英語の比較級、中学生の時に苦労した覚えはありませんか?
あの時は理解していたはずなのに、今言われるとちょっと英会話で言えないかも…。そんなこともあろうかと、今回は比較級に絞っておさらいをする機会を設けてみました!
この表現が使えるだけでかなり会話がしやすくなりますし、カジュアルでもビジネスでも頻繁に使うので覚えておいて損はありません。
仕組みは簡単なので、あとはそれを聞ける体制と、言える体制と整えておきましょう。では早速トライ!
そもそも比較級とは何?
比較級とは、その名の通りAとB、2つのものを比較する時に使う文法です。簡単な文章で言えば、「私は彼より背が高い」や、「オーストラリアは日本より大きい」などになります。2つの物事を比較してどうなのか、それを表現するために使われますね。
私たちが最初に比較級を習うのは公立であればおよそ中学2年生の時で、基礎となる公式や例文を習います。
今回はその時に習ったことに焦点を当てていきます。文法を思い出し、それを今度は英会話でも使えるようになるまで練習してみましょう。
比較級で変化するのは形容詞
比較級は、形容詞がキーとなります。英語というと変化することが多いのは動詞で、3人称単数や過去形、過去完了形で形が変わりましたよね。しかし、比較級の場合は形が変化するのは形容詞です。「より背が高い」、「より大きい」などと表現する時には、動詞でなく形容詞があるからです。基本的には以下の公式を覚えておくと楽ですなので参考にしてみてください。
→「AはBより…だ」
ちょっと覚えにくいので例文を覚えていった方が性に合っている人もいるかと思いますが、公式の方が楽な場合に使ってみてください。
形容詞の語尾に-erをつける比較級
比較級には大きく分けて2種類あり、1つは形容詞の語尾に-erを付けるパターン、もう1つはmoreを付けるパターンです。まずは-erを付けるパターンから思い出していきましょう。以下に例文をいくつか挙げますね。私はマイクよりも年上です。
こちらは、oldという形容詞に-erが付いていますね。これで「より年を取っている」と表現できるのです。そして、公式に当てはめるとその次にはthanが来ます。この後に誰より年を取っているのか明記すれば文は完成です。
彼の家は私の家より大きい。
こちらの例文も、bigという形容詞に-erが付いています。けれどbigは-erを付ける時に最後のgを重ねるという特別ルールがあるので、スペルはbiggerとなっています。
これと同じような形容詞には他のもhotがあるので、言う時には心配ありませんが書く時には注意しましょう。基本的に短く発音する形容詞は最後のアルファベットを2つ重ねる傾向にあります。
moreを使う比較級
次は、-erではなくmoreを使う比較級を見ていきましょう。この2つの違いは日本語訳には一切現れません。この2つのパターンを区別するために重要なのは形容詞のスペルの長さです。中学では、「比較的長い形容詞はmoreを使う」と教えます。
このように曖昧な表現になるのは、音節が2つ以上ある形容詞の中でも-erを付けるものとmoreを使うものと別れるからです。
つまり、確固たるルールが存在しないのです。2節以上ある形容詞はmoreを使うと明言できたら良いのですが、そうはならないため習うより慣れよの姿勢で行くことに決めたようです。
1つ1つの形容詞がどちらになるか覚えるのは面倒ですが、確かに比較的長い形容詞はmoreを使うので最初は大体の感覚で大丈夫です。迷った形容詞があればその時その時に覚えていきましょう。
以下の例文で感覚を掴んでいってみてください。
彼は彼の父より賢かった。
ここで使われている形容詞はintelligentですが、スペルが長いですよね。だから-erを付けるのではなくmoreが使われています。
スペルの長さだけで言い方が変わるなんてちょっと変かもしれませんが、慣れればこんなものだと思えるようになります。
英会話で使うなら聞いて話して練習あるのみですね。次第に違和感もなくなって-erかmoreかなんて意識しなくても言えるようになりますよ。
私のハムスターは他のハムスターより可愛い。
ここで使われている形容詞は愛らしいとか、可愛いという意味を持つadorableです。これもどちらかというとスペルは長いのでmoreを使う方ですね。
他にも、-erを付けるのかmoreを使うのか迷うような形容詞はありますが、出会った時に徐々に覚えていけば良いでしょう。
スペルが長いか短いか微妙というものにはusefulなどがありますが、これはmoreを使います。このように、わかりにくいものは理屈じゃなく慣れで解決していった方が早いと思います。
形容詞の不規則変化について
比較級で使う形容詞は、その語尾に-erを付けるかmoreを付け足すかと言いましたが、実はここに例外があります。goodは比較級にした時gooderやmore goodとはならず、betterに変化します。wellの比較級もgoodと同じくbetterなのでちょっと紛らわしいですね。
同じようにmanyとmuchの比較級はmoreに変化します。more自体が比較級で使う公式の中にあるのでこれもまたちょっと複雑ですが、要はgoodとwellの比較級にだけ注意しておけば良いと覚えておきましょう。
以下はこれらを使った例文です。
私の友達は私よりフランス語を話すのが上手だ。
この例文で使われているbetterの原級は「上手に」という意味を持つwellですね。これが、「AよりBだ」と比較されている文の中にあるのでbetterに変化しています。それ以外は特に変わったところはないのでケアレスミスに注意すればOKです。
ジェーンはこの図書館より多くの本を持っている。
こちらではmanyの比較級であるmoreを使っています。「もっと」という意味で覚えている人も多いので、見た瞬間それが比較級とわからなくても意味自体はわかるのではないでしょうか。公式通り、きちんとthanも使われていますね。
ここで少し余談!
