マレーシアと言えば何を思い浮かべますか?
最近話題になっているのが 「ロングステイ希望国・地域2018」 で13年連続1位に輝いています。つまり、日本人にとって移住したい国ナンバーワンということです。
よく写真で見かけるのは 「ペトロナスツインタワー」 ですが、マレーシアと言えば「コレだ!」いうイメージや文化がすぐに出てこない方もいるのではないでしょうか。
筆者は実際に2019年12月にマレーシアのクアラルンプール郊外へ移住しています(就労ビザを取得)。インドやタイと違い、強いインパクトのないマレーシア。暮らしてみてその理由が分かって来ました。
この記事ではマレーシアの文化や生活について紹介します。移住だけでなく旅行を検討されている方も是非チェックしてみてくださいね。
さまざまな人種が暮らす多民族国家
マレーシアの特徴はなんと言っても、多民族国家であることです。
さまざまな人種がお互いを尊重し合いながら(それぞれ干渉し合うこともなく?)暮らしています。
つまり、マレーシアの文化というのは人種によって異なり、それぞれ食べるものや年間行事も異なるのです。
人種
マレーシア に暮らす民族は大きく分けて以下のとおりです。
・マレー系(約65%)
・華人系(約25%)
・インド系(約8%)
半分以上がマレー系で、ヒジャブで頭を覆った女性が分かりやすいかと思います。
華人系はマレーシアの経済を回していると言われており、ビジネスで活躍しているそうです。そして、南インドから移住して来たインド系はサービス業でよく見かける印象があります。
これらの人種を軸にさまざまな文化があるのです。
宗教
宗教は人種と深く関係しており、以下の宗教があります。
・イスラム教(約60%)
・仏教(約20%)
・キリスト教(約9%)
・ヒンドゥー教(約6%)
ほとんどのマレー人はイスラム教徒であり、国教でもあります。1日5回のお祈りがあり、大音量が街中に響きます。
華人系は仏教かキリスト教で、インド系はヒンドゥー教のようです。
イスラム教のイベントを中心にクリスマスやチャイニーズニューイヤーのイベントも盛大に行われます。
言語
「マレーシアでは何語が話されるの?!」 とたまに聞かれることがあるのですが、これも複雑なのです。
マレー人が大半を占めるマレーシア ではマレー語が公用語です。しかし、ほぼ英語は通じると思って大丈夫です。イギリス統治時代の流れがあるからです。
そして、華人系は中国語も話せますし、インド系はタミル語も話せます。
筆者は首都クアラルンプールの郊外(首都圏でいう神奈川・埼玉・千葉のイメージ)に住んでいますが、マレーシア人はマレー語+英語+(中国語 or タミル語)が話せるマルチリンガルが多い印象です。
中には日本のアニメが大好きで日常会話の日本語レベルも話せるという強者もいました。
気質はとてもフレンドリー
そんな多民族国家のマレーシア。
彼らの気質はとてもフレンドリーです。街中で目が合えばニッコリ笑って「Hi」と挨拶する方もいるくらいです。
これだけの多民族国家であるため、違いに対しては非常に寛容な印象があります。むしろ、「違う」ことを「違う」と意識すらしていないのかも知れません。
それだけ、さまざまな人種が自然に暮らしているのがマレーシアという国です。
注意点
イスラム教徒が大半を占めるマレーシアでは、それに対する配慮は必要かと思います。もし、モスクを見学にいく場合は肌の露出は控えるのがマナーです。
これは女性だけでなく、男性も同じです。ハーフパンツや半袖のTシャツはやめましょう。
また、豚肉やアルコールが禁止されていることは有名ですが、イスラム教徒でなくとも注意するべきことがあります。
それは
「ハラル(イスラム教徒が食べられる)」
「ノンハラル(イスラム教徒が食べられない)」
という考え方です。
イスラム教徒が食べられる食品やレストランには「ハラル」マークが記載されています。もし私たちがスーパーマーケットで豚肉を買うときは「ノンハラル」の売り場に行き、専用のレジを利用しなくてはいけません。
多民族国家ならではの食文化
他民族であれば当然、食文化も多様です。
定番のマレー料理はもちろんのこと、中華料理やインド料理のレストランはどこでも見かけることができます。
それから、お隣のタイ料理や日本料理のレストランもありますので、マレーシアでは食に困ることは少ないと思います。
外食チェーンも充実
筆者がマレーシアで実際に見たり調べた結果、日本でお馴染みの外食チェーンは以下のとおりです。
・マクドナルド
・ケンタッキーフライドチキン
・バーガーキング
・サブウェイ
・スターバックスコーヒー
・すき家
・丸亀製麺
残念ながら日本の外食チェーンは店舗数も限られています。
コーヒーや紅茶のオーダーには注意
最も注意すべきなのはコーヒーや紅茶のオーダーです。暑いのでアイスコーヒーやアイスティーを頼むときです。
え?と思われるかも知れませんが、マレーシアのコーヒーや紅茶は何も言わなければ甘すぎるものが出て来ます。
必ず 「without sugar」 と店員さんにオーダーしましょう。
コーヒーに関して言えば、練乳入りの甘いものが出てくるのでブラックを飲みたい場合は 「without sugar and milk」 と伝えましょう。
もう一度いいますが、何も言わないと練乳入りのコーヒーがスッと出て来て飲むとビックリするぐらい甘いので気をつけてください・・・
ちなみに、マレーシアにはチップの習慣はないので必ずしも渡す必要はありません。ただし、素晴らしいサービスの体験をしたのならば渡してもOKです。
