英語力向上には速読?速読の効果について説明します

速読、本

英語学習において、たくさん英語を読む事で、英語スキルを向上させることができる、という事をよく耳にします。

日常的にテキストブックや英語の記事を読んで、単語や表現をインプットされている方も多いでしょう。

読む学習を続けていれば、それなりに速いスピードで読めるようになりますが、さらに速いスピードで読むトレーニング、いわゆる速読をする事で、さらなる英語力の向上が期待できます。

そこで今回は、速読の効果や、読む速度を上げる為の方法などをご紹介したいと思います。

速読について知ろう

まずは速読に関する基本的な事を知っておきましょう。

ここでは、速読をする事で、どのような効果が得られるのか、より効果的な速読のやり方などについてご説明します。

速読で期待できる効果

速読とは読んで字のごとく速く読むという事であり、英文を速く読めるようになる事が、速読トレーニングの目的です。

英語を速く読めるようになる事で、テストで時間が足りなくなりがちな英語長文問題を素早く解く事ができるようになります。

ではその他に、英語を速く読めるようになる事で、英会話においてはどのような効果が期待できるでしょうか。

まず、英語を速く読めない人の多くは、英語の語順のまま読まず文の後ろから意味を取っていく「返り読み」をしている、もしくは、英語の語順のまま読めても日本語に訳しながら読んでいることが多いです。

逆に、英語を速く読めるようになるという事は、英語の語順のまま、日本語を介さずに理解し、頭の中での英語処理スピードも速くなるという事です。

つまり、読む事で入ってくる英語の文字情報だけではなく、英語の音声情報の処理も速くなります。

結果として、英会話において求められる、相手の言った事に対して瞬発的に応答できるリスニング力が高まります。

英会話をしている時や、英語で話されている映画やドラマを見ている時に、速い英語の意味が聞き取れないという英語学習者の方も少なくないでしょう。

聞いた英語を瞬時に理解できないのは、話された速いスピードの英語を日本語を介さずに処理できないのが1つの原因です。

その点で言えば、速読ができるようになる事で、リスニング力も劇的に向上するでしょう。

速く読めるようになるには

英文を速く読めるようになるには、以下の3つを身につける必要があります。

・基礎的な文法理解とボキャブラリー

1つめは言うまでもなく、文法や単語を知らなければ英語を読んでも理解はできません。

最近はジャンル別の単語帳も売られているので、語彙力が足りてないと感じている人は、よく読む英文のジャンルに合っている単語帳を一冊暗記するのが効率よいでしょう。

暗記は楽ではありませんが、覚えておいたほうが英文をスラスラ読めるようになるので、後々楽になります。

・英文を英語の語順のまま理解できる力

英文を英語の語順のまま読まずに返り読みしないと理解できない状態では、速読はできるようにはなりません。

「英語の語順のまま読めない=英語のまま理解できない」、つまり、返り読みをしているということは、日本語が介在している状態だからです。

わざわざ日本語に変換しなくても英語を読めた方が、遥かにスピードは上がりますし、そのスキルを身につける事で、リスニングにおいても英語のまま瞬時に理解できるようになります。

英語の語順のまま読めるようになるには、返り読みをしないというルールを課して何度も読む練習をしましょう。

返り読みで理解できるくらいのレベルの記事であれば、ある程度練習すればすぐにできるようになるでしょう。

・複数の単語をかたまりとして捉えられる力

また、英語の語順のまま読めても、1単語ずつ読まないと理解できない状態では、速く読めるようにはなりませんし、リスニング力の向上にも繋がりません。

例えば、以下の文章。

今日の/午後に/新宿で/時計を/買う/予定/です。

スラッシュを区切りとして1つ1つ読んでいたら、ものすごく時間がかかります。一方で以下の例はどうでしょうか。

今日の午後に/新宿で/時計を買う予定です。

7つあった単語を3つの大きなかたまりに分け、それぞれのかたまりで意味を理解できれば遥かに速いスピードで読めるようになりますよね。

このように、大きなかたまりを瞬時に捉え、素早く理解していく読み方をすることで速読ができるようになっていきます。

かたまりを捉えられるようにするには”スラッシュリーディング”が効果的です。(後に説明します。)

