仮定法の使い方とは?それぞれの用法と使えるフレーズも紹介します!

仮定法、オンライン英会話、ネイティブキャンプ

英語学習の中で、難易度の高い文法の1つと言えば仮定法。

文章の中に「if」を入れればよいということはわかるけど、実際どのように使うのが正しいのかがわからない、という方も多いのではないでしょうか?

仮定法には「仮定法現在」や「仮定法過去」、「仮定法過去完了」といった異なる用法があります。それぞれ文の形や意味が異なり、全てに「if」を使うわけでもないので、1つずつしっかり理解しておくことが重要です。

そこで今回は、仮定法の使い方を用法別に徹底解説していきます。例文や仮定法に似た表現も紹介しているので、ぜひ最後まで読んで参考にしてください!

仮定法の使い方

仮定法の使い方を学ぶ上で大事なのが、以下に挙げる3つの用法の違いを理解することです。
■仮定法現在
まだ現実になっていないが、そうなって欲しいと思っていることを表す
■仮定法過去
現実になりそうにないことを、あくまでも仮の話としてするときに使う
■仮定法過去完了
過去の時点であのとき〜だったら、〜になっていたかもしれない、という仮定法過去よりも時制が過去の用法

仮定法現在の使い方と例文

仮定法現在は、まだ現実になっていないことについて、そうなって欲しいと思っていることを表します。

文章では提案や勧告、要求といった類の動詞や形容詞が使われ、現実になって欲しいことを関係代名詞「that」節に続けて述べる用法です。

「that」節の中の文章の動詞は、主語がなんであろうと必ず原形になります。本来入っている「should」が省略されており、助動詞の後の動詞扱いになるのが、原形になる理由です。
彼にもっと一生懸命勉強するよう促した。
◯I suggested that he study English harder.
×I suggested that he studied English harder.
×I suggested that he studies English harder.
提案や勧告、要求の意味を持つ代表的な動詞には、以下のようなものがあります。
advise(助言する)
ask(お願いする)
demand(要求する)
insist(主張する)
order(命令する)
propose(提案する)
recommend(勧める)
request(リクエストする)
require(要求する)
suggest(提案する)
They demanded that the mayor resign immediately.
彼らは市長が即座に辞職すべきだと要求しました。
I recommend that you eat healthier food.
もっと健康的な食べ物を食べることをおすすめします。

また、形容詞を使う場合は「It is 形容詞 that 主語 動詞」という形になり、以下のような形容詞が使われる傾向にあります。

desirable(望ましい)
essential (必要不可欠な)
important(重要な)
necessary(必要な)
proper(適切な)
など
It is essential that we fix the bug as soon as possible.
このバグを可能な限り早く直すことが必要不可欠です。
It is important that we be polite to our guests.
お客さんに礼儀正しく接することが重要です。

仮定法過去の使い方と例文

仮定法過去は、実現する可能性が極めて低いことについて「もしだったとしたら〜なのになぁ」という仮の話をするときに使います。
・現時点の事実とは反すること
・未来に起きる可能性がかなり低いこと
など

例えば、「私がお金持ちだったら、あの車を買えるのになぁ」というセリフがあったとします。もしこのことが非現実的なのであれば、仮定法過去を使うのが一般的です。

仮定法過去のよくある形は、以下の2パターンです。

①If 主語 過去形の動詞, 主語 would / could 動詞.

If I had more money, I could buy anything I want.
もっとお金を持っていたとしたら、欲しいものはなんでも買えるのに。
If I were an English teacher, I would teach online.
もし私が英語の先生だったとしたら、オンラインで教えるでしょう。
※仮定法過去では主語が「I」でも、be動詞は「was」ではなく「were」になる
If I told you my biggest secret, you would hate me.
もし私の最も大きな秘密をあなたに教えたとしたら、あなたは私を嫌いになるだろう。

②If 主語 were to 動詞, 主語 would / could 動詞.

