フィリピン留学は「留学費用が比較的安い」「マンツーマンレッスンが多い」「日本から近くて忙しい社会人でも短期留学しやすい」といった理由から、英語力向上を求める留学生の方に高い人気を誇っています。
その一方で、治安面や講師の質、「そもそもフィリピンは英語圏なの?」といった素朴な疑問まで、フィリピン留学に不安や不明点を感じている方も少なくないようです。
世界情勢の影響でフィリピン留学ができなかった時期もあり、現在の最新状況がどうなっているのかも気になるところですよね。
今回は、フィリピン留学のさまざまな魅力について、メリットから費用面まで、2024年時点の最新状況も含めて詳しく解説していきます。
フィリピン留学の最新状況
2024年1月時点において、フィリピンへの留学においては特に制限なく渡航することができるようになっています。語学学校内でもマスクや消毒などの規制が緩和され、対面授業や食堂の利用などコロナ禍前と同様の授業が受けられる環境にあります。
フィリピンは2020年からの新型コロナウイルスの世界的感染拡大だけでなく、2021年に大規模な台風被害の影響を受けたこともあり、語学学校の多くが閉校するような事態となっていました。
留学目的の日本人によるフィリピン渡航も一時的に制限されていましたが、2022年に日本国籍者への入国許可が再開され、日本人による観光や留学目的でのフィリピン入国が再び可能となりました。
2023年には非常事態宣言も解除され、新型コロナウイルスに関するフィリピン入国時の各種証明書の提示も不要となりました。
現地の最新情報
2023年から2024年にかけて、フィリピンのセブ島やマニラでは観光客や留学生も増え、街が再びにぎわいをみせるようになっています。屋外でのマスク着用義務もありません。
フィリピンでは近年物価高騰が進み、2023年1月には消費者物価指数上昇率(=インフレ率)が8.7%を記録しました。その後インフレ傾向は落ち着きを取り戻しましたが、フィリピン中央銀行によれば今後インフレ再燃の可能性もあるとされています。
フィリピン留学分野をみると、大規模校の再開や新規校の開校、親子留学やジュニアキャンププログラムの増加など、子供でも安心して留学できる留学先としての人気の高まりが見られます。
フィリピン留学の特徴・メリット
フィリピン留学は1990年代に韓国で始まった英語留学のスタイルです。日本でも2010年代から注目されるようになり、2019年にはアメリカ、オーストラリア、カナダに次いで第4位の人気留学先となりました。
日本人留学生に人気のある世界的なリゾート地であるセブ島以外にも、マニラやクラーク、バギオといった多彩な留学エリアから留学先を選ぶことができます。成田国際空港や関西国際空港からの直行便を使えばセブ島まで約4時間半、という日本からのアクセスのよさも魅力です。
また、フィリピンには韓国人の経営する語学学校のほか、日本人や台湾人などさまざまな国のオーナーが経営する学校があり、留学生のニーズに合った学校を選ぶこともできます。
フィリピン留学の特徴やメリットを大きく3つの観点に分けて、詳しく解説していきます。
英語環境
フィリピンはかつて約50年のアメリカ支配を受けており、その影響で今でも英語が公用語として使われています。
フィリピン人は日常生活ではタガログ語やセブアノ語といった現地の言葉を使いますが、学校教育で幼いころからアメリカ英語を学ぶため、国民の多くがアジア圏の中でもトップレベルの英語力を身に着けています。
特に語学学校に勤務しているフィリピン人講師は英語が話せるだけでなく、「英語の教え方」を大学などで習得し、さらに語学学校の講師として厳しいトレーニングを積んだプロであることが求められています。
語学学校でアメリカ英語をきちんと学べるだけでなく、日常生活においても現地の人々とのやりとりの中で英語を活用できることはフィリピン留学のメリットですね。
またフィリピン留学の特徴として、一日にたくさんの授業を受けることができたり、学校内や寮内では英語以外使用してはいけないという厳しくも効果的なルールを設けていたりと、英語力を一気に上げやすい環境が整っていることがあげられます。
マンツーマンレッスンが多いのもフィリピン留学の特徴で、短期間に集中して学べることも大きなメリットです。
コスパの良さ
