕も流れるようだと感じるのは最初のころです。できるのなら、低速で見てみても良いでしょう。
ただ、映画は2時間を超えるのでこまめに休憩を取らないと集中力がもちません。そこは適度に時間を決めるなどして英語学習が続くよう工夫してみましょう。
次の巻へ行くのに時間がかかっても大丈夫
英語上級者でも、英語の映画を見てそれを完全に理解するのは難しいことです。英語初心者ならなおさらです。ハリー・ポッターの1巻を何度見てもなかなか2巻へ行くだけの実力が付かないと思っても焦らないでください。私も1巻はどの巻よりも多く見て、どうしても聞き取れないセリフがありましたから。
DVDならチャプターがあるので、一区切りまでを何度も見るのがおすすめです。映画一本を丸々何度も見るのは時間がかかりますし、聞き取れなかった部分を早戻ししているとさらに時間がかかります。
このような理由から、短い部分を丁寧に見ていくことをおすすめします。わからなかったところは英語字幕を見ればわかるようになることだってありますし、その後は空で言えるようになっていきます。
どんな学習も繰り返しが必要なように、英語だって例外ではありません。特に英会話となるとリスニングは机に向かってペンを走らせるような勉強法ではないのでちょっと特殊ですが、それでもやはり何度も聞いて慣れることが必要です。
それには膨大な時間がかかるでしょう。けれど、ハリー・ポッターの1巻だけでもそれだけの勉強ができるなら、それはお得という気がしませんか?ボックスでハリー・ポッターシリーズを全部買わずとも、1巻だけで十分学習はできるのでまずは1巻だけ買ってみるのも良いですよ?
サッと見られる環境作りが大事!
英会話の上達をするために映画を見るなら、その映画はサッと付けてすぐに見られるようにしておくのが非常に重要になります。なぜなら、映画を見るまでに時間が少しでもかかるなら、面倒でやらなくなってしまうからです。
立ち上がりが遅いスマホのゲームは、楽しいにも関わらず途中で嫌になったりイライラしませんか?据え置きゲームは、ゲームを切り替えるのにさほど時間を必要としないにもかかわらず、それだけでも面倒でゲームをしなくなったりしていませんか?
人間は、ちょっとの時間でもイライラしてしまうことがあります。楽な方楽な方へ行くので、それだけは回避しなければなりません。
ハリー・ポッターシリーズで英語を学習するのだと決めたら、DVDは常にハリー・ポッターにしておき、すぐに付けられる準備を整えておきましょう。
英語の勉強は継続が一番大事なのに、飽きてしまったら上達は夢のまた夢になってしまいます。勉強しようと思った時にすぐ見られる環境作りは怠らないでくださいね。
ここで少し余談!
下記記事では、話題のYouTuber が作った単語帳「Distinction」シリーズの特徴と使い方についてご紹介していきます!ぜひ皆さんの英語学習に役立ててみて下さい♪
イギリス英語好きならたまらない!
ハリー・ポッターはイギリスで書かれ、イギリス人キャストで固められた英語です。そのため、イギリス英語を学んでみたいという方には最適!かくいう私もイギリスマニアですから、これでもかというほど見ましたし、実際上記のようにして英語を勉強しました。
巻を追うごとに聞き取りにくくなっていくことを思うとレベルが上がっていることは明確でしたよ。
イギリス英語とアメリカ英語の違いは、イギリス英語がパキッパキッと単語を切るように話すのに対し、アメリカ英語はリエゾンがあるねっとり感が特徴的です。
ハリー・ポッターはまさにそのイギリス英語が詰まっているのでイギリス好きにはもうたまらない作品となっています。私なんかだと耳が幸せで興奮してしまいます!
