近年、芸能人や女子アナ、モデルなど多くの有名人が海外に移住しています。
彼らの暮らしをSNSで見ることも多く、海外移住に憧れを持つ方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。けれど、
「特別なスキルもないし・・」
「資金がたくさん必要だから自分には無理」
そのように思う方もいらっしゃるかもしれません。
「海外移住」と一口に言っても移住方法や行先は様々です。
今回の記事では海外移住に興味をもつみなさんに「実際のところ、海外移住ってどうなっているの?」という点についてご説明していきたいと思います。
この記事をお読みいただければ、海外移住前の心構えや準備しておくべきことについてよくわかります。
最後まで読んでぜひ今後の計画に役立ててくださいね。
海外移住のメリット&デメリット
~海外移住の理想と現実って?~
海外移住を検討する前に知っておきたいのが、移住することにより生じるメリット&デメリットです。
事前に海外移住の理想と実際のところを知っておくことにより、海外移住に向けて具体的な心構えができます。
ここでは、どんなメリット&デメリットがあるかを見ていきましょう。
メリット
豊かな人生経験
海外で暮らすという経験は、永住であれワーキングホリデーであれ、その後の人生に大きな影響を与えるものです。
日本とは異なる環境で、旅行者ではない視点で生活することで得られる経験は何事にも代えがたいものでしょう。
海外で培ったスキルや経験を帰国後の生活に活かすこともできます。
語学力アップ
現地に住み、人々とやり取りをしていく上で語学力は必須のものとなります。
日本にいながら語学力をアップさせる方法は多々ありますが、日常的に外国語環境に置かれることで飛躍的にその力を伸ばすことができます。
リスクヘッジ
海外で生きるスキルを身に着けるということは、リスクの軽減にもなります。
現在の日本の国際的地位が今後もずっと続いていくという保証はありません。
海外でも生活できる能力や状況を作っておくことは、将来への備えともなります。
お子さんがいる方にとっては、お子さんに英語力を身に着けさせることもできて、将来の選択肢をぐっと増やすことにも繋がります。
デメリット
ビザにまつわるストレス
海外に住む際に必須となるのがビザです。
ビザを申請する際は、お金だけでなく時間も浪費しますし、「取れなかったらどうしよう…」という不安との闘いでもあります。
永住ビザを取らない限り、ビザに関わる苦悩は続きます。
準備する書類も膨大で予想以上に気力を奪われるのがビザ申請です。
海外移住を目指す方は、このストレスとうまく付き合っていく必要があります。
医療やサービスなど日本式との違い
日本式のサービスや医療に慣れている方にとっては、海外と日本での違いに驚かれることも多いでしょう。
例えば、宅配便や修理業者が時間通りに来るというのは他の多くの国では見られません。
バスや電車が時間通りに来て、いつでもコンビニで便利に物が買えるという 「安価で安定したサービスが受けられる」 というのは日本ならではの良さです。
医療面では、多くの海外の国では歯科に保険が適用されず、高額な治療費を求められます。
歯科治療だけではなく、一般の治療も日本のように細かなケアはあまり見られません。
例えば、インフルエンザの疑いで病院にかかっても専門的な検査はなく、解熱剤を処方されて 「ゆっくり寝て回復しなさい」 と言われたりします。
海外ならではののんびりした空気を楽しめる方はよいのですが、日本式のサービスに慣れている方にとってはこれらの違いはかなり大きいと言えるでしょう。
孤独やストレスとの闘い
単身であれ家族連れであれ、住み慣れた国を離れて海外で生活するということには孤独はつきものです。
現地の言葉が流暢に話せて、溶け込めるという方はよいのですが、そうでない方にとっては孤独を感じる場面もあるでしょう。
日本人のコミュニティを見つけたり、現地でも友人を作ったりすることでストレスや孤独と上手に付き合っていく必要があります。
ここで少し余談!
海外での就職。転職。憧れている方も多いのでは?
そんな海外での就職や、転職に必要な英語力についてまとめた記事を紹介します。ぜひ合わせて読んでみてください。
海外移住するために必要なことってどんなこと?
