海外に持っていくものの中でも、準備に一番気を遣うものの一つが
「ドライヤー」です。
数日程度の海外旅行や、滞在先がある程度以上のランクのホテルの場合は、日本から持っていく必要性をあまり感じないかもしれません。ですが、海外研修や留学、ワーキングホリデーなど、1~2週間以上の滞在であれば、持っていきたいアイテムです。
では、なぜドライヤー選びに気を使わなければいけないのでしょうか。それは、日本で使っているドライヤーが必ずしも海外で使えるわけではないからです。今回は、通常のドライヤーと海外対応のドライヤーの違いや、おすすめのポイント、選び方などについて、ご紹介します。
おすすめの海外対応ドライヤー
普通のドライヤーと海外対応ドライヤーの違い
日本で使っている普通のドライヤーは、実は海外でそのまま使えないものが少なくありません。その原因は、ドライヤーが対応している電圧にあります。
日本で一般的に流通しているドライヤーは基本的に、日本国内の電圧に対応しています。この電圧は世界で共通というわけではなく、国によって使用されている電圧が異なります。
日本の電圧は一般的には100V(ボルト)です。
北米では120Vが一般的で、韓国や台湾では110か220V、ヨーロッパでも220Vが多いです。イギリスやオーストラリアにいたっては、240Vの電圧が使用されています。
日本の普通のドライヤーと比較すると、対応している電圧が倍以上異なります。
海外対応ドライヤーであれば、100V以上の電圧に耐えられる規格で設計されているため、日本で購入して海外で安心して使用できます。多くの海外対応ドライヤーには、持ち手部分に電圧を切り替えるつまみが付いていて、そのつまみを切り替えることで対応する電圧を変更できます。大抵は、100Vか240Vを選択するような仕様になっています。
海外で日本のドライヤーをそのまま使用すると、たいていの場合はショートします。
ドライヤーから出火することもあり、大変危険なのでやめましょう。また、ショートしたことにより滞在先が一時的に停電することもあります。ホームステイなどの場合、滞在先に多大な迷惑や心配をかけることになるので、事前に海外対応のドライヤーを準備するようにしましょう。
海外対応ドライヤーでおすすめできるドライヤーとは
海外対応ドライヤーの中でも、どのようなドライヤーがより適しているのでしょうか。
最も理想的なドライヤーは、240Vまで対応していて電圧の切り替えがしやすく、電池式ではなくコンセント接続型で、プラグアダプターが付属していて、軽くてコンパクトな折り畳み式で、大風量で、マイナスイオン効果が付いているものです。
それぞれの項目については後で改めて説明しますので、今回は最も重要な電圧部分について説明します。
電圧は海外対応ドライヤーを考える際に、最も重要です。自分の滞在先の電圧に対応したドライヤーを選ばなければいけません。
これから複数の国・地域に滞在する予定の方は、100Vと240Vで切り替えができるものを選ぶのがおすすめです。
特におすすめなのが、ある程度簡単に電圧の切り替えができるものです。ここで「ある程度簡単に」と書いているのは、あまりにも簡単に切り替えができすぎてしまうものだと、荷物の中で電圧が切り替わってしまっていて気付かずに使ってしまう、ということが発生することがあるからです。
反対に、切り替えるのが難しい機種もあって、かなり力を入れないとつまみが回らないということもあります。疲れ切って到着した現地でちっともつまみが回せなくて髪を乾かせない、なんてことを避けるためにも、適度に切り替えができるつまみのタイプを選ぶことをおすすめします。
中には、変圧器を使用して国内用のドライヤーを持参することを考えている方もいらっしゃるかもしれません。ですが、ドライヤーはかなりの消費電力を要する家電製品なので、どの変圧器でも対応できるわけではありません。場合によっては、変圧器やドライヤーの故障につながるので、海外対応ドライヤーの使用をおすすめします。
海外対応ドライヤーの選び方
海外対応ドライヤーで気を付けるべきポイント
電圧以外にも、海外対応ドライヤーを選ぶ際に気を付けた方が良いポイントはいくつかあります。
まず挙げられるのが、プラグの形状の違いです。
コンセントにつなぐ部分は世界共通だと思っている方もいらっしゃるかもしれません。
電圧同様、プラグも国や地域によって異なります。プラグの形状は全部で9種類あり、滞在先によって異なります。渡航前に調べておくとよいでしょう。
海外対応ドライヤーの場合、最初から付属品として変換プラグアダプターが付いているものがあります。セットでついてきているので安心ですし、手軽な場合があります。付属されていなくても、心配する必要はありません。
アダプターは単体でも販売されているので、それを購入しておけば大丈夫です。どちらにせよ、スマートフォンの重電などでプラグアダプターが必要な場面は登場しますので、1セットもっておくと便利でしょう。旅行用品を扱っているお店などで手軽に購入できますよ。
電圧だけではなくプラグアダプターのことも考えるのは面倒だから、コンセントに刺すコードタイプではなく、電池式のドライヤーにしよう、と考える方もいらっしゃるかもしれません。電池式のドライヤーというのも、注意が必要なポイントです。
電池式ドライヤーは、機内への持ち込み制限がかかる場合があります。
航空法で細かくルールが定められており、リチウムイオン電池式のものであれば160wh以下と決められています。これは、見えない場所での発火リスクがあるためです。他にも、細かくルールが定められています。この規定にのっとった電池式のドライヤーを探すよりも、プラグアダプターさえあればなんとかなるコード式の方が、楽に見つかると思います。
