「勘違い」はつきもの。スマートに伝える英語表現は?

misunderstand


英語で仕事をしている、または留学生と会話をしている人、外国に行くために英会話を学んでいる最中の人。母国語とは異なる言語でネイティブと会話しようというだけで本当は素晴らしいことなのですが、間違った言葉を使ってしまったり、何か勘違いしていることが発覚して「しまった!」なんてこともあるのではないでしょうか。

ときには間違うこともあると分かってはいるものの、やはり焦ってしまうものですよね。

そこで今回は、勘違いにまつわる英語表現を説明していきます。

自分の勘違い、相手の間違いを正したいときに使えるフレーズや、間違えやすい英語をまとめました。「間違うのは恥ずかしい」というあなたに、いくら間違っても気にすることなく日常会話を英語で行えるようになる方法も書いたのでチェックしてみてください。

 

 

そもそも「勘違い」とは?

勘違い、と一言で表されるこの言葉。誤解や間違いとも通じるものがあり、限定された1パターンではなく色々な場面で起こるものです。例えば、見間違い、聞き間違い、読み間違い、解釈違い、など・・・。挙げればもっとありますが、これらは全て勘違いに含まれるものですよね。

日本人の特徴として、極端に複数の意味を含んだ一単語の用法を、文脈や場面から察して用いるというものがあります。英語では用途の異なるものはそもそも単語として分かれていることが多いので、英会話をスムーズに行い相手と気持ちよく話をしたいなら、背景から理解した上で使うことができるとよいですね。

「勘違い」の単語は複数

では勘違いの概要を把握したところで、英単語を見ていきましょう。

misunderstand

「勘違い」と聞いて一番に思い浮かべたのは、[misunderstand]ではないでしょうか。

これは日本人が英語の勉強を始めたすぐの時期に学校で習うこともあり、よく知られよく使う単語です。

広く「誤解」の意味で用いられますが、厳密には「耳で聞いた情報」について、勘違いや誤解をしていた場合に用いる英単語なのです。

misheard

より「耳」に焦点を当てて使う場合はこれ。

「聞き間違えて」勘違いした場合はこの[misheard]を使いましょう。

misread

耳以外の五感で間違った場合はというと、こちら。

文字が示す通り、目を使って「見間違えた」、つまり「読み間違えた」ことによる勘違いでは[misread]を使います。

「勘違い」の英語表現

単語は複数あると分かりましたが、「ニュアンスで伝えたいときには単語だと堅苦しい・・・。」という人もいるかと思います。

ここではやわらかく遠回しに、でも意味は「勘違い」を示す表現と例文を紹介します。ネイティブのように流暢に柔らかい言い方で話したい人は、おさえておくと「おっ!」と思われるかもしれませんね。

I thought...

[I thought…] は直訳すると「私は・・・と思っていました。」です。思っていた、ということは本当は違ったということ。これだけでも「勘違いしていました。」というニュアンスで用いることができるのです。

例: I thought my girlfriend’s birthday was today.
  (彼女の誕生日は今日だと勘違いしてました。)

mistake...

mistakeは「ミス」や「間違い」の名詞で使われるだけではありません。
[mistake A for B]は「AをBと間違える」という動詞としても使われ、「勘違い」と同義です。

例:I always mistake you for your sister.
 (私はいつもあなたをお姉さんと勘違いしてしまいます。)

例:I think you’re mistaken about him.
 (あなたは彼のことを勘違いしていると思います。)

get...wrong

[wrong]は「正しくない」「間違った」という単語ですが、[get A wrong] は「Aについて誤解する。」という意味で使われます。誤解は、誤って解する(認識する)ということなのでイコール「勘違いする。」という用法になります。

例:I got it all wrong.
 (まったく勘違いしていました。)

 

「勘違い」にまつわる日常英会話

それでは「勘違い」を示す英単語・表現を知れたところで、文章に移りましょう。

日本にいても自分の勘違いというのは認識しづらく、分かったときには時間が経っていたり気まずくなっていたりして言い出しにくくもあるものです。まして英語なら尚更ですよね。

そもそも言語が異なると、いざ何かを相手に伝えたいときに何と言えばいいか迷ってしまうことも多いですよね。そんなときのために例文を集めました。

①あれ、それは映画の話じゃなかったの?

「映画のことだと勘違いしてました。」
・I thought it was a movie.

②ストップ!何かおかしな認識で会話が進んでる!

「ちょっと待って。君、勘違いしてないかな。」
・Hold on, I think you made a mistake.
・Wait a second, you are taking it wrong. 

「ストップ!私勘違いしてたかも」
・Wait, I think I am wrong.

③当たってるか分からないんだけど…

「間違いかもしれませんが・・・。」
・I may be wrong but...

「ただの推測ですが・・・。」
・I'm only guessing but...

 

日本人が勘違いしやすい英語表現

次に、ここでは実際に勘違いをしやすい表現のあれこれをご紹介します。「勘違いしてたよ!」なんて表現は、使うことがないのが一番ですからね。

①OKは全然OKではない!