ここまで、海外移住にまつわるメリットやデメリットについてご紹介してきました。
海外移住を実行する前に、どのような課題をクリアしておくべきなのでしょうか。
ここでは、移住前に解決しておくべき課題や資格についてご紹介していきます。
クリアしておくべき課題
身内の理解
単身者であろうと家族連れであろうと、海外移住を実行する際には身内の理解を得ておくことはとても大切です。
学生ビザで渡航するのであれば、資金の援助をお願いすることもあるかもしれませんし、ワーホリのような就労できるビザであっても、「いざ」という時に助けてもらえるよう、家族に納得してもらった上で渡航することが理想的です。
また、家族連れや永住目的の場合は、他の家族(兄弟姉妹など)にも理解してもらうことも大切です。
介護や家に関わる問題や、年金や保険など日本でやり取りをする必要があるときに、協力してもらえる身内が国内にいるということは大切です。
最低限の語学力
「語学力は現地で身に着けられる」と上記のメリットについての項目で触れましたが、やはり最低限の語学力は必須です。
現地で住むところを決めたり、職探しをしたりする際などに全く現地の言葉が離せないという状況は避けたいところです。
日本人によく多い、「相手の言っていることをよく理解していないのに相槌をうつ」という行為は時として誤解を招き、トラブルの元ともなり得ます。
自分の身を守るためにも、最低限のやり取りができる語学力は身に着けてから渡航しましょう。
また、学生ビザで滞在して大学や専門学校に進学する予定の方は、IELTSなどのスコアが必要となることがあります。
英語環境で一気に伸ばすという方法もありますが、可能であれば国内にいる間にできるだけ伸ばすことをお勧めします。
テストにもよりますが、日本国内よりも海外で受ける方が試験料が割高になることが多いからです。
教材も日本語で評価の良いものを国内滞在中に手に入れておくとよいでしょう。
税金や保険などについての知識
税金や保険についての知識を得ておくことも大変重要です。
所得税や住民税などの税金は、払う時期が決まっており、渡航後に請求されることがあります。
国民年金の支払いも、続けて支払うのか、完全に海外に引き払うので支払いを止めるのかを選ぶことができます。
事前に役所で手続きをしっかり終えておきましょう。
生命保険は、永住目的の場合会社によってはプランの変更ができない場合があります。渡航する前に担当の方としっかりと話し合い、相談しておきましょう。
海外移住する前に身に着けるべき資格は?
日本国内で取得できる資格で、海外でも使えるものがあると心強いですね。
海外に移住する前に身に着けるべき資格には、どんなものがあるのでしょうか。
公的な英語試験のスコア
必須ではありませんが、英語力を示す公的なもの(IELTSやTOEFLなど)のスコアを取得しておくとよいでしょう。
就労を目指す際に、「英語が話せます」といっても、相手はこちらがどれくらいの英語力を持っているのかわかりません。
これらのスコアを取得しておくことは、自分の英語力の客観的な評価となります。
TOEICは日本国内では就職の際によく使われる試験ですが、国外ではあまり通用せず、海外ではIELTSやTOEFLなどが一般的です。
渡航先の国で主流の試験を受けるようにしましょう。
手に職
就労を目指す方にとっては、何らかの専門的な技能を持っているということは大変有利です。
例えば、筆者の暮らすニュージーランドでは自動車の整備士や調理師、美容師といった「技能職」に就いている日本人がたくさんいます。
多くの方が日本国内で得た資格で海外でも活躍しています。
教師や看護師などの職種の方は、国によっては日本国内で取得した免許を書き換えることもできます。
(英語試験合格など諸要件があります。)
海外で就労したい方は、その国でどんな職業が求められているのか、自分の職業で活躍できそうかということについてしっかり調べておきましょう。
海外移住するのにおすすめの国
最後に、海外移住におすすめの国をご紹介していきます。
移住先を検討する上で大切なことは、条件から選ぶことよりも、「行きたい国」をまず考えることです。
