韓国語に伸び悩む人によくある特徴

韓国語, 伸び悩み, ネイティブキャンプ

外国語習得と言えば、英語の学習者数が以前から一番多いですが、ある調査によると今では韓国語学習者の数は英語に続いて多い人気の外国語です。その背景として、韓国ドラマやK-POPが日本では一時的な流行りではなくひとつのジャンルとして定着したことが理由として挙げられます。

また、日本から一番近い国で韓国旅行に行きやすいことも韓国語に興味を持ち勉強を始めるきっかけになっているように思います。そして、日本語と共通点の多い韓国語は、日本人にとっては最も学びやすく独学で習得できる学習者もいます。

その一方で、何年やっても会話ができるようにならない、できるようになっている気がしないと伸び悩む人も多いです。実際、私のところに相談に来られる方々も、初級レベルの学習が終わっているのに、簡単な質問にもスムーズに答えられないことがほとんどです。

今回の記事では、韓国語学習で伸び悩む人の特徴を挙げ、その原因と解決策について説明します。

韓国語学習で伸び悩む人の特徴

ここからはまず、韓国語学習で伸び悩む人の特徴を挙げます。これらの特徴は多くの場合、韓国語学習に対する誤解が元であることが多いです。

特徴1.おすすめと見ると何でもやる

これは特に学習を始めたばかりの初心者や初級者に多いです。テキスト、勉強法、アプリなどをネットやSNSなどの情報で探し、おすすめと見ると次々と試してしまう人です。

このように、誰かがおすすめをしているテキスト、アプリ、勉強の方法などを何でも取り入れてしまう人は、韓国語習得に成功するためには、おすすめ情報で出ている良いと言われているものを使いさすればできるようになると誤解をしているように思います。ですが、何か特定のものを使えば必ずできるというものはありません。

また、このような情報を鵜呑みにしてしまう人によくある傾向として、何かひとつのテキストや勉強法に決めてそれを始めても成果が出ないとすぐに止めてしまうことが挙げられます。

その結果、ひとつの情報を元に何かを始めてはそれをすぐに止めて、また探して始めてもまた止めて、をずっと繰り返すことになります。そして、いつまで経っても成果が出ず伸び悩むことになります。

特徴2.学習目的に合わない勉強をしている

韓国語学習は、確かにベースの部分は学習目的に関係なく同じです。ですが、ある程度ベースができた後は、それぞれの目的に合わせた勉強法をすることが最短で習得するために最善の方法です。

例えば、試験では難しい単語や文法が特に読解では出てきます。

ですが、会話では試験で出てくるような難しい単語や文法を使うことはあまりありません。そのため、会話ができるようになりたい人が試験対策の教材を使って勉強をすることは学習目的に合っていません。

また、目的がずれている勉強の他に、単にテキストに沿って目的なくしている勉強も時間と手間の無駄になります。

このような場合は、自分が何を目的に勉強しているのかを分かっていないため学習をする意味を見出せず、学習を続けること自体も難しくなります。目的のずれた学習、目的のない勉強は成果がなかなか出ないため伸び悩む原因になります。

特徴3.必要ないことに時間や労力を費やしている

これは例を挙げると、ノートのきれいなまとめ方に必要以上にこだわってノート作りをするなど、本来の目的からずれていることに余計な時間と手間をかけた勉強です。

これは特徴1とも共通するのですが、何か特定の方法をするから習得に成功するわけではありません。つまり、きれいなノート作りをすれば必ず覚えられるとか、できるようになるわけではありません。

また、既に教材を持っていて使っているのにまた別の教材を探すことも必要がありません。これをしている学習者は本当に多いですが、教材はまずは一冊あれば十分です。

特徴4.細かいことにこだわり過ぎる

日本人は几帳面で真面目な性格のせいか、人によりますが気にしなくても良い細かいことまでこだわる人が一定数います。

例えば、発音の正確さにこだわりすぎて韓国人と同じ発音ができないと悩む人がいますが、ネイティブスピーカーと同じ発音にはどれだけ練習してもなりません。

また、単語や文法の微妙なニュアンスの違いが気になる人もいますが、それらは完璧に理解することは学んでいるその時だけでは難しいです。これらは、学びながら多くの事例を見たり、自分で使う中で感覚的に身についていく要素であるため、理屈だけで理解しようと思ってもなかなかできません。

