「怒る」を英語で言う場合、angryという単語を使うということは、きっとみなさんご存知でしょう。では、単に怒っているだけではなく、激しく怒っている状態、つまり「激怒する」を英語でどう言い表せば良いかはわかるでしょうか。
ひょっとすると、“very angry” と言いたくなる人もいるかもしれませんね。それも間違いではありませんが、“very angry” だと、「激怒」というよりは「とても怒っている」という感じで、激怒感があまり伝わらないかもしれません。
この記事では、「激怒する」にあたる英語表現を5つピックアップして、その表現の意味や使い方を例文とともにご紹介します。とっても怒っていて手がつけられないような状態を言い表したいときは、この記事を参考に、適した英語表現を使ってみてくださいね。
Furious
激怒している状態を表す表現で最もよく使われていて、一般的なものはこちらの “furious” でしょう。文法的な使い方は“angry”と同じで、“very”や”extremely”といった強調を表す単語も一緒に使えるため、“angry”よりも強い怒りを言い表したいときには、とりあえずこれを使っておけばOKです。
意味は「激怒した」「怒り狂った」などで、手がつけられないような激しい怒りを表すときにぴったりです。
母は昨夜、兄の行動のせいで本当に激怒していた。
彼女が私のアイデアを盗んだと知って、私はとても激怒した。
furiousは文法的にはangryと同じような使い方をします。”My mother was really angry last night”と言い換えてもほぼ同じ意味で伝わりますが、furiousを使うことで、より怒り狂って火が出ているようなイメージになります。
また、「激怒する」としたい場合は”get furious” としましょう。angryを使って「怒る」とする場合も、”get angry”とするのと同様です。
Enraged
次にご紹介する“enraged”も、furiousと同様に怒り狂った様子を表すのに使われます。文法的な使い方もangryやfuriousと同じですから、使いやすいのではないでしょうか。
意味は「激怒した」の他に、「カッとなった」「激昂した」などがあり、何かがキッカケでカッと頭に血が上るようなイメージが強いです。ややニュアンスに違いがあるとは言え、ほぼfuriousと同義語だと思って良いでしょう。furiousばかり使いすぎていると感じたり、カッと火がつく感じを言い表したいときには、この“enraged”をおすすめします。
恋人が浮気をしているのを知って、ジョンは激怒した。
メアリーは兄にパソコンを壊されて激怒した。
enragedとfuriousの例文を見てわかるとおり、enragedもfuriousのような使い方をします。
ちなみに、“enraged”というスペルに含まれる“rage”という単語も激しい怒りや憤怒などを表す言葉で、en+rage+edとすることで、そういった激しい感情に駆られている状態になったということを表します。
Livid
furiousやenragedを知っていた人でも、もしかしたらこの“livid”という単語は聞いたことがないかもしれませんね。もしくは、別の意味で覚えている人もいるでしょう。
“livid”は「鉛色」「土気色」「青ざめた」など、色に関する表現でよく使われる形容詞です。しかし、その他にも「激怒した」「ひどく怒った」という意味もあり、文脈によって読み分けが必要な単語なのです。
マリアは私の家族の悪口を言って、よく私を激怒させる。
自分の車に傷跡を見つけたとき、彼は本当に憤慨した。
自分の膝に青あざを見つけたが、いつできたのか覚えていない。
文脈での読み分けの練習として、「激怒」には関係ないlividを使った例文にしています。
感情・気持ちなどに関する話に使われるlividは「激怒」、それ以外は色に関する話と思っておけば、きっと正確に単語の意味を捉えることができるはずです。
Lose one’s temper
ここからは、単語ではなく熟語をご紹介します。
こちらの“lose one’s temper”は、怒りで気持ちをコントロールできなくなっているような様子を言い表せます。日本語にすると「激怒する」のほか、「怒りが爆発する」「キレる」というのに近いでしょう。かなりよく使われる表現ですから、こちらも覚えておくことをおすすめします。
父はとても穏やかな人だ。彼がキレたところを見たことがない。
メアリーはクラスで突然キレてしまい、今ではみんなが彼女を怖がっている。
例文の日本語訳でもわかるとおり、“lose one’s temper”には「キレる」という表現がとてもよく合います。表現の雰囲気もよく似ていて、カジュアルめの表現ですから、フォーマルシーンでは使わないようにしましょう。とはいえ、そもそもフォーマルシーンでキレること自体NGなので、ここでご紹介する表現を使うことはないかもしれませんね。
Blow one’s stack
最後にご紹介する“blow one’s stack”は聞いたことがない人の方が多いかもしれません。しかし、ネイティブスピーカー同士でも広く使われている表現ですから、知っておくと英会話においてレベルアップした気分になれるかもしれません。
ただし、ここまでご紹介した4つの表現に比べると使用頻度は低いため、上記の4つをしっかり覚えて使えるようになってからこの表現に挑戦することをおすすめします。
この表現の意味は「カンカンに怒る」「キレる」といった感じで、まさにこの記事の「激怒する」というテーマにぴったりです。
僕の彼女について嫌いなことが一つあるんだよ。、彼女はすぐに怒り狂うんだ。
怒り狂う前に一呼吸しましょう。
まとめ
実はここでご紹介したものの他にも、まだまだ「激怒する」という表現があります。ネイティブスピーカーの言っていることを100%理解しようと思ったら、今回ご紹介した表現以外のものも調べて覚えておくのも良いでしょう。
ひとまずはここでご紹介したものさえ覚えておけば、日常会話はこなせるはず。もしこれらの表現の実践練習をしたくなったら、ぜひネイティブキャンプの講師と練習してみてくださいね。
◇経歴
英日翻訳・校正、英会話講師など
イギリスの現地企業にて就業経験あり
◇資格
TOEIC935点
英検準1級
ケンブリッジ英検FCE合格
◇海外渡航経験
イギリス5年弱、グアテマラ6ヶ月、合計49ヶ国に渡航歴あり
◇自己紹介
国内外で活動するWebライター兼翻訳者です。これまで手がけた記事は数千件以上。翻訳経験は通算5年位になります。コロナ禍前は世界中を旅をしながら仕事をするノマドワーカーをしておりました。
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.