「イキる」の英語表現を例文と語源も合わせてご紹介♪♪

full of oneself

英語を母国語とする国は、アメリカやカナダ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドなど、複数あります。

国によって同じ意味でも異なる表現方法をしたりするため、国が違うだけで英語ネイティブ同志でも理解できなかったりすることがあります。

また、これらの国々だけでなく、シンガポールやフィリピンのような、英語を公用語としている国々も世界中にあるため、それぞれの国でオリジナルの表現などがあります。

そのような表現を他の国の人に使ってしまうと、全く通じないという可能性もあります。

これは英語に限った話ではなく、日本語でも同じようなことが起きます。

例えば、東北地方の人たちと関西地方の人たちでは話し方がとても異なります。

また、同じ東北地方の中でも、県が違うだけで表現方法が変わったりします。

また、ネットスラングなども同様です。

今回は、最近よく聞くようになった「イキる」という言葉。

外国人がこの言葉を初めて聞いたとき、もし意味を聞かれたら皆さんは英語で答えられますか?

また、自分が英語を話しているときに限りなく「イキる」に近い表現をしたいと思ったとき、どのように表現しますか?

そんな時のために、「イキる」の英語表現、会話で使える例文、語源まで紹介したいと思います!

「イキる」について

そもそも「イキる」とはどういう意味なのでしょうか?英語表現について知る前に、日本語で意味を確認していきましょう。

「イキる」ってどういう意味?

「イキる」についてインターネットで検索してみたところ、おおよそ以下の意味に当てはめて使われることが多いことがわかりました。

・得意げになる

・調子にのる

・高圧的な態度になる

・偉そうにする

これらを見ると、

・ヤンチャな人

・マウントを取ろうとする人

・普段は大人しい人

などに対して使えそうな表現であることが想像できます。

よく聞く活用変化としては、

・イキって(副詞)

・イキった(形容詞)

・イキってる(現在進行形)

などでしょうか。

また、「イキり顔」や「イキり倒す」のような使い方もよく耳にします。

このように、形を変えることで色々な表現をすることができます。

「イキる」の語源

次に、「イキる」の語源もインターネットで調べてみたところ、以下のことがわかりました。

・「イキる」は「粋がる / 意気がる」から来ている

・「粋がる / 意気がる」は関西地方で使われていた方言

元々は「意気」から転じて「粋」の漢字が使われ、素振りを表す接頭辞「がる」が付くことで、

「粋であるように振舞う」

という意味で使われていたようです。

ちなみに、Weblio辞書によると、「粋」には以下のような意味があります。

① 気性・態度・身なりがあか抜けしていて、自然な色気の感じられる・こと(さま)。粋(すい)。 ⇔ 野暮(やぼ) 「 -な格好」 「 -な作り」

② 人情・世情に通じているさま。 ⇔ 野暮 「 -な計らい」

③ 遊里・遊興に精通していること。また、遊里・花柳界のこと。 「 -筋」

④ いろごとに関すること。

(Weblio辞書より引用)

つまり、洗練されたセンスや知識などを持ち合わせていないのにもかかわらず、そのようであるフリをしてしまう様を表していたのが「粋がる」です。

そこから時代とともに「粋がる」の意味が広くなっていき、

「強く見せるために虚勢を張る」

といった意味でも使われるようになっていきました。「イキがってんじゃねぇよ」といった不良言葉も生まれ、カタカナで表記されるようにもなりました。


ここで少し余談!下記記事では「グチる」の英語表現をご紹介しています!日本語で何気なく使っている表現を英語で使えるととても役に立つので、ぜひ下記記事を参考に覚えてみて下さい♪♪

nativecamp.net


「イキる」の英語表現

「イキる」の意味や語源がわかったところで、次は英語での表現方法を見ていきましょう。

「イキる」って英語でなんて言う?

「イキる」の言い方は色々ありますが、ここでは7つの異なる表現をピックアップしてご紹介します。

full of oneself

「full of oneself」は、自己中心的で自惚れたように調子に乗っている様を意味する表現です。

「be full of 〜」で「〜でいっぱいである」という意味になるので、「full of oneself」もbe動詞の後に付けるようになります。

注意しなければならないのは、主語によって「oneself」の部分を変えなければならないということです。

例えば、「You」だったら「yourself」、「He」だったら「himself」のように、主語に対応するように再帰代名詞(-self/-selvesのこと)の形を変える必要があることを覚えておきましょう。

I don’t like to talk to him because he is full of himself.

