18歳〜30歳までの人が海外で生活する経験ができるワーキングホリデー制度。
異文化に触れながら語学力を高めたり、海外での就業経験を得られたりするとあり、毎年多くの人がこの制度を利用して海外へ渡航しています。
しかし、なかには「行って後悔した」という人がいるのも事実。
本記事では、ワーキングホリデーのよくある失敗談を紹介し、それらの失敗をしないためのコツや成功のための目標の立て方を紹介します。
- ワーホリの主な失敗談:語学力不足
- ワーホリの主な失敗談:仕事が見つからない
- ワーホリの主な失敗談:友人ができない
- ワーホリで失敗しやすい人の特徴
- ワーホリを成功させるためのポイント
- 失敗しないためのワーホリの目標の立て方
- まとめ
ワーホリの主な失敗談:語学力不足
ワーキングホリデーの失敗談の中でよく挙げられる失敗の原因の一つが「語学力不足」です。
語学力の向上を目指してワーキングホリデーに行く人も多いですが、最低限の語学力を身につけずに渡航してしまうと、現地でのコミュニケーションで苦労することになります。
ワーホリ滞在中、語学力不足では下記のような場面で特に苦労することが多いでしょう。
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シェアハウス探し
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仕事探し
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ともだち作り
英語圏の国へワーキングホリデーをしに行くのに英語力がなければ、日常会話や仕事で必要な英語がわからず、生活基盤を整えるのすら大変になります。
どうにか苦労して仕事を見つけ出せたとしても、英語力が低くてクビにされたという失敗談もよくあるものです。
また、ワーキングホリデーの失敗談では、英語力がないために日本人ばかりと過ごしてしまい、結局英語の練習ができないまま帰国したというのもよくあります。
英語力が上がらなければ帰国後の就職活動でのアピールにもならず、せっかくのワーキングホリデーの経験を活かせないことがあります。
ワーキングホリデーの経験を失敗談としないためには、出発前から語学学習を進めておきましょう。
語学力アップにはアウトプットも重要なので、オンライン英会話の活用もおすすめです。
ワーホリの主な失敗談:仕事が見つからない
ワーキングホリデーの失敗談では「仕事が見つからなくて苦労した」という話もよく聞きます。
語学力不足も原因となりますが、リサーチ不足や行動力不足で仕事が見つからないということもよくあるものです。
仕事の情報収集が不足していた
仕事が見つからない原因の一つに、情報収集不足が挙げられます。
たとえば、フルーツピッキングの仕事は収穫の時期が決まっているもので、求人がある時期が限定的です。
そんな情報も調べずに渡航してしまうと、仕事が見つからないという失敗談につながりやすくなります。
また、無事に仕事を見つけられたとしても、きちんとリサーチができていなかったために、予想より給料が少なかったり、労働環境がきつかったりして、長続きしないということもあります。
現地ではどんな仕事が多いのか、またどのような人が仕事を得やすいのかなどを事前に調べておくのは重要なことでしょう。
仕事を選び過ぎていた
ワーキングホリデーの失敗談では、仕事を選びすぎて見つからなかったというケースもあります。「日本人オーナーの店では働きたくない」「前職とは違う仕事がしたい」など、条件を決め過ぎてしまい、チャンスを活かしきれないケースです。
仕事が見つからない期間が長引けば資金面での心配も増えますし、ビザの期限が残り少なくなれば採用の可能性も下がってしまいます。
理想や目標があっても、ある程度柔軟に考える姿勢は大切にしましょう。
ワーホリの主な失敗談:友人ができない
ワーキングホリデーの失敗談では「友人ができなかった」というのもよくあるものです。
自分の英語力に自信が持てず、自分から積極的に声をかけられなかったという話もよく聞きます。
語学学校でも多くの人との出会いがありますが、短期留学で来ている学生も多く、仲良くなった友達がいたとしても1年のワーホリ期間中をずっと一緒に過ごせないこともあります。
現地に暮らすネイティブの友人を作るのが一番ですが、積極的に現地の人たちと交流できるような場に行かなければ出会いも増えません。
「友人ができなかった」という失敗談にしないためには、学校のアクティビティに積極的に参加したり、地元の交流イベントに顔を出してみたりするなど、自分から動くことが大切です。
ワーホリで失敗しやすい人の特徴
ワーキングホリデーでの失敗談を見ていくと、ワーホリで失敗しやすい人の特徴が見えてきます。
以下、それぞれの特徴を詳しく見てみましょう。
特徴1:ワーホリに行くことが目標になっている
現地で何がしたいか、ワーキングホリデー後どうなりたいかを深く考えず、ただ単に「ワーホリしたい!」と準備を始めてしまうと失敗につながりやすくなります。
ワーホリビザの申請では英語力の規定がなく、語学学校への入学も必須ではありません。
ビザ申請に求められる資金証明は、実際に必要となる費用よりはだいぶ低い額が設定されており、資金面でもそれほど厳しい規定はありません。
細かなルールが少なく自由に決められる分、渡航の目的や渡航後の目標がないと、1年をただなんとなく過ごすことになってしまいます。
無計画に出発してしまうと、語学力不足や資金不足で悩むことになって途中帰国もありえます。
ワーキングホリデーに行くこと自体をゴールとせず、ワーホリ中やワーホリ後のことまでしっかり考えてプランすることが失敗談になるのを避ける秘訣です。
特徴2:実力以上の理想を描き過ぎている
ワーキングホリデーで海外に行けばなんとかなると楽観的にかまえていたのが、実際には家探しや仕事探しで苦労したという失敗談もよくあります。
語学力が十分でないのにどうにかなるだろうと現地に行ってしまったり、貯金も十分ないまま、まだ得ていない現地での仕事を当てにして渡航してしまったりするのはギャンブルのようなものです。
