災害の英語を学ぼう!発生する・備える・緊急時フレーズも

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新型コロナウイルスが収束しないうちに、九州や中部地方など日本各地で起こった令和2年7月豪雨。
被害に遭われた方々に心よりお見舞いを申しあげます。

皆さんは、災害に関する海外の最新ニュースや情報を読むことはありますか?
社会ニュースということで、「読みたいけれどハードルが高い」と感じる人がいらっしゃるかもしれません。

しかし、これだけ災害が頻繁に起こる時代ですから、ちょっとした苦手意識を放っておくわけにもいかないのではないでしょうか?
日本に住む外国人と災害を話題にする可能性も高いですね。

今回の記事では「災害」を取り上げます。
種類ごとの英語表現、そして非常時に覚えておきたいフレーズなど、この機会に、是非一緒に学んでいきましょう!

災害の種類とその英語表現を学ぼう

事故、事件、地震、台風、洪水、津波、噴火、このように災害と言っても様々な種類があります。

2019年7月、33人もの死者を出した京都アニメーション放火事件は、歴史に残る大量殺人事件となってしまいました。
また、オーストラリアの森林火災も記憶に新しいのではないでしょうか?
この火災は、ユーカリの木から自然発火したことが原因と言われています。

まず、これらの災害をどう英語で表現するのか見ていこうと思います。
災害そして自然災害と大きく2つに分けてみましょう。

1)災害 disaster


事故、事件など、突然起こる災害を表わすときに使うのが名詞「disaster(ディザスター)」です。
disasterは”惨事”とも訳すことができ、私たち人間そして生活に大きな影響を及ぼします。

Cambridge Dictionaryでdisasterを調べてみると、以下の定義があります。
“Great harm, damage, or death, or serious difficulty.”

引用元:Cambridge Dictionary
https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/disaster

harm(損害・損失・痛手)、damage(損害・被害)、difficulty(困難・難事)といった単語が並べられています。
greatは皆さんもご存知の”素晴らしい”という意味を持ちますが、ここでは”大きい・大きな”といった程度を表わすニュアンスで使われています。

このように大きな損害、被害、死または深刻な困難を表わす言葉がdisasterなのです。
以下、例文で確認してみましょう。

It was a disaster.
- それは惨事でした。

There have been several disasters recently.
- 最近、いくつかの災害がありました。

The accident was the greatest disaster we have ever had.
- その事故は、私たちにとって今までで最大の惨事でした。


私がすぐに思い出すdisasterと言えば、1985年に起こってしまった日航ジャンボ機の墜落事故です。
羽田発大阪行きの日本航空123便が群馬県の御巣鷹山に墜落し、520人もの死者がでてしまったのです。
日本の航空史で規模の大きい最悪の事故であり、これこそ大惨事=disasterだったのです。

毎日、状況を伝えるトップニュースに釘付けになり、被害の大きさにショックを受けたものです。
事故の原因ですが、大阪空港でこの飛行機が尻もち事故を起こした時のボーイング社の修理が不適切だったことだと言われています。

さて番外編として、日常会話に使えるdisasterを使ったフレーズもご紹介しましょう。

1)-1 It’s a disaster!

このフレーズは「最悪!」「めちゃくちゃじゃん!」というときに使えます。
災害・惨事が起こったくらいに最悪な状況になって、それを嘆くというニュアンスです。

Mark: You look upset, what happened?(心配ごと?どうした?)
Riku: I was fired, it’s a disaster!(解雇されたよ、最悪!)


1)-2 disasterと同様に使える「catastrophe」

カタストロフィーという言葉を聞いたことがありますか?
悲劇などの結末というときに使われるcatastropheが、大災害、大惨事、大事故という意味を持ちます。
この英単語がdisasterと同じように災害に使えます。

If the contract is cancelled, it’ll be a catastrophe for everyone concerned.
- もし契約がキャンセルされた場合、関係者全員にとって大惨事になります。

It’s a catastrophe beyond human control.
- それは私たち人間の手には負えない大災害です。


1)-3 disasterと同様に使える「tragedy」

さらに、tragedy(トラジェディ)という単語もご紹介しましょう。
悲劇、重大な事故、自然大災害という意味を持つ名詞です。

His daughter’s sudden death was a terrible tragedy.
- 彼の娘さんの突然の死は恐ろしい悲劇でした。

9.11 was a terrorist attack and it was a national tragedy.
- 9.11はテロ攻撃であり、国家の悲劇でした。

さて、災害のなかには自然災害というカテゴリーがあります。

2)自然災害 natural disaster


災害のなかでも、自然現象が直接の原因になって起こる自然災害があります。
災害と言うとき、事故よりも自然災害を考える人が多いかもしれません。

いつ発生するか分からない、そして食い止めることが難しい自然災害をまとめて表現するときには「natural disaster(ナチュラル ディザスター)」となります。
disasterにnatural(自然の・野生の)を加えていますので、覚えやすいですね。

この定義もCambridge Dictionaryで調べてみましょう。
”a natural event such as a flood, earthquake, or tsunami that kills or injures a lot of people.”

