日本は「世界一、安全で綺麗な国」と言われていますが、国内にいるとそれが当たり前で中々実感する機会はないですよね。
しかし海外に一歩踏み出てしまえば、日本の常識は通用しないというもの。日本と同じような感覚でいたら、犯罪に巻き込まれてしまう可能性がグンと上がります。
かくゆう私は初の海外旅行が、
イギリス一人旅でした。
初海外ということに加えて、女性一人旅ということで、これでもかというほど事前の準備と調査をしました。
そこで今回は、私がその時に調査した 「女1人旅でも安全に・イギリス治安事情」 をみなさんとシェアしたいと思います。
また3か月という短期ではあるものの、イギリス語学留学を経験した上での体験談もあるので、これからイギリスに旅行にいく人や、留学を考えている人は必見となっています!
ロンドンの治安基本情報
イギリスに旅行、または留学するという人にとって切っても切り離せないのがロンドン。
そこでここではロンドンの街の治安を中心にお話したいと思います。
ちなみに私が旅行でロンドンについた初日、空港からホテルまで送り届けてくれるドライバーさんがこう言っていました。
「ロンドンの治安はほとんど東京と同じ。例え女性が一人で最終電車にのっていても危険はない」
その後に「ただ…」という続け、 「スリやひったくりなどは別。特に、日本人女性は一番狙われやすいから、十分に気を付けるように」 とのことでした。
実際にイギリスでの軽犯罪(スリやひったくり、置き引き)の率は、先進国の中でもかなり高い方です。
観光客が命にかかわるような事件に巻き込まれる確率は少ないものの、さすが観光大国。海外からの観光客を狙った軽犯罪があとを絶ちません。
さっそく、これらの犯罪の特徴や女性が一人で旅をする時に気を付けるべきことをまとめてみたので、一つずつみていきましょう。
①スリ
イギリスで一番発生件数の多い軽犯罪といえば、「スリ」。
普通みなさんは、「犯罪」というと人気のない、暗がりでひそかに行われるものを想像しますよね。
しかしスリに限っていえば、人が溢れる観光地で白昼堂々と行われます。他の観光客がいるからと安心しきって、写真をとるのに夢中になったりしないようにしましょう。
ここで、こちらの動画をみてみてください。
(youtube : South China Morning Postより)
この映像はタイからの観光客がロンドン旅行の記念にと撮影していたビデオに、偶然にもスリグループの犯行がうつりこんでいたものです。
ここからもわかるように、スリの犯人は単独のみならず、グループを組んで連携プレーで犯行に及びます。
スリを行う犯人の年齢層は様々。
少女だから、老夫婦だからといって気を緩めずに、「人を見かけでは判断しない」という癖をつけておきましょう。
特に日本人の女性は体格も小柄で、大人しい人が多いので、格好のターゲットになりやすいです。一人旅はもちろんのこと、グループで行動している時も気を緩めず重々周り、背後には注意しましょう。
特に女性一人の時は、頻繁に後ろを確認する、ということがおススメです。
「常に警戒してます」感を出せば、あなたを狙っている犯人たちも諦めるでしょう。
注意が必要な場所
・人がごった返す観光スポット
・道端
・電車、バスやエスカレーターの乗り降りの際
この他にも、スリの主な手口はこちら。
・1人が大きな地図を広げながら道を聞くふりをしているううちに、もう一人が気づかれないように荷物をあさる
・混んでいる電車に荷物を抱えながら乗ってきて、荷物を目隠しかわりに使いながら、荷物をあさる
・「日本人?日本語習っているんだ?」などと、簡単な日本語を喋って気を緩めさせ、隙をついてて財布を抜き取る
②ひったくり・強盗・置き引き
イギリスのひったくりは最近、進化しているらしくスクーターやバイクなどで通行人のバッグや手に持っているケイタイをサッと取っていってしまうようです。
もう一つ典型的なのが、電車の昇降口付近で荷物をひったくられ、そのまま犯人に下車されてしまうというケース。
