日本語で会話をしているときに、「直感が冴えている」「直感を働かせる」なんて表現を使うこともあるでしょう。では、その「直感」を英語で言えるでしょうか?パッと出てこないという人もいるかもしれませんね。
そこでこの記事では、「直感」にあたる英語表現や単語、そして「直感」を使った例文をご紹介していきます。こちらを参考にすれば、ビビッと直感が働いたときに、英語でそれを伝えることができるようになるはずですよ。
「直感」の意味と英語表現
自分が言い表したい意味にぴったりの英語表現を見つける場合は、その日本語の正しい意味を理解しておく必要があります。
まずは直感という言葉の意味をおさらいし、その意味にあたる英語表現をご紹介します。
まずは日本語の「直感」の意味をおさらい!
日本語で「ちょっかん」という場合、「直感」と「直観」の2つの漢字があります。実は和英辞典を引くと、同じ英単語が出てくるこの2つの言葉ですが、実は意味に違いがあるのです。
「直感」とは、感覚的なもの、考えずにピンとくる、なんだかこんな気がする……というような説明がつかないひらめきのことを指します。いわゆる『勘』のことです。『根拠はないけど、こっち』と思う場合は、「直感」がぴったりでしょう。
一方で「直観」はひらめきはひらめきでも、自分の経験や思考などからピンとくるひらめきです。
辞書によっては、「直観」のみをひらめきと表現しているものもありますが、ひらめきかどうかよりも、感覚のみで湧いてきたものが「直感」、思考や経験を基盤として根拠があるものを「直観」と覚えておくと良いでしょう。
日常会話の範囲では「直感」の方が圧倒的に使われますし、「直観」の意味を知らなかった人もいるかもしれませんね。
「直感」を意味する英語表現
では、感覚的なひらめきや勘を意味する「直感」は英語でなんと言うのでしょうか。
「直感」にあたる英語表現を、その定義とともににリスト化してみました。
・intuition
(思考を働かせて推察することなく、本能的・直感的に何かを理解する能力。)
・hunch
(直感に基づく感覚や推測)
・instinct
(考えたり学んだりすることなく、自然に反応したり行動したりする方法。本能。)
・gut feeling/someone’s gut
(完璧な説明がつかない、何かに対する信念や意見のこと)
※スラング寄りの表現で、「gut」のそもそもの意味は「腸」であることに注意!
定義を言葉で説明すると理解が難しい人は、この全てが「直感」という意味になると覚えておきましょう。ポイントは、すべてに共通して、思考を働かせたり考えたりする必要がなく、自然とピンと来ていることを指していることです。
また、「instinct」は「本能」というニュアンスが強いことも覚えておくと、より使い分けが簡単になるでしょう。
「直感」にまつわる例文フレーズで使い方を覚えよう!
それではここからは、上記に挙げた「直感」を意味する英語表現を使ったフレーズをご紹介していきます。上記の定義で理解できなかった人も、例文とそれに対する和訳を見れば、きっとニュアンスが掴めるようになるはずです。
「Intuition」を使った例文
(例文1)
A: I knew he wasn’t a nice person!
B: How did you know?
A: My intuition told me so.
(日本語)
A:彼はいい人なんかじゃないってわかってたよ!
B:どうしてわかったの?
A:直感でそう思ったんだ。(私の直感がそう告げていたんだ。)
誰かの直感と言う場合は、単純に「my intuition」「your intuition」のように、所有格を付けることで表します。
(例文2)
A: I think we are lost badly.
B: Let’s go this way.
A: Why? Do you know the direction?
B: No. But I know this is the right way by intuition.
A: Hmm… I’m not sure if you have good intuition, though.
(日本語)
A:だいぶ迷っちゃったみたいだね。
B: こっちの道を行こうよ。
A:どうして?方向がわかるの?
