英語で事実を説明することは、単語を学べばある程度はできるかと思います。ただ、英語を書いたり話したりするとき、感情ごとに表現することに難しさを感じたことはありませんか?
そんなときに活用してほしいのが感嘆文です。感嘆文を使うことで、英語で表現する時に自分の気持ちをストレートに表すことができるようになります。とは言っても、「感嘆文って何?」「感嘆文って聞いたことはあるけど、使い方がよくわからない・・・。」と言う方も多いと思います。
今回はそういった方に向けて、感嘆文とは何かの説明と、英語での感嘆文の作り方を徹底解説していきます。感嘆文は、実際のネイティブスピーカーの英会話では非常によく使われます。実際に使われる用法だったり、使われる場合のニュアンスだったりも含めて、例文と一緒にご紹介していきます。表現の幅を広げたい方はぜひ参考にしてみてください!
感嘆文とは
感嘆文とは、感動・驚き・喜び・悲しみ・怒りなどの感情や、自分の気持ちを表したいとき、何かを強調したいときにそれをストレートに伝える文のことを言います。
日本語では、例えば素敵な家を見たときに感動して「なんて素敵な家なんだ!」と言うときのような、「なんて〇〇なんだ!」というような文が感嘆文に該当します。日本語にするととても大袈裟な印象があり、日常では聞き慣れない表現です。しかし、英語圏の方はこのようなストレートな表現で、事実を伝えるとともに感情を表現します。
この「なんて素敵な家なんだ!」は英語にすると、「What a beautiful house this is!」となります。その家が素敵だと伝えたいだけであれば、「This is a beautiful house.」でも伝えることができますが、それだと言いたいことは分かっても感動した気持ちの高ぶりまでは伝えきることができません。
感嘆文の作り方
それでは、このような感情の高ぶりを伝えるときの英語の感嘆文の作り方を解説していきます。
英語の感嘆文には、「What」で始まるものと「How」で始まるものの2通りがあります。この2つにはそれぞれ決まった形があり、会話の中でこれを使うことによる効果もそれぞれ異なります。なので、まずはこの2通りの具体的な違いや使い分け方の説明をしてから、それぞれに分けて感嘆文の作り方を解説していきます。
What とHow の違いと使い分け方
英語の感嘆文には、「What」で始まるものと「How」で始まるものの2通りがあるというお話までしました。この2つにはどのような違いがあり、どのように使い分けることができるのかをご説明していきます。
この2つは、ざっくりというと、「その文の中でもどこをより強調したいのか」に焦点を置いて使い分けることができます。そして、強調する部分を変えることで「What」で始まる文を「How」で始まる文に、「How」で始まる文を「What」で始まる文に言い換えることもできるようになるのです。具体的にそれぞれ見ていきましょう。
感嘆文「How」
まずは「How」で始まる感嘆文から解説していきます。「How」で始まる感嘆文は、「How +形容詞+主語+be動詞!」の形をしています。そして、この形をした感嘆文は形容詞を強調したいときに使います。形容詞とは、名詞を修飾する言葉のことで、物や人の状態、性質を表す役割をもつものです。
例文を使って詳しくみていきましょう。
ある男性の背が高いことを伝えたい時、「He is tall. (彼は背が高い。)」で彼の背が高いという事実が伝わります。ただ、もしあなたが彼の背の高さに驚いたことを伝えたいのであれば、この文では不十分です。
その場合は「How」を使った感嘆文を使って「How tall he is!(彼はなんて背が高いんだ!)」とする必要があります。
文の作り方は、まずは強調したい言葉(今回の場合はtall)を主語と動詞の前に移動させて、文頭に「How」をつけ、文末に感嘆符「!」を入れます。ただそれだけで、事実を伝える文に感情まで乗せることができるようになります。
そのほかの例文としては、
「How interesting this story is!(これはなんて興味深い話なんだろう!)」
「How crowded this train is!(これなんて混んだ電車なんだろう!)」
などがあります。
感嘆文「What」
つづいて、「What」で始まる感嘆文です。「What」で始まる感嘆文は、「What+(a)+形容詞+名詞+主語+動詞!」の形をしています。そして、この形をした感嘆文は、Aの状態にある名詞を強調したいときに使います。Aの状態にある名詞というのは、例えば「美しい目(「美しい」がA)」であったり「大きな木(「大きな」がA)」であったりということを言います。
こちらも例文を使ってみていきましょう。
ある女性の瞳がとてもきれいだと伝えたい時、「She has beautiful eyes.(彼女は綺麗な瞳をしている。)」で事実を伝えることができます。ただ、瞳のきれいさに感動したということを感情込めて伝えたい場合は、これでは不十分ですよね。
そんなときに、「What」で始まる感嘆文を使います。感嘆文にすると、「What beautiful eyes she has!(彼女はなんて綺麗な瞳をしているんでしょう!)」となります。