特にロンドンは公共交通機関が発達しており、地下鉄などは東京のメトロと似ているので、観光地を巡る時に大活躍なのですが、電車にのったら入り口付近には立たず、できるだけ奥にいくようにしましょう。
置き引きに関しては、 「ちょっと写真を撮りたいから・・・」 と荷物を足元においた瞬間、さっと取られるのもざらです。
特に日本人にありがちなのは、混んでいるカフェなどで席をとる目的で荷物を置き、そのまま注文にいってしまうパターン。
これは日本でだけで通じるもので、他の国にいったら 「どうぞ、とって下さい」 と言っているようなものです。
ちなみに、女一人旅をしていると荷物を見張っていてくれる友人もいなく、お土産などを大量に買ってしまった場合など、荷物の管理がとても大変です。
そのような人もスリやひったくり、置き引きのターゲットにされやすいので、荷物が増えてきてしまったら、大人しく一回ホテルに戻って荷物をおいてきましょう。
(ロンドン内に限っていえば、一つ一つの観光地がそんなに遠くないので、すぐに帰って戻ることが可能です。)
また置き引きなどは高級ホテルや高級デパートでも発生件数が多いので、どんな場所でも自分の荷物に注意を向けるという管理が必要です。
他の手口としては、こちら
・レストランやカフェで、椅子にかけてある、床においてある荷物をとる
・ホテルのチェックイン時や精算時など、足元においてるあ荷物をとる
・外に設置してあるATMでお金をおろしている時に暗証番号を盗み見、終わった時にカードをひったくる。現金の場合もあり
合わせてアメリカの治安に関する記事も載せておきます。気になる方はぜひ合わせて読んでみてください。
③詐欺
ピカデリーサーカスの駅前などには、よく芸や楽器の演奏パフォーマンスする人が集まります。
その中には観光客のお金を狙っていかさまのゲームに誘ったり、奇抜な衣装を着て 「写真とろ!」 と誘い、あとから高額な写真代をぼったくるということもよくあります。
また有名なミュージカルなどが行われる劇場の前では、ダフ屋の人が偽のチケットを高額で売り付けてこようとしたりします。
ストリートで売られている物にも注意が必要で、中には有名なデザイナー商品のまがいものがあったり、チャリティーと称してお金を集めている人もいます。
何はともあれ、ちょっとでも 「高いな・・・」 と思ったものは買わない方が無難でしょう。
④ホームレス
ロンドンの街にはよほどポッシュなゾーン(メリルボーンなど)でないかぎり、ホームレスの人はたくさん見かけます。かと言って、しつこく物乞いをされたりしたことは一度もありませんのでご安心を。
余談になりますが、イギリスはチャリティーがとても盛んな国でホームレスの方のための炊き出しや、孤児やホームレス支援のためのセカンドハンドショップなどもたくさんあります。
中でも有名なのは
「ビッグ・イシュー」。
日本版もあるので、知っている方も多いと思いますが、これはホームレスの就職支援、社会復帰を支援するための取り組みで、ストリートで暮らす人たちがこの新聞を売り、その販売数に応じて何割かの収入を得ることができるというもの。
ロンドンの街でも、観光地などを中心にこの「ビッグイシュー」の新聞をホームレスの人たちが売っている光景をよく見ますので、もし興味があったら一部買ってみるといいでしょう。イギリスのこのような福祉のシステムは、日本も見習うところがいっぱいです。
⑤夜道
とは言え、夜に女性一人がホームレスの人たちがたくさんいるような通りを歩くのはおススメしません。
私はミュージカルや劇が好きだったので、よく劇場にいっていましたが、演目が終わる頃には夜の10時を過ぎてしまうこともざらで、女一人ということもあり、夜道を歩く時は十分に気を付けていました。
ロンドンは劇場が多く集まる通りでも、ほんの一歩奥の道に行っただけで、薄暗く怪しげな雰囲気の路地がたくさんあります。
またパブの数を見てもわかるように、イギリスの方はお酒が大好き。