If you were to study abroad, what country would you choose?
もし海外留学に行くとするなら、どの国を選びますか?
If I were to quit my job, I would have to tell my boss about it first.
もし仕事を辞めるとすると、まずは上司に伝えなければならないだろう。
If I were to stop smoking, I could save much more money.
もし禁煙するとなると、さらにお金を貯金できるようになるでしょう。
いずれも動詞や助動詞を過去形の形にすることで、「あくまでも仮の話」にすることができます。これは「もし〜だったとしたら」という、日本語でも同じ感覚だと覚えておきましょう。

仮定法過去完了の使い方と例文

仮定法過去完了は「過去の時点であのとき〜だったら、〜になっていたかもしれない」という、仮定法過去よりも時制が過去の用法です。

以下の2つの文章を見比べてみましょう。
仮定法過去
もし私がお金持ちだったら、あの車を買えるのになぁ
仮定法過去完了
もし私が(あのとき)お金持ちだったら、(そのときに)あの車を買えていたのになぁ
仮定法過去が「現在の仮の話」をしているのに対して、仮定法過去完了では「過去における仮の話」をしていることがわかります。

仮定法過去完了のよくある形は、以下です。

If 主語 had 過去分詞, 主語 would / could have 過去分詞.

If I had studied harder back in the day, my salary would have been higher.
もし昔もっと勉強を一生懸命していれば、私の給料はもっと高かっただろう。
If you had left your house an hour earlier, you could have made it.
もしあなたがもう1時間早く家を出発していれば、間に合っていたでしょう。
If more people had come, the party could have been more exciting.
もしもっと人が来ていれば、パーティーはもっと盛り上がっていただろう。
上記のように、If節の中の動詞は過去完了(had+過去分詞)、それ以外を「would / could」に「現在完了(have+過去分詞)」を続ける形が一般的です。

仮定法に似た表現

ここでは仮定法に似た表現を、以下の2つに絞って紹介します。
①I wish
②If only

I wish

「I wish」は「〜だったらなぁ」という願望を表すときに使います。

仮定法過去や仮定法過去完了を伴うことが多く、現実には起きなさそうなことを、単なる願いとして表現可能です。
仮定法過去の場合
主語 wish 主語 would / could 動詞.
I wish I could live in Thailand.
タイに住めたらなぁ。
I wish I could speak English.
英語が話せたらなぁ。
I wish I could play guitar.
ギターが弾けたらなぁ。
仮定法過去完了の場合
主語 wish 主語 would / could have 過去分詞 動詞.
I wish I would have won the lottery.
宝くじに当たっていたらなぁ。
I wish I could have talked to her more.
もっと彼女と話せていたらなぁ。
I wish I could exercise more.
もっと運動できていたのになぁ。

If only

「If only」は、「ただ〜でさえあれば」という意味の表現です。

「only」が加わることで「ただ〜でさえ」というニュアンスが出ますが、「if」を使う仮定法過去や仮定法過去完了と使い方はほとんど同じです。

またIf節だけで「ただ〜でさえあればなぁ」という言い方もできます。

If only I could work from home.
自宅で働けたらなぁ。
If only I had a child.
子供がいたらなぁ。
If only the weather was good, we could go somewhere.
天気さえ良ければ、私たちはどこかに行けるのになぁ。

まとめ

最後に本記事のまとめです!
■仮定法現在
・まだ現実になっていないが、そうなって欲しいと思っていることを表す
・主語+提案・勧告・要求の意味を持つ動詞+that+主語+動詞の原形
・It is+形容詞+that+主語+動詞の原形
■仮定法過去
・現実になりそうにないことを、あくまでも仮の話としてするときに使う
・If+主語+過去形の動詞, 主語+would / could+動詞.
・If+主語+were to+動詞, 主語+would / could+動詞.
■仮定法過去完了
・過去の時点であのとき〜だったら、〜になっていたかもしれない、という仮定法過去よりも時制が過去の用法
・If+主語+had+過去分詞, 主語+would / could+have+過去分詞.
仮定法は全体的にやや難易度が高いので、まずはしっかり理解することを重視しましょう。また理解できてきたら、会話の中で使えるよう、口に出して練習しましょう。

1人で練習するのが難しい方は、オンライン英会話「ネイティブキャンプ」がおすすめ。レッスン回数無制限で好きなだけ英語を話せるので、たくさん練習しましょう!

nativecamp.net

nativecamp.net