カナダと日本の時差について
「時差」は、カナダ留学する方や、旅行に行く方にとって懸念事項の一つではないでしょうか。日本とカナダの時差は比較的大きいため、時差に体が追いつけるのか、時差ぼけはどれぐらいで治るのか、など心配する方もいらっしゃるでしょう。
また、カナダに滞在中に、日本にいる家族や友人と連絡を取りやすいかどうかも、気になるところですよね。
さらに、カナダは面積が広大な国のため、国内でも時差が発生します。そのため、どの都市に滞在するかによって、時差も異なります。ここでは、カナダの人気都市と日本の時差、その計算方法や時差ボケ対策などについて、詳しくご紹介します。カナダに行くことを考えている方は、参考にしてみてください。
主要都市と日本との時差
カナダはとても広大な面積を誇る国です。そのため、なんと6つのタイムゾーンにまたがっています。西から順番に、太平洋標準時、山岳部標準時、中部標準時、東部標準時、大西洋標準時、ニューファンドランド標準時という6つのゾーンにカナダは存在しています。
では、カナダのどの都市がそれぞれのタイムゾーンに位置しているのでしょうか。カナダの主要な都市とともに、それぞれのゾーンと日本との時差について説明していきます。
太平洋標準時
太平洋標準時には、カナダ国内で最も西部の地域が該当しています。地図上では日本から最も距離が近い地域ですが、間に日付変更線を挟むため、日本との時差が最も開いているゾーンです。
このゾーンに位置する都市は、カナダで3番目に多い都市圏人口を誇るバンクーバーや、人気都市であるビクトリアやケロワナなどです。バンクーバーは日本からの直行便もありますし、留学先としても非常に人気ですよね。
この太平洋標準時と日本の時差は、マイナス17時間と、非常に長いです。
日本の深夜0時にバンクーバーでは前日の朝7時を迎え、日本の夕方17時にバンクーバーがようやく深夜0時を迎える、という計算になります。昼夜逆転以上の時差となるため、体への負担も大きく、連絡も取りづらい時差です。日本の昼12時にバンクーバーでは前日の19時となるので、昼休みに連絡を取るのが一番良いかもしれませんね。
山岳部標準時
太平洋標準時からロッキー山脈を越えて少し東にずれると、山岳部標準時へとタイムゾーンがずれます。このゾーンには、カルガリーやエドモントンといった都市が位置しています。どちらもカナダの都市圏人口としては大きな都市で、日本からも旅行や留学で多くの人が訪れています。
山岳部標準時と日本の時差は、マイナス16時間です。太平洋標準時よりは短いですが、それでも非常に長い時差だと言えます。
日本の深夜0時に、カルガリーでは前日の朝8時を迎え、日本の夕方16時にカルガリーが深夜0時を迎える、という計算になります。やはり昼夜逆転以上の時差となり、連絡は取りづらい時差といえるでしょう。このタイムゾーンの都市であれば、お互いの深夜に少し連絡を取れそうな感じもするので、日本に住む人と連絡できる時間帯の選択肢が、少しは増えるかな、という印象です。
中部標準時
山岳部標準時の地域からさらに東にズレると、中部標準時のタイムゾーン適用地域となります。この地域の主要都市としては、小麦の生産地として有名なウィニペグが挙げられます。カナダの先住民族イヌイットの方々が住むヌナプト準州もこのタイムゾーンに位置しています。
中部標準時と日本の時差は、マイナス15時間です。太平洋標準時より2時間短いですが、やはり長い時差ですね。
日本の深夜0時に、ウィニペグでは前日の朝9時を迎え、日本の夕方15時にウィニペグで深夜0時を迎えます。これまでご紹介した地域同様、昼夜逆転以上の時差となります。日本の深夜時間帯にウィニペグでは朝を迎えるため、この時間帯での連絡は比較的撮りやすそうです。
ただそれ以外だと、連絡をしやすそうな時間帯が双方の学校や仕事のスケジュールと被りがちなので、なかなか連絡を取るのが難しいかもしれません。
東部標準時
さらに東に移動すると、東部標準時のタイムゾーンになります。このゾーンには、トロントやモントリオール、ロンドンなどといった大都市やカナダの首都であるオタワが位置しています。カナダ国内で見ても人口の多いエリアであると同時に、日本人にもとても人気のエリアで、日本から多くの人々が留学や仕事などで訪問するエリアです。
この記事を読んでいる方の中にも、トロント留学を考えている方が多いかもしれません。また、フランス語圏のケベック州もこのタイムゾーンに位置します。
東部標準時と日本の時差は、マイナス14時間です。トロントやモントリオールに次いで規模の大きいバンクーバーとは、同じ国内にもかかわらず3時間も時差があることになります。
日本の深夜0時に、トロントでは前日の朝10時を迎え、日本の夕方14時にトロントで深夜0時を迎えます。日本の夜に現地では朝を迎え、現地の夜に日本が朝となる時間帯が多いので、連絡のつきやすい時間帯が他の地域よりも心持ち多いかなという印象を受けます。留学先からでも家族や友人と連絡をとりやすい環境を希望している人には、比較的過ごしやすいのではないかと思います。
大西洋標準時
東部標準時のエリアからさらに東に移り、東海岸付近に位置するエリアでは、大西洋標準時が適用されます。このエリアにはハリファックスという都市や、小説『赤毛のアン』の舞台としても知られるプリンスエドワード島などが存在しています。
大西洋標準時と日本の時差は、マイナス13時間です。ほぼきれいな昼夜逆転といえるでしょう。時差の計算も比較的容易にできるエリアです。
日本の深夜0時に、ハリファックスでは前日の午前11時を迎え、日本の午後13時にハリファックスで深夜0時を迎える、という計算です。ほぼ昼夜逆転なので、日本と連絡を取る際にはお互いの朝と夜が大体合うイメージです。
ニューファンドランド標準時
最後に、ニューファンドランド標準時についてご紹介します。これは名前の通り、カナダ東部にあるニューファンドランド島およびその周辺地域に適用されているタイムゾーンになります。このタイムゾーンを使用しているのはカナダのみで、周辺にある他国に属する場所では使用されていないのが特徴です。
ニューファンドランド標準時と日本の時差は、マイナス12時間半です。30分刻みの時差は珍しいですよね。
日本の深夜0時に、ニューファンドランド島では前日の午前11時半を迎え、日本の午後12時半にニューファンドランド島で深夜0時を迎えることになります。ほぼ昼夜逆転ではありますが、30分の差というのが少しトリッキーで気を付ける必要があります。大西洋標準時の地域とほぼ同様に、日本と連絡を取りたい場合には、お互いの朝と夜が大体合うような時間になります。
カナダのサマータイムについて
カナダのサマータイムとは?
