オーストラリア英語の特徴!発音や表現の違いまで解説

Aussie English

世界には、英語を話す国がたくさんあります。日本国内でも地域によって訛りがあったり方言があるように、英語も国によって様々な違いがあります。

その中でも、英語学習者の方なら一度は 「オーストラリア英語って他の国の英語と比べて何が違うんだろう?」 と疑問に思ったことがあるでしょう。

オーストラリア英語は、イギリス英語やアメリカ英語に比べてとても特徴的で、知らなかったり慣れていないと、聞き取れないという場面も多々あると思います。

そこで今回は、オーストラリア英語の発音の特徴や表現の違いをご紹介したいと思います。

オーストラリア英語の歴史

オーストラリア英語は英語で、

Australian English

Aussie English(オージーイングリッシュ)

と言います。

Wikipediaによると、オーストラリア発音の元になっているのは、初期のオーストラリア移民が多く話していた 「コックニー」 と呼ばれるロンドンの下町訛りや、アイルランド訛りのようです。

というのも、18世紀にイギリスはオーストラリアを植民地化し、イギリスの罪人の流刑地にもなりました。

つまり、多くの人々がイギリスからオーストラリアに移住したため、オーストラリア英語は当時のイギリス英語が元になっているのです。

また、様々な訛りのある英語を話す人たちがオーストラリアに移住したり、先住民アボリジニの影響もあり、最終的にオーストラリア英語は以下の3種類のアクセントに大別されるようになりました。

・Cultivated accent

・General accent

・Broad accent

「Cultivated accent」は、階級や教養の高さを示すアクセントとされています。

1800年代後半で起きた発音矯正の動きの中で、イギリスの公共放送BBCのアナウンサーが話すような 「Received pronunciation」 が正しいとされたのが元となっているようです。

「General accent」は、オーストラリア訛りの中で最も一般的で、広く話されているアクセントです。都心に住む人々のアクセントで、テレビ番組や映画などで使われる標準的なアクセントとして認知されています。

「Broad accent」は、世界中の多くの英語ネイティブが思う 「いわゆるオーストラリア訛り」 です。どちらかというと、オーストラリアの田舎の地域で一般的な訛りです。

オーストラリア英語の基本的な特徴

前述した通り、オーストラリア英語はイギリス英語が元になっているため、イギリス英語と多くの共通点があります。

しかし、時代とともにオーストラリア英語は進化していき、特徴的な発音や表現が生まれました。

ここでは、英語学習者が知っておくべき基本的なオーストラリア英語の特徴をご紹介したいと思います。

オーストラリア発音の特徴

まずは、オーストラリア発音の特徴をいくつかご紹介します。

1、「can’t」の発音は「カーント」

アメリカ発音では「can’t」「キェーント」と発音しますが、オーストラリアではイギリス発音と同様、「カーント」と発音します。

2、「R」の発音が「AH(アー)」

アメリカ発音では、例えば「R」「ER」で終わっている単語は「R」の音をはっきり発音する傾向にあるのに対し、オーストラリア発音では「AH(アー)」というように、「R」を発音しません。

そのため、

car カー

river リバー

forever フォエバー

のように、日本人のカタカナ発音に近い音になります。

3、「ing」の「g」を発音しない

オーストラリアでは、「ing」で終わる単語の「g」は発音しない傾向にあります。

つまり、

somethin サムスィン

nothin ナッスィン

singing スィンギン

のように発音します。

4、「i(アイ)」の音が「 oi(オイ)」になる

オーストラリア発音では、アメリカ発音では「i(アイ)」となる音が「 oi(オイ)」になることがあります。

例えば、

like ラォイク

bike バォイク

right ラォイト

のように発音されるので、慣れていない方にはクセのある発音に聞こえるでしょう。

5、「a(エイ)」が「ai(アイ)」になる

アメリカ発音だと「a(エイ)」になる音を、オーストラリアでは「ai(アイ)」と発音する人も多くいます。

例えば、

today トゥダイ

say サイ

face ファイス

のように発音されます。

また、 「オーストラリアの挨拶と言えば?」 と聞いて多くの人が思い浮かべる、

G'day, mate.