フィリピン留学は欧米への留学と比べると、安い費用で同等の教育内容を受けることができます。一日あたりの受講可能コマ数が多いことに加え、マンツーマン授業が主体となっている学校も多く、授業中の発言量や先生から受けられるケアの質という面でも高い費用対効果を得られます。
欧米と比べると物価も安いため、現地での買い物などを含めても総費用が安く済みます。
また日本からの航空運賃も欧米への渡航に比べるとかなり安く、フィリピン留学はコスパ面でのメリットが多いといえます。
日本では体験できないアクティビティも豊富
フィリピンは7000もの島々からできており、色々な文化や自然環境を楽しめます。
たとえば「天国に一番近い島」とも呼ばれるパンダノン島では、美しいビーチや大自然を満喫することができますし、「セブ島最高のシュノーケリングスポット」として知られるヒルトゥガン島では、透明な海で熱帯魚と一緒にダイビングやシュノーケリングを楽しむことができます。
セブ島には、実弾が撃てる射撃場があったりもします。これはなかなか日本では体験できないアクティビティですね。
フィリピン留学の費用目安
フィリピン留学の費用は、航空券の種類や所属する語学学校、受講するプログラムによって大きく異なります。
近年の物価高騰の影響により、フィリピン留学費用も上昇傾向にあります。2024年の留学費用は2023年よりも高くなることが予想されています。
4週間フィリピン留学する相場の目安としては一般的に20万円前後とされていますが、留学エージェントや留学情報サイトによっては26~46万円という高値の最新情報を出しているところもあります。
学校別費用の比較
フィリピンには大きくわけて2種類の学校が存在します。スパルタ校と非スパルタ校です。
スパルタ校は平日は学校外への外出禁止、毎日の単語テストなど厳しい環境で英語力を一気に上げていくタイプの学校です。
スパルタ校はさぞかし学費も高いことだろうと思いがちですが、意外なことにそういうわけではなく、留学の費用はプログラム内容よりも語学学校の立地や設備の豪華さによって大きく左右されます。
セブ島はアクセスの良さや語学学校の豊富さ、リゾート地としての知名度などから留学費用も割高になりがちです。一方、セブ島以外の地方にある語学学校では留学費用も比較的割安な傾向があります。
費用面だけを考えると郊外やセブ島以外に立地する学校が有利に思えますが、安さだけにつられてしまうと先生の質や治安の面でトラブルに合う可能性もあります。
費用はもちろん重要ですが、その他の色々な条件のバランスも見ながら比較検討することをおすすめします。個々の学校やプログラムについての詳しい費用については、留学エージェントや語学学校に確認していくようにしましょう。
生活費やその他の費用
フィリピン留学では、学費の他にも飛行機代、ビザ申請費・水道光熱費・空港送迎費・海外保険代などがかかります。
利用する航空会社や語学学校、留学エージェント、滞在する都市エリアによって学費以外の費用は本当に千差万別となりますが、平均的な目安としては現地費用として6万円ほどかかるといわれています。
ちなみに現地で支払う費用は、到着後に日本円をフィリピンペソに両替してから支払うことが一般的です。
また気をつけたいポイントとして、フィリピンで病気やケガをした場合、治療費が全額支払えることが確約できるまでは治療を開始してもらえません。万一の場合に備えて、海外旅行保険には必ず加入するようにしましょう。
フィリピン留学の都市情報
フィリピン留学では、以下のエリアが有名で人気があります。
・セブ
・マニラ
・ダバオ
各エリアについてご紹介します。
セブ
セブ島は世界的にも有名なビーチリゾートです。フィリピンの中でもマニラに次ぐ都市エリアで、セブ市内には巨大ショッピングモールやレストランがあります。
リゾートエリアといってもセブの語学学校の多くは市街地にあります。その点だけ注意が必要ですが、セブには日本人オーナーの語学学校も多く、成田や関空から直行便も就航しておりアクセスは抜群です。
快適な留学生活が送りやすいエリアなので、初めての留学や親子留学を検討されている方にもおすすめです。
マニラ
マニラはフィリピンの首都です。行政や政治経済に関する主要なビルやショッピングモールが集まっており、フィリピンの中でも近代的な都市となっています。