多くの国や地域で導入されているように、カナダでもほとんどの地域でサマータイムが採用されています。サマータイムの期間中、日本とカナダの時差は1時間短くなります。そのため、サマータイムの期間中は上述した時差からそれぞれ1時間足す必要があります。
例えば、バンクーバーと日本の時差は通常マイナス17時間ですが、サマータイム期間中はマイナス16時間となります。同様に、トロントの場合は通常の時差がマイナス14時間ですが、サマータイムの間はマイナス13時間の時差となります。
カナダのサマータイムの期間は?
では、サマータイムの期間はいつからいつまでなのでしょうか。カナダのサマータイムは、毎年3月の第2日曜2時から11月の第1日曜2時と定められています。実は、通常時間が使われるよりも、サマータイムが使われる期間の方が長いんです。
このサマータイムに合わせて、カナダでは1時間時計の針を進めたり戻したりします。サマータイム期間が何日から始まるのかは年によって変化するので、毎年きちんとカレンダーを確認する必要があります。
時差の計算方法
日本とカナダの時差の計算方法は、単純です。日本の現在時刻から、時差分をマイナスするだけです。こう言ってしまうととても簡単な気がしますが、実際に計算するとなるとなかなか面倒ですよね。
日本とカナダの時差は、24に近い数字なので、24から時差分の時間を引いて、一日分針を巻き戻す方が簡単に算出できる場合もあります。例えば、バンクーバーとの標準の時差はマイナス17時間なので、24から17引いた7を日本の現在時刻に加算し、一日マイナスすれば、バンクーバーの現在時刻を算出できます。
ただ、どちらにしても混乱は起きやすいものです。また、各都市との時差を覚えるのも大変です。最近ではサイトやアプリで時差早見表だったり、簡単に時差を計算できるツールだったりがあるので、それを用いて時差を計算すると便利ですよ。
おすすめの時差ぼけ対策
日本とカナダの時差が大きいと、時差ぼけが心配になりますよね。時差ぼけは単純に眠いだけではなく、頭痛や吐き気、消化器官の不調などをもたらし、体に大きな負担を書けます。これをできるだけ避けるためにも、事前に対策を講じて少しでも体への負担を少なくしておきましょう。
では、時差ぼけをなるべく軽くするためには、どのような対策が可能なのでしょうか。時差ぼけで一番大切なのは、なるべく現地の時間に体を適応させることです。フライト前とフライト中に分けて、具体的な方法をそれぞれご紹介します。
フライト前
日本からカナダへと向かうフライトの前に有効なのは、早寝早起きです。カナダと日本はマイナス12時間以上の時差があります。そのため、昼夜逆転以上の時間の巻き戻しが必要です。早寝早起きを心がけることで、カナダの時刻との時差が少し縮まり、体への負担が少なくなります。
また、フライト時に疲れがたまっていると時差ぼけを引き起こしやすいので、フライトの前日は極力長めの睡眠時間を確保しておくのが望ましいです。
フライト中
日本からカナダへと向かうフライト中には、まずは時計を滞在先の都市の時刻に合わせることが大切です。時計の時刻を意識して、フライト中過ごすようにしましょう。
また、カナダ行きの飛行機に乗ったら早めに寝てしまうのもおすすめです。そうすることで、体内時計がカナダの時刻に合いやすくなります。さらに、カフェインやアルコールの接種は極力避けて、水分補給を多めにすることも大切です。機内食をしっかりと取ることも大切で、現地と同じタイミングで食事をすることで体内時計を合わせることができます。
まとめ
ここまで、日本とカナダの時差について紹介して参りました。日本とカナダの時差は確かに大きいです。ですが、カナダ現地に行っても日本と連絡を取れる時間はあります。また、時差ぼけに悩まないためにも、しっかりと対策をしてから行くと良いでしょう。