作り方としては、まず強調したい言葉(今回はbeautiful eyes)を主語の前に移動させます。そして、強調したい言葉の前に「What」をつけ、文末に感嘆符をつければ完成です。
その他の例文としては、
「What an interesting story this is!(この話はなんて興味深いんだろう!)」
「What a surprise this is!(これはなんという驚きだ!)」
などが挙げられます。
以上が、2種類の感嘆文の特徴と作り方になります。この2つの文はそれぞれ言い換えることもできますが、そのときは、ただ並び替えたり、「What」と「How」を入れ替えたりすればいいだけではないので注意が必要です。
そして言い換えた場合、伝えている内容は同じでも、その文の中で強調したい部分が違うのでニュアンスが変わります。
例えば、先ほどの「彼女は綺麗な瞳をしている。」を2通りの感嘆文で表現してみましょう。
「How beautiful her eyes are!(彼女の瞳はなんて綺麗なんでしょう!)」
「What beautiful eyes she has!(彼女はなんて綺麗な瞳をしているんでしょう!)」
となります。それぞれニュアンスに違いがあることがわかりますね。
補足ですが、感嘆文には否定文が存在しないということも頭に入れておいてください。感嘆文は肯定文の時のみ使えます。
感嘆文の省略形
ここまでで解説してきた感嘆文ですが、これは省略した形で使われることがあります。むしろ、日常英会話の中では先ほどご紹介したような完全形で使われることの方が少ないくらいです。
この省略形には、主語+動詞が省略される場合と、形容詞が省略される場合の2パターンあります。それぞれ例文も合わせて解説していきます。
「主語+動詞」の省略
「How」で始まる感嘆文であっても「What」で始まる感嘆文であっても、主語と動詞が省略されることが多くあります。
先ほどの完全形の例文を省略形にすると、
「How tall he is!(彼はなんて背が高いんだ!)」→「How tall!(なんて背が高いんだ!)」
「What beautiful eyes she has!(彼女の瞳はなんて綺麗なんでしょう!)」→「What beautiful her eyes!(なんてきれいな瞳なんでしょう!)」
となります。このように、主語と動詞が省略される時は、感情をよりストレートに表現したり、対象が明らかで省略されていても意味が伝わるような場合に多く使われます。
形容詞の省略
また、「What」で始まる感嘆文では、形容詞が省略される場合があります。例文からご紹介します。
「What a surprise!(なんという驚きだ!)」
「What a day!(なんて日だ!)」
というようなものです。
このように形容詞が省略されている形は定型表現のようなものなので、こういった表現があるんだなという程度に考えてもらえれば大丈夫です。この用法は、形容詞がなくても文の意味が明らかに伝わる場合にのみ使われます。
感嘆文の形容詞の省略を使った定型文には、その他にも
「What a waste!(もったいない!)」
「What a mess!(ぐちゃぐちゃだ!)」
などがあります。
実際のコミュニケーションにおいては感嘆文は省略形で使われることが多いので、考えなくてもサッと出てくるようにしておくと、ネイティブスピーカーらしいコミュニケーションが取れることでしょう。
まとめ
今回は、英語の感嘆文をご紹介しました。英語の感嘆文は「What」で始まるものと、「How」で始まるものの2通りがありましたね。そして、それぞれ文の中のどの部分を強調したいかによって使い分けることができます。
もちろん感嘆文を使わなくても同じ意味の内容を事実として伝えることはできますが、感嘆文を使うことによって、事実を伝えるだけでなく、そこに感情をストレートにプラスして伝えることができるのです。
日本語で「なんて美しいんでしょう!」といったような言葉遣いをする方はなかなかいないかもしれませんが、英語圏の方は感嘆文を非常にナチュラルに日常の中で使います。これを使いこなせるようになるだけで、英会話でネイティブスピーカーらしさや感情の伝わり方が格段にアップして、スムーズなコミュニケーションが取れるようになります。まずは、とにかく実践してみること!ぜひ、明日からの英会話に取り入れてみてください!
◇経歴(英語を使用した経歴)
大学時代は英語教育を学んできました。その中で、実際に中学生に対して学校で英語の授業を行ったり塾講師として受験英語の指導を行ったりしてきました。
◇英語に関する資格(資格、点数など)
・英検準1級
・TOEIC865点
・中学校教諭一種免許状(英語)
・高等学校教諭一種免許状(英語)
◇海外渡航経験、渡航先での経験内容(仕事、留学、旅行など)
小学3年生〜中学2年生までアメリカのニューヨーク州で過ごし、現地の学校に通っていました。
◇自己紹介
国立大学教育学部英語科を卒業し、現在エステティシャンをしながらWEBライターとして活動をしている五十嵐りんと申します。美容や英語、教育に関する執筆を主にしております。
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.