英語の[OK] は「まあまあ」です。招待を受けたパーティーで、料理はどう?なんて聞かれたとき、とっても美味しかったなら[It’s OK.] はやめておきましょう。空気が凍ってしまいます!

よいものには、[great]や[nice]を使うとよいですね。

②funnyは面白くないかも!

映画をみていて、[very funny] と感想をもらしたあなた。しっかり笑えていましたか?日本語で「笑えない」「つまらない」というときに、[おもしろいね]と口にすることがありますが、実は英語でもこんな表現が存在するんです。

もちろん場所や状況・発した本人の態度次第ではありますが、特に「笑えない」という言葉だと喧嘩にもなりかねないので注意が必要です。

英語にも日本語と同じような表現があると知っていると、言葉を発する前にどうだろうと振り返ることができるかもしれませんね。

③仕事はjob、でも聞くときは?

日本人が良く使うのは[work]ですが、これは「働くこと・労働」の意味が強い言葉です。

「新しい仕事を見つけたよ!」というときは[I got a new job!]となります。

しかし相手に聞くときはやはり直接単語は使わない方がスマートなので、「何のお仕事をされているんですか?」は[job]を使わずに聞くのがよさそう。[What do you do?]で十分に言いたいことは伝わるでしょう。

外国人にとって難しい日本語

英語表現の難しさを痛感したところで、今度は逆の立場で考えてみましょう。

生まれたときから話せている私達にはなんの苦労もありませんが、実は日本語、かなり習得が難しい言語のひとつです。学ぶ過程でよく分からない表現になってしまったり勘違いをしてしまったりということはよくあるでしょうが、お互いに言語を習得しようとしている仲間として助け合えるとスピードアップできるかもしれません。

ということで、外国人が勘違いしやすい日本語を集めました。

①カタカナ言葉

和製英語とも言い、英語から入って来て日本で使われるようになったカタカナ言葉。日本人はこれを英単語と認識していますが、とんでもない。発音も意味も異なることが多く、外国人からしたら既に「カタカナ言葉という日本語の一種」です。

分かりやすく教えたいと思って連発すると余計に混乱させてしまうかもしれないので、注意しておきましょう。

②主語なしの文章

英会話を習得しているあなたなら感じているかもしれませんが、英語は主語がしっかりしている言語です。「誰が何をした」から文が始まり、詳細は付け足していく形ですね。

その点日本語は、細かい状況から話が始まることが多く主語も曖昧なことがほとんど。

日本語学習中の外国人と話すときは、文の頭に「誰が」とつけるのを常に意識して話すと相手も安心してくれることでしょう。

③敬語

就職活動をするとき、大事な取引先にメールを送るとき、一度は敬語表現を検索したことがあるんじゃないでしょうか。そんな風に小さい頃から当たり前のように日本語を使って暮らしている私達にも、敬語というのはとても難しい文法。まして外国人にとってはもはや未知のものです。

敬語を習得できている外国人は日本語マスターと言っても過言ではないと覚えておきましょう。

 

英会話で勘違いさせたくない・したくないという人へ

ここまで勘違いにまつわる英語をお話してきましたが、机の上で学習するだけでは、英会話は身に付きません。言葉を覚えるには、覚えて・使って・間違って・何が間違いなのか自覚して・覚えて…という繰り返しがどうしても必要です。「勘違いが恥ずかしい」「相手に勘違いさせて困らせたくない」というのは自然な感情ですが、勘違いしないことには始まらないのも事実なのです。

とはいえ現地で堂々と間違えろ!というのも酷なので、いくら勘違いしても安心な実践の場を教えておきます。

私がおすすめするのは「ネイティブキャンプ」というオンライン英会話。

習い事のように教室に通って対面で話す英会話教室も良いのですが、やはり目の前に人がいる緊張感はなかなか抜けないものですし気を遣ってしまうもの。

その点オンラインであれば、ネイティブと話す機会をもらいながらも画面越しの会話になるので、対面の緊張感はほぼないと言ってよいでしょう。日本人をよく分かっているので安心して間違いも勘違いも連発でき、本場で使える英会話を効率よく習得できるはずです。

家でパソコンを開けばすぐにレッスンできるので、日程調整も面倒にならず3日坊主さんにも有効です。またレッスンごとに趣旨を変えて、様々な状況や場面に対応できる実践英会話を身に付けることもできますね。

最後に

今回は勘違いにまつわる英語表現を集めました。

日本人の喋る英語、アメリカ人の習得した日本語、立場はそれぞれですが、何語であっても母国語でない言葉を習得するのは難しいものです。まずは会話を行えている自分を褒めてあげましょう。

そして今回のように検索して事前に把握できればよいのですが、生身の人間と会話する以上どうしても避けられない間違いや勘違いはあるものです。

外国人の友達が日本語を少し間違ったからといって評価を落とすかというと、そんなことはありませんよね。相手にとっても同じことです。あまり気負わずに、会話を楽しむことでレベルアップしていきましょう。

この記事がお役に立てることを願います!