韓国語学習中に必ずやってくるスランプの乗り越え方ご紹介♪

Slump

この記事は、主に初級者を対象に書いているので、まだ「スランプ」や「停滞」の経験のない方もいらっしゃるかもしれません。

なぜなら、ハングルという新しい文字を覚えるのは比較的簡単と言われており、最初はどんどん先へ進んでいく人が多いからです。

しかし、残念ながら、人生や他の語学と同じで、韓国語学習も調子のいい時ばかりではありません。

途中で、必ずと言っていいほど停滞する時期がやってきます。

どうしてもやる気がなかったり、勉強を何年も放置してしまったり、やりたいんだけどできない…という経験をしたことがある学習者は多いはず。

また、やる気があっても、私生活で何かの事情が生じて語学から離れてしまうということもあるでしょう。

今回は、まだスランプに陥ったことのない初級者にも、まさにスランプ中の中上級者の方にも提案できるような、「スランプの乗り越え方」を紹介していきたいと思います。

技術的なことが原因のスランプ

私の経験から感覚的に考えたことなのですが、停滞には技術的なことが原因の場合と、精神的なものが原因の場合、大きく2種類あるのではないかと個人的に考えています。

技術的には以下のようなケースがありそうです。

ハングルの音変化でつまずいている

入門の時点で、ハングルの特徴でもある「音変化」をきちんと納得して覚えていれば、この項目でスランプには落ちないかもしれません。

ところが、音変化をないがしろにすると、初中級くらいから停滞してしまい、リスニングの技術が追い付かず、戸惑うことになるはずです。

脳が認識している読み方と、耳に入ってくる音が結びつきません。

音変化には一定の規則性がありますので、入門~初級の時に、そのルールをきっちり理解しておくことが、後のスランプの一つを防ぐコツです。

TOPIK2級からTOPIK3級の壁

韓国語の代表的試験、韓国語能力試験【TOPIK】

レベルだけ単純に見ると、TOPIKは1級が最も簡単で、数字が多くなるほど難しくなり、最上級は6級です。

2級を高得点で取得したとしても、次の段階の3級(中級前半)を何気なく受けようとすると、おそらく試験勉強の時点で焦るでしょう。

というのも、TOPIKには「TOPIK1」と「TOPIK2」があり、TOPIK1は1~2級、TOPIK2は3~6級という構造になっていて、3級を目指している人は、最上級6級を狙う人と同じ試験を受験することになります。

初級を卒業したばかりの学習者が、最上級を目指す学習者と同じ試験を受けるというのは、キツイものがあり、くじけそうになることも多いと思います。

私も、試験の対策問題集を買ったものの、一度開いて、最初の3ページくらいでやめた経験があります。

ですから、もしここでモチベーションが落ちてしまったとしたら、そのときは、TOPIK2ではなく、ハングル能力検定試験(ハングル検定)の3級あたりを取得してから、TOPIK2の3級を狙った方が、効率がいいかもしれません。

くれぐれも、無理をしないでくださいね。

インプットとアウトプットのバランス

インプットした知識と、アウトプットする知識のバランスが取れていない時も、スランプになりやすいです。

自分なりに単語も文法も順調に覚えて、ネイティブの友達と 「さあ会話…!って思ったけれど、言いたいことが言えない…」 というシチュエーションに出くわした方、いらっしゃいませんか?ここでやる気をなくすのはもったいないです!

これは、インプットしてきた知識量が不足しています。

または、話す相手との話題が学習してきた内容とずれているケースが多いです。

不足している知識を身につけて、インプット量を増やす努力をしていけば、言いたいことが言えないということは少しずつではありますが、解消していきます。

会話のレベルが上がれば(日常会話からビジネス級の会話になるなど)、またそこでつまずくかもしれませんが、めげないでください。

それから、インプットに偏りすぎて、アウトプットが不足するのも、スランプに落ちるまではいかないかもしれませんが、つまずく可能性があります。/p>

いざ、言葉にしようとしたとき、ゆっくり考えれば分かることなのに(つまり、インプットはできている)、すぐに口から韓国語が出てこない…というケースがあります。

これは私の経験談ですが…(苦笑)。

間違ってもいいので、恐れずに声に出してみることも大切です。勉強したばかりの文法を、積極的に、わざとでもいいので使ってみるといいと思います。

「ドラマのセリフが聞き取れるようにならない」

韓国ドラマのセリフを理解したくて勉強を始めたが、いつまでたっても聞き取れないので自己嫌悪…という方はいらっしゃいますか? 

この問題は、上で述べたインプットの話と被る部分が多いのですが、そもそも
ドラマのセリフを全て聞き取るには非常に膨大な量のインプットが必要です。

おそらく、それを目標にすると、真の意味で「韓国語学習が終わる」ということはないでしょう。

初級~中級始めくらいまでだったら、知っている単語が少しでも出てきたら「今の単語は分かる!」という成功体験を積み重ねることの方が、精神的にもいい効果をもたらしますよ。

簡単な単語だけでも書きとることができたらいいですね。

精神的なものが原因のスランプ

技術的な問題のスランプは、何につまずいているのかを認識し補強していけば解消される場合が多いですが、精神的なものが原因のスランプや、技術的スランプと精神的スランプが絡み合っている場合、抜け出すのにやや時間がかかるかもしれません。

燃え尽き症候群に近い状態になっている場合

やる気のない方は、燃え尽き症候群に近い状態になっていませんか?