オフィスワークに憧れ、現地で友人に囲まれて過ごす自分の姿をイメージするのもわかりますが、スキルや経験、そして英語力がなければ採用や出会いにはつながりません。
自分のスキルや経験を客観的に捉え、ワーキングホリデーが自分にとって本当に正しい選択かを見極める時間を持つことも大切です。
特徴3:楽することばかりを考えている
ワーキングホリデーの失敗談を聞いてみると、大変なことはできるだけしないで過ごしたかったという人の声も聞きます。
海外で1年暮らせば、語学力もそれなりに上がるものですが、海外にただいるだけで誰でも流暢に現地の言葉を話せるようになるわけではありません。語学学校での学習に熱心に取り組んだり、現地の人と積極的に関わったりするような努力が必要です。
また、ワーホリで行く国や渡航のタイミングでは仕事探しが難しいことがあり、時には100枚近くの履歴書を配り歩かなくてはいけないこともあります。
海外で暮らすのも楽しいことばかりではなく、時には努力が必要だと理解しておくことも重要です。
特徴4:日本を基準に考え過ぎている
一度日本の外へ出たならば、それは全く異なる文化や習慣の中で暮らすということです。
それなのに「日本の当たり前」を押し付けていればうまくいかないことも多くなります。
たとえば、海外での仕事探しでは、求人サイトからの申し込みではなく、履歴書を直接お店のオーナーに渡してアピールするのが一般的です。日本とは違うからと行動を起こさずにいると、得たい結果にはつながりません。
その他にも、「日本ならこうだ」「日本からみたらこの文化はおかしい」などと批判ばかりしていれば、ワーホリ渡航先の国の良さを知ることもできないでしょう。
ワーキングホリデー中は文化や習慣の違いも受け入れ、柔軟に対応していく姿勢が求められます。
ワーホリを成功させるためのポイント
以上でも見てきた通り、ワーホリを成功させるためにはしっかりとした準備と心構えが必要です。
ビズメイツが2024年に実施した「ワーキングホリデーに関する苦労/失敗調査」によれば、「ワーキングホリデーに行く前にやっておくべきだったと後悔していること」という質問に対し、対象者110名の59.1%が「英語の勉強」と回答し、44.5%が「資金の調達」と回答しています。
同調査で「ワーキングホリデー期間中に経験した苦労/失敗」については、「想定よりもお金が稼げなかった」「人と上手くコミュニケーションがとれなかった」「住居の確保が困難だった」というものが上位に並んでいます。
これらを踏まえると、ワーキングホリデー成功のためには下記のポイントが重要でしょう。
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明確な目標を持ってプランする
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出発前から語学学習をしっかりしておく
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資金をしっかり確保しておく
ワーキングホリデーの目標を明確にすることは特に重要です。
現地での生活や帰国後のことを考えるうえでもそうですが、渡航前の準備で挫けそうになった時も、目標がクリアであればモチベーションの維持につながるからです。
失敗しないためのワーホリの目標の立て方
最後に、ワーキングホリデーの経験を失敗談として終わらせないための目標の立て方を紹介します。
1. 具体的な目標を立てる
目標設定では、できるだけ具体的な目標を立てることが重要です。
たとえば、「英語力を上げる」といった漠然としたものではなく、「語学学校に通う3ヶ月で英語レベルを1つ上げる」といったものが有効です。
数値で測れて、期間が限定できる目標を立てましょう。
2. 現実的な目標を立てる
高い目標を掲げることはいいことですが、自分の実力を見ずに高過ぎる目標を立てると失敗しやすくなります。
自分のこれまでの経験やスキル、英語力を整理し、どんな場で活躍ができそうか、どんな経験につなげられそうかを考えて現実的なゴールを設定しましょう。
3. 帰国後のことも視野に入れて戦略的に目標を立てる
ワーキングホリデーで滞在が認められる1年の過ごし方は自由です。
ヨガやサーフィンなど、現地ならではのアクティビティを通して学びを深めることも可能ですし、インターンやボランティアなど、ビジネスでや現地コミュニティーでの経験を積むことも可能です。
帰国後のことまで見据え、ワーキングホリデーをどう活かすのかを戦略的に考えて目標を立てることが成功につながります。
まとめ
ワーキングホリデーは素晴らしい経験となる反面、準備不足で辛い経験となってしまうこともあります。
ワーホリ成功の鍵は、しっかりしたプランと十分な資金、それから現地での生活に対応できる語学力です。
渡航に向けては、ワーキングホリデー期間中どんなことに取り組むか、帰国後どんなことを達成したいかをじっくり考え、ゴールを明確にすることを忘れないようにしましょう。
きちんとした準備と積極的な行動で、充実したワーホリライフを送ってください!
◇経歴
・ワーホリ3ヵ国経験あり
・海外企業の営業・マーケティングで5年の経験あり
・留学サポート経験あり
◇資格
・ケンブリッジ英検 FCE
・TOEIC 900点以上
◇留学経験
・イギリス・エディンバラ大学附属の語学学校にて1ヶ月の語学留学経験あり
◇海外渡航経験
・ニュージーランド、カナダ、アイルランドでワーホリを経験
・アイルランドの企業で営業・マーケティングを担当(出張でマルタやイギリス、アジア圏の国々にも行きました)
・これまで仕事や旅行で訪れた国は20ヵ国以上
◇自己紹介
留学サポートの経験も経て、現在はWebライターとして活動しています。
大学から本格的に英語を学び始め、留学・ワーホリ経験を通して、世界各国の人たちと交流する楽しさを知りました。現在は、日本で国際交流・異文化理解の場を作るお手伝いもしています。