特徴5.暗記が中心でアウトプット学習がない

暗記が中心でアウトプット学習がないことは、日本人の外国語学習者の中で学んでもできるようになっていない人の一番の特徴です。

これは、韓国語習得とは単語や文法をたくさん覚えることだと誤解している学習者が多いためです。

韓国語習得の目的は人によって違います。ですが、単語や文法を覚えることは学習の手段であって目的ではありません。

また、伸び悩むと感じている原因に学んだことを覚えられていない、というものがありますが、これもアウトプット学習をしていないか不足しているためです。

韓国語学習の伸び悩みの解決策

ここからは、韓国語学習の伸び悩みの解決策について説明します。

解決策1.自分の学習目的と目標をまず決める

まずは、自分の韓国語学習のゴールである学習目的とそこに辿り着くための目標を決定します。自分が韓国語を習得して何ができるようになりたいのか、何のために学ぶのか、それをいつまでに達成したいのかをまず決めます。

そして、それに合わせて自分が何をできるようにならなければならないかを目標として決めます。例えば、旅行会話を不自由なくできるようになることが目的の人は、旅行で使う表現や単語を覚えてそれを自分で話せるようになることが目標です。

解決策2.自分の学習目的の達成に必要な勉強だけに集中する

学習目的と目標が決まったら、そこにだけ集中して取り組めば良いです。

旅行会話ができるようになりたいのであれば、試験対策の勉強をするとか、ひとまず必要のない単語や文法を学ぶことに時間と労力をかける必要はありません。

韓国語は、自分にとって必要なことに絞って、なるべくやることを増やさない方が習得に成功できます。これは学習項目はもちろんですが、使う教材にも言えます。

また、どんなに正しい勉強法であってもすぐに成果がでるわけではありません。そのため、ちょっとやって成果がでないからとすぐにやることを変えてしまうことも間違った方法です。

また、ノート作りや教材は手段であって目的ではありません。本来の目的とは関係ないことに時間や労力をかけることは時間と労力のムダ使いになります。

きれいなノート作りをしても、それをする目的が覚えることなのであれば、覚えられていなければする意味がありません。このように、本来の目的ではないことにこだわったり、時間や労力をかけることがないように注意して下さい。

解決策3. 細かいことよりも基本をできるようになる

似ている単語や文法の使いわけ、発音の正確さのような細かいことは初級の段階では重要ではありません。初級の段階でまず集中すべきことは、基本の理解とそれをできるようになることです。

初級は簡単だと思っている学習者が多いかも知れませんが、基本をしっかりと理解して使いこなせるようになることはそんなに簡単ではありません。

実際に、初級の学習が終わったという人に初級の単語や文法を使い、自分で文を作って会話ができるかを試してもらうとほとんどの人ができません。

文として書いてあるものを見れば分かるのに、自分でいざ会話として話そうとすると口から言葉が出てこず話せない、知っている単語や文法なのにすぐに文を作れない人が多いのが実情です。

これらの原因は、勉強してわかったような気になっていただけで本当に理解できていない、理解まではできていても自分で使いこなせる状態にまでなっていないからです。

また、多くの人が気にする発音に関しても基本的な発音が正しくできていない学習者が少なからずいます。例えば、한국のㄱのパッチムは、喉の奥で息を止めるのが正しい方法ですが、「ハングッ」のように口先で「ッ」と発音するような方法で発音している学習者が多いです。

このような基本的な発音をしっかりとできるようにならないと、いくら韓国人のような言い回しを知っていて使えたり、スムーズに読めても通じなかったり、いわゆる上手い韓国語には聞こえません。

解決策4.使う前提で学ぶ

勉強しても会話や聞き取りができるようにならないという伸び悩みの原因は、使う前提で学んでいないことが挙げられます。

これは、教材で説明されていることは理解した、単語の意味や綴りは覚えた、教材の例文を読めるし書ける、暗記しているなど与えられたものを受け身で学んだだけということです。

韓国語を使えるようになるには、自分で伝えたいことを考えて、それを相手に伝えられるようにならなければなりません。

一例を挙げると、音読練習は韓国語の聞き取り力や会話ができるようになるためには重要ですが、与えられた文を読むだけでは自分で考えて発信する能力は身につきません。

そのため、与えられたものを学んだら、必ずそれを活かして自分ならどう使うか?という視点を持ち使えるようになるための練習が必要です。

まとめ

今回の記事では、韓国語学習で伸び悩む人の特徴を挙げ、その原因と解決策について説明してきました。

韓国語学習をする中で、思うような成果が出ないと自分自身の能力や年齢、勉強法や教材などが原因ではないかと思う学習者がほとんどだと思います。

ですが、その原因は韓国語学習に対する考え方が間違っていることがほとんどです。伸び悩みを感じている場合、今回の記事を参考に自分自身の韓国語学習に対する考え方を一度見直してみてください。

nativecamp.net

nativecamp.net