しかも日本人のようにご飯を腹にいれながら、ちびちび飲むことはせず、せいぜいチップスなどをおつまみにガンガン飲む方も少なくないので、夜、パブが連なる道を一人で行くことは避けるべきでしょう。
女一人旅の場合は、暗くなってからの外出は控えた方がいいかもしれません。
ちなみにイギリスは季節によって、だいぶ日没の時間が変わります。
夏は21時まで日が煌々と照っていたりするのに、冬は17時くらいに真っ暗になったりもするのでご注意下さい。
⑥ドラッグ・性犯罪
アメリカやヨーロッパ圏内ではドラッグは日本に比べると、そこまで徹底的に規制されておらず、人々の意識のハードルも低いと見えます。
私も留学をしていた時はパーティなどで明らかに他の留学生が薬を使っている場面を何度か目撃しました。
日本人の場合、「断ったら関係が悪くなりそう」とか考えてしまいがちですが、嫌な時ははっきりと NO!と言えるようになりましょう。
また性犯罪に関して言えば、ドラッグを使ったデートレイプなどには気を付けましょう。
特に女性が一人でバーやレストランで食事をしていると、異性の目をひきやすいと思います。声をかけられて、 「一緒に一杯どう?」 と誘われることもあるかもしれません。
もし受けるのならば、必ず、自分のグラスからは目を離さないようにしましょう。化粧室や注文のためにちょっと席を立った隙に睡眠剤やドラッグなどを混ぜられてしまうということが常套手段です。
他に見張ってくれる人がいないため、女性一人旅の場合は、誘われても断る方がいいかもしれません。
中には 「ここまで来たんだから、どうしてもパブで飲んでみたい!!」 と意気込んでいる人もいると思います。
イギリスはパブ文化なので、いかにもなオールドスクールなものから、高級フレンチ店のような洗練されたもの、シャーロック・ホームズをイメージしたパブなど色々軒を連ねています。
しかし先ほども言ったように、
女性が夜一人、パブで飲むのは、おおススメではありません。
知らない人に声をかけられる可能性も多くなるでしょうし、帰りも酔っ払いが多い地区などを一人で通ることになることも。
それでも、どうしてもという人はお昼や夕方の早い頃にパブを訪ねるのがいいかもしれませんね。いくつかのパブは昼間から営業しパブランチを提供していたりするし、お客さんの層もお年寄りの方だったり、女性グループが多かったりと安心です。
海外では思わぬことに遭遇することは多々あります。ここで海外でピンチな時、どう乗り切るかに関する記事を載せておきます!気になる方は合わせて読んでみて下さい!
最後に
ここでは主に、ロンドンを中心にしてイギリスの治安をお伝えしました。
全体的に、イギリスの治安はヨーロッパの中ではとてもいい方です。
ただ近年はBrexit問題、移民問題、また数年前には悲惨で大きなテロが相次いだこともあり、決して安心しきれるものではありません。
特に女性の一人旅ともなれば、行き過ぎなくらいの注意を払った方がいいかと思います。
とはいえ、 そんなの気にしていたら、楽しめない! と思う人もいるかもしれません。
しかし、もし犯罪に巻き込まれて、警察から事情聴取を受けたり、書類をたくさん書かされたり、大使館に赴かなければいけなかくなったりしたら、もっと楽しめないどころか、最悪、犯罪に巻き込まれ命の危険まであるかもしれません。
ボーイスカウトではないですが
「備えよ常に!」(そういえば、イギリスはボーイスカウトも盛んですね)精神で、事前のリサーチと準備をしておきましょう。

大学の卒業旅行で初めて海外に行ってから海外、特にアジアにハマりました。大学卒業後は、出版社に勤務しながら年に数回海外旅行をするという生活を送っていました。 しかし海外への憧れが捨てられず会社を辞めワーキングホリデーに挑戦するも英語力は上達しないまま帰国・・・。 その後独学で猛勉強し英会話をマスター。 現在は海外の魅力を伝えるべくブログ作成、また前職の経験を活かし語学関連のコラム作成、編集等を行っています。 趣味は筋トレ、ランニング。海外のマラソン大会に出場経験もあります。