みなさんは、英語の勉強をしていて、似たような単語を使った表現を見かけたことはありませんか?なんとなく意味や使い方が似ていて、正直どうやって使い分ければ良いのかわからない、という場合もあると思います。
今回の記事では、そんな似ていてわかりにくい「each other」と「one another」という2つの表現にフォーカスをあててみたいと思います。どちらもよく見かける表現ですが、どんな違いがあるのか、またどんな場面で使われるのかなど、意外ときちんと理解できていないという方も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、あわせて「other」がつくその他の表現と使用例もご紹介します。冠詞の有無やたった一つのスペルの違いで意味が異なる場合がありますので、一つ一つチェックしていきましょう!それぞれ、例文とともに詳しく解説していきますので、ぜひその例文を何度も口に出して練習してみてくださいね。
「Each other」と「one another」の基本理解
まずは、「each other」と「one another」の基本的な意味や使い方をご紹介します。
Each other
「Each other」は、「お互い(に)」を意味する代名詞です。「お互いに」と訳されることが多いため、副詞として動詞を修飾するような使い方をする誤用がよくあります。日本語に訳すときに自然になるよう「お互いに」としてももちろん構いませんが、品詞をきちんと理解する上では「お互い」と覚えておく方がわかりやすいかもしれません。
代名詞は名詞の仲間ですので、他動詞の後ろに置くか、前置詞が必要な場合(自動詞の目的語として使う場合)はその後ろに置かれます。ただし、代名詞といっても主語としては使いません。主語として使いたい場合は「each of ~」や「each one~」という形になります。
また、「お互い(に)」という意味から、「2人」のあいだに限って使われるとイメージしがちですが、3人以上の場合に使っても間違いではありません。そのため、人数については文脈などに応じて判断する必要があります。
彼らはお互いは無言で見つめ合いました。
→上記例文のような場合は、2人で見つめ合ったという意味にも取れますし、3人以上で見つめ合ったと取ることもできます。
メアリーおばさんと私はお互いほとんど面識がありません。
→上記例文のような場合であれば、each otherが「2人」を指していることは明確です。
両親はお互い怒鳴り合っています。
お互いに助け合いましょう。
彼らはお互い愛し合っています。
One another
「One another」も「お互い(に)」を意味する代名詞です。こちらも、「お互いに」と訳されることが多いため副詞と捉えてしまいがちですが、代名詞ですので注意してくださいね。
また、こちらも3人以上の「お互い」を指すとイメージされることが多いのですが、実際には2人の場合でも使われます。
あの2匹の子猫はさっきまで互いに追いかけっこをしていました。
彼らはお気に入りのマンガをお互いに交換し合いました。
クリスマスの日、彼らはお互いにプレゼントを贈り合いました。
3人の老婦人はお互いに助け合いました。
彼らはミーティングで互いの考えを共有しました。
結局、どう違うのか
ここまで、「each other」と「one another」をそれぞれ解説してきました。
しかし、みなさんもお気づきのとおり、「2人でも、3人以上における『お互い』に対しても使える」、「品詞はどちらも代名詞」など、ほとんど意味やニュアンス、用法が同じです。それぞれ置き換えて使うことができます。
では、結局この2つの表現の違いは何なのでしょうか?「Each other」の方がより一般的で会話などで使われる機会も多いと言われています。「One another」はよく文章などで使われています。
また、特定の人・物の場合は「each other」、より広く一般的な人・物について述べる場合は「one another」を使う傾向にあるという考え方もあります。
ただし、これらはいずれも明確なルール・違いというわけではありませんので、「そういう違いもあるんだな」と参考程度に覚えておくのをおすすめします。
「other」がつくその他の表現と使用例
続いて、ここからは間違えやすい「other」がつくその他の表現と使用例をご紹介していきます。
other
「Other」は「ほかの(別の)」という意味があります。「Other」の後ろには複数形の名詞がおかれます。
他にも小さな箱があります。
他の人たちは会社を去りました。
others
「Others」は「他の複数のもの・人」を指します。代名詞用法のみで用いられます。そのため、「other」のように後ろに名詞が来ることはありません。
今日このメールに2つの書類を添付し、明後日他のものを送ります。
バスを好む人もいれば、電車を好む人もいます。
彼女は他の人に依存しすぎています。
the other
「The other」は「残りの1つの物・人」という意味があります。Theがついているため、特定の1つのものを指します。
私は2冊の本を持っています。1冊はコメディで、もう1冊はミステリーです。
彼女は2匹の犬を飼っています。1匹はメスで、もう1匹はオスです。
the others
「The others」は「(複数あるうちの・1つ選んだ後の)残りすべてのもの・人」という意味になります。
他の人たちが遊び続けているなか、彼女は自分の家に戻りました。
私には5人のいとこがいます。一人は東京に住んでいて、残りは大阪にいます。
another
「Another」は「もう一つの・もう一人の」という意味があります。Anとotherが組み合わさった単語ですので、後ろには名詞の単数形のみが置かれます。
他の財布を見せてください。
別の例をお見せします。
まとめ
いかがでしたか?今回の記事では、「each other」と「one another」という似ている英語表現について、意味や使い方、日常会話やビジネスシーンでの具体的な使用例などをご紹介しました。
今回ご紹介したように、「each other」と「one another」は意味・用法がほとんど同じだからこそ、実際の場面でどのように使っていけばよいか迷いやすい表現です。
今回ご紹介した「each other」と「one another」を適切に使えるようになれば、より英語でのコミュニケーションがスムーズに進むはずです。ぜひ、この記事でご紹介した例文を何度も口に出して練習し、覚えて使ってみてくださいね。
今回ご紹介した「each other」と「one another」をそれぞれ適切なシーンで使うことができれば、より自分の英語での表現の幅が広がりますし、ネイティブからも「お!この人はいろんな単語やフレーズを知っているんだな」と思ってもらえるのではないでしょうか。
また、今回学んだ「each other」と「one another」について、「もっと詳しく学習したい」「ネイティブはどのようなときにeach otherとone anotherを使っているのか知りたい」という方は、ぜひネイティブキャンプのオンライン英会話レッスンを試してみてください!
レッスンでは、ネイティブ講師とマンツーマンで話すことができます。今回ご紹介した「each other」と「one another」に関する英語表現をさらに練習しても良いですし、似ていて意味が分かりにくい「other」を使った表現について講師とディスカッションするのも良いのではないでしょうか。ぜひ、みなさんの英語学習にレッスンをフル活用してくださいね。
◇経歴
新卒入社した会社ではオーストラリア人上司のもと働いた経験があります。
海外クライアントとのメールや電話でのやりとりは日常茶飯事でした。
現在はWebライターのほか、英日翻訳者としても仕事をしています。
◇資格
TOEIC、TOEFL、IELTSなどの受験経験あり
◇海外渡航経験
学生時代にイギリス留学を経験したほか、アジアを中心にさまざまな国に旅行に行ったり、フィールドワークをしたりしました。
フィールドワークでは英語を使ってインタビューをした経験もあります。
2019年よりイギリス在住で、現在は毎日英語を使っています。
◇自己紹介
子どものころはアメリカ人の先生の英会話教室に通い、大学ではイギリス留学を経験、新卒入社した会社ではオーストラリア人上司を持つなど、英語とは色々な接点を持ってきました。英語はもっぱらリーディングが得意で、毎日洋書を読んでいます。よろしくお願いします!
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.