ハリー・ポッターを見ていてなんだか聞き取りにくいなと思ったキャラクターがいるとしたら、それはきっとヒゲがもじゃもじゃで大男のハグリッドでしょう。
彼の話す英語はイギリス英語と言っても少しスコットランドよりと言われています。私はスコットランドに留学したことがあるのですが、しかし、あまりそのようには思わなかったので地域の細かな違いがあるのかもしれませんね。
スコットランド英語は英語のネイティブスピーカーでも何を言っているのか全くわからない、英語と気付かなかったということもあるくらいです。
ハグリッドが話す言葉はそれほどわかりにくくはありませんが、原書を見てみると英語のスペルも訛りがわかりよう変えられていたりします。彼が話す英語がわからなくても、英会話のリスニング対策が目的であればそこはあまり気にしなくても良いでしょう。
ハリー・ポッターの背景知識を知っておこう
もしハリー・ポッターを詳しくしらないという場合は、ここで少し背景知識を知っておくと物語に入りやすくなります。ということは、英語も理解しやすいということです。原書だと丁寧な解説があるのでシチュエーションも理解しやすいのですが、よく作られているとはいえあの長いストーリーを2時間弱にまとめるとなると省きまくりです。
ハリー・ポッターの1巻となる、ハリー・ポッターと賢者の石から見るのであれば、知っておくべきはそれが魔法界の話であるということですね。
登場人物として先に覚えておきたいのは、主人公となるハリー・ポッター、その親友になるロン、もう一人親友となるハーマイオニーです。
ハリー・ポッターは魔法の世界の住人ではない親戚に預けられて育てられましたが、ホグワーツという魔法学校に入学する年齢になるころにハグリッドという大男が訪ねてきます。
そこから魔法魔術学校の生活が始まるのです。その道中で出会うのがおちゃめなところがある赤毛のロン。そして学校で親しくなる秀才がハーマイオニーです。
映画を見ていて難しいと感じる部分には、造語が多いということでしょう。普段は使わない「杖」や「箒」などの言葉も頻繁に出てきますし、呪文はラテン語が語源と言われています。魔法界にある物も造語なので聞き取りにくいかもしれません。
けれど、魔法界のことを何も知らないハリー目線で物語が進んでいくので、読者が置いてけぼりになることはありません。説明が入るのでそこを聞ければOKです。
全部を完璧に聞けなければダメという完璧主義は捨てて、なんとなくでも意味がわかるようになればそれでクリア、くらいな気持ちで見てくださいね。
ここでまた少し余談!
下記記事では、「となりのトトロ」の英語表現についてご紹介しています!堅苦しい文法書などだけではなくて、こういった自分の好きな作品なども上手く活用して英語学習を進めていきましょう♪
まとめ
英会話の上達のためにおすすめするハリー・ポッター。私も留学前に実際に使った教材です。イギリス英語が耳にとても心地よく、普段あまり聞けない英語に慣れることができました。イギリス英語に興味がある方、1巻から徐々にレベルアップしていきたい方、単純にハリー・ポッターが好きだから楽しく勉強できそうだと思う方、ぜひハリー・ポッターを使って英会話の上達を目指してみてください。
ネイティブスピーカーが使うリアルな表現、イギリス人しか使わない表現も満載なので、わかるとテンションが上がりどんどん楽しくなっていくはずです。
◇経歴
英語科高校卒
外国語学部英米学科卒
学習塾で英語を教えている
◇資格
・IELTS6.5
◇海外渡航経験
高校時代にオックスフォードの語学学校へ留学
大学時代にエディンバラ大学へ1年交換留学
◇自己紹介
ハリー・ポッターがきっかけで英語に目覚め、高校・大学とイギリスに留学したイギリスマニア。学校はアメリカ英語なので自己流でイギリス英語を習得。発音、スペル、すべてにおいてクイーンズ・イングリッシュを使い英語の先生にバツをくらうもめげず。生まれも育ちも日本で、海外に繋がりがなかったため留学が夢となった。アルバイトで全資金を稼ぎ渡英すると、勝手な高い理想を上回るほどの素晴らしさを目の当たりにし更に虜に。