日本古来から食べられているお餅って英語でなんていうの?

rice cake

お正月が近くなると、実家や親戚が一同に集まって 餅つき大会! なんていうお家も多いのではないでしょうか?

お餅は、私たちにとってとてもなじみ深い食べ物ですよね。

お正月には鏡餅を用意し、新年を迎える風習がある一方でスーパーで気軽に買えていつでも食べることが出来る庶民的な食べ物です。

そんなお餅の文化はいつから始まっていたのでしょうか?

知られざる文化と、さまざまなお餅料理なども紹介していきます!

お餅の歴史って知ってる?

お餅は、なじみ深い食べ物と紹介しましたがいつから日本の国にあったものなのか。

いったい歴史はどこから始まったのか。

ご存知の方は、少ないのではないでしょうか?

なんと、お餅の歴史は奈良時代、更には弥生時代にまで遡ると言われています。

弥生時代に合ったという文献は遺されていないのですが、おそらく奈良時代に書かれたとされる『豊後国風土記』(713年)には、こんなエピソードが書かれていました。

『豊後の国(現在の大分県)の球珠速水(くすはやみ) の郡(こおり)の田野(たの)に住んでいた人達は水田を作って稲作を行っていました。

住民たちは、余った米で大きな餅を作ってそれを的にして矢で射ると、その餅は白い鳥になって飛んでいってしまった。

その後、家は衰え、水田は荒れ果てた野になってしまったというお話です。

餅はおそらく白くて丸く大きな平たいものだったのでしょう。

白い餅は縁起のよい白鳥に連想されていて、神秘な霊を宿すものと考えられていました。そのため、粗末に扱うことのないようにという意味が込められていたのでしょう。

伝説の餅が稲の神様である稲霊(いなだま) を象徴していたように、日本では餅は単なるおいしい食べ物ではなく、神が宿る特別な存在として敬われてきました。

餅を食べると力がつき、新しく生命を再生させる霊力があると信じられ、 ハレの日(お祝いのある特別な日) に餅を食べる習慣が広がったのです。

(引用元:全国餅工業協同組合 お餅の歴史より)

この文章から察するに、お餅は白い白鳥という神聖な鳥に例えられており、特別な食べ物であったことが読み取れます。

食べ物であろうと、粗末にすると自分たちに必ず返ってくる。

昔の人々は、こうして食べ物を敬う気持ちや粗末にしない心得を大切にしていたのですね。

鏡餅ってなんで丸いの?

お餅が弥生時代や奈良時代という、古代からあったことが驚きですが更にお餅には色々とエピソードがあるので、ご紹介します。

皆さん、なぜ鏡餅が丸い形状をしているのか。

理由をご存知でしょうか?

筆者も、この記事を書くため色々とリサーチを行って初めて知ったのですが思わず口から 「へぇ~!」 と出てしまいました。

鏡餅って、分厚い丸い円の形をしていてずっしりしていますよね。

見た目は満月のように白く真ん丸。

一説には、心臓を模したものであり人付き合いを円滑にという意味合いも込められているとされています。

そのような願いと、長寿の願いを込めてお正月にやってくる年神様に福と徳を重ねてよろしくしていただくという意味を込めて二段重ねにして床の間に供えたといいます。

更には、 満月を「望月(もちづき)」 と呼ぶことから鏡餅を拝むと望みが叶うと信じられ、鏡餅の形は、天皇が代々受け継がれておられる三種の神器 「銅鏡」 の形に似ていることから 『鏡餅』 と言われるようになりました。

鏡餅は、お餅の種類の中で一番偉いということですね。

お餅に偉いも何もないのかもしれないですが、鏡餅は特別な物ということは間違いないです。

お餅の種類はどんな種類がある?

お餅の代表的な形と言えば、ですよね。

それにも、違いがあります。

西日本は丸もちが主流で、東日本は角もちが主流なのですが元々は前項でお伝えしたように月に似せていることで丸もちを主流としていました。

しかし、角もちが主流になったのは江戸時代。

江戸時代は、他の地域と比べ、人口も多くお店で出すにもいちいち切り出した餅を丸くすることが手間と感じ、切ったままの角もちを提供し始めたのがきっかけと言われています。

江戸の人々は、合理性を重視したという事ですが更には武家文化が根付いていましたので『敵をのす』という意味合いをつけ、ゲン担ぎということでも親しまれたことから、庶民の人々にも広まっていったのだそう。

丸もちと角もちの境界線は!?

一丸に、西日本東日本と言っていますが境界線はハッキリしていません。

一方で、農林水産省には面白いデータが掲載されています。

『お雑煮文化圏マップ』 というのがあり、そこではあの歴史にも名高い、天下分け目の戦である、「関ヶ原の戦い」の舞台となった滋賀と岐阜の県境辺りが境界線となっているようです。

歴史で行われた戦が、文化の分かれ目にもなっているというのは興味深いですよね。

興味がある方は、是非調べてみてくださいね!