あまりにもがんばりすぎた場合、とんとん拍子に学習が進んできた場合、あるいは、もともと完璧主義な傾向のある人は、心がぽっきり折れやすい傾向にあります。

がんばることは基本的にはいいことですし、順調なことは真摯に勉強してきた証でもあります。完璧を目指すこともそんなに悪いことだと私は思わないのですが、何ごとにも適度な範囲があって、そこからはみ出てしまうと、バランスを崩しかねません。

あまり自分に厳しくせずに進んでいけたらいいですね。

試験に落ちてからモチベーションが上がらない

不合格…。試験勉強に必死に取り組み、自信も割とあったのに、蓋を開けてみたら落ちてしまったという人には残酷な現実ですよね。

モチベーションが落ちるのは当たり前です。

「あんなにがんばったのに不合格なんて、しばらく勉強する気がしない」 と思うのは、決して怠けたり、不真面目だったり、ということではありません。

それくらい真剣に勉強してきた自分をまず褒めた方がいいです。

単純に、やる気が起きない

コツコツ毎日やってきた人ほど、陥りやすいスランプです。

確かに、毎日欠かさずに勉強することは、それ自体がモチベーションの維持につながります。

例えば、学習記録を付けている人であれば 「毎日やっているから今日もやろう」 という原動力にもなります。

昨日まで勉強してきた自分が、今日の自分を支えて、毎日勉強できるということがあるのは確かです。

体調不良だったり、勉強以外で抱えているストレスが処理できていなかったり、お仕事が立て込んでいるなど理由がはっきりしている場合もあるでしょうが、理由もなくやる気がなくなるというケースもあります。

そういう時は「こういう日もある」と肯定するのも大切になってくるのではないかと私は思います。あとで詳しく述べます。


ここで少し余談!

下記記事では韓国在住歴9年目の筆者が韓国人が日常的によく使うフレーズをご紹介しています!ぜひ参考にしてみて下さい♪♪

nativecamp.net


スランプを乗り越える方法

読んでいる方によって合う合わないはあるかもしれませんが、よさそうな方法を紹介していきます。

例えばですが、調子のよい時に、調子が悪い時にできそうな「勉強ネタ」をいくつか用意しておくのはどうでしょうか。

苦手を集めた単語帳、好きなK-POPの意味の解釈、あまり難しくない問題集の復習、簡単で完結している読みもののリーディングなど。

注意点は、難しくてストレスになるものは最初から用意しないということです。

「今日は調子乗らないな」と思ったら、調子のよい時に用意しておいた「勉強ネタ」からできそうなものに少しだけ取り組みます。

また、3分間でも勉強をしたのであれば、「その日は勉強したこと」と認識して、成功体験として積み重ねるのもいいと思います。

「3分なんてやったうちに入らない」と投げやりにならずに、勉強したか、していないかで、肯定的にとらえてみてください。

ただし、3分でもできなかった日に、「たった3分なのにできなかった」などと、決して自分を責めないこと。

あまりにストイックになりすぎるのもよくありませんので…。

さらには、「スランプというものの存在を心の底から肯定する」ことです。

海の波が一定ではないように、人間にはバイオリズムがあるものと、腹に落とし込んでください。

そんな時のおすすめは、韓国語の勉強からは離れても、韓国に関係あることをすること。

韓国ドラマを軽く見る、または解釈などは特にせず単純に歌としてK-POPを聴くなど、完全に韓国語から離れないようにすると、意外にやる気が戻ってきたりします。

そして最終手段があります。

思い切って勉強からしばらく離れることです。

長く続けてきた方や普段からコツコツ頑張ってきた方には、勉強から完全に離れることは難しいでしょう。

さんざん「少しでも韓国語に触れる」と強調してきたのに、最終的には離れてもいいと書くなんて、矛盾している気もしますが、勉強をストレスに感じて、永遠にやめてしまうのは残念です。

また戻ってきて走り出せばいいことなのに、一度やめたら永遠に戻れないと誰が決めたのでしょう? 

長く休んだ場合は、リハビリ程度に軽くまた開始して、少しずつ元のペースに戻っていけば、それは素晴らしいことですよね。


ここでまた少し余談!

下記記事では、会話を盛り上げるために必ず必要な韓国語フレーズをご紹介しています!こちらもぜひ参考にしてみて下さい♪♪

nativecamp.net


おわりに

実は今回の記事、スランプに陥っている方向けに手紙を書くつもりで書いたのは確かなのですが、書くことで、最近試験に落ちた筆者自身の励みにもなりました。

語学や人生に停滞やスランプはつきものと思ってはいましたが、なかなか落とし込めていなかった私が、読者の皆さんに向けて書くことで、納得できた気がします。

この記事を読んでくださった皆さんに感謝するとともに、画面の向こうで韓国語学習を続けようとしている皆さんを全力で応援しています。

がんばっていきましょう。