引用元:Cambridge Dictionary
https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/natural-disaster

この定義のなかにも幾つかの自然災害が例として挙げられています。
ここからは、それらについて詳しくみていきたいと思います。

自然災害の英語表現を解説

ここからは、地震や洪水などそれぞれの自然災害の英語表現を例文とともに紹介していきましょう。
いくつか知っているものはありますか?
()内は発音になります。

1. Earthquake(アースクウェイク)


地震です。
日本は地震大国と呼ばれていること、フィリピンやイランなど、世界でも地震災害が頻繁に起こっていることからもご存知の人が多いのではないのでしょうか?

日本人はある意味、地震に慣れている部分がありますが、そうでない外国人にとっては大きな揺れは怖いものですね。
避難する場所、安全確保の方法など事前に確認すべき対策を教えてあげられるといいですね。

ちなみに、余震はaftershockです。

The great earthquake happened in the Tohoku area on the 11th March, 2011.
- 2011年3月11日、東北地方で大きな地震が起こりました。

2. Flood(フラッド)


フラッドは河川の氾濫による洪水です。
令和2年7月豪雨でも洪水で大きな被害がでました。気象情報を確認しながら、警報などに応じて直ちに避難する必要があります。
ただ、今回はコロナウイルス感染の心配があり、避難所に避難しなければならない人たちは重ねて辛い思いをされていることとお察しします。
洪水は豪雨(heavy rain, drownder)によるものですが、私たちにはどうにもならないところが悔しいですね。

My house was damaged by the flood.
- 私の家は洪水で被害を受けました。

3. Typhoon(タイフーン)


台風や暴風です。
台風とタイフーンの発音が似ていますが、これは中国や台湾で激しい風を”大風(タイフーン)”と呼び、それがヨーロッパ各国に渡った由来があります。

A big typhoon is approaching.
- 大きな台風が近づいてきています。

4. Tornado(トルネード)


竜巻を表わすtornadoは、旋風や感情の爆発という意味も持っています。
竜巻は、ねじれるというところからtwisterという表現も使われます。

The tornado destroyed the whole town.
- 竜巻は街全体を破壊しました。

5. Volcanic eruption(ヴォルカニック エラプション)


Volcanic(火山の)がeruption(噴火・爆発)から、噴火になります。
富士山、阿蘇山など活火山はactive/live volcano、休火山はsilent volcanoです。

The volcanic eruption of Mt. Vesuvius in Pompeii, Italy is very famous.
- イタリア、ポンペイのヴェスビオ山の噴火はとても有名です。

6. Tsunami(ツゥナミ)


その名もツナミ、津波が英語でもtsunamiとして世界中で使われています。
tsunami以外では、seismic sea waveまたはtidal waveとなります。
津波はジェット機並みのスピードで陸に迫ると言われています。
1896年の三陸沖地震では地震から30分後に最大38メートルもの高さの津波が集落を襲ったということですから、本当に恐ろしいですね。

There was a big earthquake in Indonesia, followed by a tsunami.
- インドネシアで大きな地震が起こり、そして津波が発生しました。

7. Landslide(ランドスライドゥ)


land+slideという構成から、容易に想像できるかもしれません。
landslideは、地滑り、土砂崩れまたは山崩れという意味になります。

It was raining heavily all day, and the traffic was completely blocked due to a landslide.
- 終日大雨だった。そして地滑りが発生したために交通は完全に遮断されてしまった。

世界のニュースや驚きの写真を届けるNational Geographicをご存知の人は多いかもしれませんね。
環境のページに「自然災害」と題し、様々な災害の写真や動画が載っています。
災害への理解、英語の勉強にとてもおすすめですので一度ご覧になってみてください。

引用元:National Geographic
https://www.nationalgeographic.com/environment/natural-disasters-weather/

ここからは、その他の英語表現や非常時に使える英会話フレーズなどもご紹介しましょう。

災害関連の英語表現、もっとご紹介!