一度きりの人生、後悔のないようにしたいものです。
せっかく海外に出るのですから、まずは行ってみたい国を考えてみましょう。
その上で、現在の自分の状況と照らし合わせ、「どうしたらその国で生活していくことができるか」戦略を立てることが大切です。
ここでは日本人に人気な滞在先をいくつかご紹介していきます。
①マレーシア
マレーシアは日本からも比較的近く、昨今海外移住先として人気がある国の一つです。
この国のよいところは、物価や家賃が比較的安く、日本の2分の1から3分の1程度の費用で暮らせる点です。
他のアジア諸国と比べて治安もよく、英語やマレー語が公用語とされています。
イギリス連邦加盟国の一つでもあったことから、英国式の名門校や国際バカロレア認定校なども多く教育水準が高いため、親子留学などでも人気の移住先です。
②ハワイ
常夏の楽園のイメージが根強いハワイ。
移住先としてだけでなく、旅行先としても根強い人気があります。
ハワイの美しい自然や風景、英語環境でのんびりした暮らしはまさにセカンドライフにぴったりと言えるでしょう。
ただし、ハワイはアメリカの州の一つですので、医療面に関してはアメリカ本土と同じく高額を要求されます。
日本のような国民皆保険制度はないアメリカでは、渡航者は民間の保険に入っておき、いざというときに備える必要があります。
また、観光地であり世界の富裕層の移住先としても人気のため、物価や住居費がとても高額です。
ハワイに移住を希望される人は、一時的な滞在でない限り、豊富な資金が必須でしょう。
③カナダ
カナダと一口にいっても西側と東側では文化がかなり異なっています。
東側に行くほどフランス文化の影響が強く、フランス語が英語と同じく公用語となっている州もあります。
カナダは国の政策として多文化や移民に寛容な方針を取っており、海外移住をしたい人々にとって根強い人気があります。
マニトバ州やユーコン州といった人口の少ない州では、州独自の移民政策を取っており、一定の条件をクリアすれば永住権が取れるなど他の英語圏と比べてハードルが低いのも特徴の一つです。
物価は安いものの、住居費や外食費などは高めです。
また、永住権の取りやすい地方に行けば行くほど、人口が少ないため職探しのハードルは上がると考えておくとよいでしょう。
④ニュージーランド
日本から直行便で行ける南半球の小国、ニュージーランドもおすすめの国の一つです。
人口の少ないニュージーランドでは移民政策を取り入れることにより国を発展させてきました。
近年、政府の指針が変わり就労ビザや永住ビザの取得要件が難しくなりつつあるものの、他の英語圏に比べるとまだ比較的取りやすいため、多くの移民が海を渡って来ています。
ただし、ニュージーランドは家賃や物価が非常に高く、現地の人でも富裕層を除いては生活していくのが大変と言われています。
現地で安定して暮らしていくためには、生活にかかる費用と収入とのバランスを見極めていくことが必要となるでしょう。
ここまで海外移住におすすめの国を紹介してきました。
では海外で就職するのにおすすめな国は?そんな疑問についてまとめた記事を載せておきます。ぜひチェックしてみてください。
まとめ
ここまでお読みいただき、海外移住の良い点や悪い点を含め、イメージが湧いたことと思います。
日本にいても同じですが、何かにチャレンジするときはそれにより自分は何を得たいのか」という目的意識をはっきりと持つことが大切です。
海外に移住するということはハードルが高い大きな決断ですが、自分や家族の理想の姿を意識し、目的に向かって動くことで夢を現実化することができます。
ぜひ、新たな人生の一歩を踏み出してみてください。

中学在学中のオーストラリアでの短期ホームステイで、「英語のおもしろさ」に目覚める。英語学習歴はかれこれ20年以上で、終わりなき勉強を今も続けています。長期での留学経験はないものの、現在海外ニュージーランドに住みながら、日々「生きた英語」について実践中。趣味は、ネットサーフィンと文章を書くこと。おおらかな性格と自分では自負しているものの、人に言わせるとおおざっぱなようです。夢は、ネイティブと同じくらいの英語力を身に着けることです。