彼はイキってるので話したくありません。

bossy

「bossy」は「威張っている」という意味の形容詞で、発音は「ボォスィー」という感じになります。

「上司」という意味の「boss」から来ており、親分風を吹かせた偉そうな態度を表すことができる単語です。

ちなみに、このように英語では「名詞+y」で形容詞として使われることが非常に多いです。

例えば、「watery」で「水っぽい」や、「garlicky」で「ニンニクがきいた」のように表現できるので、ついでに覚えておきましょう。

He always tries to be bossy on purpose.

彼はいつもわざとイキろうとする。

※on purpose わざと

arrogant

「arrogant」は「傲慢な」という意味の形容詞です。

「bossy」との違いを知るために、ケンブリッジ辞書で調べてみたところ、以下のように説明がされています。

bossy

“A bossy person is always telling people what to do.”

偉そうな人は、常に人に何をすべきかを言う

arrogant

“unpleasantly proud and behaving as if you are more important than, or know more than, other people”

他の人よりもあなたがより重要である、またはより多くを知っているかのように振る舞う

(ケンブリッジ辞書より英文引用)

上記から「bossy」は人にあれこれ言う様を表すのに対し、「arrogant」は、他の人たちより優れているかのように振る舞っている様を表すことがわかります。

ちなみに、「arrogant」と「elegant(優雅な)」の発音が非常に似ているので、聞き分けられるかぜひ試してみてください!

She is so arrogant. She thinks what she says is always right.

彼女はとても傲慢です。彼女は自分の言うことが常に正しいと思っています。

cocky

「cocky」は「気取った」「生意気な」という意味の形容詞です。

状態的に使いたい時は「be cocky」で大丈夫ですが、もし動詞的に使いたい場合は「get cocky」という形にすれば「調子にのる」というニュアンスで使うことができます。

発音は「コォキィ」です。「コッキー」ではないので注意しましょう。

You’ve changed. You used to be so cocky when we were in junior high school.

変わりましたね。あなたは中学生の頃、とてもイキってましたよ。

get carried away

「get carried away」は、テンションが上がってハメを外してしまうような意味での「調子にのる」「浮かれる」です。

「get carried」は受動態で「運ばれる」、「away」は「遠くに」です。

つまり、「遠くに運ばれる」が転じて、気がどこか行ってしまっている様を表しています。

He always gets carried away when we party. I think we shouldn’t let him drink much.

パーティーのとき、彼はいつもイキります。彼にたくさん飲ませないほうがいい思います。

high-handed

「high-handed」は「高圧的な」「横暴な」という意味の形容詞です。

副詞的に使いたい場合は「high-handedly」という形にすれば、「高圧的に」「横暴に」という意味で動詞を修飾することができます。

ちなみに、「overbearing」という単語も「arrogant」や「high-handed」のように、「威圧的な」「横柄な」といった意味の形容詞です。

「high-handed」と「overbearing」の違いを調べてみたところ、「DifSense」というサイトで以下のように説明されていたので、参考にしてください。

High-handed

“Using power or authority without proper consideration for the feelings or rights of others.”

他者の感情や権利をきちんと考慮せずに、権力や権威を使うこと。

Overbearing

“Overly bossy, domineering, or arrogant.”

過度に偉そう、横暴、または傲慢。

(DifSenseより英文引用)

My father was always high-handed towards other parents.

私の父はいつも他の親に対してイキってました。


ここでまた少し余談!下記記事では「ケチる」の英語表現をご紹介しています!ぜひ参考にしてみて下さいね♪♪

nativecamp.net


まとめ

では今回の記事の内容のまとめです!

「イキる」を英語で表現すると、

・full of oneself

・bossy

・arrogant

・cocky

・get carried away

・high-handed

・overbearing

いかがでしたでしょうか?

「イキる」だけでもこんなに異なる表現方法が英語にはあるので、バリエーションを楽しむことができます。

言い方だけ学んでもなかなか使えるようにならないので、まずはご自身の周りにいるイキっている人を思い浮かべながら、今回学んだ表現を使って自分で例文を作ってみましょう。

また、ネイティブキャンプの先生と話しながら練習するのもおすすめですよ!