英語学習の中で、難易度の高い文法の1つと言えば仮定法。
文章の中に「if」を入れればよいということはわかるけど、実際どのように使うのが正しいのかがわからない、という方も多いのではないでしょうか?
仮定法には「仮定法現在」や「仮定法過去」、「仮定法過去完了」といった異なる用法があります。それぞれ文の形や意味が異なり、全てに「if」を使うわけでもないので、1つずつしっかり理解しておくことが重要です。
そこで今回は、仮定法の使い方を用法別に徹底解説していきます。例文や仮定法に似た表現も紹介しているので、ぜひ最後まで読んで参考にしてください!
仮定法の使い方
仮定法の使い方を学ぶ上で大事なのが、以下に挙げる3つの用法の違いを理解することです。まだ現実になっていないが、そうなって欲しいと思っていることを表す
現実になりそうにないことを、あくまでも仮の話としてするときに使う
過去の時点であのとき〜だったら、〜になっていたかもしれない、という仮定法過去よりも時制が過去の用法
仮定法現在の使い方と例文
仮定法現在は、まだ現実になっていないことについて、そうなって欲しいと思っていることを表します。文章では提案や勧告、要求といった類の動詞や形容詞が使われ、現実になって欲しいことを関係代名詞「that」節に続けて述べる用法です。
「that」節の中の文章の動詞は、主語がなんであろうと必ず原形になります。本来入っている「should」が省略されており、助動詞の後の動詞扱いになるのが、原形になる理由です。
◯I suggested that he study English harder.
×I suggested that he studied English harder.
×I suggested that he studies English harder.
ask(お願いする)
demand(要求する)
insist(主張する)
order(命令する)
propose(提案する)
recommend(勧める)
request(リクエストする)
require(要求する)
suggest(提案する)
彼らは市長が即座に辞職すべきだと要求しました。
もっと健康的な食べ物を食べることをおすすめします。
また、形容詞を使う場合は「It is 形容詞 that 主語 動詞」という形になり、以下のような形容詞が使われる傾向にあります。
essential (必要不可欠な)
important(重要な)
necessary(必要な)
proper(適切な)
このバグを可能な限り早く直すことが必要不可欠です。
お客さんに礼儀正しく接することが重要です。
仮定法過去の使い方と例文
仮定法過去は、実現する可能性が極めて低いことについて「もしだったとしたら〜なのになぁ」という仮の話をするときに使います。・未来に起きる可能性がかなり低いこと
例えば、「私がお金持ちだったら、あの車を買えるのになぁ」というセリフがあったとします。もしこのことが非現実的なのであれば、仮定法過去を使うのが一般的です。
仮定法過去のよくある形は、以下の2パターンです。
①If 主語 過去形の動詞, 主語 would / could 動詞.
もっとお金を持っていたとしたら、欲しいものはなんでも買えるのに。
もし私が英語の先生だったとしたら、オンラインで教えるでしょう。
もし私の最も大きな秘密をあなたに教えたとしたら、あなたは私を嫌いになるだろう。
②If 主語 were to 動詞, 主語 would / could 動詞.
もし海外留学に行くとするなら、どの国を選びますか?
もし仕事を辞めるとすると、まずは上司に伝えなければならないだろう。
もし禁煙するとなると、さらにお金を貯金できるようになるでしょう。
仮定法過去完了の使い方と例文
仮定法過去完了は「過去の時点であのとき〜だったら、〜になっていたかもしれない」という、仮定法過去よりも時制が過去の用法です。以下の2つの文章を見比べてみましょう。
もし私がお金持ちだったら、あの車を買えるのになぁ
もし私が(あのとき)お金持ちだったら、(そのときに)あの車を買えていたのになぁ
仮定法過去完了のよくある形は、以下です。
If 主語 had 過去分詞, 主語 would / could have 過去分詞.
もし昔もっと勉強を一生懸命していれば、私の給料はもっと高かっただろう。
もしあなたがもう1時間早く家を出発していれば、間に合っていたでしょう。
もしもっと人が来ていれば、パーティーはもっと盛り上がっていただろう。
仮定法に似た表現
ここでは仮定法に似た表現を、以下の2つに絞って紹介します。②If only
I wish
「I wish」は「〜だったらなぁ」という願望を表すときに使います。仮定法過去や仮定法過去完了を伴うことが多く、現実には起きなさそうなことを、単なる願いとして表現可能です。
主語 wish 主語 would / could 動詞.
タイに住めたらなぁ。
英語が話せたらなぁ。
ギターが弾けたらなぁ。
主語 wish 主語 would / could have 過去分詞 動詞.
宝くじに当たっていたらなぁ。
もっと彼女と話せていたらなぁ。
もっと運動できていたのになぁ。
If only
「If only」は、「ただ〜でさえあれば」という意味の表現です。「only」が加わることで「ただ〜でさえ」というニュアンスが出ますが、「if」を使う仮定法過去や仮定法過去完了と使い方はほとんど同じです。
またIf節だけで「ただ〜でさえあればなぁ」という言い方もできます。
自宅で働けたらなぁ。
子供がいたらなぁ。
天気さえ良ければ、私たちはどこかに行けるのになぁ。
まとめ
最後に本記事のまとめです!・まだ現実になっていないが、そうなって欲しいと思っていることを表す
・主語+提案・勧告・要求の意味を持つ動詞+that+主語+動詞の原形
・It is+形容詞+that+主語+動詞の原形
・現実になりそうにないことを、あくまでも仮の話としてするときに使う
・If+主語+過去形の動詞, 主語+would / could+動詞.
・If+主語+were to+動詞, 主語+would / could+動詞.
・過去の時点であのとき〜だったら、〜になっていたかもしれない、という仮定法過去よりも時制が過去の用法
・If+主語+had+過去分詞, 主語+would / could+have+過去分詞.
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◇経歴
・コールセンターでの日英バイリンガルオペレーター(3年)
・外資系企業(製薬業界)でのテクニカルサポート(2年)
・副業でオンライン英会話の講師(2年)
・東京にて通学型の英会話スクール経営(4年)
・英会話スクールをオンラインに切り替えて運営(現在で約4年)
・英会話講師歴は合計で10年
◇資格
・英検1級
・TOEIC990点
◇海外渡航経験
・イギリス(3ヶ月、短期留学)
・タイ(6ヶ月)、マレーシア(3ヶ月)、台湾(3ヶ月)の滞在歴あり(海外ノマド)
・海外旅行:韓国、マルタ、ベトナム、インドネシア、アメリカ
◇自己紹介
バイリンガル英会話コーチのBobです!ほぼ日本国内で英語を習得してバイリンガルになりました。たまたま始めたオンライン英会話講師の仕事が天職だと悟り、自らの英会話スクールを開校。これまでに200人以上の英語学習者に教えてきました。多くの人たちに英語を好きになってもらい、思いっきり英会話を楽しんでもらえるよう日々活動しています!
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.