海外対応ドライヤーを持って行った方がいい理由
気を付けなければならない点が多いドライヤー。ならばいっそのこと日本から持っていくのはやめようかな、と思う方もいるかもしれません。ですが、現地でどうにかするよりも、日本から海外対応ドライヤーを持っていくことを強くおすすめします。
ホームステイなのでホストファミリーの誰かしらがドライヤーを持っているだろう、とお考えの方もいるでしょう。けれども、意外とドライヤーを持っていらっしゃらない方も多くいらっしゃいます。
また、日本製の家電は非常に優秀なため、滞在先に多い海外製のドライヤーは壊れやすい可能性もあります。実際に、筆者がホームステイした際には、同じ家庭に滞在していた他のホームメイトが滞在先のドライヤーを破壊して、ホストマザーを激怒させました。
現地でドライヤーを購入することも可能ですが、やはり日本製のものと比較すると性能で劣ったり、価格面で折り合いをつけづらかったりと、意外と選ぶのが難しいです。また、髪質が異なるため、日本人の髪質には合わない製品もあります。
これらの理由から、海外対応のドライヤーを持って行った方が、総じて便利だと思います。
海外旅行の際に便利な機能
海外対応ドライヤーで押さえておくと嬉しいポイント
海外対応ドライヤーを選ぶ際、絶対に押さえておきたいポイントを、ここまで紹介して参りました。では、プラスアルファで押さえておくと嬉しいポイントはなんでしょうか。
一番気になるのは、ドライヤー本体のコンパクトさです。
旅行であっても、留学やワーキングホリデーにしても、やはり悩ましいのは荷物が大きく重くなってしまうこと。負担を少しでも軽減するためには、ドライヤーもなるべくかさばらないものが嬉しいですよね。
ということで、海外対応のドライヤーを選ぶ際には、必要最低限のポイントにプラスして、
コンパクトで軽量な機種を選ぶとより便利です。
特に、折り畳み式のものであれば荷物にスッと収まりやすいですよ。そのままむき出しの状態で入れると破損や故障の恐れもあるので、予備のタオルや部屋義などを巻いておくとより安心です。
海外対応ドライヤーのお役立ち機能
わざわざ日本からドライヤーを持っていくわけですから、効果にもこだわりたいですよね。
中でも重視したいのは、髪に潤いを与えてくれる機能があるかどうか、です。ドライヤーは髪を乾かすものなのにうるおいだなんて、矛盾していると思われるかもしれませんが、これはとても重要なポイントです。
海外旅行で意外と見落としがちなポイントに、水質の違いがあります。
飲み水だけではなく、生活水も水質が日本のものと異なります。これが髪にも意外に大きな影響を及ぼします。
例えば、シャンプーです。日本で販売されているシャンプーは、基本的に日本人の髪質と日本の水質に合うように作られています。そのため、滞在先の水質が日本と大きく異なっている場合、期待通りの効果が得られないことがあります。
筆者自身もイギリスに滞在した時、シャンプーがあまりにも泡立たなくてとても困りました。結果的に、洗い終わった髪の毛は日本にいたころと比較すると、キシキシとした質感になりました。
さらに侮れないのが、湿度です。日本の基本は高温多湿ですが、そうではない地域もあります。例えば、欧米は日本と比較すると乾燥している地域が多いです。
よって、髪の毛が乾くスピードが日本より早く、あっという間に乾いた髪の毛はどこかパサパサしているように感じることも。この異様に乾燥した髪の毛はまとめるのも難しいですし、スタイリングもしづらいので、扱いに手こずりました。くるくるっと髪をきれいに巻くにも、やはり適度な潤いが大切なのが身に染みた経験でした。
こんな時にありがたいのが、髪の毛を潤わせるマイナスイオン機能の付いたドライヤーです。さらに嬉しいのが、大風量タイプの商品。髪の毛が自然乾燥してしまう前に、風量を最大にしてドライヤーできちんと乾かした方が、髪の毛の仕上がりが圧倒的に良かったです。
その際には、マイナスイオン機能をオンにすることもお忘れなく。小さな違いでも、圧倒的な差が生まれるかもしれません。滞在する地域の気候にもよりますが、これらの役立つ機能が付いているドライヤーを選んだ方が、滞在先での生活がより快適なものになりますよ。
まとめ
海外に滞在する際に欠かせないアイテムの一つであるドライヤー。日本から持っていく場合、必ず海外対応のドライヤーを選ぶようにしましょう。
まず一番注意しなければならないのが、対応している電圧です。
さらにおすすめなのは、コード式のもので、コンセントの変換プラグアダプターの有無に注意しましょう。プラスアルファでマイナスイオンが出るタイプのものや、風量が多いものを選んでおくと、安心です。適切なドライヤーを選んで、現地での滞在をより快適なものにしましょう。
◇経歴
・都内私立大学の英米文学科に入学
・大学院にてイギリス文学を専攻し、修士号取得
・翻訳専門学校にて英日翻訳の基礎コース修了
◇資格
・TOEIC 890点
◇留学経験
イングランド・グロスターシャー大学夏期文化研修(大学夏期休暇中)イングランド・オックスフォードの言語学校(大学夏期休暇中)
◇海外渡航経験
カナダ・バンクーバー、カルガリー(部活)
アメリカ・ニューヨーク(旅行)
◇自己紹介
幼いころから英語が好きで、ディズニーとマザー・グース、NHK教育テレビで育ちました。小学2年生で「ハリー・ポッター」シリーズと出会い、それ以降は大のPotterhead道を突き進み、イギリス文学と文化研究にいそしみ続けています。物語がとにかく好きで、映画、ドラマ、音楽、小説などを通じて、日本にいながらして毎日英語を浴びています。
少しでも役立つ情報を発信できればと思っています。よろしくお願いします!