日本語学習にゲームは効果的?子供と実践するゲームの教育効果

日本語学習, ゲーム, ネイティブキャンプ

海外に住んでいて子どもを育てている方、帰国子女を持つ親御さん、また日本に住んでいるけれど、海外にルーツを持つ子どもを持つ親御さんなど、子どもに日本語を身につけてほしいと思っている方は多いのではないでしょうか?

そこで、今回の記事では、日本語学習にゲームは効果的なのかどうかを解説し、子どもと実践するゲームの教育効果について考えていきたいと思います。最近話題の「ゲーミフィケーション」という考え方や、日本語学習の効果が期待できる具体的な遊び・ゲームをご紹介していきたいと思います。

子どもに日本語を学んでほしいけれど、どのようなやり方が良いのか悩んでいる、遊びやゲームを取り入れてみたいけれど、どんなものが良いのかわからない、という方はぜひこちらの記事を参考にしてみてくださいね。

日本語学習にゲームを取り入れるのは効果的!

まず、結論から述べると、日本語学習にゲームを取り入れるのは効果的だと言えます。ゲーム・遊びそのものに学習効果があるものもありますし、「楽しんで行う」というゲームの前提・醍醐味が子どもが学習を続けることにつながります。

「ゲーミフィケーション」とは?

ここで、最近話題の「ゲーミフィケーション」という言葉について解説しましょう。「ゲーミフィケーション」は2010年ごろから休息に広まった言葉で、「ゲームのポジティブな要素を仕事や教育などに応用すること」を指します。

なお、ここでの「ゲーム」とは、オンラインゲームやゲーム機器を使ったゲームだけでなく、オフラインでの学習に効果のある遊びも含みます。ゲームの要素を取り入れた仕事や作業のやり方も「ゲーミフィケーション」のひとつと言えるでしょう。

「ゲーミフィケーション」を日本語学習に取り入れることのメリットは、子どもの気が進まないことに対しても楽しく取り組めるようになることです。ゲームの要素を取り入れることで、日本語への興味が高まり、自分で自主的に学ぼうという姿勢を育むことができます。

また、通常の本やテキストを使った学習のあいだに取り入れることで、良い気分転換になったり、ゲーム・遊びを攻略するためにさまざまな作戦ややり方を考える力を身につけたりすることもできます。

なお、「ゲーミフィケーション」を取り入れる際には、いくつか注意すべき点があります。ゲーミフィケーションは効果的だと考えられていますが、すべての子どもに同じような効果があるとは言い切れません。また、ゲームにもさまざまな種類があるため、子ども一人ひとりの興味や好みにあわせて、どのようなゲームが適しているのか見極める必要があります。

日本語学習に効果的な遊び・ゲーム

日本語学習にゲームが効果的であることがわかったところで、ここからは具体的にどのような遊びやゲームがあるのか、ご紹介していきます。それぞれ違った方法・目的がありますので、ご自身のお子さんの状況や好みを考慮しながら、選んでみてくださいね。

50音図完成ゲーム

50音図完成ゲームは、虫食いにした50音図を用意し、虫食い部分を埋めていくというゲームです。子どもひとりで埋め終わるまでの時間を毎回測って、回を追うごとにどれくらい速くなっているかをゲーム感覚で行うのも良いでしょう。

また、幼稚園や保育園など子どもが複数いる場合は、チーム制にして、どのチームが50音図を速く埋め終わるかを競わせても良いでしょう。

なお、虫食い状態の欄を埋める際には、手書きで書いてもらっても良いですし、ひらがなカードを用意してそのカードを虫食いの部分に置いてもらう、というやり方もできます。

フルーツバスケット

グループで手軽に楽しめる椅子取りゲームのひとつ「フルーツバスケット」。子どものころ、学校などでフルーツバスケットで遊んだという方も多いのではないでしょうか?

このフルーツバスケットも、日本語学習に応用することができます。フルーツバスケットのルールそのままに、参加者をそれぞれ3〜4種類のフルーツに分け、鬼が呼んだフルーツが自分のフルーツであれば椅子を移動するという方法も良いでしょう。フルーツの名前を覚える練習になります。

また、フルーツの名前を使わず、「○○したことがある人」「朝ごはんに○○を食べた人」と鬼が呼びかけ、「はい」の人は椅子を移動、「いいえ」の人はそのまま、というやり方もできます。

すごろくゲーム

すごろくゲームは、すごろくの各マスに書かれた言葉を使って文を作るというゲームで、語彙力を上げることができます。各マスに書く言葉は、名詞・動詞・形容詞・副詞など、ある品詞に決めておくと良いでしょう。インターネット上には、すでに各マスが埋められているものもありますし、いくつかのマスがブランクになっており、自分で自由に文字を書き込めるタイプのものもあります。