日本には日本独自の「お正月文化」があります!海外の方で日本の文化に興味を持って下さっている方はとても多いです♪♪尋ねられた時にお応えできるようにしておきましょう!

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餅つきの文化って?

お正月のタイミングで、大勢の親戚と共に餅つき大会をする家族も多いかもしれません。

そもそも餅つきってどういった文化で歴史があるのでしょう?

この項では、餅つきの歴史や由来などをご紹介します!

古代から、『稲(米)』は神に供えるものとして神聖な物とされてきました。

さらに人々にとっては、米というのはとても重要な食糧とされていた事も相まってとても大事に扱われてきました。

稲の成長として、一つの苗から沢山の籾(もみ)を付けるということで神のように扱ってきたのです。

その米を凝縮した餅は新しく生命を更新、再生する特異な霊力が含まれていると信じられてきました。

稲作が伝来して間もないころに、餅は作られてきたと考えられているので古代から餅つきを行っていた可能性も否めません。

さらに、餅つきは1人では行えないため皆の連帯感を高め、喜びを分かち合うという社会的意義もあったのではないでしょうか。

杵と臼が広まったのは、江戸時代中期以降なので広まったおかげで庶民の食卓に並ぶような私たちにとって馴染み深い食べ物になっていったのです。

お餅を英語でなんて言うの?

ここまで、日本におけるお餅の文化を紹介してきました。

そんな文化を少しでも、外国人の友人・知り合いに届けてほしい!

ということで英語でなんて言うのかをご紹介します!

rice cake / sticky rice cake / Mochi

餅を英語で言うと、Rice Cakeが多く訳されていますが最近ではなんと、Mochiで通じるようになっているとの話も。

それだけ、餅というものが外国人の方にも理解されるようになったということですね。

もちろん、Mochiで通じない場合や理解してもらえない場合はRice Cakeを使うと通じますよ!

お餅を使ったお菓子って何があるの?

日本には、餅を使った美味しいお菓子が数多くありますよね!

英語の表記と共に、ご紹介しますので話題のネタにしてみましょう。

羽二重餅(はぶたえもち):福岡県

 餅粉と水あめと砂糖を加えて、丁寧に練り上げた餅菓子です。

英語表記:Habutaemochi

The name of Habutae Mochi originates from Habutae-ori (habutae silk), a specialty of Fukui Prefecture.

羽二重餅の名前の由来として、福島でよく生産されていた「羽二重織り」から来ています。

けし餅:大阪府 堺市

北海道産の小豆を餅皮をつつみ、ケシの実で周りをコーティングした餅菓子です。

英語表記:Poppy seed Mochi

One of the most famous Japanese sweets in Osaka is poppy seed Mochi(Keshimochi).

大阪で有名な和菓子の一つが、けし餅です。

赤福:三重県

ほんのりとお米の甘さを感じられる餅の上に、どっしりと上品な甘さの餡が乗った餅菓子です。

英語表記:Akafuku-Mochi(Mochi表記は無くてもOK)

Freshly made Akafuku is exquisite, so try it once!

出来立ての赤福は絶品だから、一度食べてみるといいよ!

大福

様々な〇〇大福とありますが、基本となる大福は餅の中に餡が入っている餅菓子です。

英語表記:Mochi filled with red sweet bean

大福の場合は、和菓子に詳しい人でなければ『大福』とは理解できません。

そのため、大福とはどういった物なのかを説明する必要があります。

梅ヶ枝餅:福岡県 太宰府天満宮

餡を餅で包み、両面を香ばしく焼き上げます。焼きたてのパリパリと餡のふっくらがたまらない餅菓子です。

英語表記:Umegae mochi

Umegae mochi is one of the famous delicious sweets in Fukuoka!

梅ヶ枝餅は、福岡では有名な美味しい和菓子の一つですよ!

これ以外にも、さまざまな餅菓子が存在します。

日本全国各地で伝統的な和菓子は作られていますので、興味がある方は検索してみてくださいね!


「初詣」も日本独自の文化です!日本にはたくさんのお寺があります!そこで、外国人の方に、おススメのお寺が英語でご紹介できるようにしていきましょう♪♪

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まとめ

年末になると、もち米が売られだしお正月になると家族や親戚で 「よいしょー!」 なんて言いながら寒い中大勢でワイワイと餅つきをする光景。

今では、地方でしか見られない風景かもしれません。

日本人でも、つきたてのお餅を食べる機会が少ないですし、もしかすると食べたことがないという方も多いでしょう。

しかし、お餅は神聖な植物としていた『稲』から作られたということもあり、古代から大切に扱われ神に供えられるほど貴重な食糧でした。

鏡餅としてお祝いの日に食べられるようになったりと、日本人らしい謙虚な考えと信仰心で食べ物を粗末にしない心を持ち合わせていました。

是非、英語に訳す際や外国人の知り合い・友人に説明するときにもそういった歴史や日本文化の成り立ちを含めて説明できればきっと相手にも伝えたいことが伝わるはずですよ!

筆者は、焼いてポン酢で食べる派です。

皆様はどうやって食べますか?