効果的な速読トレーニング

次に、速読ができるようになるための効果的なトレーニング方法をいくつかご紹介したいと思います。

一度精読してから速読する

いきなり初見での英語長文を速く読むことはかなり難しいと思います。

そこで、まずは一度その長文をすべて精読して、文法や単語、文章の意味がわかる状態にしておきます。

次に、それをなるべく速く読む練習をしていきます。

あらかじめ精読して意味がわかる状態からの速読トレーニングでも、文章を速く読む練習には変わりないので、十分効果があります。

これを続けていく事で、英語を速く読む習慣が身につき、結果的に初見の英語長文であっても、今までよりも読むスピードが速くなるという事が期待できます。

スラッシュリーディング

前述した通り、速読ができるようになるには、英語を英語の語順のまま読める。

複数の単語のかたまりで捉えられる力が必要になります。

これらをできるようにする為の練習で有名なのがスラッシュリーディングと呼ばれるものです。

スラッシュリーディングとは、意味のかたまりで区切る為に、スラッシュを入れて読んでいく方法です。

例えば、

I think that slash reading is an effective way to improve your English listening.
スラッシュリーディングは、英語のリスニングを上達させるのに効果的な方法だと思います。

という英文にスラッシュを入れるとすると、

I think / that slash reading is an effective way / to improve your English listening.

や、

I think / that slash reading / is an effective way / to improve / your English listening.

のようになります。

スラッシュの数が多いと読みやすいですが、より大きなかたまりで捉えていけるようになったほうが読む速度は上がります。

レベルに応じて、スラッシュの数をだんだん減らしながら速読の練習をしていくとよいでしょう。

この方法を実践すれば、現時点で返り読みをしないと英文を読めない人でも、英語の語順のままスラスラ読めるようになるでしょう。

時間的プレッシャーを与える

人は時間的プレッシャーを与えられると、速く行動できるものです。

この現象を速読にも応用できるという考えです。

例えば、精読済みの英語記事を3分で読み終わったとしたら、次は同じ記事を2分50秒以内、2分40秒以内、2分30秒以内... のように、時間を計ってベストタイムを更新していくような感覚で練習をすることで、速く英語を読めるようになります。

また、設定スピードに応じ、英語記事が自動スクロールされる機能を備えたスマートフォンアプリを利用するのも効果的です。

速く読まないと、どんどんスクロールされていく記事に追いつかない為、速く読もうと意識が生まれ、結果的に速読力が鍛えられていくでしょう。


リーディング力向上のためのコツや方法は、こちらのブログでも詳しく述べています。合わせてチェックしてみましょう!

nativecamp.net


TOEICで高得点を取る鍵は速読力

TOEICで高得点を取りたいと思っている方は、すぐにでも速読トレーニングを始めるべきです。

その理由をここではご説明します。

リーディングセクションを時間内に終わらせることができる

TOEIC高得点を取る上で大きな壁になっているのが、リーディングセクションの「時間切れ」です。

時間内に全て問題を解ききれず、結果的に、その分点数が取れないという問題を抱えている方は少なくないでしょう。

この問題は速読力をつけることで解決できる、という事は容易に想像できますよね。

たくさんの英語長文を、設問も含めて高速で読んで理解する事ができるようになると、かなりのスコアアップを狙えます。

少なくとも、速読ができるようになる事で、リーディングセクションが時間切れで終わらないという事はなくなるでしょう。

TOEICのリーディングを時間内に終わらせられるようになりたいのであれば、たくさんTOEICリーディング対策用のテキストブックに載っている長文を速読する事をおすすめします。

もちろんTOEIC対策用ではないものでも速読のトレーニングはできますが、受験や資格試験と同じように、傾向と対策という面で言えば、それ用の教材を使う方が望ましいです。

リスニングセクションでも活躍する速読

速読ができるようになると、リスニング力もアップすると前述しました。

リスニングセクションで聞く英語音声を、日本語に訳すことなく瞬時に理解し正解を導き出すようになれば、それだけで高得点が狙えます。

さらに、TOEICのリスニングにおいては、英語音声が流れる前に設問と選択肢の英文を読んでおき、聞きながら解答していけるのが理想です。

前の問題が終わってから次の問題の英語音声が流れるまでの時間は長くはない為、素早いスピードでそれらの英文を読み、一発で意味を聞き取れるかどうかが鍵となってきます。

つまり、速読ができるようになれば、TOEICリスニングの英語を聞き取れるようになるだけでなく、聞き取った英語から正答を確実に選べるようにもなり、結果的に高得点に繋がるでしょう。


リーディングといえば英字新聞で鍛える人も多いですよね。活用方法などはこちらから!

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まとめ

では、今回の記事のまとめです!

・速読ができるようになる事で、速く読めるようになるだけではなく、リスニング力の向上も期待できる。

・速読の効果的なやり方は「精読→速読」、「スラッシュリーディング」、「時間的プレッシャー」。

・TOEICで高得点を狙うのであれば、速読トレーニングをやるべし。

いかがでしたでしょうか?

速読がどのように効果があるのかが、お分かりいただけたと思います。

何にでも言える事ですが、スキルは一朝一夕では身につきません。毎日の積み重ねがあってこその成長です。

その為、速読もできるようになるまではそれなりに月日がかかりますが、継続は力なりだと思ってトライしてみましょう!