交通事情は車が中心
マレーシアの交通事情は車中心の社会と言えるでしょう。
・BMW
・アウディ
・フォルクスワーゲン
・トヨタ
・日産
・ホンダ
・現代
時間帯によっては交通渋滞もたびたび発生しており、新たに道路の建設をしているところを見ると車社会なんだなと感じます。
旅行者はGrabタクシーがオススメ
旅行で来る場合はGrabをインストールしておきましょう。GrabとはUberタクシーの東南アジア版です。
アプリで現在地と行き先を入力して、近くのドライバーとマッチングすれば迎えに来てくれて、目的地までたどり着くことができます。
クレジットカードも登録できますし、金額とルートがアプリ上で表示されるので、遠回りされたり、ボッタクリされることがありません。
電車・モノレールも使い勝手は良い
電車やモノレールも発達しており、クアラルンプールの主要な観光地にアクセス可能です。
時刻表は特になくて 「約何分おきに運行」 といった感じです。電光掲示板にそのように表示されています。
行き先をよく見て乗れば全く問題なしです。ただし、車内は異様に寒いので注意しましょう。
旅行者にバスはオススメできない
バスも頻繁に走っているのですが、旅行者には全くオススメできません。移住して生活に慣れて来たら、バスの乗り方を少しずつ覚えて行くと良いでしょう。
なぜ、バスがオススメできないかと言うと以下の理由があげられます。
・時刻表がなく、何分おきにくるのか全く分からない
・手を上げてアピールしないと停まってくれない、乗り損ねる(手をあげても無視されることもある・・・)
・車内アナウンスがなく、何もしないと降り損ねる(ボタンを必ず押すこと!)
・早く降りないとドアに挟まれる
・時間帯や乗客の数によって途中の主要な停留所で降ろされることもある
電車だけでは網羅できないエリアはバスが必要にはなるのですが、慣れておいた方が良いので、旅行者はやはりGrabタクシーをオススメします。
国によって様々な法律が存在します!移住や旅行で訪れる前にしっかりとその国の法律を理解しておきましょう!
日本人にとって暮らしやすい環境
マレーシアは日本人にとって移住したい国ナンバーワンだけあって、暮らしやすい環境が整っていると思います。
それは、一年中温暖な気候(日本の夏ほど厳しくない)であることや、多様な食文化が大きいでしょう。
それに加えて、快適に暮らすためのインフラが整っていることも理由としてあげられます。
買い物に困ることもない
クアラルンプール の中心部でも郊外でも至る所で大きなショッピングモールがあり買い物に困ることはありません。
日本でお馴染みの大型店舗は以下のとおりです。
・イオン
・伊勢丹
・IKEA
・ダイソー
・TESCO(英系スーパーマーケット、日本では撤退)
これらの店舗があれば大抵のものは揃います。もちろん、日本の商品も手に入ります。
インターネット環境も良い
日本からSIMフリーのスマートフォンを持っていけば、クアラルンプール の空港やコンビニで気軽にSIMを購入してインターネットを開始することができます。また、レストランやショッピングモールのWi-Fiも充実しています。
自宅の固定回線のスピードも問題なく、月々102RM(約2,700円)ほどで使えます。ただし、初回の契約と設置には時間がかかって待たされることが多いようです。
物価は日本の1/3は本当か?
よく、マレーシアはの物価は日本の1/3くらいで、月5万も出せばプールとジム付きのコンドミニアムに住んで優雅な暮らしができる!言われていますが本当なのでしょうか。
確かに5万だと1,900RMですので、プールとジム付きのコンドミニアムに住むことが可能でしょう。ただし、日本人がイメージするような綺麗なコンドミニアムに住むには6万〜7万は準備しておきたいところです。
安いのは固定費や交通費
この物価について言われていることは、半分は正解で半分は不正解でしょう。つまり、モノによります。
安いのは家賃や通信費、水光熱費とった固定費と交通費です。これらは日本に比べて驚くほど安いと思って大丈夫です。
食費はピンキリ、輸入品は決して安くない
しかし、食費はピンキリです。
例えばローカルの屋台で8RM(約210円)出せばお茶付きでチキンライスやヌードルの定番ランチを楽しむことができます。
しかし、ショッピングモールのフードコートになると少し高くなり、ショッピングセンターのレストランになると更に高くなります。食費に関しては1/3と思わない方が良いでしょう。
さらに輸入品は決して安くなく、スターバックスコーヒーは日本と変わりません。ユニクロの商品については日本の方が少し安いくらいです。
セカンドライフを海外で送りたい!という方に向けた記事を書きました!ぜひ参考にしてみて下さい♪♪
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「マレーシアといえばコレ!」 という決定的な文化は存在しないのかも知れせん。
その背景には、マレーシアは多民族国家であるために、さまざまな文化が存在しているのです。その文化から生まれた食文化を楽しむことが来ます。
新興国から先進国への過渡期にあるマレーシア。快適な暮らしのためにインフラがどんどん充実しています。
ぜひ、マレーシアを訪れてみて下さいね。

2019年マレーシア移住、マレーシア人とルームシェアで楽しく暮らしています。「英語を学ぶ」のではなく、「英語で学ぶ」ことに目覚めて海外大学進学準備中。英語が学習は発音と聞き取りからスタートすることを勧めています。