グダイ、マイト

も、「day」「ダイ」「mate」「マイト」になっています。

6、語尾に向かってイントネーションが上がる

オーストラリア英語のイントネーションは、肯定文でも語尾に向かって上がっていきます。疑問文に聞こえることもあることから、 「Australian Question Intonation(AQI)」 という呼び名もあります。

ただし、これはオーストラリアに限った話ではなく、アメリカでも多くの若者が語尾が上がる話し方をするので、注目して聞いてみましょう。

オーストラリア英語の省略表現

オーストラリア英語では、様々な単語の省略形があります。そのため、相手がアメリカ人やイギリス人でも通じないこともあります。

ここでは、よく知られているオーストラリア英語の省略形をご紹介したいと思います。

Arvo アーヴォ

Afternoonの略。

・Barbie バービー

Barbecueの略。

・Brekky ブレッキー

Breakfastの略。

・Choccy チョッキー

Chocolateの略。

・Chrissie クリッスィー

Christmasの略。

・Lappy ラッピー

aptopの略。

・Maccas マッカス

McDonald'sの略。

・Mozzie モズィー

Mosquitoの略。

・Rellie レリー

Rakativeの略。

・Sanga サンガ

Sandwichの略。

・Sunnies サニーズ

Sunglassesの略。

・Servo サーヴォ

Service stationの略。ガソリンスタンドの意味。

上記はオーストラリアで使われている省略形の一部です。ここには書ききれませんが、まだまだよく使われている省略形があります。傾向として 「〜ヴォ」
「〜イー」
という形で略されることが多いので、覚えておくと良いでしょう。


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オーストラリア留学が人気である理由

オーストラリア英語の特徴的な発音や英語表現にも関わらず、オーストラリアは日本人の語学留学先としてとても人気の国です。

そこで、なぜオーストラリア留学が人気なのか、理由をいくつか挙げてみたいと思います。

学費や航空券が安い

オーストラリアは、アメリカやイギリスと比べて語学学校の費用が安い傾向にあります。

また、LCCと呼ばれる格安航空会社の日本とオーストラリアを結ぶ便も多くあります。

何かと高くつく留学費用を総合的に抑えたいという方や、気軽に日本に帰国したいという方にとって、オーストラリアはお得な留学先だと言えるでしょう。

気候が良い

広大な土地を持つオーストラリアは、地域によって気候が異なりますが、多くの日本人にとって過ごしやすいと感じる気候と言われています。

例えばブリスベンやゴールドコーストは亜熱帯性気候地域のため、冬でも日中は気温が25℃近くまで上がり、Tシャツ1枚で過ごせるような気候です。

また、四季がはっきりしているシドニーでも、年間平均気温は25℃くらいで、日本よりも暖かい印象です。

そのため、寒いのが苦手という理由でオーストラリア留学を選ぶ人もいるようです。

治安が比較的良い

オーストラリアは世界の中でも治安の良い方だと言われています。2019年の 「世界60都市の安全度ランキング」 では、5位にシドニー10位にメルボルンがランクインしているなど、治安の良さが伺えます。

ちなみに同ランキングでは、1位に東京3位に大阪がランクインしており、日本はとても治安が良いことがわかります。

そんな日本で育った人にとって、治安が良い場所で留学生活を送りたいと思うのは当然であり、それがオーストラリア留学が人気の理由の1つであると言えます。

時差が少ない

オーストラリアの中にも異なる時差はありますが、アメリカやイギリスに比べて、日本との時差は少ないです。

例えば、シドニー であれば日本より2時間進んだ時間になります。 ロンドンの9時間
ニューヨークの14時間
の時差に比べたら、すごく時差が少ないことがわかります。

そのため、日本にいる家族や友人と頻繁に連絡を取るという方には、時差の少ないオーストラリアでの留学生活が向いていると言えるでしょう。

結局は同じ英語

オーストラリア英語の発音や表現が独特だとは言っても、英語は英語です。

オーストラリアで英語を学んだからといって、アメリカ人やイギリス人と意思疎通ができないわけではありません。

なぜなら、オーストラリア人とアメリカ人同士や、オーストラリア人とイギリス人同士でも、英語で会話ができるからです。

そのように考えられる人は、英語の違いをそこまで深くは考えずに、他のメリットに目を向けて自分に合った留学先選びをしているように思えます。

ちなみに、オーストラリア発音で英語が話せるようになったら、その後はアメリカ発音やイギリス発音に矯正することもできるので、発音の心配はあまりする必要がないように思えます。


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まとめ

いかがでしたでしょうか?聞いたことのない発音ルールや表現ばかりだと思った方もいらっしゃるでしょう。

発音については、YouTube 「Australian accent」 と検索すると、オーストラリア発音についての動画がたくさん見つかるのでぜひ見てみてください。

今回の記事はオーストラリア英語に関してできたが、英語を話す国は他にも

アメリカ
カナダ
イギリス
ニュージーランド
南アフリカ
などがあります。

そして、それぞれの国特有の発音や表現があります。

もちろん、英語を学習する上で、各国の英語の違いを知っておかないと英語が話せるようにならないわけではありません。

ただ、そのような違いを知ることでより英語に興味が出てきたり、楽しいと感じることができるものなので、ぜひ他の国の英語の特徴も調べてみてくださいね!