B:ううん。でも直感でこっちが正しい道だってわかるんだ。
A:うーん、でも、君の直感が冴えてるかどうかは定かじゃないけど。
「直感で」と言いたい時には「by intuition」とします。
また、「good intuition」と言うと、良い勘や冴えている直感のことを指します。
このくらいの表現を知っていれば、かなり直感に関する会話がしやすいでしょう。
「Hunch」を使った例文
(例文1)
A: Did you eat curry for lunch?
B: Yes, but how did you know that?
A: Just a hunch.
(日本語)
A:お昼にカレーを食べた?
B: うん。でもどうしてわかったの?
A:ただの勘だよ。
「Just a hunch.」という表現は、日常会話でかなり使われる表現ですので、覚えておくと便利です。特に根拠がないけどそう思ったなんて時に「ただの直感だよ」「ただの勘だよ」という意味で使えます。
(例文2)
A: Is Maria here?
B: Nope. She left several minutes ago.
A: I had a hunch that she was here but it seems like I was slightly wrong.
(日本語)
A:ここにマリアはいる?
B: ううん。彼女は数分前に出て行ったよ。
A: 彼女がここにいるような気がしたんだけど、少しだけ間違ったみたいだね。
「hunch」を使って自分の直感の話をする場合、「intuition」とは違い所有格を用いず、例文のように「have」を使って表現することが多いです。また、「hunch」は可算名詞とするため、「a」という冠詞をつけることも忘れずに。
もちろん、所有格を使って「誰かの直感」とすることもありますが、傾向として「have」を使った文章の方がよく使われると覚えておきましょう。
「Instinct」を使った例文
(例文)
A: Hmm… I don’t know which one to take.
B: Just follow your instinct!
(日本語)
A:うーん、どれにすれば良いかわからない。
B:自分の直感に従いなよ!
「Instinct」を使って直感の話をする場合は、「intuition」と同じく所有格を用います。ただし、「instinct」は本能という意味が強いですから、「good instincts」のようにすると、伝えたいニュアンスでは伝わらないかもしれません。
「Gut」を使った例文
(例文1)
A: I have a gut feeling that something great is going to happen!
B: Really? Maybe you should buy lottery tickets.
(日本語)
A: 何かすごいことが起こりそうな予感がするんだ!
B: そうなの?宝くじでも買ったほうがいいんじゃない?
「gut feeling」は、「hunch」と同じような使い方ができます。直感でそう思う、なんとなくそんな気がするなんて時に使いやすい表現です。
ただし、インフォーマルな言葉なので、カジュアルな会話の時だけに限定して使いましょう。
(例文2)
A: My gut tells me that I’m going to win a lottery.
B: Go with your gut! Buy a lottery ticket!
A: I normally don’t trust my gut, though.
(日本語)
A: 宝くじが当たると直感で思うんだ。
B: 直感に従いなよ!宝くじを買って!
A:普段は自分の直感を信用しないんだけどね。
「Go with one’s gut」と「Trust one’s gut」は似たような意味です。直感を信じて、直感に従ってと言いたい時には、この表現を使うと良いでしょう。
まとめ
今回4種類の「直感」を表す英語表現をご紹介しましたが、この4つは意味や使い方がとても似ているため、お互いに言い換え表現として使うことができます。(ただし「instinct」だけは『本能』と訳される場合が多いので、使い所に注意です)
「Gut」を使った表現だけはややスラングよりな表現で、「intuition」はこの中で一番堅めな表現なのでTPOを考えて使いわけると良いでしょう。
もしも使い分けに悩んだら、ネイティブキャンプの講師を相手に使ってみて、使い所があっているかどうか聞いてみることをおすすめします。
◇経歴
英日翻訳・校正、英会話講師など
イギリスの現地企業にて就業経験あり
◇資格
TOEIC935点
英検準1級
ケンブリッジ英検FCE合格
◇海外渡航経験
イギリス5年弱、グアテマラ6ヶ月、合計49ヶ国に渡航歴あり
◇自己紹介
国内外で活動するWebライター兼翻訳者です。これまで手がけた記事は数千件以上。翻訳経験は通算5年位になります。コロナ禍前は世界中を旅をしながら仕事をするノマドワーカーをしておりました。
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.