英語学習するうえでの大きな壁の一つ「発音」。下記記事ではそんな発音の上達法をご紹介しています!ぜひ参考にしてみて下さい♪♪
副詞を使った比較表現
今までは形容詞の比較級について思い出してきましたが、実は中学生の時に副詞の比較級もサラッと習っています。あまりにサラッと行くので気付かなかった人も多いのではないでしょうか。ついでのように扱われてていますし、そもそも中学生の時点で形容詞と副詞の違いを理解している子は少なく、こちらも論理的に覚えるより例文で覚えるようになっている傾向が強かったのです。
実は副詞も比較級として使えるので、このことも追加要素として覚えておきましょう。使い方はいたってシンプルで、以下のようになります。
君はロンより一所懸命働くね。
ここのhardというのは、働くという意味を表すworkにかかっていますから、形容詞ではなく副詞です。「一所懸命に」どうするのかと問えば、「働く」という動詞に繋がりますよね。
形容詞の場合は、「大きい」何なのかと問えば「車」というように名詞に繋がるはずです。形容詞は名詞を修飾し、副詞は動詞を修飾すると覚えておきましょう。
比較級になるのは副詞になりましたが、この例文を見てそう違和感を抱いた人は少ないのでは?
すらりと入ってきて、形容詞であろうと副詞であろうと言い方や英文の見た目にそこまでの違いを感じることはありません。
同等比較
ここからは、比較の中でも「同等比較」という少し変わった表現方法を紹介します。これも実は中学2年生で比較級を習った時に覚えたものです。同等比較とは、「AとBは同じくらい~だ」と言いたい時や、否定形にして「AはBほど~でない」と言いたい時に使います。
同格比較は、比較の際に用いる形容詞、または副詞の前後に as を置くので形を見ればそれとすぐにわかるようになっています。
私は彼女と同じくらい早く走れる。
ここで比較されているのは足の速さなので、比較級になるべきは副詞のfastです。けれど、asで挟まれているfastは原級ですよね。
同等比較では、asの間の形容詞や副詞は原級のままであるというルールがあります。ここに注意して覚え直してみてください。一見すると比較級がないのでそれとわからないかもしれませんが、asで挟んでいるところに着目できればすぐに理解できるはずです。
私は妹と同じ身長だ。
こちらは形容詞のtallを同等比較に組み込んだ形です。2つを比べて同じくらいの~だと言いたいシチュエーションはたくさん出てくるので覚えておきましょう。2つの違いに着目したのではなく、2つが同じであることに着目するのが同等比較です。
私は彼ほど早く走れない。
こちらは同等比較の否定形です。否定を表すnotを分中に入れるだけで意味は逆になります。これは比較級を使って言い換えもでき、He can run faster than I. となります。中学ではよく言い換え問題としてテストなどで出題されていました。
私は彼女の2倍の量を買った。
~倍と表現したい時には、最初のasの前にtwiceやthree timesなどを入れましょう。これで上記のように簡単により難しい表現を言えるようになります。
この例文を元に、動詞や形容詞、副詞などを買えて自分なりに例文を作る練習をしてみましょう。数多く作ればそれだけ頭の回転が速くなり、英会話中にサッと言葉が出てきますよ。
ここでまた少し余談!
下記記事では、英会話をしている時の上手なリアクションの取り方をご紹介しています!英会話をするうえでかなり重要な部分なので、ぜひ覚えておいてください♪♪
まとめ
中学生の時にならった比較級のおさらい、いかがでしたか?一度習っているので思い出したら早かった人もいるのではないでしょうか。学生のころは英会話というより受験のための授業だったので、これからは英語がペラペラになるようしっかり自分から発信できる練習をしてみましょう。
リスニングをして音慣れをし、自分の口で言ってそれを耳でも聞きます。
比較級は一度文法を覚えたらそこまで難しい言い回しにはならないので、まずは最初の-erを付けるところから取り組んでみましょう。
徐々に難易度を上げてmoreを使う例文も習得すれば達成感も満足感も味わえます。
◇経歴
英語科高校卒
外国語学部英米学科卒
学習塾で英語を教えている
◇資格
・IELTS6.5
◇海外渡航経験
高校時代にオックスフォードの語学学校へ留学
大学時代にエディンバラ大学へ1年交換留学
◇自己紹介
ハリー・ポッターがきっかけで英語に目覚め、高校・大学とイギリスに留学したイギリスマニア。学校はアメリカ英語なので自己流でイギリス英語を習得。発音、スペル、すべてにおいてクイーンズ・イングリッシュを使い英語の先生にバツをくらうもめげず。生まれも育ちも日本で、海外に繋がりがなかったため留学が夢となった。アルバイトで全資金を稼ぎ渡英すると、勝手な高い理想を上回るほどの素晴らしさを目の当たりにし更に虜に。