災害は生活に大きな影響を及ぼし、ときには大きなものを失ってしまうことさえあります。
また、その後になかなか日常生活に戻ることが困難であったり、それまでの環境がガラリと変わってしまったりします。

さらに災害関連の英語をご紹介していきましょう。

- 災害に備える

”備えあれば憂いなし”ということわざがあります。
普段から準備をしておけば、いざというときに心配がないという意味です。
そうは言っても、災害はいくら防災の準備をしても心配がないことにはなりません。
しかし、家族との安否確認の連絡方法、食料・飲料の備蓄など、できることはたくさんあります。
”備える”ということは準備をすることですから、prepare/ready/equipなどを使うことができます。

My family talked about the evacuation centre and how to get there.
- 私の家族は避難場所やそこにどう行くかということについて話していた。。

I prepare food and drink for a disaster.
- 私は災害用に食べ物や飲み物を備えています。

非常用品リスト例:
食料 foods
飲料 drinks, water
衣類 clothes
現金 cash
懐中電灯 flashlight
携帯ラジオ portable radio/wind-up radio
電池 batteries
携帯救急セット portable first aid kit

災害に備えるときのお役立ち情報


(1)日本政府「災害に対する家庭での備えに関して」
政府のホームページには、災害に対する家庭での備えに関してのページがありますので確認してみてくださいね。

引用元:首相官邸
https://www.kantei.go.jp/jp/headline/bousai/sonae.html

(2)国土交通省「ハザードマップポータルサイト」
身の回りでどんな災害が起こりうるのか調べることができるサイトです。

引用元:国土交通省「ハザードマップポータルサイト」
https://disaportal.gsi.go.jp

災害が発生する


さて、「happen」という動詞が上述の例文でも何回か使われました。
発生する・起こるという意味ですが、災害が発生したときに使える表現は他にもあります。


hit/strike/occur
使い方で注意していただきたいことは、hit/strikeは災害に襲われた対象をその後に置くことができますが、happen/occurはその対象(目的語)を置かないというポイントです。

Earthquakes often hit Japan.
- 地震は頻繁に日本で発生します。


ここで少し余談!

下記記事では海外旅行時に「空港」で使える英会話フレーズをご紹介しています!空港もかなり苦戦する人が多い場面なので、この記事を参考にしてスムーズに旅行の計画を進めていきましょう♪♪

nativecamp.net


災害が発生!そんなときに使えるフレーズは?

災害が起こると恐ろしさからパニックになってしまうことも。
今まで経験したことのない災害であれば尚さらです。
災害が発生したときに使える英語フレーズを紹介します。

There is tsunami/earthquake/flood!
- 津波/地震/洪水だ!

Calm down.
- 落ち着いて。

Don’t scream.
- 叫ばないで。

Don’t be panic!
- パニックにならないで!

I’m scared.
- 怖い、、、

Watch out!
- 気をつけて!

Turn off the kitchen stove.
- コンロを止めて。

Are you OK?
- 大丈夫?

Follow me.
- 私についてきて。

Are you there?
- そこにいるよね?

Stay in a safe area during a natural disaster.
- 自然災害が起こっている最中は、安全なところにいて。

Stay away from the mountains as a landslide could happen.
- 山に近づかないで、土砂崩れが起こるかもしれない。

Evacuate to the shelter!
- 避難所に避難しないと!

Don’t drive until the danger has passed!
- 危険が過ぎ去るまでは運転しないで!

Have you got the emergency kit?
- 非常用品セット、もった?

Did you get any injuries?
- どこか怪我していない?

My leg is injured.
- 足を怪我しちゃった。

We’ll be fine.
- きっと大丈夫。

We are safe now!
- もう安全だ!

災害が起こったときは火元を確認し、安全を確保するためにとにかく逃げる!ことが重要です。
そしてできる限り声を掛け合い、パニックにならないよう努めましょう。

最後に、災害関連でチェックしたい情報をお届けします。

災害関連の情報


首相官邸「大雨・台風では、どのような災害が起こるのか」
https://www.kantei.go.jp/jp/headline/bousai/taifu_ooame.html

政府広報オンライン「災害時に命を守る一人一人の防災対策」
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201108/6.html

国土交通省観光庁「外国人旅行者向け災害時情報提供アプリ Safety tips」
https://www.mlit.go.jp/kankocho/news08_000234.html


ここでまた少し余談!

下記記事では、「レジで使える英会話表現」をご紹介しています!この記事を参考にしてお会計をスムーズに済ませましょう♪♪

nativecamp.net


災害の英語を学ぼう!まとめ

様々な災害について、その英語表現や役に立つ情報を紹介をしました。
災害はdisaster、自然災害はnatural disasterということを抑えるとともに、それぞれの災害を個別に覚えていきましょう。

もうひとつ、災害は災害でも”人災”という言葉があります。
コロナウイルスでもGo Toキャンペーンで人災になるといった意見があります。
この場合は「man-made」、自然災害で大変なところに人災なんてとんでもないことです。

とにかく、災害は世界中で起こるものであり、多くの人が影響を受けます。
家族や友人、またオンライン英会話の講師とも災害の体験や準備すべきものなど、ぜひ意見交換をしてはいかがでしょう!