かるた

かるたも日本語を楽しく覚えられる遊びです。初期段階では「ひらがな/カタカナ」のカルタでも良いですし、ひらがな/カタカナはすでに覚えたという場合は単語カードにするのもおすすめです。なお、いずれもイラストがあるとより楽しめます。

また、カルタを取って終わり、ではなく、単語カードの場合は参加者にカルタに書かれている単語を読んでもらう、書かれている単語を別の紙に書いてもらうといった方法でもレベルを少し上げることができます。また、書かれている単語を使って短い文を作ってもらうのも良いでしょう。

しりとり

シンプルな遊びですが、しりとりも日本語の単語力・語彙力を上げるにはもってこいです。何もルールをもうけずに始めても良いですし、子どもが飽きてきたようであれば、「動物の名前」「食べものの名前」など、しりとりで使える単語を限定しても良いでしょう。

漢字当てゲーム

こちらは幼児というよりはある程度の漢字を知っている年齢の子どもに適した遊びです。ある部首を決めて、みんなでどのような漢字を書くか当てるゲームです。一番画数の多い漢字を書いた人が勝ち、誰かひとりが何の漢字を書くか当てられたら勝ちなど、ルールも好きなようにアレンジできるのが嬉しいポイントです。

文章作りゲーム

文章作りゲームは、文型のカードを用意して、自由に並べて文章を作ってもらうゲームです。カードは裏面に磁石をつけると、ホワイトボードなどにも付けることができるため、学校の授業で使う際にはこの方法もおすすめです。

ジェスチャーゲーム

ジェスチャーゲームは、単語や日本語の表現を身体表現で説明しあう遊びです。出題者は、単語などをあらかじめ決めておいて、身振り手振りでそれを表現します。参加者はそれを見て、何の単語なのかを当てていきます。

語彙力が増えてきた段階であれば特にルールや条件を定めず自由に行っても良いでしょう。まだあまり単語を覚えていない、という場合であれば、「動物」などとテーマを決めて、そこから出題してもらうようにするというやり方もできます。

日本語を学ばせるならオンラインのレッスンも効果的!

ここまで、日本語学習におすすめのさまざまな遊びやゲームをご紹介してきました。みなさんが子どものころに遊んでいたシンプルなゲームでも、ひと工夫すれば日本語学習に応用できるということが伝われば嬉しいです。

遊びやゲームは楽しく日本語に触れることができますが、もう少し体系的に学んでほしい、文法などをわかりやすく教えてくれる人がいてほしい、と思うこともあるでしょう。

そのような場合は、オンラインの日本語レッスンも効果的です。ネイティブキャンプでは、従来の英語のレッスンだけでなく、日本語プラットフォームも始まりました。経験豊富な講師が揃っていますので、気になる方はぜひ一度チェックしてみてください。

「勉強 = 辛いこと」だと思わせないことが大事!会話やゲーム形式で楽しく学ぶ!

特に海外にお住まいで、お子さんを育てているという方は、なかなか普段子どもが日本語に接する機会がない場合も多いでしょう。日本語学校が近くにない、日本人が周りにいない、といった環境であれば、なおさらお子さんの日本語教育に悩んでしまいますよね。

お子さんの勉強にとって大切なことは、「勉強 = 辛いことだと思わせないこと」です。会話やゲーム、遊びを通じて楽しく学ぶことで、お子さんのモチベーションアップにもつながります。言語を身につけるためには、毎日の積み重ね、継続が大切です。ぜひ、今回ご紹介したような遊びやゲームをお子さんの日本語学習に取り入れてみてくださいね。

まとめ

いかがでしたか?今回の記事では、日本語学習にゲームは効果的なのか?ということについて、「ゲーミフィケーション」という考え方をご紹介しながら、具体的な遊びやゲームを8つ厳選してご紹介してきました。また、ゲームや遊びだけでなく、子どもに日本語を学ばせるのにおすすめのオンラインレッスンについてもあわせてご紹介しました。

海外に住んでいる、海外にルーツがある、など、なかなか日本語に触れる機会が少ない方も多いのではないでしょうか。この記事がみなさんやみなさんのお子さんの日本語学習の役に立てれば幸いです。

子どもに日本語を身につけてもらう方法はさまざまなものがあります。今回は遊び・ゲームに焦点を当ててご紹介しましたが、それだけでなく、さまざまな選択肢がありますので、ぜひお子さんの状況に合わせて検討してみてください。

また、ゲームや遊びについても、それぞれの特徴やメリットがあります。お子さんの年齢や、ひらがな/カタカナ、漢字、語彙など、日本語のどの分野を伸ばしたいのかといった目的によって、適切なゲームを選んでみましょう。なお、ネイティブキャンプの日本語プラットフォームの利用もぜひ検討してみてくださいね。

nativecamp.net

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