日本からは直行便が就航しており、日本製品も手に入りやすかったり、水道やWi-Fiなどのインフラも整備されているため、日本人留学生が過ごしやすいエリアであるといえます。
ただ、都市部であるだけに渋滞が激しいことや、エリアによっては治安に不安があるため窃盗などの被害にあいやすいというデメリット面もあります。マニラに留学する際には、安全なエリアを選ぶことが重要です。
ダバオ
ダバオはフィリピンで3番目の都市と言われるほど大きな都市です。マニラやセブよりも自然が多く、落ち着いた雰囲気です。
治安は比較的良く、特に語学学校のあるエリアは安全です。
ダバオは留学費用を抑えたいという留学生に人気がありますが、フィリピンのセブやマニラといった人気都市とは違うところに留学したい、あるいは自然の豊かな場所に留学したいという方にもおすすめのエリアです。
フィリピン留学準備
フィリピン留学を検討するのであれば、まずは留学エージェント選びから始めましょう。
海外での書類手続きに自信のある方であれば自力で語学学校とやりとりすることも可能ですが、留学エージェントにお願いすることでビザの手続きや現地での緊急事態サポート、語学学校との調整といった代行サービスを受けることができます。
留学に向けて準備すべきものは留学エージェントからも教えてもらえますが、ここでは特にフィリピン留学において準備しておきたいもののリストをご紹介します。
留学の準備リスト
フィリピン留学で特に準備しておきたいものをリストにまとめました。
・トイレットペーパー
・小銭入れ
・日本製のシャンプーや化粧品(必要な方のみ)
・日本語の参考書
・電子辞書
・延長コード
・常備薬
・タンブラー/水筒
フィリピンのトイレは基本的にトイレットペーパーが設置されていません。トイレで困ってしまわないよう、持ち歩くようにしましょう。
またフィリピンは日本と比べると治安が悪いため、大き目のサイフを持ち歩くことはおすすめできません。小銭だけを持ち歩けるがま口や小さめのポーチなどを小銭入れとして用意するのがおすすめです。
シャンプーや化粧品類は、日本製のものが現地では手に入らないこともあります。ラックス、パンテーン、レブロンなどの海外ドラックストアブランドのものであれば日本と同じものが売っています。
日本語の参考書は、現地に行ってからでは手に入りにくいので、日本から持っていくようにしましょう。また、オフラインでも使える電子辞書を持っていくこともおすすめです。
寮に入って相部屋で生活する場合、延長コードがあると自分のエリアまで電源をもってくることができるため、充電するときにも便利です。
常備薬は現地で手に入らないものも多いので、頭痛持ちの方やよく飲むお薬がある方は忘れずに持っていきましょう。
フィリピンの水道水は日本人が飲むには適していませんが、校内にウォーターサーバーが設置されていることが一般的ですので、タンブラーや水筒をもっていけばそこで給水することができます。
まとめ
日本からもアクセスが良くコストパフォーマンスの良い留学先として、フィリピンは今後さらに人気がでてくることでしょう。
各エリアによって特色も違いますし、オーナーの国籍やスパルタ校かどうかなど、教育方針もさまざまな魅力ある語学学校がたくさん存在します。
少しでも興味が湧いたら、本記事も参考にしていただき、ご自身でも留学エージェントを探したり、気になるエリアの留学事情について調べたりしてみてくださいね!
◇経歴(英語を使用した経歴)
高校時代にイギリスへ短期留学。
大学院進学の傍ら、TOEICスコアアップや海外留学、海外旅行を経験。
社会人生活を経て、現在は英語に関するWEBコラム記事を執筆中。
◇英語に関する資格(資格、点数など)
TOEIC900
◇海外渡航経験、渡航先での経験内容(仕事、留学、旅行など)
留学:イギリス、ハワイ、スペイン
旅行:イタリア、チェコ、アメリカ、メキシコ、韓国、モロッコ、フランス、デンマーク、フィンランド、スイス、ハンガリー、ベルギー、オーストリア
◇自己紹介
ラジオ基礎英語をきっかけに英語の世界へ。理系専攻ながら英語を磨き、留学や旅行で色々な国を訪れた。結婚を機にWEBライティングを始め、現在は二児と共に英語ライフを楽しんでいる。
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.